BBS2 2007/11 過去ログ



羞恥42
風水 11/30(金) 10:22:35 No.20071130102235 削除


 私の腹部の精液をティッシュで拭いながら
「あなた 凄く気持ちよさそうだったわよ そんなによかったの?」
「ああ 裕美子の中で逝くのとは 違う快感だった  病み付きになりそうだ」

「逝ったのに まだ こんなに大きいもんね 私もちょっと濡れちゃった」
 嬉しそうに私の一物を右手で上下させています。

 私はタバコに火を付け 大きく吸い込み切り出しました。
「ところで裕美子 今日   山下さんの奥さんと何か話したかい?」 
「えーっと 今日は挨拶くらいだったわよ 何で?」

「ご主人 お出かけですか?って聞いたら お酒飲んでくるって整体院の所長の所に行ったそうだ・・・」
 妻は私の一物をもてあそびながら
「以前に言ってたわよ よくお酒飲んだり 釣りに一緒に行くって」

「いや もしかしてなんだけどなぁ・・・・・・・・・
 山下さん今日俺たちが整体院行ったの知って お前の映像見に行ったんじゃないかと・・」
 一物を動かす手が止まります。
「うそっ そんな・・・」

「裕美子 例の茶の間で じいさんが秘蔵の写真見せてくれる って奥さんから聞いたろ」
「うん 確かそんな事言ってた気がする」
「今頃山下さん 所長に頼んで裕美子の今日の映像見せてもらってるかも」
「いゃーん どうしよう 顔合わせられないわ」

 私はもう一つの疑問を妻に投げかけます。
「裕美子をあの整体院に誘ったの山下さんだよな・・・
 所長の治療の事知ってて 最初から裕美子の映像狙ってたのかも・・・」
「あぁ・・・あなたぁ どうしょう 恥ずかしいよぅ」

「確証は無いし・・・ 今まで通りに振る舞う事だな 文句言う訳にもいかないよ
 一応は下着穿いてたし・・・」
「でも あんな下着だよ それに私濡れちゃってた・・・」
「どうせ銭湯でスッポンポン見られてるんだから いいじゃない 気にするなよ どれどれ」
 妻の下着を脱がせ 足を開かせます。

 たっぷりと濡れた秘唇が少し開いています。
 私はクリトリスに舌を這わせながら
「山下さん 裕美子のおまんこの映像見ながら オナってるかもよ」
「あああぁぁ・・・」
 
 暫くクリを舐め 両足を自分で持たせ腰を上げさせ 舌をそのまま肛門に這わせます。
「あーんあなた そこだめだよぅ」
「さっきのお礼だ裕美子 感じてくれ」

 十分に舌と唾液で愛撫したあと 指を中心部に埋めるとほとんど抵抗なく指は埋もれて行きます。
「ああぁ そこ何か変・・・・」
「裕美子 今度は会長さんの治療受けな ここ刺激してくれるよ」
「いやーん アソコ丸見えになっちゃうのよ いやらし過ぎるわ」
 いつのまにか妻の両手は自らの下半身に・・・
 右手で淫裂を広げ 左手で陰核を押しつぶす様に刺激しています。

 私は妻の肛門から手を離し
「裕美子 そのままオナってごらん 見ててあげる」
 足を伸ばし完全に妻は自分の世界に浸り始めます。
「あああぁぁ アソコ見られちっゃたぁ・・・」

「裕美子 アソコじゃなくて おまんこだろ 言ってごらん 山下さんにおまんこ見られたって」
「あーん いやっあなた   言えないよぅ」
「言って!」
 強く言う私に やっと聞き取れる程度の声で
「ぁぁぁ 山下さんに ぉ ぉ おまんこみられちゃった・・・あん感じるわ あなた」

「おまんこも見られたし 山下さんに今度はオナニー姿見せてあげな」
「いやーん」
「男が一番見たいのは女性がオナニーしてる姿だよ みんな裕美子のオナニーが見たいんだよ」

 妻の左手の動きが一段と早くなります。
「あーん 気持ちいいよぅ あぁ 逝きそうぅぅ」
 足がピンと突っ張っています
「ああぁぁぁ 逝くわ あなた 見てぇぇ 逝くぅぅぅ」

 全身を震わせ絶頂を迎える妻を見ていると
『他人に妻の恥ずかしい姿をもっと見せたい』という欲望が心の底から湧き起こってきました。



羞恥41
風水 11/29(木) 12:51:42 No.20071129125142 削除


 鏡の中の私は・・・開いた肛門 その下の陰毛に覆われた陰嚢 垂れ下がった陰茎
 初めて見る自分・・・男の醜悪な姿が映っています。

「あなた 凄い格好でしょ 私 声も出なかったわよ」
 言いながら妻の手が睾丸と肛門の間のマッサージを始めます。
「こんな感じだったけど どう あなた」

 直接性器に触って欲しいもどかしさが募ります が、 平静を装い
「うーん 微妙だなぁ   でも裕美子 ちょっと気持ちいいかも」

 妻の両手が肛門の廻りに移動し 広げる様に揉んでいるようです。
「今まで気にして無かったけど お尻の穴って なんかいやらしいわねぇ」
 鏡を見ると 妻が私の肛門をマッサージしながら覗き込んでいます。

 下半身全体の性感が徐々に高まってくる感じです。
下から覗くと 先ほどまでダラリとしていた一物も少し堅さを増しています。

 暫く肛門の廻りで動いた手が止まり いきなり冷たい感触が襲ってきます。
「うっ オイルか? 裕美子」
「どう 気持ちいいでしょ 少し大きくなってきたわよ」 
 
 妻の手は確実に中心部を責めています。
「あなたぁ 指入ってるのわかる?」
「ああ ゾクゾクする   チンコも触ってくれ 裕美子」
「ダメょ まだ我慢してね  ああぁ 結構すんなり入っちゃうわ」
 妻の指が入っているのが はっきり分かり 一物は限界まで勃起しています。

「あなた 逝きたくなっちゃったの?    上向いて足抱えて」
 女性が男性を迎える格好です やっと見えた妻の顔は上気し肩で大きく呼吸をしています。
 いきなり妻が顔を肛門に近づけ
「舌でやってあげるね」
 オイルの指とはまったく違った感覚が襲ってきます。

「おおぉぉ 裕美子 凄い 気持ちいい」
 妻は私の肛門を広げ舌を差し込んできます 初めて妻に肛門を舐められた衝撃・・・

 急に妻がとても愛おしく思え
「ああ 裕美子 愛してる    愛してるぞ」
 自然に口から漏れる言葉  一物の先には透明な液がこぼれそうに溜まっています。

「ああぁ あなた 私も愛してるわ 逝って お願い 逝って」
 舌が肛門から陰嚢に移動し オイルを付けた指が肛門に入ってきます。
もの凄い射精感が襲ってきました。 

足を抱える手に力が入り 全身が小さく震え 
大量の精液が放出され自分の腹部に落ちていくのを霞んだ目で確認しました。



千代に八千代に
信定 11/28(水) 13:21:59 No.20071128132159 削除
第四十二章

 次の日、庄次郎は会社を休み、千代から聞いたその部落を目指した。
電車や乗合バスを幾つか乗り継ぎ目的地の街に到着した。
そこは庄次郎の故郷と今住んでいる場所のちょうど中間の位置にある。
数時間かけてもっと先へ行くと、捨ててきた故郷に行き着く。
”よっちゃんに会いたい、柴崎はどうしているだろう”
”母と祖父母の墓標に手を合わせたい”
”俺が日本人であることを村の人たちに訴えたい”
突然、魂を揺さぶるような懐郷の念にかられた。
同時に村人の手の裏を返す挙動を思い出した。
そして、千代のこと、仕事のこと、会社のことを思った。

”過去のことは今回の件で終わりにすべきだ”
呼び起こされる懐旧の情を振り切り、庄次郎は目的地を目指した。

 以前は商売をしていたと思われる、しもた屋風の家並みが立ち並ぶ街道を通り過ぎる。
この地域でも大震災後の混乱の中で、朝鮮人による武装蜂起の流言が発生した。
その後、直ちに戒厳令が布告され、自警団などによる朝鮮人狩りが始まったのである。
無差別の虐殺が行われ、肉親を失った孤児が溢れた。
その孤児らは成人し、心の隅に憎しみを閉じこめたまま逞しく生きている。
街道の先に広がる牧歌的な風景に心奪われながら、田んぼの畦道をひたすら歩く。
その後、鬱蒼と茂る延々と続く薄暗い竹藪のトンネルを過ぎる。
そこを抜けると陥没や隆起の激しい荒れ果てた地に部落はあった。
とても住居とは思えない、今にも崩れそうな掘っ立て小屋が点在する。
朝鮮部落はどこでも同じだ。
一見廃墟としか思えないが、間違いなく人が生活していた。

「ここは朝鮮人しかいないよ」
掘っ立て小屋の前でガリガリと耳障りな音を立て、
鉄材を擦っている、痩せ細っているが元気のいい年齢不詳の女が声をかけた。
ここでも廃材を集めて生計を立てているのだろう。
近くにより「ちょっとお伺いしますが」と大きな声で言ったが、
女は顔も上げず作業も止めず「なんだい?」と同じく声を張り上げた。
「佐藤さんというご老人のお家をおたずねしたいのですが」
庄次郎が日本氏名を言ったからか、老人のことを知っているからか、女はようやく作業を中断した。
ゆっくりと顔を上げ、眠たそうな目で眉をひそめた。
「ふん、ここには内地人はいないよ」
女はそっぽを向いた。
創氏改名が施行される以前から朝鮮人は密かに日本名を使っていた。
顔の区別がつかない日本人の中に紛れるには好都合だったからだ。
この女は知る由もないが、その創氏改名が行われるのは翌年である。
朝鮮人を日本人として戦地へ送り込むために実施したとも言われている。

「でしたら、こういった名のご老人はいませんか?」
庄次郎は地面に”徐”と書いた。
女は興味なそうな顔で、横目で地面を見た。
また、ふんと鼻を鳴らし、庄次郎を見上げた。
「あんた何者だい?」
「その人の知り合いかもしれない男ですよ」
「ふーん、とすると、あんたも朝鮮かね?」
驚いた女の顔がパッと明るくなった。
意外と若いかもしれない、と庄次郎は思った。
「もしかしたら」
「ええっ、分からないのかい!」
「分かりません」
「変な人だね、あんた」
多少親近感を持ったのか、その老人の居場所を教えてくれた。
女が指で示した先を見つめ、庄次郎は息苦しさを覚えた。
それ以上庄次郎に興味を持つことはなく、女は背を向け作業に取りかかった。
目の前の男が朝鮮人だろうが日本人だろうが、女にとってはどうでも良いことなのかもしれない。

 女が言うにはその老人はこの部落の長らしい。
近づくにつれ高鳴る心臓の鼓動と共に、胸に胃に痛みすら覚え始めた。
教えて貰った平屋は、他の家屋より外観は比較的ましだった。
一つ咳をしてから庄次郎は声を出した。
「ごめんください」
語尾が震え声が喉に詰まりそうだった。
「開いてるよ」
若い男の声がした。
庄次郎は引き戸を掴んで開いた。
戸を掴んだ指が震えていることに気付き、一息に戸を開けた。

 中は薄暗く、饐えた匂いが漂っている。室内は思った以上にだだっ広い。
手足の長い痩せた男が地面に座り、背を丸めて作業をしている。
庄次郎を見上げる眼光は鋭い。
「ん、あんた誰?何のようだ」
朝鮮人しか住んでいないが、皆流暢な日本語を話す。

 男がゆっくりと立ち上がる。
しかし庄次郎の五感は、その男を認識していない。
奥の一段上がった板の間の上に、影人形のように座っている老人に全意識は囚われていた。
したがって男に胸ぐらを掴まれ、力強く押されていることに気付くのが遅れた。
「ちょっと待って下さい」
庄次郎は慌てて男の腕を掴んだ。
「だから、お前は何者だって聞いているんだよ」
男は声を荒げた。
質問しているにもかかわらず、庄次郎が押し黙ったまま歩み寄ってきたので、男は思わず胸ぐらを掴んだのだ。
「あ、そうでした、すみません。私は櫻井と申します。佐藤さんというご老人にお話があります」
男は”ん?”という顔をしてから奥に目をやった。
奥にいる老人がほんの少しこちらに顔を向けた、ような気がした。
静まりかえった室内のこの距離で、声が聞こえないはずはない。
もしかしたら耳が遠いのかもしれない。
「何の用だ?」
男は庄次郎の胸ぐらから乱暴に手を離した。

「五十年ほど前のことを聞きたいと思いまして」
庄次郎は身を繕いながら小声で言った。
「何っ、五十・・・・・・」
この男も想像通り”こいつ頭がおかしいのでは?”といった顔をした。
どこでも同じ反応を見せるので庄次郎は慣れていた。
「ええ、半世紀前のことを」庄次郎はこれも小声で言った。
男は眉をひそめ、胡散臭そうな目で庄次郎に一瞥をくれてから奥へと向かった。
男が耳打ちすると、今まで庄次郎に全くと言って良いほど興味を示さなかった老人が顔を上げた。
外は日が照っているが、老人がいる奥の方はまるで宵闇のようだ。
こちらに顔を向けた老人の表情までは分からない。
長身の男は庄次郎に向かって邪険に手招きした。
庄次郎は小さく頭を下げ、呼吸を整えながらゆっくりと闇に向かった。



羞恥40
風水 11/28(水) 10:19:34 No.20071128101934 削除


 いつもの様に腕を組み たわいない会話をしながら暖簾をくぐると 山下さんの奥さんが番台に居ます。
他の客と会話をしていたので 会釈だけして料金を払い中に入ります。

 ゆったりと湯船に浸かり妻の事を考えると ここ数ヶ月で確かに妻は変貌した気がします。
性的な部分は勿論ですが それ以外でも 明るさが増した気もしますし行動的になった様です。
学校でもPTAの仕事を引き受けているようですし 町内会の集まりにも顔を出しています。
この町が合うのでしょうか? それとも・・・・

 あれこれ考えているうちに ちょっとのぼせてしまい
洗い場の椅子に座り 頭から冷たいシャワーを浴びると 少しすっきりしてきます。
冷たさに一物は縮こまり 肛門がキュっと締まります。

 廻りを気にしながら そっと肛門に指を当てると昼間の不思議な感触が蘇ります。
自分の行為に恥ずかしさを覚え 身体を拭き脱衣室へと向かいます。

 汗をかいたからでしょう 喉の渇きを覚え 身体を拭き腰にタオルを巻いたまま 番台に行き牛乳を1本買い一気に飲みます。
 番台の奥さんに牛乳瓶を返しながら
「やっぱり風呂上がりは牛乳ですね ところで今日はご主人お出かけですか?」
「うちの人 整体院の若所長とお酒飲むなんて言って 中山さん所にさっき出かけていっちゃったんですよ
 まったく 日曜日は忙しいんだから仕事しろって言ってるんですけどね
 うちのスケベ親父はまったく役に立たないんだから ほほほっ」

 どきっとしましたが 今日私達が整体院に行った事を奥さんは知らないようなのであえて言いません。
山下さんが整体院に・・・なぜ今日・・・私達の事を知っているのか・・・考えが錯綜します。
何気なさを繕い 服を着て妻を待つ事にします。

 帰り道 妻に山下さんの事を話そうかと迷っているうちに家に着いてしまいました。

 寝室へ行き ビールを飲み妻が来るのを待ちます。

 暫くして妻が寝室に入ってきました 手には昼間持っていたショルダーバックを持っています。
「ふふっ あなた知らないでしょ 会長さんに今晩使えって 昼間のオイル貰ったのよ。」
 そう言って嬉しそうにバックから小瓶を出します。

「まじ?」
「あなたが着替えてる時くれたの 私がやってあげるね」

 山下さんが整体院に行った事など まったく知らないはずの妻は
「さぁあなた 下脱いでね。」
 目が早くもいやらしさを増しています。

「本当にやるのかよ 照れるなぁ」
 言いながらも ちょっと期待して下着まで下ろすと

「あなた 最初はこっちにおしり向けて 四つんばいよ」
 妻はドレッサーの正面に私のお尻を向けます。
「あなた 見て こんな格好してたのよ」
 首を捻って見ると 鏡の中に足を開いた四つんばいの私がいます。



羞恥39
風水 11/27(火) 10:37:56 No.20071127103756 削除


 絶頂を迎えた妻を後ろに倒し 私は妻の足の間に座り込みます。
 妻の淫裂がカガミに写る様に自分の身体を横にして 妻の秘唇をくつろげます。
「裕美子 カガミ見てごらん」
 手を付きのろのろと上半身を起こす妻

 大きさを増しているクリトリスに舌を這わせます。
「あぁーん クリちゃんにあなたの舌が・・・」
「見えるか 裕美子  どうだ自分が舐められてる姿は」
「ああぁぁぁ・・・ いやらしすぎるわ」

 クリを舐めながら指を秘穴にゆっくりと出し入れし 横目でカガミを見ると自分の姿を凝視する妻の姿が写っています。

 しばらく愛撫を続けると ベッド倒れ込み足をピンと伸ばし震え出す妻 
「ううぅぅ また逝っちゃいそう   ぁぁぁ逝く」
 あっという間に2度目の絶頂を迎えます。

 荒い呼吸をする妻に手を伸ばし
「裕美子 すぐ逝っちゃったね そんなに興奮したのかい?」 
「ダメッ あなた触らないで・・・  全身ピクピクしてるの」
 言葉も少し震えています さすがにすぐに挿入する訳にいかず 冷蔵庫から缶コーヒーを出し一息いれます。

 しばらく動かなかった妻が急に
「大変 あなたこんな時間よ けんが帰ってきちゃうわ」
 日曜日の夕方だった事を思い出し 私も我に返り急いで服を着ます。
「裕美子 今晩頼むな」
「あーん 私身体持たないよぅ」
 照れながら妻が言い 台所に向かいます。

 妻が作ったあり合わせの夕食 空腹だった私には満足のいく出来映えでした。
夕食後 けんはお風呂屋さんの山下君の家に遊びに行くと出かけ
私はゆっくり食後のコーヒーを飲みながら 今日の出来事を反芻します。
夢の出来事の様な気もしますが 下半身の疼きが現実だと認識させてくれます。

 片付けを終わらせダイニングに戻った妻に
「裕美子 一休みしたら早めに銭湯行って のんびりしようか?」
「のんびりエッチするの? 私はもう満足しちっゃたよぅ」
「・・・・・・・・・・・お前 ずるいな」

 私のコーヒーを横取りし笑いながら
「銭湯から帰ったら 会長さんの続きやってあげるわ 結構楽しいかも」
「裕美子 少し性格変わったんじゃない?」
「あらっ あなたのおかげよ うれしいでしょ・・・
 じゃ銭湯の用意するね   そうそう あなた 今日の事は山下さんには内緒だからね」
「分かってる 当然だよ  さすがに言えないよなぁ」



千代に八千代に
信定 11/26(月) 10:27:44 No.20071126102744 削除
第四十一章

 この年、国民徴用令が公布される。
ナチスがポーランドに侵攻し第二次世界大戦が勃発。
イギリス、フランス、オーストラリア、南アフリカ、カナダがドイツに宣戦布告。
更にソビエト連邦が加わる。
この時点で大日本帝国はまだ参戦していないが、独裁政治のミリタリズムが台頭。
その思想に基づいた教育いにより、国民に深く浸透してゆく。
人類史上最大の悲劇への扉が開こうとしている。

 忙しい仕事の合間に行動するため、庄次郎の調査は遅々として進まなかった。
しかも千代には知られたくないため、自ずと行動が狭められる。
時間ができ次第、惰性のように動いてはいるが、何の収穫もなく時が過ぎていった。

 横山がやっていた財務の仕事を、今は千代ひとりに任せている。
社長や横山の千代への信頼はそれほどまでに厚い。
今日は機械的な事務処理だけだったので早く終わると言っていた。
会社から帰宅すると千代はすでに帰っていた。
玄関の前まで来ると、トントンと小気味のよい音がかすかに聞こえた。
千代が台所に立っている後ろ姿を想像した。
無上の幸せを感じる瞬間である。
千代の作る料理はババ様直伝で抜群に旨い。条件反射のように腹の虫が鳴った。
”犬と一緒だな”と、庄次郎は苦笑した。
引き戸に手をかけるとその音が止まり、庄次郎は息を吸い込んだ。
前にもあった・・・・・・音もせず千代がなぜ分かるのか。

「お帰りなさい」
千代は声を弾ませ、笑顔で出迎えた。
「ああ、ただいま。ふう、今日も参ったよ」
「自動車の運転ですか?」
笑いを含んだ声で千代が言う。
「うん、この前運転して電柱にドアを擦ったこと、もう忘れているみたいだ。擦ったときあんなに悲鳴を上げていたのに」
「自動車を見て磯谷さんが大笑いしていました。社長に叱られてましたけど」
「ははは、あの人は少々口は悪いが、根っからいい人だ」
社長は自動車の運転免許証を取得した庄次郎に運転をさせようとするが、理由をつけては逃げ回っていた。
多忙のせいで運転する時間が取れないのは事実だが、磯谷に遠慮しているのが本音だ。
「時間があると、大きな目をキョロキョロさせて、お話する人を探しています」
「掴まったらそう簡単には逃げられないからな」
庄次郎もあれ以来、何度も捕まっている。
「私もそばを通るときそっと行くのですが、すぐに見つかってしまいます」
だが千代は嬉しそうだ。
お前が綺麗だからだよ、という言葉を庄次郎は呑み込み千代の横顔を見つめた。

 千代が何故、どこの馬の骨とも知れない男の妻となったのか。
「ババ様に言われたから?」
このことは結ばれる前に千代に確認したし、ババ様にも聞いた。
ババ様は勧めたことは事実だが、決めるのは本人だと穏やかな声で言った。
話をもらったあと、庄次郎は自分の気持ちは伝えてあった。
一目惚れであり、接する毎に惹かれていった、と。
「庄次郎さんの妻にして下さい」千代は頬を染めてそう言った。
そして今、庄次郎のことを心から好いてくれている、と肌で感じている。
頭の片隅では様々な疑問を絶えず抱えていたが、現状で十二分に満足しているし、幸せであった。
このまま平穏に時が過ぎてゆけばよい、と思っている。
本当は様々な疑問を口にするのが恐いのかもしれない。

「お話があるのですが」
千代のことを考えていただけに、改まった口調にドキリとした。
「ん、なんだい?」
動揺を悟られないよう、大きな音を立て茶をズッと啜った。

「庄次郎さんが探している方の居場所が分かりました」
「えっ・・・・・・」
庄次郎は絶句した。
千代が反射的に湯飲みを掴まなければ落としていた。
千代はそっと目の前に湯飲みを置いた。音も立てずに。
己の手から湯飲みがなくなっていることにしばらく気付かなかった。
「ああ、すまない。零しちゃったかな」
千代は視線を落とし、小さく首を振った。

「あとをつけました」
「あとをって、俺の?」
驚きの表情で、俯いたまま小さく頷く千代を見つめる。
「全然気付かなかったよ・・・・・・」
千代の頬が上気する。
「いつから?」
「始めからです」
「なにっ、始めから・・・・・・」
「あとをつけたのは始めの数回です」
「そうだったんだ。でも、どうして・・・・・・」
庄次郎は動揺を隠せなかった。
「何か悩んでいることくらい分かります。妻ですから」
そのあと、すみません生意気言って、と小さな声で言った。
『妻ですから』と言う千代の言葉が心に染み渡った。
庄次郎の頬に赤みが差し、少し落ち着きを取り戻してきた。

「始めの何回か、俺を?」
「はい、途中でやめて、その後は勝手に動きました」
「えっ、勝手にって、そんな時間あったの?」
「作りました」
千代は唇をキュッと締め、顔を上げ、正面から庄次郎を見つめた。
いつもは穏やかな顔の千代が、まれに見せる精悍な表情だ。
ゾクッとするほど色香がある。庄次郎は生唾を呑み込んだ。
「君がいなくて社長が困ったんじゃないのか」
「はい、横山さんにお願いしました」
「ははは、横山さんはもっと困っただろう」
「あとでちゃんと謝りました」
「横山さん千代に心酔しているから、快く引き受けてくれただろう?」
「ええ、でも心酔だなんて、そんなこと、ないです。頑張っても横山さんには到底及びません」
「うん、あの人は凄い人だよ」

 初めて会ったときから現在に至るまで、常に社長の脇でペコペコしている横山の姿を見てきた。
”太鼓持ち”などと陰口を言う口の悪い人もいるが、本人の耳に入っても笑いながら頭を掻くだけである。
この会社で働いてみて分かったことだが、横山が決して社長の腰巾着ではないことを知った。
人がいる前でも社長は例のだみ声で横山を罵倒したりするが、常に横山を自分の手の届くところに置いておく。
問題が持ち上がると必ず横山に意見を問う。
そして、例外なく横山の提案を採用する。
社長が横山に全幅の信頼を寄せている所以である。

「じゃあ、千代はその人とは?」
庄次郎はスッと笑顔を引いた。
「いいえ、その方とはお会いしていません」
「そう・・・・・・でも、よく分かったね」
「それは、偶然です・・・・・・小さい頃、遠くの方までババ様のあとを付けて叱られたことがあります。
ぜんぜん分からなかったみたいで、驚いてましたけど。私、こういうのが得意みたい」
でもいやらしいですよね、と小さな声が聞こえた。

 何回か庄次郎のあとを追い、行動パターンを掴んだのだ。
その後、庄次郎とはかち合わないよう千代は行動した。
庄次郎が訪ねた部落で情報を集めたのだろう。
そして庄次郎が何を探しているかを把握した。
千代が探し出せたのは偶然では決してない。
庄次郎は千代の秘めた能力に、畏れのような感情を抱いていた。
その感と卓越した洞察力、そして行動力に庄次郎は敬意を表した。
仕事を放ってまで千代は、夫のために躊躇なく行動を起こしたのだ。
女手一つで、部落を回ったのだ。
どんなに大変だっただろう。
庄次郎以上に苦労したに違いない。
千代のことを全く気付いてやれなかった。
なんたる不甲斐なさだ。



羞恥エピソード2-05
風水 11/26(月) 10:14:05 No.20071126101405 削除


 しばらく所長の説明を受けた後 加藤と青山は所長に礼を言い 左半次の茶の間に顔をだした。
旦那の治療中らしく誰も居ない 二人は勝手に炬燵に入り 青山の入れる番茶を飲んで待つことにした。

 しばらくして左半次と先ほどの人妻が入ってきた。
「なんじゃい 二人とも倅の方は終わったのかいのぅ」

 左半次の問いに加藤が答えた。
「とうに終わりましたよ   奥さん 先ほどはお疲れさまでした」
 先ほど 普段は愛する夫にしか見せないオンナの部分を 広げられ 中まで見られた男の言葉に 
 人妻は下を向いたまま恥ずかしそうに
「い、いえ どうも」

 加藤の心の中に
『この人妻に左半次の治療を受けさせ 乱れる姿をどうしても見たい』
 そんな欲望が沸き上がってきた。

 着替えを終え亭主が茶の間に入ってきた 未だに目が輝いている 興奮状態が持続しているのだろう。
ズボンの股間部分が張っているのが はっきりと分かる。

 しばらくして夫婦が帰ると左半次が
「あの奥さん 亭主の姿を見て興奮しておったわい 今晩は二人とも激しい事じゃろうて」

「左半次さんったら 本当にイヤラシイですよ」
 青山みさおの言葉に
「何を言うか 性欲は人間の本能じゃよ お前さんも前回の検査の時 アソコを濡らしておったじゃろうが」
「あっ、いえ   あ、あれはですね・・・」

 詰まった青山は矛先を加藤に向ける
「加藤君も最後のマッサージ あれってやりすぎでしょ 奥さんかわいそうだったわよ」
「そうかな 僕は純粋に治療したつもりなんだけど・・・
 あんな下着で治療に来たんだ 本人も喜んでたと思うよ 左半次さんの治療に比べればカワイイもんさ」
「ほお あの人妻 そんな凄い下着を付けておったのか」
「そうなんですよ スケスケのTバックで・・・アソコもかなり反応してました」

 とても整体師とは思えない会話が続く中 加藤は青山がトイレに立った隙に小声で
「さっきの奥さんが左半次さんの治療を受ける時があったら 是非立ち会わせてくださいね」
「ふむ 旦那を口説けば可能かもしれんな・・・ まぁ楽しみに待っておれ」

「そうそう 例のキャバクラの子 今度私の所に治療に来るんですよ 左半次さんも都合付いたら来てください」
「ほぅ それはおもしろそうじゃな・・・連絡待っておるぞ」

 青山みさおはトイレに入り 自分の濡れた陰部を拭き清めた
「あーん 加藤君たらイヤラシイんだから・・・こんなに濡れちゃった
 帰ったら またオナっちゃいそう・・・くせになっちゃうわ」
 今すぐにでも陰部を刺激したいのを堪え身繕いをした。

 青山がトイレから戻ったのをきっかけに 加藤と青山は『日本整体研究所』を後にする。

 そのころ矢野裕美子は自宅の寝室で ドレッサーに写る淫靡な自分の姿を見 絶頂を迎えていた。

                          羞恥エピソード2 完





--------------------------------------------------------------------------------


羞恥38
風水 11/26(月) 10:13:02 No.20071126101302 削除


「裕美子 見てごらん こんなの見られちゃったんだよ」
 両足を開き 股間にシースルーの白い布を纏っただけの妻が写っています。
 濡れた白い布の下には淡い陰毛とその下の淫裂がはっきり見えます。

「あぁ こんなに見えちっゃたの ど、どうしよう」
 妻の目は鏡に写る自分の股間から離れません。
 右手を後ろに回し私の一物を握っています。

「最後治療してる時 足の付け根も揉まれてたろ?」
「うん そうなのよぉあなた あの時が一番恥ずかしかった・・・・」

「若い男の先生たら アソコの両脇をね・・・引っ張る様に押すんだもん」
「クチュって音がして 開いちっゃたみたい・・・あぁぁ いゃん 中も見られたかも」
 思い出しても恥ずかしさがこみ上げて来る様子です。

「こんな風にかい 裕美子」
 妻の後ろから両手を足の付け根に当て 外側に広げます。
 鏡の中の妻の淫裂が開き 小陰唇と秘穴が姿を現します。

「いやぁ こんなに見えちゃったんだ・・・中も丸見えだよぅ あなた どうしよう」
 妻の身体は羞恥と興奮で震えています。
「所長 今頃は裕美子のおまんこの写真見てるかもよ」
「ああぁ・・・・」

「裕美子 次は下着無しで治療受けてな 頼むよ」
「あぁあなた 恥ずかしすぎるよぅ」
「ノーパンでこうやってアソコ広げられたら・・・」
「あああぁぁ あなた もうダメ 頂戴 はやく」

 私は後ろから妻の下着を脱がせ足を開きます。
透けた薄い布1枚でも有るのとは違い 全裸の妻が鏡の中に居ます。

 妻の淫裂を両側から広げ
「全裸でこうやって広げられたらどうする 裕美子」
「あぁぁ  ダメ どうしょうあなた・・・」

 片手でクリトリスの皮を剥きます。
「こんな風にクリちゃんも剥かれて見られたり・・・」
 鏡の中の自分の股間を見つめる妻の目は熱にうなされた病人の様にうつろです。
「ああぁぁぁ 」
 言葉にならない妻

 淫裂を広げたまま 秘穴に指を入れゆっくり動かします。
「見てごらん 指入ってるよ 裕美子見えるかい?」
 目を見開き 太股に力が入ります
「いゃぁぁぁ  だめぇぇぇ」

 目を半開きにし首をカクンとのけぞらし 全身を震わす妻

 早くも妻は軽い絶頂を迎えた様です。 



卒業後 29
BJ 11/25(日) 21:23:51 No.20071125212351 削除

 定時きっかりに会社を出る。
 黄昏時の夕景の中に男の姿はあった。


「近くまで来たんでね。毎回毎回『コラージュ』で待ち合わせというのも芸がないしな」
 赤嶺は言って、咥えていた煙草をぷっと吐き捨て、革靴でぐいと踏みつけた。
「それにしても暑いな。冷房の効いた店に行こうや」
 私たちはしばらく歩き、会社から少し離れたに通りにある喫茶店に入った。


「飲み屋じゃない店に、ふたりで連れ立って行くのも久しぶりだな。学生時代以来じゃないか」
 赤嶺はふっと目を細めて、珍しく昔を懐かしむような顔をした。
「昔話はいいよ。今日の用件は何だ?」
「用件ね。あの頃の不良学生がそんな言葉を使うようになったとはね」
「不良学生はお前のほうじゃないか」
「お前の素行だって誉められたもんでもなかったぜ。―――それにしても、今のお前と俺の間の話題といえばひとつしかないだろう?」
 それは―――分かりきったことだ。
「先日の旅行は楽しかったよ。あらためて礼を言わせてもらう。大切な奥さんを三日間も貸してくれてありがとう」
 普段のように道化るでもなく、むしろ素っ気無い口調で赤嶺はそんなことを言い、ぎょろりとした目で私を見た。
「俺もついつい夢中になってしまってね。最後の最後で、お前に楽しんでもらおうと思って、あんな電話の余興を思いついたわけだが、楽しんでもらえたかな」
「―――――――」
「なかなかにスリリングな体験だったんじゃないか。まるで本当に奥さんを俺に奪われたような―――そんな心地がしたろう」
 ふふふ、と赤嶺は笑いながら、またピースに火を点けた。
 私は黙って、夕日に照らされたその横顔を見つめた
「ずいぶん無口じゃないか」
「疲れているんだ」
「それに顔色も蒼いようだな」赤嶺は一度言葉を切って、宙に煙を吐き出した。「―――身体は許しても、心まで奪われるのはいやなのかね」
「・・・話が繋がっていないぜ」
「繋がっているよ。分かっているくせに」
 そして赤嶺は咥え煙草のまま煙に目を細めながら、鞄から封筒を取り出した。
「写真が入ってる」
 私が中身を問うより早く、赤嶺は答えた。
「旅行中に撮った写真だよ。楽しかった旅行の空気を少しでもお前に味わってほしくてね」
 唇は笑みの形を保ってはいたが、赤嶺の大きな瞳は異様なほど光っていた。
 封筒を持つ掌が汗ばんでくるのを私は感じた。
「別に、今、見てもいいんだぜ」
 大きな瞳で私を見据えながら、赤嶺はざらりとした声で誘いかける。
「―――見たくてたまらないんだろう?」
 私は赤嶺を睨み返した。
 なぜだろう。昔から知っているはずの男なのに、今この場では正面から対峙しているだけで胸が苦しい。
 おそろしい。
 いや、本当におそろしいのは―――
 赤嶺から視線を逸らせないまま、私は封筒の中身に手を伸ばした。


「はい、伯母さん」
「ありがとう。遼一君が手伝ってくれると助かるわ。その引き出し、台に乗らないと届かないの」
「伯母さんは小柄だから。ぼくだってそう背の高いほうじゃないよ」
「これから、もっと伸びるわ。きっと」
「どうかな。父さんもあまり大きいほうじゃないし」
 台所から妻と遼一の会話が聞こえてくる。
 ネクタイを外しながらそれを聞いていると、台所から遼一が顔を出した。
「伯父さんは背が高いよね。180くらいあるんじゃない?」
「・・・いや、そんなにはないよ。78か、そのくらいだと思う」
「ふうん。伯母さんと並んで立ってるとすごく高く見えるけど。でも、男と女の身長差っていいよね。なんか絵になる感じでさ。まあ、男のほうが低かったら話は別だけど」
 闊達に喋りながら笑ってみせる遼一。たぶん、彼は私と妻の間に流れる微妙な緊張感に気づいているのだろう。私たちに気を遣っているのだ。
 とても、申し訳ない気がした。
 同じ想いだったのだろう。エプロン姿の妻がやってきて、たまらない表情で背後から遼一を見ていた。
 ふと、私と目が合った。
 その瞬間―――つい先程、赤嶺に手渡された写真の映像が瞼を駆け巡った。


 写真は幾枚もあった。

 最初に手に取った数枚は、旅行中のスナップのようなものだった。カメラを前にした彼女がいつもそうであるように、どこかこわばった表情をして、うつむいているものが多い。赤嶺に言われて無理に笑みをつくろうとしているらしいものあったが、やはりあまり成功していない。不自然な笑みが、かえって抱きしめてやりたいほどの心細さを感じさせる。
 普段の―――妻だった。
 やがて、普段にない写真があらわれた。
 旅館の一室らしい部屋で、浴衣を着た妻が膝を崩して座っている。
 その写真を見て覚えた違和感の正体が、最初、私には分からなかった。しばらく見続けて、ようやく分かった。
 写真の妻が真正面からカメラを見据えていたのだ。
 頬から鼻頭にかけてほんのりと赤く染まっているのは、酒のせいか、それともこの写真の前に行われていた何かのせいか。それは分からない。けれど、妻の瞳はカメラを前にしたときの普段の居心地の悪さを感じさせないほどとろりと潤んで、真正面からレンズを―――その向こう側の男を見つめていた。

 浴衣の左肩がわずかにずり落ちて、そこだけ白い肌があらわになっている。

「なかなかいい表情をしているだろ? 風呂上りの一枚さ」
 私の手元を覗き込んでもいないのに、私が見ている写真を察して、赤嶺は言った。
「―――花の開く直前ってところか」
「何をしたんだ。この、前に」
「奥さんの顔がすべてを物語っているだろ。少しばかり煽っただけさ。その後の長い夜への期待をね」

 期待。
 それなのか。この妻の浮かべている表情は。

「奥さん、浴衣がよく似合うな。頸が細いし、撫で肩だしね。その写真を見ていると、女郎なんて古風な言葉を思い出さないか」

 女郎―――

「いつも慎み深い女がそんなふうにもの欲しげな顔をする一瞬に、俺は惹かれるね」

 頭蓋の奥で反響する赤嶺の言葉。それを聞きながら、私の指は写真をめくっていった。

 花の開く直前、と赤嶺は表現したが、その後の写真は妻が次第に落花狼藉へと向かっていく過程を写したような、生々しさのあふれるものだった。

 他の下着をすべて剥ぎ取られた状態で、浴衣だけを羽織ったまま、帯紐で後ろ手にくくられている写真。ご丁寧なことに帯紐は胸にも回され、上下から絞り出すように乳房を挟んで背中へわたされている。

 卑猥な形に歪められたなめらかな胸乳の丘上で、薄桃の乳首がつんと立っていた。

 そんなふうに拘束された格好のまま、さらに妻は幾枚か写真を撮られていた。囚人のような立ち姿、後ろ姿、さらには畳の上に横になって仰向けに正面を晒している姿、あるいは顔を畳に突っ伏すように押し付けた格好で、尻だけをあげている姿。淡い翳りも、その奥の縦筋もあらわに、妻はすべてを見せていた。

 どの写真の妻も切ない表情をしていた。切ない表情でカメラのほうを向いていた。半開きになった口元から白い歯が零れている。まるで見てはいけないものを見てしまったように写真を持つ私の手は震え、ざわざわとしたものが爪先から髪の毛の一筋にまで電流のように私の身体を駆け巡った。―――


「どうしたの? 急にぼうっとして」
 その一言で、混沌とまじりあった私の意識は、すうっと現在に引き戻された。
 眼下から遼一が私を覗き込んでいる。その背後で妻がじっと私を見つめていた。
「・・・いや、何でもない。仕事のことを考えていただけさ」
「そう。伯父さん、急にぼんやりすることがあるから、心配になるよ」
「―――このひとのこれはいつものことですよ」
 ふうわりと妻は言って、私の横に並んで立った。
「うん。やっぱりちょうどいいくらいの身長差。お似合いの夫婦だね」
 むしろ静かな口調で、遼一は言い、綺麗な微笑を浮かべた。
 その邪気のない言葉にいつもの軽口で応えることが出来ず、黙って妻を見た。妻もまた、しっとりとした瞳で私を見返した。その唇がかすかにふるえているのに気づいた瞬間、妻はうつむいて、つっと歩みを進めた。
「お夕食が冷めてしまうわ。はやく支度をすませなくちゃ」
「そうだね」
 遼一は応えて、また妻を手伝いに台所へ向かう。私はソファに腰を下ろし、左手でこめかみの部分を押さえた。



羞恥エピソード2-04
風水 11/25(日) 07:30:58 No.20071125073058 削除


 足を広げた患者の元からもどった所長が 治療中の患者の性的興奮状態の対処法を説明した。
瞬時に加藤は目の前の女性患者が濡らしている事を悟る。

 案の定 全身をモニターに映し出された女性の股間部分には はっきりと淫らな染みがひろがっていた。
『この女 こんなに濡らしてる・・・見られて興奮してるんだ』
 加藤は下半身の変化を悟られない様 腰を引き 横目で青山みさおを見た。

 青山の頬はほんのり赤く染まり 目は潤んでみえる 自分の検査を思い出しているのかもしれない。

 モニターにアップで映る 濡れた白い布とその下の女陰
小陰唇が少し開き 下部の膣口までが見える 陰核は露出していない 
しかし包皮に覆われたその大きさまでがはっきりと分かり 膣口には白濁した淫水が溜まっている。

『綺麗なオマンコだ・・・』

『あの亭主にいつも舐められているのか?  
 自分の嫁の濡れたオマンコを見られて 亭主も気が気では無いだろう』

 加藤の頭の中で様々な思いが交錯する。


 重い雰囲気の計測は終わり 所長が加藤と青山を呼び 患者の治療を始めた。
加藤は所長の指示を受け うつぶせで背骨、腰を揉む 施術着を通しても女性の肌のやわらかさがよく分かる。

 続いて仰向けの姿勢となり 施術着をヘソまで捲り骨盤周りのマッサージが始まった。

 青山みさおが所長の指導で陰毛のすぐ上 恥骨部分を押すと
陰毛部分の皮膚が上方に引っ張られ 下着の下では 今まで包皮に覆われていた陰核が露出した。
女性患者の息づかいだけが やけに耳に響く。

 所長は女性患者の両足を広げ 鼠径部のマッサージを始めた。
リンパ部分を両手で探す様に押すと 濡れた陰唇がわずかに広がる。
『所長 もう少し広げて・・・』
 加藤はそう願い所長の顔を見た すると

「それじゃ加藤君 続きを・・・」
 うれしさを顔に出さない様 神妙な面もちで
「奥様 失礼します」
 所長と場所を入れ替わる加藤雄一郎 目の前には人妻の両足を広げた下半身がある。

 まず加藤は両手を人妻の太股に当て筋肉の張りを確認する 視線は白い布を濡らす淫裂から離れない。
先ほどの所長のマッサージによってわずかに開いた淫裂は今は閉じている。

 薄い陰毛の下に見える筋状の女陰を目に焼き付け 
一刻も早く陰唇を開いて中まで見たいのを我慢し じっくりと太股のマッサージを続ける。

 女性患者の顔を見ると 頬は赤く染まり 潤んだ目で足の間の加藤を見ている。
 人妻と目が合った加藤は あわてて股間に視線を戻す。
『この女 完全に感じてるぞ・・・では そろそろご開帳といくか』

 太股を揉んでいた手を徐々に足の付け根に移動し 鼠径部を両側に引っ張る様に押す加藤

「クチュ」
 淫らな音を立て淫裂が開き 小陰唇までもがその内部を覗かせた。
 少し開いた膣口から溢れる淫水は 白い下着に染みこみ 卑猥さを強調している。

 加藤は両親指の力を緩め また力を入れる事を繰り返し 人妻の秘唇の動きを楽しんだ。 
そのたびに淫らな音が聞こえ 次第に女性独特の淫臭が漂う。

『この女 人妻の割にオマンコの中も綺麗だな』
 開いた膣口の幾重にも重なり合う肉壁を見ながら
『そろそろ止めないと ヤバイな   よし最後にクリも・・』

 加藤は両親指で鼠径部を外側に 残りの指で恥骨部分を上に引っ張りあげた。
「ぅぅ・・・」
 女性患者のうめき声が 
 
 小陰唇が広がり尿道口までもが確認でき その上部の包皮は剥かれ 生々しいピンクの陰核が顔を出した。
『クリも綺麗だ・・・・』

 女性患者の総てを目に焼き付け 加藤は鼠径部の治療を終了した。
所長と場所を替わり ふと青山みさおを見る 目の下をほんのり染め 上目遣いに患者の股間を見ていた。 


 女性患者の治療は終わり 亭主と共に治療室を出て行った。



羞恥37
風水 11/25(日) 07:30:00 No.20071125073000 削除


 玄関の鍵を開け 靴を脱いだ裕美子を後ろから抱きしめます。
 唇を求めてくる妻 口づけをしたあと苦しそうに
「あなた・・ 寝室に」

 寝室に入り鍵を掛けます。
まだ夕方の4時前の寝室はカーテンが開け放たれ赤い日差しが差し込んでいます。

 妻を引き寄せ唇を合わせながら ベッドに倒れ込みます。
 一刻も早く妻の中に私自身を埋め込みたい気持ちを抑え
「裕美子 みんなに見られた所 俺に見せてくれ」

 コクンと頷き窓際に歩み寄りカーテン閉める妻
私は天井の照明を付けトレーナーとジーパンを脱ぎトランクス1枚で待ちます。

 ドレッサーの前でセーターとTシャツ スカートを脱ぐ妻
鏡に妻の脱衣シーン写っています。
ブラジャーと白いTバック1枚でベッドに歩み寄る妻

「裕美子 そのままベッドに寝て」
 シーツの上に足を閉じたまま仰向けに横たわる妻に
「この姿見られたんだな 裕美子」

「あーん 恥ずかしかったよぅ あなたぁ」
 両手で顔を覆う妻
「モニターに映してたみたいだけど・・・ どんなだったの?」
「裕美子のカラダの隅々まで アップで映ってた・・・保存されちっゃたし」

「いゃん アソコの映像も保存されちゃったよぅ」
「そうだよ 足も広げて見られちゃったな・・・ 裕美子 足広げて・・」

 ゆったりした動作で両足を広げますが やや内股になっています。
「もっと 足をまっすぐにして・・・ そうだ」
 妻の下着の染みはかなりの面積に広がっています。

「裕美子かなり濡れてたな それも見られたし・・・」
「いやーん 若い子にも濡れてるの見られちゃったよぅ」

 私はふと思いつき 妻をベッドの片方の端に座らせ
正面に有るドレッサーの鏡の位置を調整し 妻が写る様にして妻の後ろに回り込みます。

 後ろから妻を抱きブラジャーを外しながら
「裕美子 鏡見てごらん」
 鏡にシースルーの下着1枚の妻と後ろから抱く私が写っています。

「ああぁぁぁ いやらしいわ」
「裕美子 足 広げてごらん」
「いや 無理よぉ あなた」
「今日 裕美子がどういう風に見えたか 自分で見てごらん」
 そう言って私は後ろから妻の両足を広げます。



羞恥エピソード2-03
風水 11/24(土) 09:45:55 No.20071124094555 削除


 加藤雄一郎は所長の言葉に落胆した。
「それじゃ 奥様 早速始めましょ 下着だけで治療着に着替えてください」
 所長は女性患者に下着を付ける事を許したのである。

 しかし 加藤の落胆は 所長が前に座った女性患者の背中を露わにした時に消えた。
目の前に座る女性の背中の美しさ・・・贅肉の無い かといって痩せすぎでもない背中 しみのひとつも見えない。
なおかつ その魅惑的なヒップに貼り付く下着は薄いナイロンのTバックでその下の肌を隠す役目を果たしてはいない。

 加藤の目は輝き口の中が急速に乾いた。
『この女 治療に来るのにこんな下着とは・・・旦那の趣味か それとも・・・』
 もしかすると予想以上の物が見られるかもしれない その期待で加藤の胸は高鳴る。


 加藤の治療院にも多少露出癖が見受けられる女性がたまに来院する。
だが ほとんどのその手の女性は 一般には男性が見向きもしない弛んだ肉体を持つ欲求不満の固まりの主婦である。
目の前の女性患者とは同じ女性でも次元が違う。


 所長が女性患者を計測用ベッドに誘導し その背中を露わにした。
女性患者の身体にはTバックショーツだけが小さく貼り付いている。

 所長が背骨の説明をした時 加藤は女性を足元から見て心の中で喜びの声を上げた。
女性患者の下着の狭いクロッチ部分には 通常の女性下着に有る当て布が見られず
 薄い布の下には1本の筋となった女陰が見えるのだ。

『この患者 もともと陰毛が薄いのか それとも剃っているのか?』
 加藤には この後の機械による計測作業が待ちきれない物となった。

 精密測定用の機械がセットされ 加藤と青山はデスクのモニターで所長の説明に聞きいる。
頭部から肩、背中 腰と進み 所長は女性患者の下着を膝まで下げた。
モニターには女性患者の魅力的なヒップが大写しになり 続いて膝裏から足先までが写った。

 陰部を確認する事は出来なかったが 加藤は次の仰向けでの測定を待ちわびる。
『正面からだったら モロにアソコが見えるな・・・』
 目の前のベッドに横たわる加藤好みの人妻 その陰部がもう少しで見られるのである。


 所長が女性患者を仰向けにした しかしその胸にはタオルが・・・
『何だ 所長やけに気を遣ってるな    おおっ やっぱり陰毛丸見えだ』

 モニターには女性の首から下腹部までが順に映し出され 10センチ程下げられた下着から陰毛が顔をのぞかせている。

 下着を戻し モニターの画面が足の付け根に移動する・・・
『やった! おまんこ見えるぞ   この人妻ビラビラ小さいなぁ』
 加藤は所長の説明も上の空で画面を凝視する。

 
 足先まであっさりと画面は進み 所長がベッドの脚部をV字に開いた。

『やっと人妻のご開帳だ・・普段旦那にしか見せない処を じっくり見せて貰うか』
 
 加藤は勃起した下半身を悟られない様 少し腰を引きながら患者の亭主とモニターを交互に見た。



羞恥36
風水 11/24(土) 09:44:55 No.20071124094455 削除


「あれっ 所長さんは?」 
 照れ隠しに言った私の言葉に 加藤君が
「奥様とその前の男性の計測結果の画像処理とデータベース化をしてますよ。
 所長のデータはかなりの人数分有りますから 治療の効果を確認するのに重要です。
 私や青山さんのデータも採ってあります。」

 会長が嬉しそうに微笑みながら
「せがれに君達のデータ見せて貰ったが 特に青山さんのは貴重じゃなぁ
 素晴らしいバランスの身体しちょる はははっ
 加藤君もなかなかの物を持っておるわい はははっ」

 ずっと静かにお茶を飲んでいた青山さんが怒った様に
「左半次さん 私のデータ見たんですか? イヤだわ 恥ずかしい。
 まじめな治療の為の資料なんですから 変な目で見ないでくださいよね。」
「そりゃそうじゃが あの写真を見たら どんな男でも変な気起こすわい。
 儂の治療を受けに来るのが楽しみじゃて はははっ」

「僕達は一応プロなんで 自分たちのデータ完璧に保存してあるんですよ。
 所長があの機械導入して最初だったんで・・・
 全身くまなくスッポンポンで   男の僕でも凄く恥ずかしかったですよ。」
 青山さんのデータを見たい衝動に駆られますが 口には出せません。

 加藤君がニヤニヤしながら続けます。
「ところで矢野さん 左半次さんの治療はいかがでしたか?」
「いやいや 参りました お恥ずかしながら 蛇の生殺し状態です」

 私の言葉にそれまで黙っていた妻が
「あなた 凄く嬉しそうだったわよ 見てる私の方がびっくりしちっゃた」
 頭を掻きながら
「照れますね・・・ それじゃ裕美子 そろそろ帰るとするか?」

 お礼を言い料金を払いましたが 私の分はサービスだと 会長は受け取りませんでした。

 玄関を出 車に乗り込むと妻は私の左手を握ってきます。
 抱き寄せ軽く唇を合わせ 膝までのフレアスカートに手を差し込むと妻の下着は洪水状態です。
「あん あなたこんな所じゃダメだよぅ 早く帰りましょう」

 一刻も早く妻を抱きたい私は車を発進させ 健太が家に居ない事を祈りながら 家までの道を急ぎます。
 帰路の車内 妻も私も無言です 15分程の道のりがやけに遠く感じられます。 
 所長は今頃 妻の映像を見ているのでしょうか? 
 会長も 妻の映像を見るのでしょうか?  



羞恥エピソード2-02
風水 11/22(木) 20:35:22 No.20071122203522 削除


 最初の男性患者が治療室に入ってきた 所長のカルテによると52才 
交通事故の後遺症の治療に長年通っているようだ。

 所長は男性患者に加藤と青山を紹介し 全裸で治療着を着る様に促す。
 
 男性がデスクの前の椅子に座り 所長は頸骨から背骨の所見を述べている。
運動不足なのだろう 筋肉は衰えが目立ち初老の兆候があちこちに出ている。

 検査用のベッドにうつぶせにし 術着を脱がせ精密測定が始まる。
臀部の衰えを見せ始めた筋肉の間に 陰毛に覆われた肛門が見える。
同性の加藤にはあまり見たく無い映像であった。
青山みさおの表情にも変化は無い。

 続いて男性患者を仰向けにしての計測である。
デスクの位置からでも男性患者の萎えた陰茎が見える。
モニターの映像が首から徐々に下腹部に降りてくると・・・

 先ほどまで白い物の混じった陰毛に覆われ縮こまっていた陰茎が 明らかに大きさを増す。
若者の様な元気は無い しかし半分皮をかぶっていた先端が皮を押しのけようとしている。
加藤は青山の顔を横目で見た 瞳がやや潤んでいる様に見える。

 所長がベッドの両足部分を広げ モニターには男性患者の股関節部分がアップになる。
亀頭は大きさを増し 皮を押しのけ完全に露出している。

 加藤は自分の検査を思い出した。
所長と青山みさおによる検査は確かに羞恥心を煽るもので有ったが 
目の前の男性患者の様に下腹部が反応する事は無かった 
先に青山みさおの検査をしていたらどうなっていたか分からないが・・・

 青山が自分の陰部をどのような気持ちで見ていたのかが 非常に気に掛かる。
加藤は一物に自信を持っている 当然亀頭は普段から完全露出し 
大きさや長さも過去に経験した女性には 『こんなの初めて』とよく言われた。

 青山みさおには 一度手合わせ願いたいと以前から思っていた。
相手にされない気もするが 前回青山の陰部を見てからは一段と思いが強まった。

 邪念だらけの加藤を無視するように 所長は淡々と測定を進める。

 男性患者の全身測定が終わり 3人で交代に患者の背骨、頸骨をマッサージを始めるが
男性患者の陰部は治療着の上からでもはっきりと勃起状態が見てとれる。

 一通り治療を終え 所長は患者に普段の生活での注意点を説明し着替えを促す。
『ふー おっさんのハダカはカンベンして欲しいよ』心の中で加藤はつぶやいた。
『これで次バアサンが来たら・・体調不良を言い訳に左半次さん処で休ませて貰おうかな?』

 所長が男性患者を玄関まで送り 次の女性患者を連れて来た。

 亭主と思われる男性と治療室に入ってきた女性は30前後の加藤の好みの顔立ちであった。

「矢野さん そっちの二人は後輩の整体師『加藤君』と『青山さん』です。 
 今日は休みなんで勉強に来てるんですが 矢野さんがイヤでなかったら 
 治療に立ち会わせたいんですが・・・よろしいでしょうか?」

 所長が加藤と青山を紹介した。
 加藤は唾を飲み込み 期待に下半身が疼くのを覚えた。





--------------------------------------------------------------------------------


羞恥35
風水 11/22(木) 20:34:26 No.20071122203426 削除



 暫く臀部をマッサージしたあと 会長の手は肛門周辺に移動します。
肛門を広げる様に周囲をマッサージしています うつぶせ状態ですので 妻に肛門は見えてはいないでしょう。
今朝トイレに入って ウォシュレットを使った事を思い出し 汚れの無い事を祈ります。

「ご主人 ちっょと体勢変えるぞ」
 会長はうつぶせの私の腰を持ち上げ 膝を布団に付け
「頭は枕に・・・ そう 足をもうちょい広げて・・・・」

『これって女性がバックスタイルで男を受け入れる体勢じゃないのか?』
 心の中でそう思いますが 何も言えません 激しい羞恥心が湧き起こってきます。
「奥さん よく見える所に来てごらんなさい ご主人のこんな姿初めてじゃろ」

 私の足元に移動した妻に股間を凝視されてる感覚です。
 会長の指が いきなり肛門と陰嚢の間に刺激を与え 私の一物は大きさを増します。
「ご主人 良い物をお持ちですなぁ どれどれ・・・」
 肛門に触れるか触れないかの微妙な感触が与えられ
今までに経験した事のない震えの来る感覚に襲われます。

「ちょいと そのまま待ってておくれ」
 その言葉から1分程経ったでしょうか 突然肛門付近で冷たい感触を感じます。
「うおっ」
 思わず私の口から漏れる声に
「植物の精製油じゃ 血行促進に効果が高いんじゃて」

 微妙な感覚に肛門が自然と収縮してしまいます。
肛門から陰嚢の間をやさしく動く会長の指先は オイルの感覚を伴い とても年輩の男性の物とは思えません。
少しでも手が放れると 自然に腰を付き出し手の動きを追ってしまいます。
自分からより足を開き 『もっと見られたい』『もっと触って欲しい』 その欲望を止められません。

「ご主人 奥様の治療を見て興奮したんじゃろ 反応が若いモン並じゃ
 どれ あんまり刺激すると今晩のお楽しみを奪ってしまうからのぅ・・・・
 最後に仰向けで少し揉んでおこうかい」
 治療着が腹まで捲れたまま私は仰向けにされます 完全に勃起した一物を隠す術はありません。

「ご主人 両足を片方づつ 抱えてくれるかいのぅ」
 両足を抱える私 女性が男性を迎える格好です。
両足の間 会長の横から覗き込んでいる妻は 口に手を当て目を見開いています。

 肛門の廻りに感じられた刺激が中心部に移動したのが分かります。
自然に力が入ってしまうのを止められません 指が侵入しているのでしょうか・・・
オイルでしょうがネチャっと淫靡な音が聞こえ 見ると私の陰茎は先端に透明な液を溜めています。

「今日はここまでじゃ 奥さん帰ったら続きをやってあげる事じゃな はははっ」
 そう言い 私の足を伸ばし 太股からふくらはぎを揉み始めます。
クールダウンなのでしょうか 私は蛇の生殺し状態の一物を術着で隠します。
5分程のマッサージが終わり 妻と会長は茶の間に入ります。

 大きく深呼吸をして洋服を付け 茶の間に入ると
いつ来たのでしょうか 先ほどの若い二人の整体師と4人でお茶を飲んでいます。



羞恥エピソード2-01
風水 11/22(木) 09:38:35 No.20071122093835 削除


 加藤雄一郎は助手席に座る青山みさおを気にしていた。
隣町で先輩の中山が営む『日本整体研究所』へ向かう途中である。

 中山の治療院には最新設備が揃っている 酒と女に金を使い込んでいる加藤の治療院とは大違いである。
日曜日の今日 加藤の治療院は休診にあたり 中山より最新機種の説明会を兼ねた講習会に誘われた。
やはり中山の後輩にあたる青山を誘ったのである。

 前回 加藤雄一郎と青山みさおは中山に誘われ最新式の計測機械の講習を受けた。
人体の各部を映像で捉え ミリ単位で歪みや傾きを計測出来る機械である。

 機械を導入したばかりであった為 中山は二人に自分の身体を使っての正確な計測体験を勧め
加藤と青山はその指示に従い 順に全裸になりお互いの身体を計測した。

 二人ともプロで有るため 最初全裸にそれほど抵抗は無かった。
しかし 足を開き陰部まで克明に計測するそのやり方には さすがに羞恥心を覚えた。
加藤は青山の陰部の映像を忘れる事が今でも出来ない 何度思い出しては自分を慰めた事であろう。

 青山みさおも前回の講習時に陰部をまともに見られた事を気にしているのだろう。
自宅まで迎えに行き 助手席に乗った後もほとんど口をきかない。

 加藤は車中のあまりにも重い空気をなんとかしようと
「青山さん 昨日の中山先輩の話では 今日は男性と女性の患者さん2名の検査をするそうですよ」
「そうなんですか? 私細かい事聞いてないんですよ・・・」
「しかし あの機械の性能は凄いですね 高かったんだろうなぁ」
「・・・」
 会話は続かない

 加藤は心の中で
『今日の女性の患者さん 若くて綺麗な人ならいいなぁ 
 ウチの客みたいなバアサンじゃ・・・・』

『所長は僕達と同じ様に全裸で検査するのかな?』

 妄想を膨らませているうちに「日本整体研究所」の古い建物が見えてきた。

 酒と女が大好きな加藤は 自分の行きつけのキャバクラに何度も中山を誘った事が有る。
しかし 中山は女に興味が無いのか女性の居る店には行きたがらない。
酒は好きな様でもっぱら居酒屋で日本酒あけるのが楽しみらしい。

 所長の中山と違い 会長の左半次は大の女好きである。 
60を過ぎても加藤の誘いに乗りキャバクラに一緒に行く。
下半身はすでに役に立たないと聞いたが 彼女が3人居ると豪語している。

 
 加藤と青山は玄関から治療室に向かい 所長の中山に挨拶をして白衣を着、
所長から機械操作の注意を聞き 患者の到着を待つ。



羞恥34
風水 11/22(木) 09:18:03 No.20071122091803 削除


 治療が終わり 頬を紅く染めた妻がベッドから降り 衝立の陰に向かいます。
 所長がソファの私に近づき
「矢野さん 奥様には 恥ずかしい思いさせてしまった様で申し訳ございません。
 あの下着は予想していなかったもので・・・」

「とんでもない 気にしないでください」
 恐縮して頭を下げる私に
「じいさんの治療 ごゆっくりどうぞ 私もいつでもお待ちしていますので・・・」

 下を向いて着替えを終え出てきた妻  二人で所長にお礼を言い 治療室を出ます。
 茶の間の襖の前で妻は私に小声で
「あなた 私全部みられちゃった・・・恥ずかしいよぅ」
 潤んだ目の妻に
「愛してるよ裕美子」
 そう言って軽く唇を合わせます。

 襖を開けると炬燵で会長は昼寝をしています。
「すいませーん おじゃまします」
 私の声にびっくりして起きる会長
「いやぁー すまんのぉ つい寝てしまったわい。 さぁ入って入って・・」

 炬燵に入った私達を見て
「ありゃ 奥さん 治療がつらかったのかな?
 綺麗な奥さんじゃし せがれも気合いが入ったんじゃろ はははっ」 

「それじゃ 儂の方も始めるかいのぉ 
 ご主人 下着も全部脱いで これを着て隣の布団に行っておくれ」
 渡された術着は所長と違い前ボタンで止めるタイプの物です。

 私はそれを受け取り 隣の部屋で下着まで脱ぎ術着を着ます。
まだ 下半身の一物は元気を保ったままです。

「奥さんもよかったら こっちで見るといい 旦那さんの新しい一面を発見できるかもしれんぞ」
 会長は 布団に私をうつぶせに寝かせ 妻を呼び 隣で見せながらのマッサージが始まります。 
60才は越えていると思われる会長のマッサージは 力強くツボを的確に得ています。

 うつぶせの後仰向けになり20分ほど普通のマッサージが続き 
リラックスした私の下半身はすっかり力を失っています。

「さーて これからが儂の専売特許じゃ 奥さんよく見ておくんじゃぞ」
 そう言って再度うつぶせにした私の術着を腰まで捲り
「ちょいと ごめんよ」
 私の両足を持って開き 足の間に入り最初に臀部を直接マッサージしています。
 会長の手の温もりが伝わります 足の間から陰嚢が見えていることでしょう。



千代に八千代に
信定 11/21(水) 14:40:12 No.20071121144012 削除
第四十章

 四半世紀以上も前の脳裏に刻まれている母の姿を思い起こし、我妻と並べた。
顔の部位は似て非なるものではあるが、背丈や体格、そして雰囲気は確かによく似ていると思う。
母と同名の女性も千代に似ている、瓜二つとも磯谷は言った。
庄次郎も初めて千代を見たとき、母の面影を感じたほどだ。
母を知っている人が千代を見たら、似ていると答えるのだろう。
磯谷の話から推測するに時期、年齢からしても、これほど合致することなどあり得るのか。
”娼婦だって?ばかげている!”
心の中で叫んだあと、背筋がゾクリとした。
社長は千代を見てどう思ったのだろう・・・・・・
庄次郎の心に重くのしかかった。

 未だ内に秘める奇才を、夫の前ですら全てが顕現されていない、と思うこともなくはない。
いや、夫だからなのかもしれない・・・・・・
そしてそれは何らかの虞からくるものでは、と庄次郎は密かに慮っている。
迷ったが、まだあやふやな内容ということもあり、千代に話すのは控えることにした。
才知に長ける千代の前では、表情や行動から煩悶や屈託を悟られないよう、細心の注意を払った。

 今まで父親のことなど真剣に考える事などなかった。
父親の存在など庄次郎にとっては全く必要のないことであったが、あの日を境に考えざるを得なくなった。
母が村に来る前に庄次郎を身ごもっていたのは事実だ。
話の女性がもし母であったなら、社長が金を払ったと考えられる朝鮮人であろう夫が自分の父親なのか。
もしかしたら、社長が。
それとも、不特定多数の男と関係を持ったため・・・・・・
ばかな、ばかな!
庄次郎は頭を強く振った。

 その一方で父親のことはどうでもよいと思っている自分もいる。
今更この年齢で誰某が父親だと分かったところで、どうしろと言うのだ。
本当は母のことが知りたいのだ。
それは心の片隅でずっと思っていたことだ。
父親に関しては、それに付随する微々たることだ。
自分を産む以前の母のことを知りたい。
絶対に幸せだったに違いない若い頃の母を知りたいのだ。
そして自分は何者なのかを知りたい。

 数日後、庄次郎は仕事の合間をぬって磯谷から聞いた場所へ行ってみた。
だがそこには朝鮮部落は存在していなかった。
日本人が住んでいる住宅が建ち並んでいたのである。
ホウキで家の前を掃いている年輩の婦人に聞いてみたが、二十年以上も前に撤去されたということだ。
その後引っ越してきたわけで、もちろん当時の部落のことなど知るはずも、関心もない。
恐らく強制的に立ち退きを命じられたのだろう。
その時は一悶着あったに違いない。
聞くところによると、部落はあちこちに点在しているらしい。
そして日本全国かなりの数に上るという。
とりあえずここから近いそのひとつに当たってみることにした。

 住宅の先には酒屋や蕎麦屋、雑貨屋などが立ち並ぶ商店街がある。
醤油と麹の香りを漂わせる店の前では、乾物が所狭しと陳列され、小柄だが体格の良い年輩の男が、
ねじった手拭いを頭に巻いて、パンパンと手を叩きながら、通りかかる奥さん連中に威勢のよい声をかけている。
顔見知りなのか奥さん達は笑いながら手を振っていた。
捻り鉢巻きの男の隣で妻と思われる年輩の女が、醤油や味噌をたっぷり塗りたくった握り飯を網に並べ、七輪で焼いていた。
思わず唾を啜った。腹の虫が唸った。
白い歯を見せる女と目が合うや否や、庄次郎は銭を出していた。

 商店街を抜けた遙か先に広大な材木置き場があり、そのずっと先にあった。
通常の平屋よりも低い、廃屋のような家が点在していた。どの家もみな黒い。
汚物の匂いが立ちこめていた。そこはまるで掃き溜めのようだった。
とても人が生活する場とは思えない。庄次郎は暗澹たる思いであった。
しかしそれは今の生活と比較しているからだ。
よくよく見てみれば、幼少時代の生活はこれに毛が生えた程度だ、ということに気付いた。

 意を決してそのひとつの家に「ごめん下さい」と声に出し、建付の悪い戸を開き中へ踏み込んだ。
入った途端、薄暗い入り口の隅に若い男が座っていたのでギョッとした。
廃材の仕分けをしているようだ。
「ちょっとお伺いしたいのですが」
顔をあげた男は暗い目をしていた。
朝鮮人の若い男はおおよそこんな目をしている。
「どなたかお年寄りの方はいませんか」
男は「ん?」といった顔で持っていた廃材を後方に放り投げた。
「五十年ほど前のことを聞きたいのですが」
そう言うと男は、「はぁ?五十年?」と素っ頓狂な声をあげた。
間の抜けた表情をみせるが、それが意外と可愛い顔だ。
まだ十代かもしれない。
なかなかいい顔ができるじゃないか。そう思わず言いそうになった。

 結局その男では埒が明かず何軒か訪ねてみたが、そこでは何も収穫はなかった。
その後も庄次郎は時間ができると他の部落を回った。
日本人と知ると、邪険に対応する者が多い。
体制側は虐殺を黙殺し容認さえして、それを全て朝鮮人のせいにした。
虐げられてきた朝鮮人の胸には常に怒りや殺意がくすぶっている。
が時には逆に、気持ちが悪いほど愛想の良い者もいる。
仕事が欲しいからだろう。
雇ってやりたい気持ちは山々だが、今はどうしようもない。
身をくねらせ、すり寄ってくる若い女もいた。
そんな時はとても辛かった。
俺はこんなに恵まれていて良いのか。
訪問するたびに、そう自問自答することが多くなってゆく。

 全くと言ってよいほど手応えはなかった。
もっとも日本全国に相当数ある、と聞かされた時点で半分はあきらめていたのだが。
あとは社長本人に確認する以外にないのか。
だが、それだけはしたくなかった。
事実はどうあれ、恩のある社長に対し仇を返す真似だけはしたくない。
だが、さすがに社長の顔をまともに見ることができなかった。



羞恥33
風水 11/21(水) 10:18:35 No.20071121101835 削除


 2分割だった画面が元に戻ると 妻の下腹部が全面に表示され 続いてゆっくりと足に向け動きだし 
太股までが画面に映ると シースルーの白い下着の下の淫裂がはっきりと確認できます。
小陰唇が少しはみ出しているのまで4人の目には見えています。
所長は 恥骨接合と股関節の事を少し話し 太股から膝へと画面を移動させます。

 ほんの短い時間でしたが 画面に映し出された妻の淫裂を忘れる事は出来ないでしょう。
となりの若い二人の顔を横目で見ると 加藤君はひたすら画面を凝視し 青山さんは少し頬を赤らめています。

 つま先まで計測が終わると所長は
「最後に大腿骨廻りと股関節を計ります」
 いったんモニターのスイッチを切り 妻の横たわるベッドに近づきます。

「奥さん ちょっとベッド動かしますね。 別に怖くないですから」
 所長がベッドの下のスイッチを操作すると 全体にベッドが上昇し
次の操作によって妻の足が今まで乗っていた部分が左右に開き
丁度足の付け根のあたりを頂点として左右の足が乗っている部分がVの字に開いていきます。

 つま先が1メートル程開いた所で機械を止め 足の間に機械を運ぶ所長
私達は横位置の為見えませんが 所長の位置からは 開いた足の間の妻の淫裂がはっきり見えるでしょう。

 妻の耳元に何か声を掛け デスク戻りモニターのスイッチ入れながら
「先ほどの男性もそうでしたが 治療中に性的興奮の兆候が現れる事があります
 そんな時は 治療者が変に照れると患者さんも気にしてしまいますので 
 何事も無かった様に治療を続ける事ですね」

 画面には 斜め上方からの妻の下腹部から上半身全体が映っています。
白い下着のクロッチ部分には淫裂がはっきり見え
引いた映像の為こまかい部分は確認できません が 当て布の無いクロッチには はっきりと淫らな染みが広がっています。 

 所長は妻の染みを確認し 先ほどの注意を若い二人に説明したのでしょう。
先ほどの男性も興奮状態に陥ったのでしょうか? 
青山さんの頬が明らかに紅く染まって 加藤君は盛んに唾を飲み込んでいます。

「まず大腿骨廻りですね」
 所長がリモコンを操作し 画面は妻の太股とその間の白い布を映し出し
左右の大腿筋の計測をし説明をする所長 妻はモニターに自分がどう映っているか知らないはずです。
無言を貫いてますが 下着に染みがある事は気が付いているでしょう。

「最後に股関節・・・」
 画面が寄り シースルーの下着が大写しに・・・
濡れたナイロンの下で 普段は閉じている妻の淫裂がわずかにほころび 内側の小陰唇が覗いています。
クリトリスまでは確認できませんが 小陰唇の最下部は少し広がって濡れ光っています。
私の下半身は痛い程勃起しています たふん加藤君も同じでしょう。
同性の青山さんは どんな気持ちでこの画像を見ているのか・・・

 足の付け根から恥丘までが計測され いくつかの注意をし 所長はモニターの電源を切り
ベッドに近づき妻に何事かささやき ベッドを元の状態に戻します。
籠の治療着を妻に着せ 真ん中のベッドに誘導し若い二人を呼び腰の治療を開始します。

 15分位の計測でしたが とても長い時間に感じられました。
治療は30分くらい続きました 私はソファからだったので よくは見えませんでしたが
3人が交代しながら足や腰を揉んでいました 

 途中下着を少しずらし恥丘の部分の治療や 足を広げての足の付け根の治療もあり
3人には 妻の淫唇が開いた状態やクリトリスまでが見えた事でしょう。



真菜
古川さとし 11/20(火) 18:14:59 No.20071120181459 削除
第16話 ほら、見たか?

 夫にすら見せたことのない恥ずかしい姿を見られたのだ。人として、女として、他人にはけっして見せてはいけない姿を見られてしまった。
 真菜は震えていた。
 恥ずかしい、でも、それだけではない。
 自分で自分が許せない。
昨日から、何度、自分を許せないと思うんだろうなどと自分につっこみを入れる余裕はない。他人に見せるくらいなら、死んだ方がましと思う、排泄している姿を見られたのだ。
 その上に「トイレでなぜか胸を出している」姿まで見られてしまった。
 2人の視線がしっかりと自分の乳首に向けられたのを真菜はさすがに気がついたのだ。
『見られちゃった…』
真菜は、大声を出して泣きたい気持ちだった。しかし、一方で、自分の恥ずかしい姿を見た相手に怒りが向かないのが不思議だったのだ。
『だって、私を心配して。でも、あの、目。エッチだった、絶対…』
 どんな理由があろうと、開けてはいけない扉を開けた以上、男に、エッチな目的があったに決まっていた。さすがに、真菜もそう思う。
 2人にエッチな目で、夫以外には、いや、夫にも見せてはいけない姿を見られたのだ。それどころか、トイレであらぬ姿をしているところまで見られてしまった。
 子どもの頃ならともかく、思春期を過ぎてから、医者にも診られたことのないバストを、それも、どうしようもないほどエッチな姿のまま、同じ職場の人間に見られてしまった。
 ドキドキが止まらない。
 どうやって呼吸を整えようとしても、納まらなかった。
『だけど、いったい、なんで…』
 呼吸を整えようとしているうちに、真菜の、困惑が深くなる。なぜなら、怒りよりも、恥ずかしさと、そして「もう一つの感覚」が湧いてしまっているのに気がついてしまったのだ。
 こんな時に湧き出してはいけないはずの感覚だと、わかってはいてもままならないものなのだ。
真菜の恥ずかしい場所は、なぜか、しどどに濡れそぼっていたのだ。
『どうして、いったい。こんな恥ずかしい思いをしたのに』
 嫌なのに、さっきの、あの、ふたりのいやらしい目を思い出してしまう。
 そうすると、お腹の下の方がキュウンと締め付けられるような、息苦しさを覚え、そのくせ、なんだか、あそこの奥が熱くなってしまうのだ。
『ふ、ふかなきゃ』
 ドアの外では、きっと、中の音を聞いているに違いなかった。
 こんどこそ、鍵がかかっているのを確認してから、フラッシュバルブを開く。
 ざーっという音に紛れて、慎重にペーパーを引き出す。どれだけ慎重にしても、ロールがカラカラと音が出るのは防げない。その音を聞かれることすら恐れるように、真菜は紙を取った。
『いやあ!どうして、こんなに』
 改めて、そこに手を伸ばせば、自分の恥ずかしい場所がトロトロと濡れているのを、自覚せずにはいられない。
 アルコールのせいよと、自分に言い聞かせてはみても、それがウソであることは自分自身が一番よく知っていたのだ。



羞恥32
風水 11/20(火) 10:34:14 No.20071120103414 削除



 若い二人に何か声を掛け 所長が手にタオルを1本持って うつぶせの妻の元に歩み寄ります
「奥さん 正確な検査ですので そのまま仰向けになってください 胸はこれで・・・」
 妻は所長からタオルを受け取り片手で胸を隠しベッドに仰向けに寝ます。

 術着は所長により妻の下より抜かれ ベッドの下の籠に入れられます。
シースルーの白い下着1枚 胸をタオルで隠しただけの裸身が横たわります。
デスクの近くに居る私からも 下着の下の淡い繊毛が見えます。  

 近づけば下着を透かして淫裂がはっきり確認できるでしょう。
明らかに妻は力を入れ足を閉じています。

 所長は映像を捕らえる機械を妻の首の上部に移動し デスクに戻ります。
 デスクのモニターには 妻の顔から首の映像が映っています。
『このまま足まで映像が降りていったら妻のアソコは・・・』
 私の心臓は鼓動を速めています。
 
 若い二人に顎のグリッドの説明をし 所長の手はリモコンを操作します。
画面には妻のタオルで覆われた胸が大写しになっています。
タオルの生地が厚い為でしょうか 乳首は確認出来ません。

 鎖骨廻りの説明を一通りしたあと
「奥さん 手を頭の横に上げてくれますか」
 所長の指示を聞き 妻は両手を耳の横に持って行きます。
タオルの下の胸が強調された気がします。
暫く所長は二人に先ほどとの違いを説明し 妻に手を戻す様に指示します。

 リモコン操作と共に画面が胸から腹部に動きます。
画面の中の妻の腹部は大きくゆっくり上下しています。
腹部はあっさりと通過します あまり整体には関係無いのかもしれません。

 画面は妻の下腹部 最初に下着の上端が映り込んで 陰毛が見え始めた所で止まります。
下着のサイドの紐部分は妻の骨盤に掛かっています。 

 所長は再び妻に近寄り 『失礼しますね』と下着を10センチ程下げます。
もともと小さい下着です 少な目の陰毛が薄いナイロンの下から解き放たれます。

 画面には先ほどまで白いナイロンの下に映っていた陰毛が直接映っています。
「この骨盤廻りの筋肉が女性の特徴です 先ほどの男性と比べてみましょう」
 所長は若い二人にそう声を掛け リモコンを操作します。

 今まで妻を大映しにしていたモニターが左右2分割され妻の映像は左半分に移動し 右側には男性の全身画像が映ります。
男性は全裸で 陰毛やダラリと横を向いた陰茎も映っています。
所長がリモコンで男性の骨盤廻りをアップにすると 萎えた男根もアップになります。
私はまるで自分の下半身をみんなに見られている様な錯覚に陥り 生唾を飲み込み心の動揺を抑えるのに必至です。

 しばらく骨盤廻りの計測と説明をし 所長は妻の下着を戻しデスクに戻るとリモコンの操作を始めます。





--------------------------------------------------------------------------------


羞恥31
風水 11/19(月) 22:49:40 No.20071119224940 削除


 所長の手が 妻の首から腰まで順に骨をチッェクしています。
専門用語で若い二人に説明をしていますが 私にはよく理解できません。
 
「矢野さん 少し下げますね」
 所長の手が妻の下着を10センチ程下げ 尾てい骨のあたりを触っているようです。
私の位置からは目線が低い為何も見えませんが 三人にはどこまで見えているのでしょう?
妻の肛門や淫裂も見えているかもしれません。

 所長が妻の下着を戻し
「さーて これから正確な数値採ります ご主人もどうですか?」
 言いながら ガラガラとキャスター付きの機械を運んできます。

 妻の頭の真上1メートル位に機械の上部をセットし コードをあちこち繋ぎスイッチを入れます。
三人はデスクに戻ります 私も後から付いて行きます。
所長がデスクのモニターのスイッチ入れると そこに妻の頭部が映し出されます。

「ほー 凄いですね。」
 思わず感嘆の声を上げる私に
「矢野さん これからですよ よく見てくださいね」

 所長がモニター横のスイッチを入れると 画面の中の妻の頭部に立体的なグリッドが表示されます。
 画面の右端には 多数の数字が並んでいます。
「これ 最新式の計測器なんですよ ミリ単位でズレや傾きが計測出来ます。」

 所長が右手のリモコンを操作すると 画面は妻の頸部に移動します。 
順番に背骨を下に映していく画面 若い二人はしきりにメモを採っています。
腰まで映した後 所長は妻の所に行き 何か小声で話し掛けています。
 
 無造作に所長が妻の下着を膝まで下ろし デスクに戻ってきます 妻は無言のままです。
再びリモコンを操作すると画面には妻の尾てい骨とお尻の割れ目が映し出されます あと少し下がると・・・
所長が二人に何か説明してますが 私の耳には入りません ただ画面を凝視するのみです。

 リモコンが操作され 画面が少しづつ妻の臀部をとらえます。
大きめの尻のふくらみ全体が映し出されると所長は動きを止めます。
妻は明らかに力を入れ股間の隙間を狭めようとしています。

「奥さん お尻の力抜いてもらえますか?」
 容赦ない指示に画面の妻の臀部から力が抜けます。
所長は若い二人に左右の臀部の違いを説明しています。

 淫裂が見えるのじゃないかと心配しましたが 真上からの映像の為そこまでは見えません。
グリッドの描かれた妻の臀部は女性らしさが強調されて見えます。

 私は妻の淫裂の見えない事に安心し しかし少なからず落胆しました。
若い加藤君はさぞ残念がっていることでしょう。

 妻の元に行き下着を戻した所長は 続けてリモコンを操作し妻の太股から足先までを映します。
足先まで一通り終わったあと 若い二人と専門的な言葉で会話をしています。

 今まで力の入っていた肩から急に力が抜け 私はため息を大きくつきます。 
妻の方を見ると 相当緊張しているのでしょうか 微動だにせず無言を貫いています。



千代に八千代に
信定 11/19(月) 13:43:46 No.20071119134346 削除
第三十九章

「始め聞いたときぁ妙な名前だなと思ったんだ。朝鮮名なのか日本名なのかわからんが、ミリだミリ。
他にも呼び名はあったような気がしたが、何だっけな・・・・・・ま、いいや」
磯谷は思い出してスッキリした顔をしているが、庄次郎はそうはいかない。
母と同名、朝鮮人。そして娼婦・・・・・・
庄次郎は激しいショックを受けていた。

「おい、どうしたんだ、あんた」
胃を押え、ハンドルに突っ伏した庄次郎を見て磯谷は慌てた。
「すみません、ちょっと胃が・・・・・・」
呻くように言ったあと、弱々しく咳き込み、顔を上げた庄次郎の額には玉のような汗が浮かんでいた。
予期せぬ衝撃からの緊張で胃痙攣を起こしたのだろう。
「すごい汗だ。少し横になった方がいい」
後部座席に置いてある麻袋から、ブリキの水筒と手拭いをあっという間に取り出した。
片手でキュッと水筒の口を器用に開け、その水で濡らした手拭いを庄次郎の額に押しあてた。
「もう平気ですから、申し訳ない磯谷さん」
心配そうな顔で庄次郎の顔を覗き込む磯谷の眼は優しかった。
「食い物にあたったのかもしれません」
「そうか、だったら、この辺でもう帰るか」
庄次郎は磯谷と座席を変わる。
自動車はゆっくりと発進した。
「悪いもん食ったんだな」
何も知らない磯谷はそう呟いていた。

 磯谷はできるだけゆっくりと運転した。
河川敷の道路を走り、市街地に入った頃には庄次郎は落ち着きを取り戻していた。
「そうですか、社長が若い頃ねえ・・・・・・」
ザラついた気分は拭いきれないが、気になる庄次郎は、それとなく磯谷に水を向ける。
「うん、全く羨ましい話だ。その女、五つか六つ年上だったらしいぞ。
社長は二十歳そこそこだったからな、年上の女の色気に狂ったのかもしれねえ。
その女を金で買っちまうくらい、そりゃあ良かったんだろうよ。亭主や女房にとっちゃぁ酷な話だけどさ」
「買い取った、ということはその女性のご主人にお金を?」
「そらぁそうだろうよ。幾らかは知らねえが、ハシタ金じゃねえだろう。女にも金を与えたんだろうし」
「夫婦で日本へ来たのでしょうか。ご主人もまだ若かったのでしょうね」
「ああ、まさかこんなに酷い差別があろうとは思わなかったんだろう」
「日本に植民地にされ、絶望してどうしようもなくて、こっちへ来たのでしょうか?」
「絶望したかどうかはわらねえけどよ。噂じゃぁあっちの方では日本は桃源郷なんて言われてるそうだからさ。
希望に満ちて来たのかもしれねえしな。あっちで一緒になって、こっちへ来たんだろうよ。
どこでどうなったか知らねえが、可哀想によ。つっても、相手はうちの社長だがよ」
磯谷は困った顔で頭を掻いた。
社長には絶大なる恩がある。が庄次郎は複雑な思いであった。

「その女の人を身請けしたあと、どこに住まわせたのでしょう?」
「そりゃ知らねえな。あの屋敷に連れ込んだわけじゃねえだろうよ。その頃はまだ大旦那様も大奥様もいなすったから」
そう言ってから少し考え込んで、確かにそりゃ聞いてねえや、と呟いた。
「じゃあ、どこかに家でも買って住まわせたのでしょうか?」
「うん、まあ、そうかも知れねえ。金は唸るほどあるからな。その家で蜜月を過ごしたってえことか。
社長にとっちゃぁだけどな。・・・・・・想像しただけで身震いがするぜ」
磯谷はブルッと頭と体を震わせた。

「その女の人はその後どうなったのでしょう?」
「うん、なんでも俺の前から消え失せた、と社長は言ってたよ。すんげーこえー顔でよお」
「そうですか・・・・・・では社長から逃げたのでしょうか?」
「じゃねえかなあ」
磯谷はチラッと庄次郎を見て言った。

「そのあと、探したのでしょうか?」
「そこまではちっと分からねえが、亭主の元にでも帰ったんだろうって言ってたよ。
これまた苦虫を噛み潰したような顔でさ」
「帰った、ですか・・・・・・その女の人のご主人のその後のこと、何か知っていますか?」
「え?俺か?」
磯谷は庄次郎の質問攻めにいささかウンザリした顔でそう言った。
「ええ・・・・・・」
「うーん、確か・・・・・・朝鮮部落にいるって聞いたような」
「えっ、そうなんですか」
庄次郎は勢い込む。
「いや、その頃の話だよ。今は知らねえ。ん?なんだってそんなに気になるんだい」
磯谷はようやくその事に気付いた。
庄次郎も少々しつこかったかと後悔している。
「あ、いや、うちも朝鮮の人を少し派遣しているので、参考程度にと思って」
「そうかい、うちは奴らも雇ってんのか」
「まあ、臨時ですけど」
庄次郎は口を濁した。
実は会社には報告していないが、庄次郎の采配で工事現場などの派遣に朝鮮人を混ぜているのだ。
突っ込まれると少々まずいことになる。
「ふーん、それは知らなかったな」
「臨時ですけどね」
庄次郎は少し語気を強め、もう一度言った。
磯谷はそのことには関心は無さそうでホッとした。

「朝鮮部落ってどこにあるのです?」
最後の質問に磯谷は明快に答えた。



羞恥30
風水 11/19(月) 10:31:13 No.20071119103113 削除


 治療室に入った私達にデスクの所長は
「矢野さん そっちの二人は後輩の整体師『加藤君』と『青山さん』です。 
 今日は休みなんで勉強に来てるんですが 矢野さんがイヤでなかったら 
 治療に立ち会わせたいんですが・・・よろしいでしょうか?」

 加藤君と青山さんは私達に『ヨロシクお願いしまーす』と頭を下げます。

 私は妻の下着の事が気になりましたが
「別に結構ですよ なぁ裕美子  私は妻が終わった後 会長の治療を受けようと思ってますし」
「えぇ まぁ・・・」
 少し困り顔で私を見る妻

「それじゃ 奥様 早速始めましょ 下着だけで治療着に着替えてください」
 衝立の陰に入っていく妻
「先生 私見ててもいいでしょうか?」
「ご主人当然ですよ その方が奥様も安心でしょうし・・・はははっ」

 私はソファに腰掛け妻を待ちます 思わぬ状況に心臓が高鳴ってきます。

 着替えを終え所長の前の椅子に座った妻 若い二人は所長の横に並んで立っています。
「加藤君 青山さん 先ほどの男性との違いをよく観察するんだよ  じゃ奥さん 背中向けてくださいね」
 クルリと椅子を回す妻 

 その背中のマジックテープを所長は無造作に剥がし 妻の背中をむき出しにします。
薄いナイロンのTバックも見えてる事でしょう。
私の位置からは四人の顔が見えます 恥ずかしそうに伏し目がちな妻。
若い加藤君の目が輝いた様に見えます。 

「矢野さんの場合 背骨の湾曲による筋肉疲労と肩こりが観られます」
 所長が二人に説明しています 背骨の何ヶ所かを指し
「こことこの下 見て分かるでしょ 青山さんどうぞ」

「失礼します 奥様」
 青山さんが妻の背骨をチッェクしてるようです。
「ここが鬱血して ずーと肩の筋肉まで影響を与えてるんですよ
 今刺激与えますから 肩の筋肉の動きをよく見てくださいね
 あとで 正確な数値を採りますけど 感覚を覚えるのも重要です」

 その後も専門的な言葉が続きます 若い二人も真剣に見入っているようです。
妻はずっと目を閉じています。

「じゃ奥さん 今日は一番手前のベッドへお願いします」
 所長は妻の背中のテープを戻し 手前のベッドへ揃って移動します。

 ベッドにうつぶせで横たわる妻 所長はその背中の合わせ目を広げ
「奥さん ちっょと失礼」
 片手づつ施術着の袖を抜きます。

 ベッドには施術着をシーツの替わりにした上に シースルーのTバック1枚の妻の姿があります。
足は閉じているのでクロッチ部分は見えませんが 十分にエロチックな眺めです。
私の胸は高鳴り 股間の一物は大きさを増しています。 



卒業後 28
BJ 11/18(日) 15:07:20 No.20071118150720 削除

 妻が帰ってきた日、外出していた私は家に戻る途中、マンションの階段で遼一とすれ違った。

「あ、伯父さん。伯母さんならもう帰ってきてるよ。疲れているみたいで今はもう寝室で休んでいるみたいだけど」
「・・・そうか。遼一はどこへ行くつもりなんだ? この時期じゃ図書館も休みだろう?」
「そういつもいつも図書館で、がりがり勉強ばかりしているわけじゃないよ」わらってはいたが、遼一の口調は普段とどことなく違っていて、微妙にたどたどしかった。「ちょっと考え事がしたくて・・・。散歩でもしてこようかなと思って」
「迷子になるんじゃないぞ」
 遼一はかるく肩をすくめて見せた後、「じゃあね」と言ってまた階段を降りていった。

 玄関のドアを開けると、見慣れた妻のハイヒールがあった。
 見慣れているのに、それがそこにあることが、なんだか信じられないような心地がした。
 私はほうっと息をつき、また吸い込んだ後で、「ただいま―――」と小さく呟いた。

 妻は寝室で横たわっていた。
 帰ってきてからシャワーを浴びたのだろう。簡単な部屋着に着替えている。
 妻の眠りはとても深く、私が部屋に入ってきても目覚める気配がなかった。いつも眠りの浅い彼女にしては珍しいことだった。そういえば目の下に隈があり、細面の顔はいよいよ細く小さくなったようである。

 規則的な寝息が聞こえ、その度に胸元がちいさく隆起するのが見える。

 さざ波立つ心を両手にぶらさげながら、私はしばしベッドの前に立ち尽くして、妻の静かな寝姿を見つめた。
 やがて、私はそっとベッドに這い上がり、真上から妻を見た。
 形の良い睫毛は伏せられたまま、身動きのしない妻の顔が造り物のように見える。
 ふと、ぴしりと閉じられた胸元に、赤い痣のようなものに気づき、私は唇を噛みしめた。

 無意識のうちに両の手がするすると伸びて、妻の服のボタンを外し始める。


 あらわになってゆく、妻の肌。痣は胸元だけではなかった。
 白くすべやかな肌のところどころに、朱い縄痕が生々しく残っていた。


 このすべて―――赤嶺の指紋なのだ。


 そういえば、昨日の通話の最後の部分で、妻は拘束されていたようだった。
 拘束された裸身を、写真に撮られていた。
 もともと妻は写真がひどく苦手なのである。自然に浮かんでくる以外、笑みをつくることが苦手な彼女は、私がカメラをかまえると余計に緊張するらしく、すぐについと視線を逸らしてしまう。いくらなだめてもすかしても、なかなかうまくいかない。
 肌をさらしながら写真を撮られるなど、もってのほか。
 私の知る妻なら、そうなのである。
 けれど、昨夜、妻は絡めとられた裸身を、赤嶺のカメラの前にさらしていた。
 もちろん、厭がってはいた。厭がってはいたけれど―――

 ―――撮ってもいいから。
 ―――写真、撮ってもいいから。
 ―――だから、終わったらやさしくして。
 ―――やさしく抱きしめて。


 ―――もうひとりぼっちにしないで。


 あの―――すがりつくような声が、今でも耳に残っている。
 目の前でこうして静かに横たわっている妻から、たしかに発せられたはずの声が。

 私は眠りつづける妻の下穿きをそろそろとおろし、膝の辺りまでショーツを下げた。
 淡い翳り。
 すっと縦に入った深い切れ込み。
 私の無骨な指がその切れ込みに伸びて、ふるえながら柔らかい肉の花弁をひろげる。

 こんこんと眠る身体の奥で、たしかに息づいている妻のいのち。それは普段より、赤く腫れているように見えた。

 あたたかい。妻の肢体はいつも冷えた感触がするのに、この部分の体温だけは常に高い気がする。
 けれどそのあたたかさが、今この場では私の心を冷え冷えとしたもので満たした。
 説明のつかない衝動が襲ってきて、妻の花びらに触れる私の手指をまたもぶるぶるとふるわせる。
 私は身を乗り出し、覆いかぶさるようにして妻のその部分に口をつけた。
 舌を這わせた。
 頬に当たる柔らかな絹草の感触。けれど舌の這いこんだ部分は、あくまでもなめらかで熱っぽい。
 ふと―――
 かすかな呻きを聞いた気がして、私は口をつけたまま、妻の上体を見た。
 妻は先程と同じ姿勢で横たわっている。ただ、投げ出された手の指がシーツにしがみつくようにかくんと折れ曲がっていた。
 妻は目覚めているのかもしれない。そう思った。目覚めているけれど、そうでないふりをしているのだと。

 そう考えたとき、私の胸の内で鈍く駆り立てられるものがあった。

 先程までのあるかなしかの気遣いまで振り捨てて、私は舌で妻を蹂躙した。紅色に艶ひかる襞をざらついたもので嘗め回し、繊細な神経の張り巡らされた箇所を執拗に弄っていく。充血し、色づいた肉芽をいやらしくこづきまわし、包皮につつまれたそこを口中に含みながら、奥に秘匿された瑪瑙を吸いたてた。

「く・・・・・っ」

 呻きが大きくなった。
 細い手指は隠しようもないほど、もはやシーツに食い込んでいる。
 優美な線を描く雪白の胸乳の頂点で、薄桃の突起がとがっていた。

 やがて―――声を押し殺したまま、妻は達した。

 その瞬間、太腿からふくらはぎにかけての肉が引き攣るようにひくひくと動き、また張りつめたので、私にはそれと分かった。
 シーツに食い込んだ指はぶるぶるとふるえ、ひらかれた胸は苦しそうに喘いでいた。
 それでも、妻は声をたてようとはしなかった。

 私は顔を話し、そんな妻の姿を見つめた。最前までの凶暴な気持ちが失せ、泣きたいようなやるせない気持ちが腹の底から押し寄せてくるのを感じた。
 のっそりと身を起こし、私はゆっくりと妻の衣服をもとどおりになおした。
 前のボタンを閉じるとき、あらためて妻の顔を見た。かたく瞳を閉じていた。相変わらず寝たふりをやめる気はないらしい。けれど先程気をやった名残で、白かった頬には血の気が差し、鼻頭は紅潮して仔兎のようだった。
 しばしその顔を見つめた後で、私はぐったりと彼女の傍らに身を横たえ、同じように瞳を閉じた。疲れと気だるさが、やがて私の意識を彼方へと押しやった。


 気がつくと、部屋の窓から西日が差していた。
 べっとりと張りついてくるような、凄いほどのオレンジ色。それは光の当たらない場所に、くっきりとした陰影をつくり、この部屋の中の小さな世界さえおぼろに変えていた。

 胸元に妻の身体があった。

 妻は私にしがみつくように、小さな顔を私の胸に埋めていた。切れ切れに、嗚咽が聞こえていた。

 私は腕を回し、細っこい撫で肩を抱いた。何ともいえず胸が苦しかった。妻の顔の押し当てられている部分から、その痛みは広がっているようだった。
 しばらくの間、お互いの顔を見ることなく、言葉もなく、私たちは抱き合っていた。

 不意に、玄関のほうで扉が開く音がして、「ただいま」と遼一の声がした。

 だから―――私は妻から身を離して、起き上がった。部屋を出る最後まで、瞳を開いた妻の顔を見ることはなかった。



羞恥29
風水 11/17(土) 09:00:56 No.20071117090056 削除


 翌日は1時に予約だったので 私は早めに起きました。
けんはサッカー部の練習で夕方までいないそうです。
遅めの朝食を取り コーヒーを飲みながらタバコを燻らせると 午後の整体院での治療に胸が高鳴ります。

 洗濯を終え 食卓に来た妻に
「1時だったな そろそろ用意するか。 裕美子 昨日の下着ちゃんと穿いていけよ」
「黒い方 昨日ちょっとよごしちゃったから 洗っちっゃた・・・ 本当にあれ穿いていくの?」
 照れながら言う妻に
「もちろんさ 俺今からドキドキしてる。」

「いやだなぁ 変態って思われないかしら・・・」
「そんな事無いよ 女性は色気が無くちゃダメなのさ」
「しょうがないわねぇ  じゃシャワー浴びて着替えてくるね あなた運転していってよ」
「了解 俺も準備する 道迷うといけないし ちょっと早めに行こうか」
 妻はシャワーを浴びに浴室に消えました 本人もそれ程嫌では無いようです。

『日本整体研究所』までは道に迷う事なく 1時少し前には到着しました。
 駐車場に車を停め レトロな玄関に入り
「こんにちわ 矢野です」
 声を掛けると 初めて見るおじいさんが出て来ました 噂の会長さんでしょう。

「ありゃ 山下さんのお知り合いの矢野さんかいの? 儂が会長の左半次じゃ
 せがれは治療が延びてるようじゃし ま お茶でもいかがかな」
 あの茶の間に案内して 古い急須でお茶を煎れてくれます。 

「山下さんの話のとおり 綺麗な奥様じゃなぁ 今日はお二人ともせがれの治療かな?」
「とりあえず妻の治療です。 
 山下さんから会長の治療も是非って聞いてるんで 私は出来れば会長さんにお願いしようかと・・・」

「ほぅ 儂はかまわんよ。 
 儂の治療は奥さんにも立ち会って貰った方がいいので 奥さんが終わったらここで待ってておくれ」  
「わかりました ヨロシクお願いします」

 1時を過ぎましたが 所長の治療は続いているようです 時計を気にする私に会長は
「今日は若い整体師が勉強に来てる様じゃ それで時間が掛かっておるのじゃろ」
「所長が言ってた 講習会ですか?」

 私の問いに会長は
「そんな大層なものではないじゃろう 儂はよく知らんが 新しい機械の使い方とか教えてるのじゃろ
 珍しく ひとりは若い女性じゃが・・・」

 そんな会話をしていると 治療が終わったのでしよう 玄関から年輩の男性と所長の声が聞こえます。 
 襖を開け所長が顔を出します。
「矢野さん スミマセンお待たせしました では治療室にどうぞ」

 会長にお茶の礼を言い 治療室に所長の後から入って行くと 共に白衣を着た若い男女が立っていました。



千代に八千代に
信定 11/16(金) 10:58:03 No.20071116105803 削除
第三十八章

「そうだったのですか・・・・・・」
虐げられている朝鮮人にとって、妻が体を売るのは余程のことなのだろう。
どんな思いで夫は妻を手放すのだろう。
この日本で生きてゆくため、また金のためとは言え、妻を売らねばならなくなった夫の心情を思うと胸が痛む。
ましてや、買い取った男の所有物になる妻の思いは・・・・・・
昭和の初期、日本の厳しい社会的現実の中で朝鮮人は逞しく生きている。
そう思う以外にない。

 庄次郎が監督として従事していた鉱山で、李の妻が体を売っていたことを知り愕然とした。
暴動の時、その妻が熊のような男の肩に担がれていたのを、気を失う前に見た。それが最後だった。
日本人を殴って朝鮮人の夫婦が逃げた、と留造が言っていた。
もしかしたら李と奥さんかも知れない。
無事でいてくれると良いが。
留造に会った次の日、勤めていた会社へ行こうと思ったが、無理だったのだ。
その会社は既に他の会社に買収され、人がそっくり入れ替わっているとのことだった。
買収に関しては、鉱山での暴動が引き金になった可能性もあると言う。
「あの暴動もよ、もしかしたら仕組まれたことかもしれねえ」
陰で糸を引いていた者がいたという噂もあったらしい、とその時だけ留造は恐い顔で言っていた。
「警察もピタリと捜査を止めちまったのも、上からなんかの圧力がかかったという噂もあったくれえだ。
まあ、捨て駒みてえな下っ端の俺らには何が何だか分からねえけどよ」
酒で赤くなった留造の顔を庄次郎は暗澹とした気持ちで見つめていた。
顔の大きな山のような体格の監督も、どこへ行ったか分からないそうだ。
それを聞いた庄次郎はひどく哀しかった。

「社長はそのあと、独り言みてえにどんどん話し始めてさ。
ほんと、あんときゃ俺はてっきり奥さんになる人かと思ってたんだ。顔は完全に日本人だからな」
「確かにそうですね。同じ亜細亜ですし、元は同民族かもしれませしね。仲良くできないものでしょうかねえ」
磯谷に言っても詮無いことは分かっているが、言わないではいられなかった。
そのことは千代ともよく話す。
人種差別については千代も強いいきどおりを感じている。
「まあな、朝鮮人を嫌う奴らだってよ、訳なんぞねえかもしんねえしな。
俺だってあんな別嬪だったらさ、仲良くしてぇしな」
下あごを突きだして笑った顔で言うが、磯谷は決して茶化しているのではなかった。

「いやあ、すっかり話し込んじまったな」
磯谷はようやく自動車の運転を開始する気になったらしい。
頭をかきながら、自分の長話のせいで遅らせたことにようやく気付いたようだ。
庄次郎は苦笑した。
「女房にもよく言われるんだ。仕舞いには口を縫うぞってな」
ひげ剃り後の青々とした口の両端を摘んで、へへへと笑う磯谷はやはり気のいい男だ。

 右足と左足の動かし方が上手くいかない。
「ははは、なかなか難しいだろう。俺も始めは気が変になりそうだったよ」
庄次郎より優位にたった磯谷は実に楽しそうだ。
ガクンガクンと自動車が揺れるたび磯谷の笑い声が車内に響く。
遊んでいた子供らも立ち止まり、ウサギのように跳ねている自動車を見て、何事かといった顔で遠巻きに見ている。
「へ、ガキどもが見てやがる。櫻井さん、そこでギヤだギヤ」
庄次郎はバラバラになりそうな頭でギヤを掴んだ。
ギギギと大きな音を立てたあと、自動車が再び跳ね上がった。
「うひゃ!」
天井に頭をぶつける磯谷は悲鳴をあげた。でも顔は笑っていた。

「もう勘弁です」
庄次郎は遂に音をあげた。
「もう駄目か」
「駄目です」
額の汗を拭って庄次郎はハンドルを握りしめる。
外では子供らが手を叩きながらケラケラと笑い「下手くそだなぁ」などど、さんざめいている。
「ガキにも笑われちまったな。けどよあんたのこと笑ったけどさ、俺なんかもっとひどかったよ。
こんなもんじゃねえ。道でやったもんで他人様の家に頭から突っ込んだんだ。
あんなに悲鳴を上げたの初めてだったぜ。女みてえに声が裏返ってよ」
磯谷がその声をやってみせたので、庄次郎は声に出して笑った。
「たまたま小屋だったたら良かったものの、豚と鶏が何匹も飛び出して大変な目にあった。
捕まえるのに一日かかったぜ。自動車はフンだらけになるしよ。その車見て横山さんが目剥いてたよ。
俺と同じような悲鳴上げてさ。俺がゲラゲラ笑ったら、そのあと社長にこっぴどく叱られたっけな」
腹を抱えて笑う車中のいい年をした二人に、子供らはポカンと口を開けていた。

「あ、思い出したっ」
笑っていた磯谷がいきなり素っ頓狂な声を上げた。
「思い出したって、何をです?」
笑いを引っ込め、目と口をまん丸く開いている磯谷の顔は滑稽だった。
庄次郎は笑った顔で磯谷を見る。
「だからよ、コレよコレ」
またしても太い小指を立てた。
「はあ・・・・・・」
「コレの名前を思い出したんだ」
「へえ、そうですか」
また先ほどの話の続きが始まるらしい。
「確か、ミリって名前だ」



羞恥28
風水 11/16(金) 00:28:07 No.20071116002807 削除


「どうしたの? あなた珍しいじゃない 明日雪降るかもよ。」
 妻はドレッサーに向かいながら ちっょとびっくりしています。

「何なの?」
「開けてからのお楽しみだよ まぁー大した物じゃ無いんだけど・・・」
「へー どれどれ」
 ベッドに近寄り包みを開けます。
 
「あらっ 下着ね。 それも黒と白」
 各々ビニールに入っているため まだスケスケとは気づかない様です。

 ビニールから黒の下着を取り出し手に取る妻
「あなた 何考えてるの? これって丸見えじゃない。」

「なぁ裕美子 明日整体行く時 それ穿いていってよ 昨日 Tバックならいいって言ったじゃん」
「えーっ 確かに言ったけど これってノーパンと一緒じゃないの?」
 両手で下着を広げながら困っています。

「いいじゃない 約束だし 俺凄く興奮すると思う・・・」
 妻の手を引きベッドに寝かせ 抱きしめながら胸を触ると
「ダメよ 今日も腰痛いんだから・・・」

 妻にやんわり拒否されますが 下半身には血液が集中しています。
「じゃ裕美子 手と口でやってよ」
 私は そう言ってバジャマとトランクスを降ろし一物を出します。

「あなた もう大きい・・・ 想像して興奮しちゃったの?
 でも 疲れちゃうからなぁ   あなた自分でしていいよ 私にしてるの見せて・・」
 私の右手は自然に一物を上下しています。
「じゃ俺 自分でするし 裕美子それ穿いて見せてよ」

 妻は私の手の動きをじっと見ながら
「見るだけだからね あなた  ほんとイヤラシイんだから・・・」
 そう言ってベッドから出て後ろを向き スウェットと下着を一緒に降ろします。
 
 黒のシースルーTバックを穿き 私の方を向き直る妻  
「どう あなた・・・  これって見えすぎじゃない」
 下着を穿いていても 淡い繊毛と淫裂がはっきり確認でき 何も付けていない状態より いやらしく見えます。

 大きさを増した一物を上下させながら
「裕美子 凄いエロチックだ ハダカより興奮するかも・・・ ちょっとベッドに寝てごらん」
 妻をうつぶせに寝かせ おしりの見え方を確認します。
「ちっょと足開いて・・・」
 足を開かせます。

 当て布の無いクロッチの下の淫裂がはっきり見えます 白だったらもっとよく見えるでしょう。
「裕美子 凄いよ 明日これ穿いてくれよな   ああ 想像しただけで・・・」
「あーん あなたったら・・・ 逝きそうなの?」
 妻は起きあがり 私に向け足を開きました 淫裂が正面に見えます。

「逝っていいわよ あなた  私を見ながら逝って・・・」
 そう言いシースルーの下の淫裂を両手で広げます。
「裕美子 逝きそうだ・・・ この姿 先生に見せるんだぞ」
 手の動きを速め 大量の精液を放ちました。





--------------------------------------------------------------------------------


羞恥エピソード1-03
風水 11/16(金) 00:26:20 No.20071116002620 削除



「ううぅ せ、先生 こ、声が・・・」
「かおりさん 誰にも聞こえんし 大丈夫じゃよ   次は仰向けになってごらん」

 のろのろと仰向けになるかおり 手は股間を覆っている。
「さあ かおりさん自分を解放するんじゃ」
 左半次はかおりの手をどかし 両足を広げ女陰をくつろげる。

「ううぅ は、恥ずかしい」
「かおりさん 旦那がかまってくれないのは辛いじゃろ たまには自分で慰めることじゃ」
「いやっ 先生 そんな恥ずかしい事できません」

「ならば いつでも儂の治療を受けに来るんじゃな」
 左半次は左手を陰核に 右手を女陰にあてがった。

 最初はゆっくり 徐々に両手のスピードをあげる。
「あーん 変になりそう   せ、先生 私 恥をさらしそうですわ」
「かおりさん 逝ってもいいぞよ」
「ああ ダメ・・・・いいいいぃぃぃ」
 白目を剥き両足を痙攣させ かおりは絶頂を迎えた。


 身支度を整えかおりが帰った後 左半次はお茶を飲みながら指に残るかおりの淫臭を楽しんだ。
「かおりさん程の女性を放っておく旦那など 考えられんなぁ」
 独り言をつぶやきタバコをふかす。

「おじゃましますよ 左半次じいさん」
 銭湯の主人山下が勝手に上がり込んで来た。

「おや 左半次さん 今日もお客さんでしたか? お盛んですなぁ」
「今日の客は上玉じゃよ 若いが旦那に放っておかれてるようじゃ 永い付き合いになるじゃろうのう」

 山下は声をひそめて
「ところで 先日所長の治療受けた矢野さんの奥さん めっちゃいい女なんですよ 銭湯の客でも3本の指に入ります」
「ああ あんたが連れて来た人じゃな そんなにいい女かいのぅ」
「私はハダカを見てますが あの奥さんには服を脱ぐ時でも恥じらいがありますわ」

「そのうち左半次さんの治療もなんとか受けさせますので・・・」

 イヤらしい薄笑いを浮かべながら山下は
「治療の時は以前みたいにこっそり覗かせてくださいな 頼みますよ」
「分かっておる しかし 覗かせるのは儂も気が気で無い   できたらビデオでも撮影できんかのぅ」
「なーるほど それは名案だ・・・・ 今度用意しますよ ふふふっ楽しみだ」
「おぬしの様な者が銭湯の主人とは 困った世の中じゃな わははっ」
 しばらく笑い声だけが『日本整体研究所』の外に漏れ聞こえていた。 

                    羞恥エピソード1 完



羞恥エピソード1-02
風水 11/15(木) 11:14:07 No.20071115111407 削除


 かおりはまだ30代前半である ママさんバレーで足をねんざして左半次の治療を受ける様になった。
「足の調子はどうじゃい かおりさん」
「先生 もうだいぶ良いみたい    でもちゃんと直さないと・・・」


 先日 友人の紹介で初めての治療にきた。
足腰のマッサージを終え 仰向けになり太股と足の付け根を揉んだ時
明らかに目が潤み 股間から女性特有の匂いがする事に気づいた左半次は
股関節のマッサージと称して下着と治療着の上からではあるが 陰核部分を手のひらで圧迫した。

 しばらく回す様に圧迫を続けると かおりは腰をせり出す様に押しつけてきた
5分程で顔を手で覆い『うっ』っとかすかな声を出し身体を硬直させた。

 左半次にはかおりが逝った事は分かったが あえて何も言わずに足、腕をやさしく揉む。
「さーって 今日はこんなところじゃ かおりさん楽になったかいのう?」
「は、はい   とても」 蚊の鳴く様な声で答えるかおり

「次回は もっと良くなるはずじゃよ」
 かおりの頭からは左半次のその言葉が離れなかった

 そして今日 2回目の治療  足のねんざはほぼ完治しているはずである。
 左半次は かおりが何を期待して今日来院したかよく分かっている。


「じゃ かおりさん 治療着に着替えて布団にうつぶせになってもらおうかい」
「そうじゃ 今日はオイルを使うかもしれんし 下着も取っておいてくれるかいのぅ」
「えっ は、はい」 驚きながらも小声で答えるかおり 
 まだ家庭の話は聞いて無いが 育ちの良さがにじみ出ている。
 きっと旦那との夜の生活も淡泊な事だろう。

 左半次はかおりの横たわる布団に近づき
「どれ かおりさん まずは足からじゃな」
 そう言って無造作に治療着を太股まで捲る。

 直接触れるかおりの肌の温もりを両手のひらで味わい つま先から膝裏にかけてじっくり揉みほぐす。
両膝の間を少し広げると治療着の奥から発情した女性特有の匂いが漂う。

 足を揉む手が太股の中間にたどり着いた時
「かおりさん ちょいと失礼」
 左半次の手が治療着を捲り たっぷり量感の有る臀部が蛍光灯の元に晒された。

 左半次の両手は太股を一通り揉んだ後 かおりの臀部を外側に広げる様に揉みほぐす。
尻の谷間からすぼまった肛門とその下の陰毛に覆われた女陰が覗いた。
左半次はすぐにでも女陰を揉みたい誘惑を堪え 決して女陰には触れず肛門周りと足の付け根のマッサージを続ける。

 5分も経った頃『クチュ』っと左半次の指の動きにつれて淫靡な音が聞こえてきた。
「かおりさん 辛いかな?」
「い、いいえ先生 治療ですから とことんやってください」

 その言葉に左半次はかおりの願望を確認し
「かおりさん ずいぶん濡れているようじゃが こっちの方が良いかのう」   
 いきなり陰核に指を当てる左半次
「せんせえぇ    な、なかもお願いします」

『落ちたのぉ』ニヤリと笑い秘穴に指を入れる左半次に
「あん 先生 ウチの主人ったら 仕事ばっかりで全然かまってくれないんです だから・・・」
「分かっておる 誰にも言わんし安心しなされ」
 左半次は指の動きを早めた。



羞恥27
風水 11/15(木) 11:13:17 No.20071115111317 削除
管理人さんの方針「未成年・・・」に抵触する恐れがあるため 25.26話は割愛させて頂きます。
----------------------------------------------------------

 従兄弟夫婦が泊まりに来たゴールデンウィークもあっという間に過ぎ また仕事に追われる日々が始まりました。

 夫婦の夜の営みも 従兄弟夫婦が居たり 妻に生理が来た事もありちょっとご無沙汰です。
 そんな金曜日の夜の事 寝室で妻が
「ねぇあなた 明後日の日曜日でも この前の整体に行かない?
 私一人じゃ行きづらいし 生理終わってから腰が張ってしょうがないのよ」

「日曜日か・・・ 別にいいよ 明日は仕事だからな」
 答えながら淫らな妄想が湧き起こってきます。
「なぁ裕美子 俺見てるからさぁ 今度はノーパンで治療受けてよ」

 妻は私の顔を見ながら
「絶対に無理よぉ 下着付けてても恥ずかしいんだから・・・」
「じゃTバックならいいだろ?」

 少し考えてから
「Tバックでも嫌だけど あなたのお望みならしょうがないわね」
「よし 決まりな    俺はじいさんの治療受けようかな?」
「私 電話で頼むのイヤだからね 当日頼んでみたらどう?」
「分かった そうするよ   それより裕美子どう久しぶりに・・・」
 妻の下着に手を入れる私

「あなた ごめん 今日は本当に腰が重くって・・・」
 妻に横を向かれてしまい しょうがなく眠りに就こうとしますが 日曜日のの妄想が頭を駆けめぐります。
 そのうちに ある淫らな考えが浮かびます。
 『裕美子はTバックでの治療なら了解した スケスケのTバック用意してそれを履かせよう』
 そんな事を考えているうちに やっと眠りに就きました。 

 次の日仕事を定時に切り上げ駅前のアダルトショップへ向かいます。
 駅前にアダルトショップが有るのは以前から知っていましたが 入るのは初めてです。

 一面のカラフルな下着やバイブレーター SMの道具でしょうか鞭や手錠
 産婦人科の医師が使う様な器具 女子高生の写真の入った使用済み下着まで有ります。

 しばらく物色して ナイロン素材のスケスケのTバックを白と黒の2枚を買います。
 Tバックはクロッチ部分に当て布も無く 総ての部分が透けて見えます。

 レジの若い店員に包装してもらい 通勤用の鞄にいれます。
 明日の事を考えていると 普段は憂鬱な帰宅の電車とバスの混雑も気になりませんでした。

 家族3人での食事を終え 風呂に入り寝室に行くまでの時間の長かったこと・・・
 私は妻が風呂に入っている隙に 下着の包装を寝室に持ち込みました。

 妻が風呂から上がり 寝室で顔のお手入れを始めた時
「裕美子 お前にプレゼント買ってきたんだ」
 そう言って 小さな包装紙を妻の枕に置きます。



羞恥エピソード1-01
風水 11/14(水) 13:02:18 No.20071114130218 削除


 左半次は2時から治療予定のかおりの来院を心待ちにしていた。
齢65を越え妻に数年前に先立たれた左半次は 30年開業していた整体医院を倅に譲って
今では 昔からの知り合いで自分を指名する客だけのマッサージを行い 小遣い銭を稼ぐ日々である。

 2時少し前に玄関のチャイムが鳴る。
「おう かおりさんかいの? 勝手に入っておくれ」
 茶の間の襖を開け 玄関に向かってかおりを招き入れる。


 左半次は現役を引退してから 自分の新たな喜びを見つけた。
妻の元気な時からEDになり下半身は役に立たない。
高血圧 なおかつ心臓と肝臓に問題ありでは医者もバイアグラを処方してくれない。

 以前からの客で有る50代の女性のマッサージをしている時 新たな世界が開けた。
 最初は全くの偶然であった 

 座骨神経痛のその女性の臀部を揉んでいる時 左半次は自分の膝の位置を変えようとした
その時バランスを崩し 尻を揉んでいた左半次の右手の親指が女性の股間を直撃してしまう。

「いや奥さん 失礼」左半次は恐縮し謝った。
 この仕事をずっとしていて 女性の秘密の部分に常に興味を持っていた左半次ではある。
 しかし 現実にすぐ手を伸ばせば届く客のその部分は 左半次にとっては遠い存在であった。
 多くの整体師同様 警察沙汰になったり 免許の取り消しが怖くて一線を越えることは出来なかった。

 しかしその女性の反応に左半次は驚くのである。
「先生   今のところ 少しだけ続けて貰えませんか?」
 そう言って閉じていた足を開いたのである。

「そ、そうかい   じゃ少し揉んでおこうかいの」
 恐る恐る左半次は女性の陰部を両手の親指で揉み出す。

「うーん 先生気持ちいいですわ。」
 下着の上からでも陰部が湿り気を帯びてきたのが分かり 左半次は徐々に大胆に手を動かす。
 30年封印していた左半次の妄想が現実となったのである。

「奥さん こ、ここのマッサージは特別じゃし 旦那さんには内緒じゃぞ」
 左半次の指は綿の下着の股間部分に侵入した。
 親指に絡みつく粘りけの有る液体
「どうじゃ 下着も取ってしまおうかいの? その方が効くじゃて」

 拒否の言葉が無い事に安心し 下着をずりさげ足から抜く左半次
 両足を広げ女陰に見入る左半次
「おおぅ 観音様じゃ ありがたや ありがたや」

「先生 ちゃんとマッサージしてくださいな」
「いやいや 失敬 あまりに綺麗なもので 見とれてしまったわい」
「いやだわ 先生ったら」

 陰唇を広げ一通り鑑賞したあと 左半次はおもむろに陰核に手を添える。
「ここが一番のツボじゃな はははっ」
「あん 先生 そこ効きますよ」

 残りの片方の手で秘穴を刺激し続けると
「ううぅぅ 先生 良いですわ ううぅ 逝く!」
 あっさり女性は絶頂を迎える。
 左半次が初めて患者に絶頂を与えた瞬間であった。

 息を整え 股間を自らティッシュで拭いながら
「先生 良かったですわ また今度お願いしますね 旦那には内緒にしておきますよ」
「おう いつでも来るとよい 次はとっておきの技を使ってしんぜよう はははっ」


 茶の間にかおりが入って来た 頬はすでにほんのり赤く色づいている。



千代に八千代に
信定 11/14(水) 10:31:18 No.20071114103118 削除
第三十七章

「そんなに似ているのですか」
空き地に到着したはいいが、いつまで経っても運転の指導が始まらず、話し好きの磯谷に少々閉口していたが、
磯谷が子供の頃に見た美人の女の話について興味を覚えた。
「そうよ、あんたの御新造に瓜二つ」
磯谷は嬉しそうな顔で少し調子をつけてそう言い、ハンドルをポンと叩いた。
「ま、そうは言うが、よーく見ると顔はそんなに似てねえかもしんねえけど、感じがな。雰囲気がそのものよ。
あんたの奥さんに負けず劣らず、そらあ、別嬪だったぜ」
そう言う磯谷は妙に誇らしげだった。

「俺は昔っからこの辺りに住んでてよ、社長のことは知ってたわけよ。
おっそろしくでっけえ屋敷だもんな、知らねえわけがねえ」
「ああ、それはそうでしょうね」
話が脱線しそうで冷や冷やしている。
「社長が若い頃、そうだな、たぶん大学生の頃じゃねえかな。あの頃の社長は色男だったな。
俺なんか結構憧れてたんだ。かっこう良かったからな。こーんなに背が高くってよ。女にもてただろうぜ。
今はおったまげるほど腹が出っ張ってるけどな。面影も何もねえや。へへへ・・・・・・おっと、こりゃナイショだぜ」
磯谷は黄色い歯を見せた。
「で、その女の人は?」
「まあ、そうせっつくなよ、話には順序ってぇもんがあるんだ」
ニヤリと笑う磯谷に庄次郎は照れ笑いを浮かべた。

「その女が太鼓腹の社長のコレってぇわけよ」
磯谷は勿体をつけて小指を立てた。
「ほう・・・・・・」
昔は色男だったという。その面影は庄次郎も認めていた。
金持ちの二十歳そこその若い頃だ。当然、女の一人や二人はいただろう。
「その人が奥さんですか?」
「いや、違う。社長が結婚したのは俺が入って少ししてからだから、ずっとあとだよ。
子供がなっかなかできなくってな。やっと坊ちゃんが生まれた時は泣いて喜んでたなぁ。
四十も後半の子だから、ちっと甘やかしたかも知んねえな」
初めて幸雄に会ったとき多少そんな感じは受けたが、なかなかしっかりしているな、と思う気持ちの方が強かった。
体格のせいもあるかもしれない。
「坊ちゃんがちっちぇえ頃、運転させろって泣きわめいて、そらぁ手に負えねえことがあってさ。
自動車の鍵を掴んで離さねえんだ。しかたねえから運転席で膝の上に乗せてハンドル持たせて走らせたけどな。
冷や汗かいたぜ、あんときゃあ。欲しいもんがあったら、手に入れるまで絶対言うこと聞かねえ」
千代がその坊ちゃんに気に入られたことを思い出し庄次郎は苦笑する。
「社長の奥さんは坊ちゃんが生まれて、ちっとしてから、可哀想によ、はやり病で亡くなっちまった。
コレの女にはちと敵わねえが、なっかなか綺麗な人だった」
立てた小指がゆっくりと曲がってゆく。

「この前会社に顔を出した時、挨拶をしたよ。久しぶりに見たけどよ、ごっつい体格になったんでたまげたわ。
坊ちゃん柔道やってるって言ってたな」
「そのようですね。肩なんか凄いですよ、こんなに盛り上がって」
「おう、ちっちぇえ頃は細っこくって折れそうだったけどよ。ありゃあすげえ。何やら学生の全国大会で準優勝したってな」
「凄いですよねぇ」
「こんな体のでっけえ奴ぶっ倒したってな」
「ほう」
「何でも五十貫以上もある奴投げ飛ばした時に足挫いたらしい。それがなけりゃあ優勝よ。へへ、たまげんだろう」
五十貫以上とは約二百キロ近い体重だ。
体重に関してはいささか大袈裟だが、磯谷は自分のことのように嬉しそうだ。
「まあ、坊ちゃんも、今ではすげえ大学に入って落ち着いたってことだ。社長の息子だから頭はいいんだよ」
うちのばか息子どもと違ってよ、と付け加え少し下卑た笑みを浮かべた。

「そうそう、例のコレだがよ」
運転を始めるのかと思ったらそうではなかった。
磯谷はまた、それが女だとはとても思えない、毛むくじゃらの親指のような小指を立てた。
続きがまだあるらしいが、庄次郎は正直ウンザリしていた。
「運転の方はどうしましょう?」
「ああ、そうだったな」
磯谷は本当にたった今、気付いたふうであった。全くのんきな男だ。
「でもよ、コレのまだ続きがあるんだよ」
「そうですか、では手短に」
少し皮肉を込めて言ったのだが、磯谷に通じていないようだ。
むしろ話が進められることができて嬉しそうであった。
こうなっては仕方がない。
ここはじっくり聞くとしよう。
庄次郎は開き直った気分となる。

「あの美人がどうしても頭の隅から消え無くってな、社長を運んでいる時に、それとなしに聞いてみたんだ。
運転の仕事が落ち着いてきた頃よ」
「ほう」
ウンザリはしてはいたが、少し聞いてみたい気分になる。
磯谷はなかなか話がうまい。
留造と同じ話し方なので親近感があり、そう感じるのだろう。
庄次郎は自然と身を乗り出していた。

「始めは苦虫をすり潰したような顔をしてたんだ。こりゃまずいことを聞いちまったと思って、首を縮めたよ。
恐ええからよ、社長が怒ると。十分くらい押し黙ってたからよ。冷や冷やもんだったぜ」
その事を思い出すのか、磯谷はブルッと体を震わせ太い首を縮めた。
そうすると肩の上に大きな頭だけが乗っているようで滑稽だった。
庄次郎は口元に笑みを浮かべた。

「そしたら、そのあと社長が言ったんだ」
そこで磯谷は唾を飲み込んだ。
「あれは商売女だってよ。聞いたときゃゾクッとしたぜ。身なりもいいあんな綺麗な女がな、ってよ」
「そうですか・・・・・・」
千代に似た売娼婦を想像し、庄次郎は眉をひそめた。
「ああ、そのあと社長は独り言みてぇにペラペラしゃべり始めてさ。いちんちと置かずその女買ってたらしい。
社長がそう言ってたよ。そらあ絶品だった、ってよ」
磯谷は目を丸くして、口の端に泡を貯めていた。
「若い頃だったからな。その女の体にやみつきになって、欲しくなったんだってよ。
チラッと鏡見たら、そらぁこえー顔してたぜ。そのあとよぉ、女の亭主に金払って買い取ったらしいや。
金持ってるお方はすんげえこと考えるもんだぜ、全く」
「え?ご主人がいたのですか?」
「おお、そうよ。それほど驚くことじゃねえ。朝鮮の女だからな」



卒業後 27
BJ 11/14(水) 04:24:22 No.20071114042422 削除

 紅潮した頬。
 まなじりが吊り上がって、ほとんど相の変わった顔。
 瞳は濡れていた。
 その瞳が―――私を見た。


 赤嶺の腰がまた、柔らかい尻に激しく打ち付けられた。
 ひっと短く呻いて、くねくねと妻の細腰がゆがむ。
 顔がゆがむ。
 それでも妻は顔を上げて、私を見ていた。
 すうっ、と―――
 よわよわしい動作で白い手が持ち上がり、虚空にかざされた。
 私のほうに向かって。


「あれは救いを求める手だった」
 私は明子に言った。
「瑞希は俺に向かって訴えていたんだ、助けて、と」


 幻影のなかで白い手が揺れる。


 タスケテ、タスケテ、コノママダトワタシハ―――
 ワタシハ―――


「昼間のうちは赤嶺に身を任せることを承知していたけれど、それは瑞希にとってぎりぎりの妥協だった」

 なぜなら妻は、私との静かな生活が壊れることを何よりも怖がっていたのだから。

 あの瞬間―――赤嶺に与えられる官能が妻に残された理性を完全に覆い隠してしまう前のほんの一瞬―――羞恥も、感傷も、すべてを忘れて、妻は私に向かって手を伸ばしたのだと思う。


「でも、俺は動けなかった。いや、そうじゃないな。動かなかったんだ」


 あの夜、行為を始める前に、赤嶺は私に向かって「お前は壁だ」と言った。
 だから、「動けない」のだ、と。
 そして、本当に暗示にかかったように、その後、私は手足の自由を失った。


「まったく、お笑い種だよ。赤嶺に暗示などかけられるはずはない」


 そうだ、お笑い種だ。あのとき、救いを求める妻に対して、私が動けなかったのは。
 動かなかったのは。


「俺がそう望んでいたからだ。他の男の手にかかってオルガスムを迎える妻を見ていたかった。腹の底からそう望んでいたから、俺は何もしなかった。黙って、見ていた」


 崩れていく妻を。

 私はただ、見ていた。



 それが私の本性だった。



 そしておそらくはあの瞬間、妻も悟ったのだ。どれだけ求めても、願っても、自分の望むものを夫は決して返してくれないのだ、と。


 妻の瞳から、希望の光が消えた。


 羽を痛めた蝶がくらくらと風に揺られながら落下するように、伸ばされた妻の白い手も地に堕ちた。


 まるでそのタイミングを狙いすましたかのように、赤嶺の鋭い刃の一突きが妻を貫いた。


 その最後の一突きで、妻は逝った。


 どうと崩れ落ちた身体は、その身中から赤嶺がいなくなっても、いつまでも果てしない痙攣をつづけていた。・・・


「最初は気づかなかったんだ。そのときの出来事が何を意味していたのか」
 明子は余計な相槌を挟まずに、静かに私を見上げていた。
「旅行から帰って、しばらくして、また赤嶺からプレイの誘いがきた。俺は瑞希に聞いてみた。瑞希はもう拒む気配も見せなかった。何も、見せなかった」私の喉がこくりと鳴る。「黙って赤嶺に抱かれた」
 手元のグラスのふちに浮かんでいた雫が、ぽつり、と落ちた。
「その後も赤嶺からはときどき、思い出したように誘いがきた。瑞希は静かにそれを受け入れて・・・・俺は俺で、束の間の非日常を味わっていたというわけさ」
 言いながら、唇が厭な形に歪んだのが自分でも分かった。


 きっかけは何だったのだろう。
 思い出せないくらい些細なことだったのか。それでも迂闊な私はやがてようやく、妻の変化に気づいた。
 気がついたときはもう、妻の心は空っぽだった。
 身よりもなく、親しい友人もいない妻にとっては、それまで私との生活で築き上げてきたものがすべてだった。
 本当に、すべてだったのだ。
 その心のよりどころを、あの瞬間に失って、妻は空っぽになった。
 いや、もとに戻ったというべきか。
 どちらにせよ、妻はもう私に対して弱音や愚痴といったものを決して見せなくなっていた。


 幼い頃に両親を失ったときのように。
 家庭の事情で大学への進学を諦めざるをえなかったときのように。
 あの天橋立の夜をきっかけに、妻は何かを諦めたのだと思う。


「どうしてそう気づいたときに、赤嶺との関係をすべて終わらせて、奥さんをいたわってあげなかったのよ」
 しばらくぶりに口を開いた明子の声は常になく低かった。
「それとも、そうやって苦しむ奥さんを見ているのが、あなたには楽しかったの?」

 天橋立のときのように―――

「それは―――絶対に違う」
 思わず強い調子で、私は言葉を吐き出した。
「瑞希には苦しむという表情もなかった。俺には何も見せなかった。まるで、本当の人形になってしまったようだったんだ」


 私には妻が分からなかった。
 いや、妻という人間を本当に分かっていたことなど、今まで一度もなかったのだろう。
 ただ、妻の変化に気づき、悩んでいるうちに、私はようやく先の天橋立の夜の最後に見せた、妻の凍りついたような表情を思い出したのだった。
 あれが原因だったのではないか、と。


 やがて、もうひとつ別のことに気づいた。
 人形は、赤嶺の手によって操られるときだけ、一瞬の生気を取り戻すようになっていったこと。
 意思のない人形から生身の女へ―――


 赤嶺に抱かれる妻が、瞬間ごとに見せる何ともいえない表情。
 苦痛と快楽の狭間で匂い立つような、一瞬の切なさ。
 ある意味で妻の剥きだしの素顔を見る瞬間は、もう、赤嶺とのプレイのときにしかなくなっていた。


 狂おしかった。


 そして―――

 身体が馴染むのが先だったのだろうか。それとも心のほうが先だったのか。
 赤嶺はいつの間に、妻の心の間隙にも忍び入っていた。

 私はそれを知った。


「だけど、さ」
 困惑したように頸を振って、明子はいっそ切ないような目で私を見た。
「瑞希さんは旅行へ行く前に、あなたに向かって言ったじゃない。どうしてとがめないの、と訴えたじゃない。瑞希さんはたしかに何かを諦めていたのかもしれない。だけど、諦めきれないものがそこに、あなたに残っていたとは思わなかったの?」
「あの時点でもうすでに、瑞希は心の中で赤嶺を受け入れていたよ。本人もそれを否定しなかった。赤嶺のことが好きだ、と俺に向かって言った。誇張もあったろうけど、あれがまったくの嘘だったとは思えない」
 私は唇を噛み締めた。赤嶺にどういう意図があろうと、あの時期、妻が赤嶺の言葉を、心の支えにしていたことは間違いないのだ。
「それもそうかもしれない。でも、あなたが赤嶺と旅行に行く瑞希さんを止められなかったのは、彼女に対して強烈な負い目があったからでしょう」


 また、白い手の幻影がちらつく。


「罪悪感があったからでしょう。これまで彼女を傷つけてきたことに対して。そして、だからこそ、あなたはもう瑞希さんに愛されていない、となかば確信していた」


 ―――奥さんは今でもお前を愛していて、お前のことを決して裏切らないと信じているのかね。


 何度も何度もリフレインする、赤嶺の言葉。
 私の意識の深層を代弁していたような、言葉。


「瑞希さんはもうあなたを愛していない。赤嶺のことをより想っている。そんな疑惑にとりつかれていたんでしょう?」
「―――疑惑じゃない。それが本当だった」
「でもその時点では、疑惑であればいい、と思っていたのはたしかね」
 明子は容赦なく決めつけた。
「だけどその願いも、旅行中にかかってきた赤嶺の電話で打ち砕かれた」
「―――――――」

 胸が灼けた。

 研ぎ澄まされた刀を思わせる瞳で、明子は私を見つめる。

「あいにくだけど、休憩にはならなかったみたいね。でも、もう終わりよ。―――さあ、つづきを話して」



羞恥24
風水 11/14(水) 00:58:14 No.20071114005814 削除


「のりちゃん 大きくなったちんちんを 女の人のお股に入れると 気持ちいいんだよって言ってた
 ともきち君は『僕のちんぽ 大人になったら こんなに大きくなるの?』なんて不思議そうだったわ。」
 妻の目は遠い過去を見ている様です

「そのうち のりちゃんが『ともきち ちんぽ見せてよ ゆみちゃんも見た事無いでしょ』そんな風に言ったと思う。
 ともきち君がちんちん見せる事になっちゃって 照れながらもパンツ脱いで見せてくれた・・・」

「私 おとうさん以外の性器って その時初めて見たの
 毛も生えて無いし ちっちゃくて 今考えると性器って言うより おちんちんって感じね」
「で どうしたの?」 
 何となく先が読めましたが 妻の言葉を期待して待ちます。

「ともきち君のちんちん ちっちゃくて 先っぽにふにゃふにゃした皮が余ってた。
 私は最初触れなかったんだけど のりちゃんが触りながら
 『ゆみちゃん 触ってごらんよ なんかおもしろいよ』っ私の手にちんちん握らせたの
 一度触れたら もう大丈夫だったわ 不思議であちこち触っちっゃた。
 のりちゃんが先っぽの皮引っ張ったら『ねえちゃん 引っ張ったら痛いよ』って本当に痛そうにしてた。」

「でね ともきち君が『もういいじゃん痛くなっちゃう 次 ねえちゃん見せろよ。』そんな事言ったと思う
 のりちゃんたら『見せてもいいけど 私ちょっと大人のしるし出てきたんで 絶対ナイショね。』
 そう言って ベッドに腰掛けてスカートの下からパンツだけ降ろしたのよ。」

「のりちゃん アソコの毛がすこーしだけ生えてたのよ ほんの何本か短い細い毛が有ったわ。
 ともきち君『ねえちゃん 写真の外人さんと全然違うよ』そう言って手を伸ばしたの
 『さわっちゃダメ 見るだけだよ』のりちゃんの言葉に口を尖らせて
 『なーんだずるいな・・・ 女っておしっこ どっから出るの?』
 のりちゃんたら 『しょうが無いなぁ 見るだけだからね』って 自分でアソコ広げて
 『上の方にちっちゃな穴あるでしょ そこがオシッコの穴だよ』
 私も近づいて見ちゃったわ 自分のだって見たこと無かったから初めて女性のアソコ見た。」

「で そのうち『もうオシマイ』ってのりちゃんパンツはいて・・・
 『ゆみちゃんも見せてよ』ともきち君とのりちゃん二人に言われたの。
 私恥ずかしくって ぐずぐずしてたら   丁度下から誰かが上がって来たんで助かったのよ」

「その日は 写真や ともきち君のちんちんとのりちゃんのアソコの事が忘れられなかったわ
 その夜 お風呂入った時ね・・・ 
 おとうさんのヒゲ剃り用の鏡で初めて自分のアソコ広げて見たの。
 自分で見ても なんか恥ずかしかったの覚えてるわ」

「なんだ 裕美子は見られなかったのかい 期待してたのに」
 私の言葉に妻は照れながら続けます。
「あのね 実はね 続きがあるんだけど・・・恥ずかしいなぁ」





--------------------------------------------------------------------------------


卒業後 26
BJ 11/13(火) 16:11:04 No.20071113161104 削除

「―――それで?」
「え?」
「それからの話が聞きたいの。つづきがまだあるはずでしょう? 奥さんが旅行から戻ってきて、さらにあなたたちのおうちからもいなくなるまでの話よ」

 はきはきした口調で言って、遠野明子は私をのぞきこむような目で見た。

 季節は12月。場所は東京荻窪のバー。
 私は二年半ぶりに彼女と再会し、つい先日の妻の失踪にいたるまでの話をしていた。

 突然、携帯に見知らぬ番号がかかってきて、出た相手が明子だったときは驚いた。つい先日、アパートに「彼」が訪れてきたときと同様、いや、それ以上の驚きだったかもしれない。
 明子は特に用件は言わず、とにかく会ってほしいとだけ、言った。私は承知した。用件は言わずとも、どんな話になるのかは想像がついた。
 私にとって明子は、赤嶺とワンセットでしか考えられなかったし、そうである以上、話題が妻のことになるのは間違いがなかった。
 実際に会ってみると、案の定、明子は妻の失踪を知っていた。
 けれど、明子がどういう立場で、あるいはどういう気持ちで、今回の件にたずさわっていいるのか、いまいち分からない。ただ、前回の奥飛騨同様、赤嶺の片腕としてことに関わろうとしている―――わけではなさそうだった。
 明子はとにかく話を聞かせてほしい、と私に訴えてきた。どういう経緯で現状にいたったのか、それを聞かせろ、と。
 私はすべてを話すことにした。
 なぜなら、私は心のどこかで予感していたから。
 明子はきっと妻の居場所を知っているのだ、と。

「ちょっと待ってくれ。長い話をして口がくたびれた。休憩させてくれ」
「いいわよ。煙草でも吸いなさいな。私にも一本分けてね」
 明子は言うが早いか、テーブルの上に投げ出されていたボックスから、煙草を一本抜き取り、火を点けた。
「私もくたびれたわ。煙草でも吸わなくちゃ、正直聞いてられない」
 形のいい唇に不釣合いなくらい、勢いよく紫煙を吐き出しながら、明子は鋭い目で私を見た。
「まったく・・・奥さんの意見に同意するわ。あなたというひとが私にはどうも分からない」
「・・・どのあたりが?」
「さあね。二年前の奥飛騨の件、あれは私も関わっているから、大きな顔で意見できないけど・・・。今から思えば大変なことに手を貸してしまったという気分」明子は一瞬、ふっと暗い顔をしたが、すぐに気を取り直したように頸を振った。「そして一年前、あなたは赤嶺に誘われて、もう一度同じことを繰り返したわけでしょう」
 言った後で、明子はすっと透明な表情になった。
「―――いえ、同じではないわね。二年前は騙まし討ちのように奥さんとのスワッピングを計画したわけだけど、去年の天橋立は奥さんに直接、迫ったわけだから。赤嶺に抱かれるように」

 そのとおりだ。

 はじめて妻が他の男に―――赤嶺に抱かれた夜、あれはもう二年も前のことだが、そのとき私は妻が自分の一部であることをつよく感じた。同時に、どうしようもなく妻が自分とは別個の人間であることも。
 ひどい矛盾。倒錯した感情。しかし、あれほど妻への想いが高まった瞬間もなかった。たとえそれが綺麗な感情と呼べなくても。
 どれだけ時間が経っても、妻に泣かれても、結局私はその場所から動くことは出来なかった。選んでしまった。一年前、天橋立の宿で。

 あの夜―――天橋立の宿で、赤嶺は妻を抱いた。私はその一部始終を見ていた。部屋の片隅で。

 妻は昼間のうちに赤嶺に抱かれることを承諾していた。それは私と私の行いに対する許しだった。


 ―――許すも許さないもありませんよ。
 ―――夫婦・・・なんですから。


 涙の名残をとどめたまま妻はささやき、ひどく儚い顔でわらった。心中に抱えこんでいるはずの葛藤を必死でおしころしながら。妻はあのとき、どのような想いで「夫婦」という言葉を口にしていたのだろう。

「そして、最後には奥さんもあなたの希望を受け入れた。その夜、赤嶺に抱かれたわけね。あなたの前で」
「それもそのとおり―――だけれど」

 けれど―――

 あのとき、予想外なことが起きて。
 私たちは―――ばらばらになった。

「何かあったの? その夜に」
 私の心中の屈託を見抜いて、明子が問いを投げかけてくる。


 あの夜は―――奥飛騨の宿の再現だった。

 さまざまに妻を責めた後で、赤嶺は一年前の夜と同じように、彼女を貫いた。
 同じ体位―――犬が繋がるときのように、四つん這いに這わせた妻に、赤嶺は後ろから挿入したのだ。

 妻は目隠しをされていた。

「余計なことを考えないように」

 赤嶺は言った。もちろんあの男は知っていた。妻が腹の底から納得して、自分との行為に及んでいるわけではないことに。

 妻は苦しんでいた。自分を愛していると言いながら、他の男に身を任せよという夫。その矛盾に満ちた言動に妻は苦しんでいた。
 昼間のうちに私に与えた許しは、妻にとってぎりぎりで絞り出した声だったに違いない。

 赤嶺は妻を貫いた。
 貫いて、ゆっくりとしたリズムで、妻の中を行ったり来たりした。

 すでに前戯の段階で、赤嶺の技巧は妻の身体をほとんどほぐしていた。一度は達していた身体だが、まだ燃え尽きないものを赤嶺は巧みに火量を調節しながら、ゆったりと責め弄った。
 そして、妻の官能がいよいよ臨界に達したとき―――

「赤嶺は妻の目隠しを外したんだ。それで、妻と目が合った」



羞恥23
風水 11/13(火) 00:51:51 No.20071113005151 削除


「あーん なんか凄く感じちゃった まだピクピクしてる」
 恥ずかしそうに言い ビールを一口飲みます

「あなた まだ大きくなってる・・・」
 嬉しそうに言いながら右手をやさしく上下させる妻に

「今日な俺 山下さんの奥さんにちんちん見られて ちょっと変な気になったんだ。
 で そんな不思議な感覚って子供の頃に経験したこと有ったの思い出したんだよ」
 私の一物は一段と堅さを増しています

「小さい時 近所の悪ガキとお医者さんごっこしてたんだけど 
 俺が患者役やって ちんちん見られたり 触られた時に似てるなぁって」

「裕美子はお医者ごっこってしなかったかい?」
「えっ? お医者さんごっこ?   えーっとねぇ・・・」
 過去の記憶を思い出しているのか それとも話すのをためらっているのか 無言です。

「どうしたの? 裕美子」
 私の問いかけに
「あのねぇ あなた・・・  そんな経験有るんだけど 聞いてもキライにならないでね」
「当たり前じゃないか 昔の事なんて時効だし 裕美子を愛してるのに変わりは無いよ」

「昔の事だから よくは覚えて無いんだけど・・・」
 少し潤んだ目で話し出します。

「私の実家の2軒隣にお肉屋さん有るの知ってるでしょ そこの男の子 同級生なのね。
 確かみっつ上のお姉ちゃんとの姉弟よ 『のりちゃん』と『ともきち君』
 私が小学2年くらいまでだったかなぁ よくお肉屋さんの2階で3人で遊んでたのは・・・」  
 
「何して遊んでたのかなぁ あの頃って・・・ 
 たぶんゲームしたり本読んだり たいした事してた訳じゃ無いんだけどね
 私は ともきち君より のりちゃんと遊ぶ方が楽しかったの覚えてるわ」

「ある日ね のりちゃんが『二人ともナイショだからね』って1冊の本持ってきたのよ」
 妻の手は私の下半身に有りますが 動きは緩慢です。
「表紙が金髪の外人さんだったのよく覚えてるわ。」

「おとうさんが本棚に隠してたの見つけたそうよ。
 3人でのりちゃんのベッドの陰でページをめくったの。
 中身はあなたの想像通り・・・ボカシ無しの外国のエッチな写真集だったわ。
 金髪の女性がアソコ開いてたり 男性の凄く大きなモノくわえたり
 女性の中に男性自身が入ってるのもあったわ」

「私 性の知識まだ無かったんだけど 凄くドキドキした。
 それまで お風呂でお父さんの下半身見た事有ったけど・・・
 写真のは あまりの大きさに別な生き物みたいだったなぁ。」

「女性の性器も 毛も生えて無い当時の自分とは あまりに違ってて・・・
 あんなに大きなモノが入るなんてって 驚いたわ」
 妻の話に期待を持ちながらビールを飲み 先を促します。



千代に八千代に
信定 11/12(月) 11:04:32 No.20071112110432 削除
第三十六章

「俺は下町の生まれよ。あんたは?」
「・・・・・・私も、そうです」
また嘘をついた。心が痛む。
これからもずっと嘘を言い続けるのだ。心が痛まなくなる日が来るのだろうか。
「へえ、そうかい。あんたも結構な東京弁話すもんな。んじゃ、俺と同郷だ」
庄次郎を隣に乗せて、磯谷は鼻歌を歌いながら車を走らせている。
社長命令を甘受するための広場へと向かうところである。

「でもよ、あんたがこれ運転てぇことになると、俺はお払い箱かな」
前方を見つめたまま、笑ったような顔で磯谷は言った。
「いや、そんなことはありません」
庄次郎は大いに慌てた。
磯谷の先日の憂いを帯びた顔はこれだったのだ。
「そんなことは決してありませんよ。私は他にすることが沢山ありますので、
磯谷さん以外に社長を乗せて自動車を運転する人はいませんよ」
「本当にそうかい?」
「それだけは間違いありません」
庄次郎は語気を強めた。
「いやぁ、よかった。えれえあんたが言うんだから、間違いねえよな。ああ、良かった。
職無くしちまったらうちの奴ら養えねえからさ」
磯谷は顔をクシャクシャにしている。
「私は偉くはありませんが、自動車は磯谷さん無しではありえませんよ。
もしかしたらもう一台買うのかもしれませんしね」
これは口からでまかせだが、磯谷の不安だけは払拭したい。
「そうかい。そらぁすげぇな」
へへへ、と相好を崩して喜ぶ磯谷を見てホッと胸をなで下ろす。

「十八ん時に社長に雇ってもらってさ、そのままずっとご厄介になってるってわけよ」
普段社長を乗せているときとは全く異なる態度と話し方だ。
本人曰く生粋の江戸っ子ということらしい。
今まで磯谷と接する機会はほとんど無く、腰を据えて話すのは今日が初めてだった。
どこか留造を彷彿とさせ、親近感がある。
「ほう、そうですか。でしたらずいぶん長いですね」
「うん、三十年以上はいるかもしれねえな。数えたことねえから分からねえけどよ」
「でしたら社長や横山さんのお若い頃のこと、良くご存じですね」
「まあなぁ」
と言い額を叩く姿はまさに留造そのものだった。
庄次郎は磯谷がますます好きになった。

「俺が入る前から横山さんはいたから、社長が会社始めた時からかもしれねえな」
磯谷は会社の社歴などについては全く興味がないらしい。
そう言ってから磯谷はプッと吹き出した。
「どうかしましたか?」
「いやね、初めて横山さん見たときゃガキかと思ったもんでな。こんな小さくて細くってよ。へへ・・・・・・
したら、俺より四つも五つも年上だっつんで、ぶったまげたわけよ」
その頃の横山の姿を想像し、庄次郎は顔をほころばせた。
「そんときゃあの人はもう、大学を出てるって言うじゃねえか、そらぁたまげたよ。
ほら、俺口悪いからよ、横山さんにそのこと言っちまって、しまったと思ったけど、あの人笑ってたんだぜ。
いい人だよな横山さん」
「ええ、本当にいい方です」
磯谷の目に少し光るものが見えた。

「俺は昔から頭悪くて、入った頃何やってもできなくてさ。
心底落ち込んでたときに、俺に自動車の運転はどうかって社長に言ってくれたのは横山さんなんだ。
そんときゃまだ、自動車なんぞ影も形もねえよ。したらよ、数日後に自動車がきやがって、そらぁ驚いた。
俺は必死になって運転やら道やら覚えた。横山さんに頭が上がらねえ。ほんとうの恩人だよ。頭いいしさ」
庄次郎はグスッと鼻を啜る磯谷の横顔を目を細めて見つめた。

「でもよ、あんたの奥さんもすげえよな。エゲレスだかポルトガルだかの言葉ペラペラしゃべるんだろう?
横山さんが言うには三つか四つのあっちの言葉しゃべるそうじゃねえか。俺には逆立ちしても考えられねえ」
磯谷はブルブルと頭を振った。
「そう、みたいですね」
「そうみたいって、あんたの奥さんじゃねえか。なんだい、そりゃあ」
一オクターブ高い声で磯谷は呆れた顔をした。
確かに、磯谷の言うとおりだ。
本当に千代の全てを知っているのか・・・・・・

「社長もぞっこんだぜ、奥さんのこと。特に横山さんなんか観音様のように崇拝しているぞ。
奥さんを見る目、ありゃあ、惚れてるなんてもんじゃねえ。次元が違うわ」
自動車は川べりの空き地に着いたが、磯谷はハンドルを握ったまま話を続けている。
「それにしても、あんたの奥さん別嬪だね。初めて見たときゃあんまり綺麗なんでボーッと見とれたもんだ。
若いときもさることながら、益々美人になったじゃねえか。なんつうか、艶があるって言うかよ。
羨ましいね、あんたが。うちのなんざ、ブクブク肥ってそりゃぁ化けもんだぜ。へへへ・・・・・・」
精力は落ちてきているものの、千代との夜の営みは今でも三日は空けない。
結婚した当初は一日たりとも欠かしたことはなかった。
美貌もさることながら、素肌で絡み合い、一つになった時の具合が天にも昇る気分に等しい。
殆ど女を知らぬ庄次郎とて、千代のその具合の良さに舌を巻いた。
得体の知れぬ千匹もの生き物が全体を絡め舐める。
それは最奥までも蠢いている。

「ガキの頃何度か見た女に良く似てるんだ。その女も色白のすげえ美人でよ。
あんたの奥さん見たときゃ鳥肌が立ったぐれえだ」
淫らな思いに耽っていた庄次郎は磯谷の声で我に返った。



羞恥22
風水 11/12(月) 09:59:43 No.20071112095943 削除


 妻は私のパジャマのズボンとトランクスを降ろし
「ねぇあなた 今日先生にどこ刺激されたの?」
 不思議そうに聞きます。

 陰茎の元と睾丸と肛門の間の俗に言う蟻の戸渡りの一箇所に妻の指を導きます。
「こことここだったなぁ」
 妻がちょっと力を入れ押すと 少しだけ堅さを増します。
「押し方がちょっと違うと思う・・・なんか不思議な押し方だった」

「ふーん じゃ私はこうしてあげるね」
 妻はそのまま私の一物を口に含みました。
 妻の舌の動きを楽しみながら
「裕美子もきわどい所触られて感じただろ」

 顔を上げ一物を手で上下させながら
「最初は恥ずかしくってそれどころじゃなかったんだけど・・・・
 先生の手が下着下げた時からゾクゾクしてきちゃったの」

「アソコ濡れたの分かったんで下着に染みないように祈ってたわ
 恥骨押された時はクリちゃんが引っ張られて・・・ 声が出そうになっちゃった」

「俺も裕美子の姿見て興奮してたよ
 先生がアソコ触るんじゃないかとドキドキだった。」

 下着を脱がせ すでに濡れている妻の淫唇に指を這わせながら
「次に行くときは 俺も見てるから下着脱いで治療受けなよ。」

「いゃーん 無理よぉそんなの 恥ずかしすぎるわ
 婦人科でも恥ずかしいのに 整骨院じゃ絶対無理だわ」

「本当は裕美子が婦人科の内診台で足開いて診察されてる所見たいんだけど・・・
 それはちょっと無理だろうからなぁ」

「あーん あなたいやらしすぎる 感じてきちっゃたよぅ」
 凄い濡れ方です。
「ねぇあなたぁ 指で逝かせて お願いぃ」

「いいよ 1回逝ってごらん」
 中指と薬指2本を秘穴に入れ 妻の弱点 上側の壁を激しく刺激します。
「ああぁぁぁ 気持ちいいよぅ」
 妻の指が自然にクリトリスに伸び包皮を捲っています。

 飛び出したクリトリスに両人差し指を押しつけ 腰を震わす妻
 私も指の動きを早めます。
「ああぁぁ 逝きそう あなた 逝きそう・・・」
 太股が震えだし ふくらはぎに力が入っています。

「あん もうダメ いくぅぅぅ」
 首がのけぞり全身を震わせながら絶頂を迎えたようです。



卒業後 25
BJ 11/12(月) 05:06:35 No.20071112050635 削除

 寒くもないのに総身が凍りつく瞬間というのは、ある。
 周囲のすべての音が途絶えてしまう瞬間も。


 受話器の向こうから「誰?」と呼びかける妻の声が聞こえたとき、私はたしかにそんな感覚を覚えていた。


「―――俺に決まっているじゃないか」


 なまめかしいような声音で、赤嶺の囁く声がする。


「いったい誰だと思ったんだ?」
「分からない・・・」


 かすれたような妻の声はひどく頼りなかった。


「怖かった・・・こんな格好で置き去りにされて、目隠しまでされて・・・。はやく、はやく扉を閉めて」


 かつりと音をたてて、ドアの閉まる音がする。


「閉めたよ」
「カーテンも閉めて」
「おや、やっぱり憶えていたのか。でも、もう遅いかもしれないな」


 くぐもった赤嶺の笑い声。


「今日は城の近くで祭りがあると、昼間、聞いたろう? 浴衣を着て出かけてゆくひとたちを、何人も廊下で見かけた。ここの庭からなら打ち上げられる花火もよく見えるからね。涼みがてら庭に出てきて、開け放しの窓からこの部屋の中を見たひともあったかもしれない」


 ぎしぎしと何かがきしむような音がする。


「もしかしたら、誰かがフロントに告げ口に行っているかもしれないな。もう少ししたら、血相を変えた番頭が飛び込んでくるかも」
「いや・・・・」


 あえぐような声とともに、ぎしぎしという音が強くなった。


「はやくカーテンを閉めて。お願い」
「仕方ない」


 しばらくして、不意に、響くような高笑いがした。


「案の定だったよ。窓の外に誰かがいた。俺を見て慌てて走り去っていったけれど」
「いやいやいや!」


 悲鳴のような妻の叫び声は、すぐにすすり泣きに変わった。


「ひどい・・・・」


 涙まじりに責める声。
 返事の代わりにカーテンの閉まる音がした。

 
「何も泣くことはないだろう」
「死にたいくらい羞ずかしい・・・・」
「たしかに客観的に見れば、死にたいくらい羞ずかしい格好かもしれないな」


 茶化すような赤嶺の言葉に、妻がもう一度かすかに、「ひどい・・・」と呟いたのが、聞こえた。


「あなたがこんなにしたのに・・・・」
「瑞希が一番綺麗に見えるようにしただけだよ」


 妖しいほどやさしい口調だった。


「それに、さ―――」
「あ、いや・・・・」
「ほら、こんなにあふれている」


 くすくすという笑い声が、すすり泣きにかぶさる。


「これでも言い訳出来るのかい」
「・・・・ちがうの」
「何が、ちがう?」
「泣いたから、だから・・・・」
「ほう、泣くと濡れるのか。これは新発見だな」


 また、笑い声。


「すぐ、そうやって馬鹿にするの・・・・」


 恨むような、拗ねているような、妻の声。


「バカになんかしていないさ。面白い女だな、と思っただけだ」
「やっぱり馬鹿にしてる・・・・」
「違うと言っているだろう」
「はやく、目隠しを外して。怖いの」
「もう少し、このままだ。面白い女を写真に撮っておきたいんでね」


 写真―――

 電話越しの世界からあまりにも遠い場所で、その言葉の意味に、私が思いいたる前に―――


 かしゃり、というデジタル音がした。


「そんなに動くな。綺麗に撮れないだろう?」
「写真なんか撮らないで・・・・」
「もう何枚も撮らせてくれたじゃないか」
「あなたが言うから。無理に言うから。羞ずかしい写真ばっかり・・・・」
「現像に出すのが楽しみだな」
「いや!」
「冗談だよ。すぐにひっかかるな。これはデジカメだと何度も言っているじゃないか。現像には出さないんだよ」
「・・・どうせ、私は世間知らずな女です」
「その、拗ねた顔がいいんだ。目隠しで隠れているのが残念だがね。ほら、もう一枚」


 かしゃり。


 すすり泣きの声が大きくなる。


「また泣く。ということは、また濡らしているわけだ」
「意地悪ばかり言わないで・・・・」


 ふるえるようなその声は、たしかに妻のものなのに、私が一度も聞いたことのない抑揚と響きを持っていた。


「撮ってもいいから・・・・」
「え? なんだって」


 とぼけたように聞き返す赤嶺に、しかし妻は―――


「写真、撮ってもいいから」


 妻は―――


「だから、終わったらやさしくして。やさしく抱きしめて」


 まるで迷子が大人にすがりつくように―――


「抱きしめて。もうひとりぼっちにしないで」


 おねがい―――



 かつん、と耳障りな音がして―――
 私は、私がいた世界に引き戻された。


 たった今、私の手から離れ、落ちていった携帯電話が、トイレの床に転がっていた。



卒業後 24
BJ 11/11(日) 20:42:55 No.20071111204255 削除

 翌日は遼一を連れて、映画を見に行った。

 おなじみのアメリカンコミックを原作にしたこれまでにもたびたび映画化されているアクションもので、ひとりだったらまず見に行かない類の映画ではある。
「伯母さんとも映画に行ったりするの?」
 映画が終わり、近くのカフェでコーヒーを飲んでいるとき、ふと思いついたように遼一が言った。
「いや・・・・行っていないな。たぶん、一回ぐらいしか行ってない」
「そのときは何を見たの?」
「・・・・何だったかな、忘れてしまったよ」
 本当は憶えていながら、私はとぼけた。古い映画だから、もし正直にタイトルを口にしても、遼一は知らなかったかもしれない。
 私と妻が一緒に見に行った映画とは、『卒業』だった。妻が選んだその映画を、あの日、私たちは席を並べて見たのだった。
 妻はすでに何度も『卒業』を見ていた。ラストの主人公とヒロインの旅立ちのシーンを見るたび、哀しくなると妻は言った。私はといえば映画よりも、そう語ったとき妻の顔に浮かんでいた何ともいえない哀切な表情のほうを、今でもより深く憶えているのだった。


 その晩、夢を見た。

 一台のバスが荒野を走っている。
 影絵のように不気味な感じのする乗客たち。一番後ろの席には、妻が座っている。あの映画と同じように、純白のウエディングドレスを着ている。
 乗客たちは一様に振り返り、ウェディングドレスを着た妻に好奇の目を向けている。妻はひどく不安そうな顔をして、両手を膝の上でかたく握り締めている。
 不意に、妻の傍らに座っていた男が彼女の肩に腕をまわし、細い身体を厚い胸板に引き寄せた。教会から彼女を奪って逃げた男だ。
 抱き寄せられた妻は、ほうっと安息の息をついて瞳を閉じた。ようよう我が家に辿りついた幼子のように、幸福そうに。

 違う、あの映画にはこんなシーンはなかった!

 私は叫んだ。
 不気味な観客たちが、今度は私を振り返る。スクリーンの前に立った観客にすぎない私を見つめる。

 私はひどく不快な気持ちになる。

 妻はまだ瞳を閉じたまま、私の声などまるで聞こえなかったように、男の胸にゆったりと身体を預けている。
 男が顔を上げて私を見る。

 今度こそ、私はおそろしい恐怖に灼かれた。

 男の顔は―――


 冷や汗をかいたまま、私は目覚めた。
 暗闇の中で、しばらく身動きが出来なかった。まだ、動悸がしている。
 なんだろう、今の夢は。
 まったく現実感のない夢なのに、一方でひどく生々しい感じがした。
 とても―――厭な夢だった。
 思わず、ベッドの隣を見る。もちろん妻はいない。いるはずがない。
 今、彼女は赤嶺とともにいる。赤嶺と同じ床にいる。夢と同じように、赤嶺の腕に抱かれたまま眠りについているのかもしれない。
 私は唇を噛み締める。
 寝ても、覚めても、私には現実感など戻ってはこない。いや、痛みというものが常にリアルな感覚であるのなら、私はいつだって現実の中にいる。


 明日、妻は帰ってくる。
 その最後の晩、私は遼一を連れて普段入らないようなレストランへ入った。
 店に入ってからも、遼一はしきりに申し訳ながっていた。天真爛漫なところのある京子に比べて、息子のほうは歳のわりにひどく遠慮深い。
「子供がお金の心配するものじゃないよ」
 諭すように私が言うと、遼一は真摯な瞳を私に向けた。
「それももちろんあるけど、伯母さんがいないときにこんな贅沢をするのが・・・悪いよ」
 なぜかは分からないが、その言葉に私は刺すような痛みを覚えた。ほとんど絶望的な気持ちにさえなった。
 けれど、遼一の手前、私は普段の表情をつくろった。
「伯母さんは気にしないよ」
「そうかもしれないけど」
 ウエイターがやってきて、その後の不自然な沈黙をさらってくれるまで、私はグラスの水を飲みながら耐えた。

 食事をしながら、私たちは他愛もない話をした。
 やがて、話は妻のことになっていった。
「伯母さんはあれでわりと人見知りでね。あまりひとと喋るのが得意じゃないほうなんだが、遼一には心を開いているようだ」
 栗鼠のようにくりっとした、けれどたしかな知性を感じさせる瞳で、遼一は私の言葉に耳を傾けている。
「いいことだよ。だから、遼一には感謝してる。うちにいる期間が過ぎても、時々マンションに来て、瑞希の話し相手になってやってほしい」
 まだこの世の穢れを知らないような、眼前の少年。
 彼なら、それが出来るだろうと私は思った。
 私には出来なくなってしまったことが、出来るだろうと。
「それは・・・もちろんいいけど」
 少し不思議そうな顔をして、遼一は答えた。
 言葉を続けようとして私が口を開きかけたとき、携帯が鳴った。

 赤嶺からだった。

 心臓の鼓動が一気に跳ね上がる感覚。

「誰からなの?」
 心配そうな声で遼一が聞いてくる。私の顔から血の気が引き、肌が粟立つ瞬間まで、この少年にはすべて見られてしまったにちがいない。
「―――いや、仕事相手だよ。ちょっと席を立つ。食事を続けていてくれ」
 かさかさに乾いた声で告げて、私は席を立ち、トイレへ向かった。

「どうした? 出るのがやけに遅かったじゃないか」
 いつもと同じ、低く落ち着いた赤嶺の声。
「外で、甥と食事をしているところなんだ」
「ふうん。かけなおしたほうがいいか」
「いい。どうせたいした用事じゃないんだろう?」
 こわばった声で、私は独り言のような問いをつづけた。
「明日、戻ってくるんだろう?」
 赤嶺はすぐには答えなかった。やがて、受話器の向こうで含み笑いがした。くつくつと。
「不安なのか? 明日、奥さんがちゃんとお前のもとへ戻ってくるかどうか」
「そうじゃない」
「ふん。お前も三日間、十分楽しめたようじゃないか」
 この男は何を言っているのだろうか。
「心配は無用だよ。明日、俺も奥さんも戻る。―――奥さんの声が聞きたいか」
「・・・いや、替わらなくてもいい」
 この状況で話すことなど、私にはとうてい思いつけそうにない。
 いつにもまして。
 だが―――

「誰も電話を替わるなんて言っていないさ」

 ひどく醒めた声音で赤嶺は言って―――
 それから、ふっとかき消えるように、受話器の向こうの声が途絶えた。

「赤嶺?」
 私の呼びかけにも応えない。しかし、電話は切れていない。静けさの中に誰かの―――おそらくは赤嶺の―――足音だけがかすかに聞こえる。

 やがて―――
 ぱたん、と扉の開く音がして。


「―――誰?」


 怯えたような女の声が聞こえた。
 久々に聞いた―――気のする妻の声だった。



羞恥21
風水 11/11(日) 10:38:09 No.20071111103809 削除


「あなた 山下さんの奥さん 結構好みでしょ?」
 暖簾をくぐり私に腕を絡ませながら妻が聞きます。

「そうだなぁ 案外若く見えるけど 40位かな? いきなり番台に居たんでびっくりしたよ。
 同じ銭湯に入るのでも 番台に女性がいると なんか違うな 
 山下さん 俺のちんちんじっくり見てた気がするよ。」

 妻が少しはにかみながら聞きます。
「・・・少しは私の気持ち分かったでしょ?」
「ああ 何となくな   ところで何を長話してたの?」
「中山さんのおじいさん 左半次さんの事 後で教えるね。」
 妻の言葉が妙に気になりますが 家に入りパジャマに着替え寝室に向かいます。

 ビールを飲みながらテレビを見ていると片づけをした妻が入ってきます。
 ドレッサーに向かい化粧水を付けながら
「さっきの話だけど 脱衣室に私たちしか居なかったんで話してくれたんだけどね・・・」
「中山さんのじいさんの事って言ってたね で?」
 促す私に思い出しながら妻が続けます。

「詳しくは教えてくれなかったんだけどね。」
 そう前置きして
「会長・・・左半次さんの事ね のマッサージって 肩こりとかにも結構利くらしいんだけど
 全身のマッサージで かなりエッチな気にさせるそうなのよ。
 奥さんの場合 直接アソコに触ったりはしないんだけど 結構ギリギリまでやるそうで
 会長のマッサージ受けた日は 旦那も分かってるんで夜は必ず挑んでくるそうよ。
 所長の治療が一段落したら 是非受けてごらんなさい って言われたわ」

「あとね・・・」
 言いづらそうに続けます。
「山下さんのご主人とか 知り合いの男性の場合・・・・最後に射精する事まで有るそうよ」
「本当かい? 山下さんのご主人 男にしてもらう趣味なのか?」

 妻はベッドに入ってきて続けます。
「それがね ご主人そんな趣味はまったく無いそうよ。
 でもね 私たちが最初に入った茶の間有ったでしょ
 あそこでね おじいさん秘蔵の写真とか見せてくれるそうなの
 所長の会話に出てきた有名スポーツ選手の写真とか有るそうよ それも全裸のが」

「まじなの? 俺も見たいかも。」
「そんな写真見た後とかに マッサージでお尻とか責めるそうよ
 そうすると 男色の気が無くても出したくなっちゃうそうなの」

「山下さんの奥さんたら あなたにも是非一度経験させなさいって言ってたわ 夫婦円満には一番ですって」
「でもなぁ 男に触られた事無いし・・・俺はダメかも  やっばり裕美子がいいな」
 そう言って妻の手を下半身に誘導しました。





--------------------------------------------------------------------------------


川辺にて・・・・#3
ヘンリーミラー 11/11(日) 07:15:56 No.20071111071556 削除
*******#3
部屋はパーティールームと呼ばれ1つの居間と2つの寝室があり寝室は簡単な
モザイクのガラスドアが付いていた。
昼のニュースは終わりテレビはバラエティー番組を流していた。
「どうぞ・・こちらに・・・・」風呂から上がってきた私達を見ると
男だけが立ち上がり、ゆっくりと反発するソファーを指差した。
女は飲みかけたビールをテーブルに置き、席を空けたが、その時、バスローブから
白い太股がむき出しになった。
「そろそろ・・・ご主人の横に・・いいですか・・」
私達が腰を下ろすと同時に女は私達の間に割り込むと男も妻の横に
腰を下ろしたため、ソファーが大きく揺れた。
「ふふふ・・・初めてなの・・・」女は私の膝に太股を掛け、腕を首に巻いて来た為
妻が見えなくなった。
風呂に入ったものの女は化粧を落としてなく、真紅のルージュの口を半開きに
して顔を寄せてきた。
ねっとりとした熱い舌がゆっくりと入ってきた。
「もうすこし・・・ゆっくりとした・・ペースで・・・・」そう思ったが
断ることも出来なかった。
妻のことが気になっていたが女が視線を遮り見えなかった。
「お・く・さ・ん・の・こ・と・き・に・し・て・は・・だめよ」
女が舌を絡めながら囁くと直ぐ顔を一旦離し私を見つめたが、その目からは
先ほどの笑顔は消え初めて見る顔だった。
女を間に置いて、横から衣擦れの音が聞こえていた。
・・妻と・・男が・・並んで・・座っている・・それも・・バスローブだけの妻なのだ・・
ソファーはゆっくりと・・揺れを伝えてきていた。
「ハア・・ハア・・・」耳を澄ますと微かに息遣いが聞き取れた。
妻は拒否する・・・少しだけなのだ・・ある時を・・境に・・
「もう・・帰ろうと」と言う・・・たぶん・・そう言うのでは・・
突然女が頭を下げ、フェラを始めた。
目の前に妻と男が飛び込んできた。
片腕で妻は目隠しをしていたが、バスローブは肌蹴、豊かな乳房が飛び出していた。
男は妻の下半身に首を突っ込んでいた。
今まで、見たことが無いほど乳首が隆起していた。
テレビのバラエティー番組から笑い声が聞こえてきた。
男が私を見て少し笑うと太股に掛っていたバスローブをずらし再び首を突っ込んだ。
妻が腰を浮かし、男の頭に赤いマニュキュアの指が立ったが、その指は微かに震えていた。
「ハア・・ハア・・」声が一段と大きくなった。
遠くで・・チーン・・とエレベーターの音がした。
私の痛いほど勃起した性器を女が飲み込もうとしていた。
男が顔を上げて妻に近づき、舌を出したが妻は口を閉じたままだった。
少し妻を横に向け抱きかかえ、妻の手を掴み男の股間に導いた。
その時初めて男の性器の全身が見えた。
大きく、全ての毛が剃られていた。
性器の上に置かれた妻の手が少しづつ閉じられて赤いマニュキュアが見えなくなった。
そこには妻の握り拳しの先にあと2つは残る分の性器があった。
妻の手の甲の腱が少し動くのが見え性器を握り締めると、男が再び舌を突き出した。
妻がゆっくりと口を開き始めた。
男の唇に妻の唇が覆われると妻の喉が一度動き、妻の片手が男の頭に登ってきた。
男の顎の動きと妻の顎の動きが交互に繰り返され、そのあと男が少し唇を離すと
妻の方から男に舌を入れ始めた。
「部屋に・・・行こうか・・」男が体を起こすと妻も立ち上がった。
意識的に妻はこちらを振り向かないように見えた。
男が妻の肩に手を掛け少し首を妻に向けると、束ねられた妻の髪も男を向き、唇を合わせたまま
2人はモザイクガラスのドアを押した。
「ふふふ・・・・奥さん・・・・その気になったみたいね・・」
女が顔を上げた。



二人の妻 あとがき
桐 11/10(土) 17:50:24 No.20071110175024 削除
『妻物語』では夫の一人称が王道で、三人称、それも女性視点は物語への感情移入の点では相当不利になりますが、今回、第一部はあえてそれに挑戦してみました(途中から夫視点に戻りますが)。

昔、『存在の深き眠り』という解離性人格症候群を取り上げた、ジェームズ三木脚本によるドラマの名作がありました。ヒロインの人格交代の様子を迫真の演技で表現した大竹しのぶが印象的でした。

もう一つ影響を受けたのはヒッチコック監督による『レベッカ』です。知らずに先妻の髪型をしてしまう江美子のエピソードなどは、『レベッカ』から引いてきたものです。

解離性人格症候群は軽々に取り上げてよいテーマではないとは思いますが、これもどうしても挑戦したくなりました。交代人格であるマリアが単純な悪役にならないよう気をつけたつもりです。

『二人の妻』というタイトルから、もっと早くネタバレになるのではないかと思っていました。実際にはおそらく気づかれた方は多かったと思うのですが、好意から見逃してくれたのだと思います。

蛇足ですが『二人の妻』のタイトルには、麻里とマリアという二つの人格を持つ妻、隆一にとっての麻里と江美子という二人の妻、そして隆一と有川「二人の」妻としての麻里、そして江美子という複数の意味があります。

終盤は一度に大量のアップをしてしまい、他の執筆者の方にご迷惑をおかけしました。一応ミステリー仕立てでしたので、謎解きの場面で途中できるわけにもいかず、大変失礼しました。お詫びいたします。

また、掲載中はたくさんの感想・応援を頂き有難うございます。ひとつひとつにレスをつけることが出来ず、誠に申し訳ありませんでした。ここに改めて、厚く御礼を申し上げます。



二人の妻 最終話
桐 11/10(土) 17:49:16 No.20071110174916 削除
身体を洗い終えた江美子は、裸のままダイニングテーブルの上であお向けになっている。有川は冷蔵庫から生クリームや苺を取り出すと、テーブルの上に並べる。

「今日は何時までに帰ればいいんだ」
「……10時までです」
「それならまだたっぷり時間があるな。後でもう一度抱いてやろう」
「……」
「どうした、返事をしないか」
「はい」
「江美子をたっぷり抱いてくださいと言うんだ」
「江美子を……たっぷり抱いてください」
「そうか、抱いて欲しいか」

有川は楽しそうに笑う。

「その前に腹ごしらえだ。足を開け」

江美子は言われるがままに足を開く。有川の指が江美子の秘裂をなぞる。そこは愛液でしっとりと潤おっている。有川は小さく嘲るような笑い声を洩らすと、江美子の繊毛を指でつまむ。

「ケーキに毛が生えていると邪魔だな」
「……」
「剃ってやろう」
「それは……」
「隆一に説明できないか」

江美子はしばらく沈黙するが、やがて口を開く。

「剃ってください」

有川は少し驚いたような表情になるが、すぐに平静に戻り、浴室から剃刀とシェービングクリームを取ってくる。有川は江美子の淡い繊毛を丁寧に剃りあげていく。たちまち江美子のその部分は童女の趣を見せていく。

「ここだけ見れば理穂のほうが大人っぽいかもしれないな」

有川は翳りを失った江美子の恥丘をポン、ポンと叩く。

「有川さん……理穂ちゃんには……」
「心配するな。俺はロリコンじゃない」

有川は江美子の白い内腿をピシャッと叩く。

「それじゃあ始めるぞ」
「はい」

有川はチューブに入った生クリームをとり上げ、江美子の乳房を飾り付けていく。

「クリスマスらしい趣向を凝らしてみた」
「……」
「どうだ、嬉しいだろう」
「嬉しいです」
「江美子のオッパイは小さめだから、ボリュームをつけてやろう」

有川は江美子の乳房に生クリームを盛り上げていくと、その上に苺を飾りつける。

「マンコもクリームを塗って欲しいか?」
「……塗ってください」

有川は江美子の陰裂に沿うようにクリームを塗りつけ、頂点に苺を置く。

「随分立派なクリトリスだな」

有川はそうからかうが、江美子はじっと耐えるように目を閉じている。

「最後の仕上げはローソクだ」

有川はデコレーション用の細いローソクを江美子の女陰に次々につきたてていく。7、8本の色とりどりのローソクが江美子の股間を埋める。

「余ったのはケツの穴に入れてやる。いいな」
「はい」

一本、二本……江美子の排泄器官にローソクが挿入されていく。やがて江美子の裸身は完全に人型のクリスマスケーキに変貌する。

(今頃隆一さんは……)

理穂と麻里と、家族三人でのクリスマスイブを楽しんでいるだろうか。江美子と御揃いの白いマフラーを贈られ、顔をほころばせる麻里の姿が江美子の目に浮かぶ。

「隆一はこれから毎月一回、理穂と一緒に麻里と会うんだろう」
「はい……」
「寂しいか」

江美子はゆっくり首を振るが、目尻から涙が零れ落ちる。

「寂しくないように、面会日には俺が必ず抱いてやろう。どうだ、嬉しいか」

江美子は「はい、嬉しいです」と答え、そっと目を閉じる。

有川は江美子の乳房に舌を這わせ、クリームを掬い取る。歯の先で苺を加えると江美子の唇に運ぶ。江美子はうっとりした表情でそれを受け取るとゆっくり噛み潰す。赤い果汁が江美子の頬を流れる。それを舌先で拭った有川が唇を求めると、江美子は切なげに呻きながら唇を合わせるのだった。


(了)



二人の妻 91
桐 11/10(土) 17:46:51 No.20071110174651 削除
「それにしてもマリアもおめでたい奴だ。江美子を自分の力だけで調教したと思っていやがる」
「あ、ああ……」
「本番は絶対なしで、なんて情けをかけたつもりだろうが、女がそんな手ぬるいやり方で落ちるものか。やっぱり肉棒でハメてやらないと、欲求不満がたまるだけだ。そうだろう、江美子」
「は、はいっ、そのとおりですっ」

江美子はもう訳がわからなくなって有川に問われるままに返事をする。

「麻里だってそうだ。隆一は麻里が俺とセックスしたのは、マリアが悪戯心を起こしたたった一回だけだと思っている。麻里もそんな風に隆一に説明しているだろう」
「あ、ああっ……いいっ……」
「しかしそれは嘘だ。マリアは何度もその最中に麻里と交代しているんだ。始めのうちは麻里は、必死で感じないようにしようと頑張っていたが、俺にはバレバレだったぜ。そのうちに堪えきれなくなり、自分からケツを振り出した。麻里の人格のままでだ。そうさ、俺は何度も麻里を犯してやった。麻里も隆一に隠れて、数え切れないほど俺に気をやらされたんだ」
「ああっ……」
「K温泉で江美子を見たときから、必ずこうやって抱いてやろうと心に決めていたんだ。だってそうだろう、有川は麻里も江美子も自分の妻にした。俺も二人とも抱かないと不公平だろう」

江美子はこみ上げる快感を必死で堪えながら、そんな有川の言葉をぼんやりと聞いている。

麻里は隆一を愛し、マリアは有川を愛している。そんな単純で綺麗な話ではなかったのだ。隆一を愛しながら有川に抱かれ、快感の絶頂を極める麻里。麻里を抱いているつもりで実は奔放なマリアをも愛していた隆一。

マリアという交代人格を愛してしまった有川。永遠に満たされることのない有川の気持ちは、麻里を、そして江美子を隆一から寝取ることでつかの間ではあるが癒される。

(麻里を完全に得ることが出来ない有川、隆一の心を独占できない私。私と有川は似たもの同士なのか──)

頭に浮かんだそんな考えを、身体の裡からこみ上げてきた快感が吹き飛ばしていく。江美子は「い、いきますっ」と悲鳴のような声をあげると、裸身を電流に触れさせたようにブルブルと震わせた。


江美子は裸のまま有川と浴室に行き、自分の身体の中に精を放ったばかりの有川の肉棒を舌先で丹念に清めていく。

「どうした、江美子。黙ったままか」
「……」
「こんなときはどんな風に言うのか、教えておいただろう」
「……な、なか……」

江美子はさすがに屈辱に声を震わせる。

「ちゃんと言わないか」

有川はだらりと垂れた肉棒で江美子の頬をぱしっと打つ。

「中出ししていただき、ありがとうございました」

江美子がそう言うと、有川は満足そうに頷く。

「ピルはちゃんと飲んでいるか」
「はい……」
「子供が欲しければ、作ってやってもいいんだぞ」

江美子は悲しげに首を振る。

「遠慮するな」
「遠慮なんて……」
「江美子は俺の何だ」

江美子は顔を俯かせて躊躇う。

「言ってみろ」
「……江美子は」

江美子は顔を上げ、有川の目をじっと見ながら答える。

「江美子は、有川さんの妻ですわ」
「そうだ」

有川は満足げに笑う。

「だが忘れるな。江美子は二番目の妻だ。一番目はマリアだ」
「わかっています」

江美子はそう言うとたまらなくなって顔を伏せ、嗚咽し始める。



二人の妻 90
桐 11/10(土) 17:46:13 No.20071110174613 削除
「それじゃあ、すまないな。江美子」
「江美子さん、ごめんなさい」
「もう、二人とも何度も謝らなくていいわ」

身支度を整え、玄関でしきりに恐縮している隆一と理穂に江美子は笑いかける。

「ゆっくり買い物でもしてきます」
「10時には帰ってくる。だから……」

隆一がそう口にすると、理穂が「それからは大人の時間ね」と口を挟む。

「理穂」

江美子の頬が忽ち赤くなり、隆一は理穂を睨むが、理穂がきょとんとしているので思わず二人で噴き出す。

「行ってらっしゃい」


隆一と理穂を送り出した後、江美子は着替えると自宅を出る。横浜から快速の湘南新宿ラインに乗ると40分ほどで渋谷に着く。そこからタクシーに乗り、10分ほど走る。中層マンションの前で江美子は降りる。

エントランスでテンキーを押すと「はい」と男の声がする。

「江美子です」
「入れ」

オートロックが開錠され、江美子は中に入る。エレベーターに乗り8階で降り、目的の部屋の前に立つ。ドアが開けられ、男が顔を出す。

「来たか」
「はい」

有川はにやりと笑うと江美子を招きいれる。

「ちゃんとつけてきたか」
「はい」
「見せてみろ」

江美子は頷くと白いコートを脱ぐ。セーターとスカートを脱ぐとその下はノーブラ、赤いバタフライのようなパンティだけの裸だった。バタフライの下、股間にはピンクのローターが挟まれており、低い機械音を立てている。

「裸の上にセーターを着ると、肌がチクチクするだろう」
「はい、チクチクします」
「だが、それが気持ちいいんじゃないのか? ローターの相乗効果もあるからな」
「……」

江美子は羞恥に頬を染めて俯く。

「どうなんだ、言ってみろ」
「それは……」
「こんなに乳首を立てやがって、気持ちいいんだろう」
「はい……」

江美子は顔を上げる。その大きな瞳は情欲に潤んでいる。

「気持ちいいです」

江美子はそう言うと有川の腕の中に崩れ落ちていった。


1時間後、江美子は素っ裸で有川に騎乗位で跨り、激しく腰を上下させながら快楽の喘ぎ声を上げていた。

「あっ、ああっ、気持ちいいっ……」
「どこが気持ちいいんだ、言ってみろ」
「ああ……言えない、言えません……」
「言わないかっ」

有川が江美子の豊満なヒップをパシリッと平手打ちする。

「ああ、お、オマンコっ」
「誰のオマンコだ」
「江美子の、江美子のオマンコ」
「よし」

有川は満足げに笑う。



二人の妻 89
桐 11/10(土) 17:45:41 No.20071110174541 削除
「今日はクリスマスイブだからお休みなの?」
「馬鹿だな、振替休日だ」
「パパは冗談が通じないんだから」

理穂は昨日横浜で、江美子と一緒に選んだばかりの大人っぽいワンピースを身につけ、玄関でこれも新しいブーツに必死で足を入れながらはしゃいでいる。隆一はツイードのジャケットにパンツという姿である。

「理穂ちゃん、これ、忘れちゃ駄目よ」

江美子は理穂に白い紙袋を手渡す。理穂がはにかみながらその小さな紙袋を江美子から受け取る。そこには麻里に対するプレゼント──江美子に贈ったものと同じマフラーが入っている。

「江美子さん……ごめんなさい」
「気にしないで、久しぶりの家族三人のイブを楽しんできて」
「それだけじゃなくて……」

理穂は江美子を真剣な目で見つめる。

「いいのよ、理穂ちゃん」

理穂は決して江美子を疎んじていたわけではなかった。むしろ江美子の中に母、麻里の面影を認め、ずっと惹かれていたのだ。しかし、心のままに江美子に甘えることが母親に対する裏切りのように思えて、理穂は素直になれなかったのである。

理穂は自分のブログに、江美子に対する愛憎半ばした気持ちを書き連ねていた。理穂は、それが麻里の交代人格であるマリアに利用されたことまでは気づいていない。

麻里の解離性人格症候群については、隆一は理穂に対してゆっくり時間をかけて説明していくつもりらしい。

マリアが受けた精神的外傷をどうやって癒していくのか、そして麻里の解離性人格症候群をどうやって治療していくのか。解決しなければいけない問題はたくさん残っている。有川との不倫が「麻里」の罪ではなかったことが分かった今、これから隆一はそれらの問題にどうやって臨んでいくのか。

とりあえず隆一は、これから月一回、麻里が隆一の同席の上で理穂と面会することについての許可を江美子に求めた。


「もちろんかまいません、隆一さん」

江美子は隆一にきっぱりと頷く

「江美子、すまない……」
「いいんです」

江美子は隆一に微笑みかける。

「私こそ馬鹿なことをしてごめんなさい」
「いや、江美子が悪いんじゃない。江美子はむしろ被害者だ。俺がぼんやりしていたばかりに、すっかり巻き込んでしまった」
「麻里さんは隆一さんを裏切っていなかったんですね」
「ああ」
「やっぱり、隆一さんが選んだ人です。それに引き換え私は……」

江美子は俯くと声を震わせる。

「……醜い不倫女です。隆一さんの妻にはふさわしくありません」
「馬鹿な、そんなことはない」

隆一は首を振る。

「いいんです。隆一さんの心の中に麻里さんが住んでいても……でも、二番目で構いませんから、私も隆一さんの妻でいさせてください」
「俺の妻は江美子一人だ」
「いいじゃないですか」

江美子は顔を上げて微笑む。大きな黒い瞳は涙で濡れている。

「妻が二人いたって……隆一さんは贅沢者ですわ」

そう言うと江美子は隆一にキスをした。



二人の妻 88
桐 11/10(土) 17:45:10 No.20071110174510 削除
「そんな勝手なことが許されるのか」
「何が勝手なの?」

隆一の言葉にマリアは気色ばむ。

「いい? あの男に組み伏せられているとき、麻里はずっと部屋の中で隠れていたのよ。私があの男から代わりに犯されたの。毎日、毎日、来る日も、来る日も、私は麻里に代わって痛み、苦しみ、恐怖、そして屈辱を引き受けた……」
「……」
「そのおかげで麻里には、そのときの辛い記憶はない。でも、これ以上犠牲になるのはごめんだわ。私は麻里と一緒に心中するつもりはないわ。隆一と別れたこと、理穂と離れ離れにならなかったこと、それがどうだって言うのよ。私が受けたのとは比べものにならない程度の苦しみで、私を道連れにしようだなんて、その方が勝手じゃないの?」

隆一は返す言葉を失い、マリアを見つめている。

「結局私と麻里の人格を統合することに無理があるのよ。私は私、麻里は麻里で自由に生きればいいのよ」

そう言い放ったマリアは急に頭を抑え、「ううっ!」と悲鳴を上げる。

「どうした、マリア」

有川が駆け寄ろうとすると、マリアは金切り声を上げる。

「出てこないでっ!」
「マリア!」

マリアの悲鳴のような声は、有川に対するものではない。

「そんなことはさせないわっ!」

隆一は呆然として激しく苦しむマリアを見つめている。

「人格交代だ」

有川が呟く。苦悶するマリアは黒髪をかきむしる。サブリナカットのウィッグが頭から剥がれ落ち、ウェーブのかかった栗色の髪が姿を現す。やがてマリアは一声、獣のような悲鳴を発し、はあ、はあと荒い息を吐きながら顔を上げ、隆一を見るが、その顔つきはそれまでとは一変している。

「隆一さん……」

険しさの消えたその顔は麻里のものだった。

「隆一さん、私……」

麻里は不安げに辺りを見回す。素っ裸のまま横たわっている江美子の姿を認めた麻里は、驚愕に目を見開く。

「私、何てことを……」

麻里はそこで、マリアが江美子に対して何をしたのかを悟る。麻里は悲鳴をあげると立ち上がり、発作的にキッチンへ駆け込む。

「麻里っ!」

隆一が麻里の後を追う。麻里は食器棚の引出しから包丁を取り出すと、自分の手首に当てようとする。

「やめろっ!」

隆一は必死で麻里を押さえ込み、包丁を奪おうとする。

「死なせてっ! 隆一さんっ」
「馬鹿なことをするなっ。理穂が悲しんでもいいのかっ」
「理穂……」

麻里の力が抜け、包丁が手から落ちる。麻里はわっと声をあげて泣き出し、隆一の胸にしがみつく。

「あなた……隆一さん……ごめんなさい、ごめんなさい」
「麻里……」

隆一は麻里の背中に手を回すと、ぐっと抱き寄せた。

「俺こそすまなかった……お前の苦しみを何も知らないで……」
「隆一さん……」
「自殺なんか絶対に駄目だ。理穂が悲しむ……それに……」

隆一はいったん言葉を切り、麻里を見つめる。

「俺も悲しいんだ。死なないでくれ、麻里」
「ああ……」

いつまでも隆一の胸の中ですすり泣いている麻里の姿を、有川が少し離れたところでじっと眺めていた。





--------------------------------------------------------------------------------


二人の妻 87
桐 11/10(土) 17:44:05 No.20071110174405 削除
「私が医者から処方されているものや、『A』のお客からもらったものを少しね。ほら、隆一も横浜で会ったそうじゃない?」

隆一は横浜駅近くで江美子にからみ、また月曜の夜にバー「A」で見かけた中年男の顔を思い出す。

「江美子、しっかりしろ」
「あなた……」

隆一が抱き起こすと、江美子は惚けたような顔で隆一を見る。

「麻里さんに教えてもらっていたの……どうやったらあなたの好みの女になれるか」
「江美子……こんなことをやる必要はないんだ」
「あなた……隆一さん……まだ麻里さんのことが好きなんでしょう……」

江美子は潤んだ瞳を隆一に向ける。隆一は言葉を失い、江美子を見つめ返す。

「分かっていたわ……私、ずっと……K温泉であなたが麻里さんのことを見る目……それを見て以来……」
「それは……」
「私、怖かった……いつかあなたが麻里さんのところへ帰っていくんじゃないかと……あなたを失うのが嫌だったの……だから私は……」

江美子はもどかしげに裸身を隆一に押し付ける。

「……ああ、あなた……不倫女の江美子をお仕置きして……」

江美子はそう言うと隆一の腕の中で崩れ落ちるように気を失った。

「江美子、江美子、しっかりするんだ」

隆一は江美子を抱きしめ、声をかける。マリアはそんな二人の様子を皮肉っぽく眺めていたが、やがて口を開く。

「もうちょっとで淫乱女の完成だったんだけれど……惜しいことをしたわ」
「麻里、いや、マリア……お前は……」
「あら、怖い顔ね。隆一」

マリアはくすくす笑う。

「私をマリアと呼ぶということは、誠治から解離性人格症候群のことを聞いたのね」
「なぜこんなことを……」
「偉そうなことを言っても、隆一が結局淫らな娼婦のような女、つまり私のような女が好きだからよ」
「なんだと」

隆一はそこにいるのが麻里の交代人格であることも忘れ、かっと頭に血がのぼる。

「俺が好きなのはお前じゃない。主人格の麻里だ」
「あら、あなたと麻里との結婚生活の間、私が一度も部屋から出なかったとでも思っているの?」

マリアは妖艶な瞳を隆一に向ける。

「私たち、何度も愛し合ったじゃない。わからないの」

隆一はマリアの言葉に愕然とする。時折昼間の清楚な姿が信じられないほど、娼婦のように淫らに振舞った麻里、それは交代人格のマリアが現れていたからだったのか。

それなら翌日になって麻里が不安そうな態度を示していたことも納得できる。麻里はマリアに交代したときに生じる記憶喪失に悩んでいたのだ。

(俺はよく、セックスの最中はあんなに乱れていたのに突然我に返ったように恥ずかしそうにする麻里をからかった。それが麻里をたまらなく不安にさせていたのか)

隆一の顔色が変わったのを認めたマリアは、勝ち誇ったように続ける。

「隆一には私のような女が必要なのよ。だけど、たまにするセックスの相手が隆一だけなんて生活、もうたくさんだわ。だからその役割をここにいる江美子に代わってもらおうと思ったのよ。江美子は隆一のためなら何でもするみたいだし、私の代わりにはぴったりだわ」

「そして私も解放される。麻里が隆一と結婚している間、私はずっと部屋の中で息を潜めていなければならなかった。もちろん自分でそうしようと決めたことだけれど、無理は続かないわ。結局私は外へ出てきてしまった」

マリアは低い声で話し続ける。



二人の妻 86
桐 11/10(土) 17:43:35 No.20071110174335 削除
「もっとも、江美子は分からなかったみたいだけれどね。あの女、最近全然周りが見えていないから」
「江美子はどこにいる?」
「寝室よ」

有川が「こっちだ」と指で示す。隆一は寝室へ向かうとドアを開けようとするが、鍵がかかっている。

「江美子」

隆一は江美子の名を呼ぶが返事がない。ドアに耳を近づけると、中から複数の男と江美子の声がする。

(あーん、お尻が、お尻が、裂けちゃいそうっ)
(もうちょっとで根元まで入るんだ。我慢しないか)

パシッと肉を叩く音。

(あっ、い、いやーん)
(ギャアギャア煩いから俺のチンポでも咥えてな)
(うっ、ううっ、うぐっ……)

「江美子っ!」

隆一がドアのノブを必死でひねるが、びくともしない。

「落ち着け、北山。この手の内鍵は外から開けられるんだ」

有川はポケットから硬貨を取り出すと、ドアノブの中央の溝に当て、ぐるりと回す。ドアは解錠され、隆一と有川は部屋の中に入る。

「江美子!」

素っ裸の江美子がベッドの上に四つん這いになり、若い男二人が江美子の前後に取り付いている。一人は豊かな臀部を抱え込むようにしながら、淫具で江美子の肛門を嬲っている。もう一人の男は江美子の口に怒張した逸物を咥えさせ、ゆっくりピストン運動を行っている。

江美子の痴態に唖然としている隆一の背後からマリアの声がする。

「間違えないでね、隆一。これは互いの合意の上でやっているのよ。この男たちには絶対本番はしないという条件で江美子の調教をお願いしているの。江美子も了解していることよ」
「調教だと……」
「隆一好みの女になるためよ」
「どういうことだ」

隆一はマリアを睨みつける。マリアは挑みかかるような目を隆一に向けている。

「とにかくすぐにやめさせろ」

マリアは静かな笑みを浮かべながら沈黙している。苛立った隆一は男たちに向かって「やめろ、貴様ら。江美子から離れろ」と怒鳴りつける。男たちはそこでようやく隆一に気づいたような顔になる。

「何だ、おっさん」

一瞬男たちは凶暴な顔付きになるが、マリアが男たちに声をかける。

「悪いけど、今日のところはこれでおしまいにして」

男たちは隆一の必死な表情を見ると「ちっ、シラケるな」と捨てぜりふを吐き、江美子の身体から離れ、服を着る。

「ごめんね、今度埋め合わせをするわ」
「よろしく頼むよ、マリア」

若い男たちはマリアにそう声をかけると部屋から出て行く。

「ああーん、ねえ、もう終わりなの?」

江美子は素っ裸のままベッドの上に座り込み、痴呆のような表情を浮かべている。

「気にしないでね、ちょっとクスリをやっているから普通じゃないのよ」
「クスリだと?」



二人の妻 85
桐 11/10(土) 17:43:03 No.20071110174303 削除
「いらっしゃいませ」

バーテンダーは隆一の顔を見ると緊張した顔付きになる。

「だいぶ前に出られました。もう一時間くらいたつでしょうか」
「一時間……」
「なかなかお客が切れなくて、連絡が少し遅れました。すみません」
「いや、いいんだ。ありがとう」

隆一は1万円札をバーテンダーに握らせると店を出る。有川が後から続く。路上でタクシーを止め、麻里のマンションに向かう。

「マリアがこの店で会っている男たちに心当たりはないか?」
「いや、知らないな。俺がマリアに会うのはもっぱら休日だ。それにここのところ、会ったのはK温泉くらいだ」
「有川」
「なんだ?」
「本当のことを言ってくれ。俺がK温泉で会ったのは麻里とマリアのどっちだ」

有川はしばらくためらっていたがやがて口を開く。

「あれは……麻里だ」
「それなら露天風呂では、麻里を俺の前で抱いたのか?」
「すまん……麻里にそうしてくれと頼まれたんだ。そうすると隆一の自分に対する未練が消えて、江美子さんと仲良くやっていけると」
「麻里が……そんな……」

隆一は胸が衝かれるような思いになる。

「理穂ちゃんのためでもある。理穂ちゃんを江美子さんに託そうとしたんだ。マリアはそんな優しい麻里が歯痒かったんだろうな」

タクシーは麻里のマンションにつく。隆一は料金を払い、車を降りてエントランスへ向かう。

「俺が鍵を持っている」

有川がオートロックを解錠する。

「806号だ」

隆一と有川はエレベーターに乗り込む。麻里のマンションに到着し、有川がドアのロックを開ける。

「マリア、いるか」

有川はマリアの名を呼びながら部屋に入り、隆一がその後に続く。リビングに入るとしどけない下着姿の麻里――マリアがソファに横座りになっていた。

「あら、誠治じゃない」
「無事だったのか」
「なんとかね。でも間一髪だったわ。あの馬鹿女、K温泉の吊り橋の上から飛び降りようとしたのよ。交代人格の私が部屋から飛び出すのが遅ければ、岩場へ真っ逆さまだったわ」

マリアはそう言うと苦笑する。

「でも、落ちる寸前に気を失っちゃったのよ。あの女、いつも詰めが甘いんだから。必死でロープにしがみついたけれど、おかげでこのざまよ」

マリアは有川に向かって広げた手を見せる。そこには無数の擦り傷があった。

「身体もあちこち打撲があって……でも、ちょうど温泉にいたのでいい湯治になったわ。麻里を部屋の中に押し込めるのにも時間がかかって、今日ようやくこっちへ戻ってきたところよ」

マリアはそう言うと、隆一のほうを見て微笑む。

「隆一も久し振りね。いえ、この前渋谷のバーであったかしら」
「気づいていたのか」
「あんな下手糞な変装。気づかない方がおかしいわよ。何年の付き合いだと思っているの」

マリアはくすくす笑う。



二人の妻 84
桐 11/10(土) 17:13:19 No.20071110171319 削除
「俺は麻里を少しでも癒してやりたかった。K温泉に行ってお前と江美子さんに会わせたのも、麻里の気持ちに区切りをつけさせることと、出来れば江美子さんを交えてでも、理穂ちゃんと定期的に会うことがの出来ればと思ったからだ」
「俺と江美子がK温泉に行くことは、理穂から聞いたのか?」
「理穂ちゃんは江美子さんがお前と結婚してからは、江美子さんに気を使って麻里とは連絡をとっていない」
「それなら、どうして?」
「理穂ちゃんがブログを開いていることを知っているか?」
「ブログだって?」

隆一は有川の意外な言葉に聞き返す。

「理穂はパソコンはやらないが」
「ブログは携帯でも更新出来る。マリアが偶然理穂ちゃんのブログを見つけた」
「そんな偶然があるのか?」
「結構人気のあるブログらしい。両親が離婚した女子中学生のブログってことでな」

隆一がショックを受けているのを見て、有川は「悪かった」と声をかける。

「俺が原因をつくっておいて、無神経だった。とにかくそのブログの存在を俺が麻里に教えた。さっきも言ったが、マリアの記憶は麻里は共有出来ない。だから必要に応じて俺はマリアから麻里への仲介役になった」

「麻里は理穂ちゃんのブログに匿名で書き込みをするようになった。自分が母親であることを明かさずに理穂ちゃんの悩みに色々とアドバイスをするのが麻里にとっての唯一と言って良い楽しみになった。理穂ちゃんが普段は強がりを言っているが本音では母親と会いたがっていることを知ったのもそのブログを通じてだ」

「麻里はお前と江美子さんがK温泉へ行くことを知った。理穂ちゃんは家族の思い出の場所へお前達二人が行くことを否定はしていなかったが、お前と麻里の三人で言った旅行のことを思い出すと寂しくてたまらないと……」

(麻里……理穂……)

隆一の心の中に深い後悔が湧き起こる。

(俺はなんて自分勝手だったのか。俺の知らないところで麻里が、そして理穂がそんな深い悲しみに苦しんでいたとは。二人の苦しみも知らず、江美子という新しい伴侶を得た俺だけが浮かれていたのか)

「理穂はコメントの相手が麻里だとは知らなかったのか」
「まさか……」

有川は首を振る。

「中学生とはいえ、女の勘を甘く見るもんじゃない。お互いに気づかないふりをしていただけだ。しかしそれが結果として、マリアにお前達、特に江美子さんの行動を把握させる手段となった」

「隆一、マリアは父親から、言葉に出来ないほどのおぞましい仕打ちを受けている。それが江美子さんに対する加虐性に向かっている危険性がある。俺がマリアを制御出来なかったために江美子さんに何かあったら――」
「わかっている」

隆一はうなずく。

「そうならないように、麻里、いや、マリアを止めなければ」

ようやくタクシーは目的地につく。隆一と有川は車から降りると、地下のバーへ向かう。



二人の妻 83
桐 11/10(土) 17:12:45 No.20071110171245 削除
「隆一の方だって同じ。自分が江美子を抱いているのなら、交代人格の私が身体を支配しているときに、あなたに抱かれる麻里を責めることはできないわ」
「そんなことがうまく行くものか。だいたいそれでは江美子さんの感情はどうなる」
「それをうまく収まるように色々と細工をしているんじゃない。江美子が私と同じように、色々な男に抱かれることに喜びを感じる、娼婦のような恥知らずの女になれば何の問題ないわ。つまり隆一はよき妻、よき母としての麻里と、欲望のはけ口としての江美子の二人の妻を得ることになるのよ」

マリアはそこまで話すと再びクスクスと笑い出す。

「理穂ちゃんがそんな不自然な関係を受け入れることが出来るものか」
「少なくとも理穂には、交代人格の私になった麻里の姿を見せずにすむわ。江美子はもともと慎みのない不倫女。理穂が気にする相手じゃないわ」
「マリア……」
「とりあえず麻里の馬鹿な行動を止めないとね」

マリアはそこで電話を切る。

----------------------------------------------------------------------

「……それ以来マリアと連絡が取れない。マンションを訪ねてみたが、帰っていない」

有川の話を聞き終えた隆一はしばらく呆然としていたが、やがて口を開く。

「ひょっとしてK温泉に行っていないか?」
「実は俺もそう思ってTホテルには連絡してみたが、来ていないそうだ」
「ホテルが守秘義務の関係で隠しているということはないか?」
「この前泊まった時は俺の妻ということにしておいたから、それはないとおもうが」

有川は首をひねる。

「理穂も連絡が取れないそうだ」
「そうか……」

隆一の不安が極限まで高まった時、携帯がメールの着信を告げる。ディスプレイには、渋谷のバーのバーテンダーの名前が表示されている。

「麻里が、いや、マリアが渋谷に現れた。おそらくは江美子も一緒だ」
「何だって?」

隆一が立ち上がると有川も後に続く。

「俺も一緒に行く。麻里のマンションの合鍵を持っている」
「わかった」

隆一は喫茶店を出るとタクシーを拾う。渋谷に向かうが、年末の金曜日だけあって道は混んでいる。

(電車で行くべきだったか……)

隆一は苛々しながらすっかりクリスマス一色になっている街並みを眺める。

「有川」
「なんだ」
「お前はマリアのカウンセリングにずっと付き添っていたのか」
「ああ」

有川はうなずく。

「とは言っても、マリアはお前と麻里が結婚している間はずっと部屋の中に閉じこもっていたし、その後も出現するのは週に二、三度、それも夜だけだ。カウンセリングはあまり進んでいない」
「麻里の方はどうなんだ」
「解離性人格症候群の原因となった精神的外傷があるのは交代人格のマリアの方だから、麻里のカウンセリングはそれについてはあまり意味がない。ただ……」

有川は口ごもる。

「ただ、何だ?」
「麻里はひどく傷ついている」
「どうしてだ」
「決まっているだろう。お前と別れなければならなくなったからだ」

有川の激しい口調に隆一は言葉を失う。



二人の妻 82
桐 11/10(土) 17:12:13 No.20071110171213 削除
「交代人格であるマリアが持っている心的外傷を治癒していくしかない。それは長く、今期のかかる作業だ。お前はそれを、マリアといっしょにやっていくことが出来るのか」
「……出来るかどうか、やってみなければわからないだろう」
「いや、わかる。マリアのことは俺が一番分かっている」

有川は首を振る。

「北山、麻里の気持ちを分かってやれ。麻里がどんな思いでお前との別れを選んだのか。お前を苦しめたくなかったんだ」
「麻里……」

隆一は頭を抱える。

「そして、何よりも理穂ちゃんを苦しめたくなかった。マリアの人格に変貌したところを、娘には絶対に見せたくなかった。また、自分の存在が娘の将来の重荷になることを恐れた。そんな麻里の気持ちを分かってやってくれ」

(俺はなんていうことを……)

有川の説明から、すべてのことが腑に落ちる。どうして麻里が有川と不倫をしたのか、どうして「二度と繰り返さないと約束することは出来ない」といったのか……。

あの言葉は麻里の誠意だったのだ。麻里はたった一人で苦しんでいたのだ。

「有川、お前は電話で麻里の命がどうとか言っていたが」
「そのことだ。水曜の夜に麻里からメールが入った。マリアではなくて、麻里の方からだ」

有川は表情を引き締めて話し出す。

「マリアが江美子さんに接触するのを止めてくれ、と言っていた。自分もできるだけのことをすると。俺はそのメールを見たとき、麻里が自殺する気なのではないかと思い、慌てて麻里に電話をした。しかし出たのはマリアだった」

----------------------------------------------------------------------

「自殺ですって?」

マリアが聞き返す。

「あのバカ、何を考えているのかしら。こっちが折角、色々と骨を折ってあげているというのに」
「マリア、お前はいったい何をしているんだ」
「麻里を隆一のところに返してあげようとしているのよ」
「返すだと?」

マリアの言葉に有川は耳を疑う。

「そんなことが出来るはずがないだろう。北山にはもう江美子さんという妻がいるんだぞ」
「だからいいのよ」

マリアは楽しそうにくすくす笑う。

「理穂が母親を欲しがっているのよ」
「理穂ちゃんが……」
「私の悪ふざけで麻里が離婚することになったのことは、これでも責任を感じているのよ。理穂のことも嫌いじゃないし。麻里の娘ってことは私の娘でもあるからね」
「馬鹿な」

有川は耳を疑う。

「北山が今さら江美子さんと別れて、麻里と復縁するわけがないじゃないか」
「別に別れなくてもいいのよ。麻里と江美子、両方自分のものにすれば良いでしょう?」
「……どういう意味だ?」
「その時には江美子は私の役割を演じてもらうわ」
「マリアの役割?」
「いい、麻里はもう一度隆一のものにする。麻里の交代人格である私は以前のようにあなたにも抱かれ、他の男にも抱かれる。江美子も私と同じように隆一にも、娼婦のように他の男にも抱かれる。これで麻里は隆一に対しても、江美子に対しても罪悪感を持つ必要はなくなるのよ」

マリアは声を弾ませながら続ける。



二人の妻 81
桐 11/10(土) 17:11:36 No.20071110171136 削除
「せっかく希望の職場に転職出来たのに、プレッシャーかしら。麻里は真面目すぎるのよ。理穂のことももっと手を抜いてもいいのに」
「おかげで私が急遽代打で登場。でも、このところずっと部屋に閉じこもりっぱなしで、麻里のことも観察していなかったから仕事の会話もチンプンカンプンだわ。誠治、昔の誼みでちょっと手伝ってくれない?」
「マリア……」

有川は10年ぶりに会った「恋人」の姿を呆然と見つめている。

「もちろん無料奉仕とは言わないわ。ずっと部屋の中に閉じこもりっぱなしの禁欲生活でイライラしているのよ」

マリアはそう言うと意味ありげに足を組み直し、妖しく有川にほほ笑みかける。

----------------------------------------------------------------------

「俺はひさしぶりにマリアを抱いた。お前には申し訳なかったとは思っている。しかし、俺は10年以上マリアを待って、ずっと独りでいたんだ。言い訳をさせてもらうなら、お前から麻里を奪うつもりは全くなかった。俺が好きなのは一貫してマリアだけだ」
「しかし、ある時マリアが悪戯心を起こした。俺に抱かれている最中にいきなり部屋に閉じこもったんだ。当然主人格である麻里が現れた」
「何だって?」

隆一は耳を疑う。

「人格交代の様子をこの目で見た俺も驚いたが、麻里はもっと驚いただろう。気がつけば俺の上で素っ裸のままつながっていたのだからな。麻里は混乱してパニックのようになり、次に激しく俺を責めた。俺が無理やり麻里に酒か薬でも飲ませて正体を失っているときに抱いたと思ったのだろう」

「俺はしょうがなく、必死で麻里を落ち着かせようとした。麻里はひどく興奮していたが、俺が解離性同一性障害のことを説明すると、徐々に落ち着きを取り戻していった。麻里はマリアとは違って自分がそれだとは知らなかったようだが、ある程度思い当たるところはあったのだろう。過去、頻繁に記憶がなくなるのは酒のせいだと思っていたようだ」

「マリアはほんの冗談のつもりだったらしいが、麻里にとっては大変なショックだったようだ。その後はマリアもそういった悪戯はやめるようになったが、俺との関係は続いた。しかし麻里はずっとそのことに罪悪感をもっていたのだろう」

「麻里にとってもっとも堪えたのは、自分がマリアの行動を制御できないということだ。そしてマリアが再び部屋から出るきっかけを作ったのが、無意識的ではあったが自分の弱さがそうさせたことだった」

「麻里は治療のためカウンセリングに通ったが、解離性同一性障害が極めて治療が困難な人格障害だということを知ってショックを受けた。また、カウンセリングの過程で自分が過去、父親から悪戯されている時、その肉体的・精神的苦痛は交代人格のマリアが引き受けていたこともわかり、マリアに対して罪悪感を抱くようになった」

「一方、マリアはタガが外れたように俺との関係に溺れた。そんな麻里の異常にお前が気づかないはずがない。そしてあの破局が訪れた」

隆一は苦しげな表情で有川を見る。

「どうして俺に言ってくれなかった」
「解離性同一性障害のことをか?」
「そうだ」
「麻里から堅く口止めされていた」
「なぜだ」
「事実を告げたら、お前は絶対に麻里と別れないだろう?」
「当たり前だ。そんな麻里の苦しみを放っておけるか」
「それを麻里は恐れたんだ」

隆一はいきなり頬を殴られたような顔付きになる。

「麻里と一緒に暮らすということは、彼女の中のマリアも許容するということだ。マリアには貞操観念はない。お前は自分の妻が他の男に抱かれても耐えることができるのか?」
「俺が……一緒に麻里を治す」
「お前はこの障害のことを良くわかっていないからそんなことが言える。解離性人格症候群はいまだ確立された治療法すら存在しないやっかいなものだ。以前は人格統合が最善の治療法だと考えられていた。しかし、麻里とマリアの人格は違いすぎて統合は極めて難しい。また、マリアが持っている心的外傷体験を下手に麻里が共有してしまうと、麻里までが壊れ、パニックや自殺の原因になることもある」
「自殺……」

隆一は有川の言葉に息を呑む。





--------------------------------------------------------------------------------




二人の妻 80
桐 11/10(土) 17:10:51 No.20071110171051 削除
「人はあまりにもつらいことが起きると、それは自分ではなくて自分の中の他人、別の人格の身に起きているんだと思い込むことによって自分を守ろうとする。そうやって麻里の中に生まれたのがマリアだ。マリアは不道徳で、性に対してもだらしなく、父親からそんな悪戯をされても仕方がない女だ。しかし、俺はそんなマリアにどうしようもないほど恋をした」

有川の告白は続く。

「これは絶対にかなえられない恋だ。麻里の身体はほとんどの時間を主人格が支配している。交代人格のマリアが現れるのは週に二、三日ほど、それも主に夜だけだ。マリアにはそもそも一人の男を守ろうという貞操観念はないから、俺だけではなく他の男とも付き合う。それが俺には耐えられないほど苦しかった」

「誤解を恐れないで言えば、俺が好きなのはあくまでマリアであって麻里ではなかった。しかし、マリアとそっくりの女が――本人なので当たり前だが――昼間お前と親しげに話しているのを見るのもつらかった。また、清楚で貞操観念の強い主人格の麻里は、真面目な北山とお似合いなのも分かっていた」

「交代人格は主人格が出現している間も、主人格の行動を観察し、その体験を共有することが出来るらしい。逆に主人格は、交代人格が支配している間自分が何をしていたか覚えていない。麻里とお前が親しくなっていくにつれて、それを観察しているマリアに変化が生じて来た。ある時マリアが俺に、関係を終わりにしようと告げた」

----------------------------------------------------------------------

「お前まで隆一が好きになったのか」
「そうじゃないわ」

マリアは苦笑する。

「このままいったらいずれ修羅場になるわ。私、そういうのは苦手なのよ。それに交代人格は主人格があっての存在よ。隆一と結婚することが麻里の望みなら、それを叶えた上でうまくやっていくしかないのよ」
「それならこれからも俺と付き合ってくれればいいじゃないか」
「だから、そうすると修羅場になると言っているでしょう?」

マリアはくすくす笑う。

「俺と別れて、マリアはどうするんだ」
「そうね、しばらく『部屋』の中に閉じこもっているわ」
「部屋?」
「人格の中に部屋があるのよ。表に登場しない人格はそこで静かに暮らしているの。色々な仲間がいるから退屈しないわ。男だっているのよ」

有川は寂しさに胸が締め付けられそうになってマリアに尋ねる。

「もう帰ってこないのか」
「そんなことはないわよ」

マリアは優しげに笑う。

「また会いましょう、誠治。色々な男と付き合ったけれど、あなたが一番好きよ」
「隆一よりもか」
「隆一よりもよ」

マリアはそう言うと、有川に軽く接吻をした。

----------------------------------------------------------------------

「それが俺とマリアの別れになった。その後麻里はお前のプロポーズを受け入れた。お前は、俺とマリアが付き合っていたことを薄々知っていた。もちろんそれが麻里の交代人格だとは気づかなかっただろうが」

「俺がお前と麻里の結婚式の司会を引き受けたことに驚いたかもしれないが、そのこと自体は俺にとって大したことではなかった。俺はマリアを失う事で十分辛い思いをしていた。お前と結婚するのは麻里であってマリアではない」

「その後約束どおりずっとマリアは現れなかった。俺は麻里の解離性同一性障害がこういった形で治るのなら、寂しいことだがそれはそれでしょうがないと諦めかけたころ、突然マリアが俺のところにやってきた」

----------------------------------------------------------------------

「麻里の馬鹿が職場放棄したのよ」

マリアは有川が勤めるオフィスの応接間のソファに腰をかけると、うんざりしたような声で有川に告げる。



二人の妻 79
桐 11/10(土) 17:09:43 No.20071110170943 削除
隆一は驚いて有川の顔を見る。有川は深刻そうな表情を崩さず隆一をじっと見つめ返している。

「冗談を言っている訳ではない」

有川は続ける。

「解離性同一性障害には基本人格と呼ばれる元からの人格と、後で生じたいくつかの人格がある。よく二重人格という言葉があるが、この症状で人格が二つしかないのはむしろ珍しいらしい。また主に発現するものを主人格、それ以外を交代人格というが、麻里の場合は基本人格が主人格になっている」
「交代人格のうち最も多く発現し、一時的には主人格をしのぐほどのものがある。麻里のそれは自分ではマリアと名乗っている。主人格の麻里は純情で慎み深く、性に対しては臆病だ。一方交代人格のマリアの方は奔放で、麻里とは対照的な性格だ」
「ちょっと待て、有川」

隆一が有川の言葉を妨げる。

「どうしてお前は麻里がその解離性同一性障害だということを知っている?」
「本人から聞いた」
「本人からだと?」
「ああ、学生の頃、本人に聞いたんだ。マリアからな」

有川の言葉に隆一は再び驚く。

「ずっとおかしいと思っていた。女には二面性があるというが、お前に対する麻里の態度と、俺に対する態度がまるで違う。お前を出し抜いて夜、麻里とデートしたことがあるが、翌日の朝そのことを話題に出しても、まるで覚えていないという顔をしている。そして昼間はお前に親しげにしている。俺には訳が分からなかった」
「ある夜、麻里と一緒にいた時、我慢出来なくなって問いただした。どうして昼間は俺に冷たい態度を取るのかと。すると麻里はあの大きな目を一瞬見開いて、次に笑い出した──」

----------------------------------------------------------------------

「あれは私とは別の人間。夜のことを覚えていないのは当たり前よ」

麻里は有川に向かって悪戯っぽい笑みを浮かべる。

「どういう意味だ?」
「区別するために夜の私といる時はマリアと呼んでちょうだい」
「マリア……」
「聖母様の名前よ」

麻里はそこでもう一度ほほ笑んだ。

----------------------------------------------------------------------

「──最初俺は麻里、いや、マリアからからかわれているのだと思った。しかし、ずっと付き合っているうちに、マリアの言っていることは比喩でも冗談でもないことがわかった」

有川はそこでいったん言葉を切り、隆一を正面から見る。

「北山、解離性同一性障害というのは、何が原因で起こるか知っているか?」
「いや……」

隆一は首を振る。

「多くは幼少期の虐待だ。性的なものを伴うことが多い。お前に心当たりはないか」
「あ……」

隆一は麻里の父親のことを思い出す。

麻里は幼いころに母親を亡くし、ずっと父と娘の二人暮らしだった。麻里の父は暗くなよっとした男で、隆一はどちらかというと苦手なタイプだった。二人の披露宴の際も言葉は少なく、花嫁の晴れ姿を見ても無言で皮肉っぽい笑みを浮かべているような男だった。

隆一と麻里が結婚してから五年ほど後に癌で亡くなったが、その時の麻里はさほど悲しみも見せず、淡々としていたことを覚えている。

「麻里は小学校高学年から中学生くらいまで、父親から日常的に性的な悪戯をされていたんだ」
「何だって?」

隆一は耳を疑う。



二人の妻 78
桐 11/10(土) 17:08:51 No.20071110170851 削除
青山のイタリアンレストランで麻里と別れてから一週間以上が経った。

バーテンダーからメールは届かない。江美子の様子も落ちついている。「水」という男からのメールもその後はない。

(麻里のやつ、諦めたか)

クリスマスイブを含む三連休を控えた金曜の夜、溜った仕事にようやく区切りをつけた隆一はひとまずほっとした心地になる。

(あんなにきつく言わなくても良かったのかも知れない)

きっと江美子にも隙があったのだ。そしてもしそうだとしたら、俺との関係に自信がもてなかったのがそうさせたのだろう。裏切られることに臆病になって、根拠のない猜疑心が江美子を追い詰めたのではないか。

このまま麻里との接触がなくなれば江美子は落ち着くだろう。今度のことはそれで終われば、男たちとの間に何があったのかなどと、江美子を追求するつもりはない。

隆一がそんなことを考えていると、突然携帯が鳴った。ディスプレイには「理穂」という名前が表示されている。

『パパ!』
「どうした、理穂」
『ママが、ママがいなくなっちゃった』
「何だって? どういう訳だ」
『ママが死んじゃうかもしれない。どうしよう、私……』
「理穂、落ち着いて話せ。どういうことだ」

理穂は泣きじゃくるばかりで会話にならない。その時、審査部のアシスタントが隆一の名前を呼ぶ。

「北山審査役!」
「取り込み中だ」
「すみません。どうしても大至急話したいという方が」
「誰からだ」
「有川さんという方です」
「有川?」

隆一は理穂に「いったん切るぞ」と声をかけ、携帯をオフにすると電話をとる。

「北山、俺だ。有川だ」
「こんな時に何の用だ」
「こんな時? 麻里がいなくなったことか」
「麻里の居場所を知っているのか?」
「知らない。しかしお前に話したいことがある」
「今はそれどころじゃない」
「今じゃなきゃだめだ。麻里の命にかかわる」
「何だって?」

有川のただならない口調に隆一は驚く。

「すぐ近くの○○ビルの喫茶店まで来ている」
「わかった。今から行く」

隆一はアシスタントに「悪いが今日はこれで上がる」と告げるとオフィスを出る。有川が指定した喫茶店はオフィスから五分ほどの場所である。有川は店の奥で深刻そうな表情をして待っている。

「挨拶は抜きだ。お前にずっと隠していたことがある」

隆一が席に着くなり有川は口を開く。

「北山は解離性同一性障害というのを知っているか?」
「なんだ、それは」

突然の有川の言葉に隆一は面食らう。

「昔はよく多重人格と言われたものだ」
「多重人格? 一人の人間の中にいくつもの人格が存在するってやつか」

いったいそれが今、麻里にどういう関係がある、と隆一は苛立つ。

「麻里がその解離性同一性障害だ」
「何だって?」



二人の妻 77
桐 11/10(土) 17:08:01 No.20071110170801 削除
「それもいつも同じ男という訳ではない。周りから見たら男漁りそのものだ」
「……」
「別にそのことを非難するつもりはない。しかし、そんな自堕落なお前の行為に江美子を引きずり込むのはなぜだ?」
「……隆一さん」
「おまけに江美子の写真を撮らせて、ご丁寧に江美子の昔の男の名前で送ってくる。なぜそいつが俺のメールアドレスを知っているのかと不思議だったが、ようやく分かった。麻里が送っていたのだな」
「……違う、隆一さん、聞いて」

麻里は必死な表情を隆一に向ける。

「江美子がどうしてお前の男遊びに引きずり込まれたのかは分からない。暴力や脅迫を使ったという訳でないのなら、江美子のことはある程度は自己責任だ。もしそうならこのことについて麻里も江美子もそれほど責めるつもりはない」
「……」
「しかし、許せないのは理穂を使ったことだ」

麻里の表情が青ざめる。

「理穂を……」
「お前は理穂を通じて俺達の情報を得ていたのだろう? 俺達がK温泉に行くことも理穂から聞いていたか?」
「そんなことは……」
「おまけにお前は理穂を使って江美子の心を操ろうとした。江美子の不安感をあおりながら。白いマフラーはお前の差し金か?」
「白いマフラー?」
「理穂が結婚一周年のプレゼントに江美子にプレゼントしたものだ」

麻里は再び強い衝撃を受けたような顔になる。

「携帯メールを送って江美子が俺を裏切るのを見せつけ、俺が江美子に愛想を尽かすのを待っていたのか? それなのに俺がいっこうに行動に移さないから、理穂を使って探りを入れさせたか? 残念だったな。麻里の思ったようにはならないぞ」

言い過ぎているかもしれない。しかし、隆一はもはや言葉が激烈になるのを止めることができない。麻里はじっと顔を伏せ、隆一の次の言葉を待っている。

「俺がお前と別れたのは、お前が有川と不倫をしたからではない。お前が俺に対して裏切りの事実を詫びながらも、二度と繰り返さないとは約束出来ないと言ったからだ」
「……」
「あれでもう駄目だと思った。一緒には暮らせない。麻里と夫婦としてやっていくことは出来ないと」
「……わかっていました」

麻里は小声で呟く。

「何だと?」
「そのことが理由だと分かっていました。私は結婚すべきではなかったのです。でも、あなたと結婚しなかったら理穂は生まれて来なかった」

顔を上げた麻里の頬を幾筋も涙が伝え落ちている。

「あなた……隆一さん、お願いです」
「何だ」
「江美子さんに、二度と私に近づかないように言ってください」
「何だと?」

隆一は思わず聞き返す。

「何を訳の分からないことを言っている? 麻里が江美子を誘わなければ良いだけだろう」
「それが、あの時と同じなのです」
「あの時?」
「隆一さんとの別れの原因になった時です。二度と繰り返さないとは約束できないのです」

麻里は苦しげにそう言うと、隆一を見つめる。

「私も、自分の出来る限りのことはします」
「麻里……」
「隆一さん、理穂をよろしくお願いします。江美子さんとお幸せに暮らしてください」

麻里はそう言うと立ち上がり、深々と頭を下げる。そして白いコートを身に纏い、クリスマスソングの流れる青山通りへと姿を消して行った。



羞恥20
風水 11/10(土) 10:38:35 No.20071110103835 削除


 身体を洗い 大きな湯船にゆったりと浸かりながら 先ほどの感覚を思い起こします。
初めて妻がこの銭湯に来た時もあんな感じだったのでしょうか?
『見られたい・・でもやっぱり恥ずかしい』
『ちょっと位なら見せたい・・でも見られたらどうしよう』
 言葉に現すのが難しい感覚です しかし胸の高鳴りは現実です。
露出狂と言われる人も同じ気持ちを持つのでしょか?

 目を閉じ瞑想に耽ると 遠い子供の頃の感覚をかすかに思い出しました。
小学校に入る前の事でしょう 遠い記憶を辿ります。

 近所の友達数人で『お医者さんごっこ』をした事が有りました。
大抵はひとつ年下の女の子が患者さん役で パンツを脱がしワレメをみんなで触っていましたが 
交代で私にも患者役が何回か回ってきました。

 パンツを脱がされ 小指ほどのちんちんをみんなに見られた時。
 好きだった女の子にちんちんを触られた時。

 恥ずかしいけれども なぜかドキドキしたのを思い出します。
今程性の情報が氾濫していない時代です セックスもオナニーも知らなかったはずですが
隠れて性の遊びをしている時の心の高ぶりは忘れられません。

 先ほどの感覚は遠い幼稚園時代のあの感覚と同じなのでしょう。
誰もが心の奥底に持っているのでしょうか?
少なくとも私と妻の中には 幼い頃に体験し ずっと封印していた性に対する渇望が芽生えたと確信できます。

 洗い場で小学生低学年くらいの子供が 父親の隣で身体を洗っています。
男の子の小さい背中を『今の子供たちは お医者ごっこなんてしないんだろなぁ』そんな思いで見ながら湯船を出ます。

 脱衣場で身体を拭き バスタオルを腰に巻きタバコに火をつけ大きく吸い込みます。
『裕美子も小さいの時 お医者さんごっこしたのかしら?』そんなことがふと頭をよぎり
『今晩 聞いてみよう』そう決めてのんびりと服を着だします。

 番台には誰の姿もありません かすかに女湯から妻と山下さんの奥様の会話が聞こえます。
話しが長くならなければいいなぁ と思いながら また1本タバコに火を付けました。



二人の妻 76
桐 11/10(土) 09:29:42 No.20071110092942 削除
(何をとぼけているんだ)

隆一は皮肉っぽい気分になる。

(結婚している時は分からなかったが、これほど裏表がある女だったとは――。やはり俺の感覚は間違っていない。俺は麻里に裏切りを許せないから別れたのではない。麻里が人を裏切るような女だから別れたのだ)

「でも、折角のクリスマスなのに、私と食事なんて良いの?」
「イブはまだ10日以上先だ」
「まあ、その日は江美子さんと予定がありということね。ご馳走様」

麻里はくすくすと笑う。

「お前だって有川と過ごすのだろう」
「さあ、どうかしら。彼とはずっと会っていないから」
「そうなのか?」
「ええ、この前のK温泉以来会っていないわ。あの旅行だって本当に久しぶりなの。それまでも2年近く会っていなかったかしら」
「それなら、ずっと一人で暮らしているのか?」
「ええ」

それで寂しくなって頻繁にマンションに男を引き入れているのか。隆一はしげしげと麻里の顔を見る。

「どうしたの、私の顔に何かついているかしら?」
「いや」

隆一は首を振る。

食前酒と前菜が運ばれてくる。イタリアンとしては値段もかなりのものだが味は悪くない。しばらく世間話をしながら二人は食事を楽しむ。

いや、少なくとも隆一には楽しむ余裕はない。自分が江美子を陥れようとしていることなど素知らぬふうに、屈託なげに話す麻里が信じられない。

(麻里、いつからお前はそんな化け物のような女になった?)

聖母のような顔をして江美子を食い殺し、その後釜に座ろうとする。そんなことを隆一が許すと思っているのか。理穂を抱き込めばそれが可能だと思ったのか。

(有川とはもう切れている、と言いたいのもそういうことか? お前をずっと待っていた有川はどうなるんだ?)

隆一はたまらず麻里に切り出す。

「麻里」
「はい?」
「最近、江美子と会ったことがあるか?」
「えっ?」

フォークにパスタを巻き付けるのに夢中になっていた麻里は顔を上げ、怪訝そうな表情を見せる。

「いえ、K温泉以来会っていませんけど」
「本当か?」

隆一が念を押すと、麻里の顔が見る見る青ざめる。

「隆一さんはどこかで、私と江美子さんがいるのを見かけたのですか?」
「質問しているのは俺だ」
「まるで尋問ね」
「冗談を言っているんじゃない」

麻里はぐっと押し黙る。しばらく答えを待っていた隆一は沈黙したままの麻里に焦れて口を開く。

「渋谷のAというカウンターバーだ。そこで週に二回は江美子と会っているだろう」
「……」
「そこで男二人と待ち合わせ、四人でお前のマンションへ行く」

隆一の言葉を聞いた麻里は衝撃を受けたような表情になる。

(何をいまさら驚いている。自分がやっていることだろう)

隆一は麻里のわざとらしい演技に苛立つ。



二人の妻 75
桐 11/10(土) 09:29:09 No.20071110092909 削除
隆一はそこで突然麻里の意図を理解する。麻里は江美子を陥れようとしている。そして、理穂を抱き込んで再びこの家に戻って来ようとしているのだ。

「理穂、お前はまだママと連絡をとっているのか?」

隆一の言葉に理穂は途端に落ち着かない表情になり、顔を伏せる。

「連絡を取ったらいけないという意味じゃない」
「……取っていないわ」
「ママから何か聞いているのか」
「何も聞いていない」

理穂は顔を伏せたまま首を振る。

「少なくとも江美子さんがこの家にきてから、私はママと連絡を取ったことはないわ」
「……話題を変えよう」

理穂には罪はない。問い詰めるのは残酷だと考えた隆一は懸命に口調を穏やかにする。

「そういえばもうすぐクリスマスだ。プレゼントは何が良い?」
「……特に欲しいものはないわ」
「そんなことはないだろう、何でも言ってみろ」
「あっても、パパには買えない」
「パパを馬鹿にするもんじゃない。昔ほどじゃないが、銀行員は高給取りなんだ」
「じゃあ、おねだりしてもいい?」

理穂は挑戦するように顔を上げる。

「パパとママと私、三人でクリスマスを過ごしたい」
「理穂……」

隆一は言葉を失う。

「分かっているわ。無理でしょう。パパには買えない。困らせてごめんなさい」

理穂はそう言うと立ち上がり、ダイニングを出る。理穂が子供部屋に消えた後、金縛りになったようになっていた隆一は、テーブルの理穂が座っていた位置に涙がこぼれているのを見つける。

(麻里も声を上げないで泣く癖があった)

隆一は麻里と迎えた夫婦としての最後の日のことを思い出す。

(だから俺は、麻里が泣いていることにずっと気がつかなかったんだ)


水曜の夜、青山にあるイタリアンのレストランで隆一は人を待っていた。クリスマスムードで賑わう街は恋人同士らしいカップルが楽しげに笑い合う声がそこここに響いている。

「お待たせ、隆一さん」

やがて入り口に隆一の待ち人、明る目の栗色の髪、ドレッシーなスーツに身を包んだ麻里が現れる。

「久し振りね」
「ああ」

麻里は屈託のない笑顔を見せながらテーブルに着く。髪の色や服装だけでなく、全体の雰囲気が月曜日に見た麻里とは違っていることに隆一は気づく。目の前にいる麻里はむしろ隆一が見慣れた昔の麻里である。

「美容院にでも行ったのか?」
「どうして?」

月曜とはヘアスタイルと髪の色が違うから隆一は尋ねたのだが麻里は怪訝そうな顔をして首を傾げている。

「あ、俺と会うのにどうしてお洒落をして来ないのか、という意味ですか? ごめんなさい。ここのところずっと忙しくて」

そういうと麻里はコロコロと無邪気な笑い声を上げる。

「でも、そんな風に期待してくれるいたなんて嬉しいわ。結婚している時は私が美容院に行っても気づかないことが多かったあなただから」





--------------------------------------------------------------------------------



二人の妻 74
桐 11/10(土) 09:26:55 No.20071110092655 削除
「飲み過ぎだわ。ビールは一本までよ」
「ああ……」

隆一は我に返って理穂を見る。理穂はレンジでお湯を沸かし始める。

「勉強は良いのか」
「休憩も必要よ。それに、たまにはパパと水入らずで話もしたいし」
「そうか……」

そう言われてみれば最近は江美子のことで余裕がなく、理穂とろくろく話ができていない。二人暮らしだったころがよほど会話をしていたと言える。

思春期にさしかかっている理穂が特に父親を疎んじる気配がないのは有り難いことだと思っている。少し大人びてきた理穂の顔を改めて見ると、別れた妻にますます似てきていると感じさせる。

「話って何だ? 勉強のことか、友達のことか?」
「違うわ」

理穂は首を振る。

「江美子さんのことよ」
「江美子のこと?」

隆一は胸がドキリとするのを感じる。

「パパに聞きたいのだけれど、江美子さんがもしママのようにパパを裏切ったら、やっぱり離婚するの?」
「離婚……」

理穂の唐突な質問に隆一は言葉を失う。

「どうしてだ?」
「だって、ママがパパを裏切ったから離婚をしたのでしょう。江美子さんがもしパパを裏切ったら同じように離婚をしなければ不公平だわ」
「理穂、男と女は……いや、夫婦の仲は公平だとか不公平だとか、そういった理屈だけで決まるものではない」
「そんな……」

理穂は不満そうに口をとがらせる。

「それなら、江美子さんがもしパパを裏切ったらどうするの? 離婚はしないの?」
「理穂はさっきからしきりに裏切りという言葉を使っているが、意味が分かっているのか」
「もちろん分かっているわ」

理穂は真剣な表情で隆一を見つめている。

「そうか……」

隆一は小さくため息をつく。

「江美子が裏切ったらどうするか、そんなことは考えたこともないし、もし仮にそうなってもその場になってみないと分からない」
「そうなの?」
「理穂はまるでパパと江美子さんが別れて欲しいような口ぶりだな」
「そんなことはないけれど……」

理穂は顔を伏せる。

「でももし、その時になって江美子さんを許すのなら、ママも許してあげて欲しい」
「許す?」

隆一は缶ビールをテーブルに置き、理穂の顔を見直す。

「パパはママをもう許している」
「そうなの? でも、少なくともママはパパに許されたと思っていないわ」
「理穂、そもそもママを許すとか許さないとか、パパはそんな人を裁けるような上等な人間じゃないんだ」
「パパが裁かなければ誰が裁くの」

理穂はまっすぐ隆一の目を見つめる。そのくっきりした大きな瞳は母親そっくりであり、隆一はまるで麻里に見つめられているような錯覚に陥る。

(そうか、麻里。そういうことか)



二人の妻 73
桐 11/10(土) 09:26:08 No.20071110092608 削除
翌日の火曜日の夜、隆一がマンションに戻ってきた時、江美子はまだ帰宅していなかった。

(今日も麻里と、そして男と会っているのか……)

隆一は疑念を抱くが、本部勤務の隆一よりも営業店の江美子の方が帰宅が遅いのはさほど珍しいことではない。昨日の今日、連日ということはないだろうと隆一は思い直す。

(それに、あのバーに現れたらバーテンダーが連絡をくれるはずだ)

妙に飄々とした感じの男だったが、隆一はなぜかあのバーテンダーが信用できるような気がした。隆一自身が求めておきながら、麻里と江美子のことを話したところはやや軽薄な印象もあったが、よく思い直してみると、バーテンダーが話したことはあの店に長く通っていれば誰でも気づくことであり、特段誰かの秘密を漏らしたという訳ではない。現に、麻里と江美子が男達とどのような会話を交わしたかについては、隆一には話していないのだ。

隆一は着替えるとダイニングに入る。食卓には理穂が用意した夕食が並べられ、温めれば良いだけになっている。麻里が出て行ってから理穂は幼いながらも立派にこの家の主婦を務めている。隆一と江美子が結婚して以来仕事の分担は変わったが、二人が仕事に出る平日の理穂の役割は今も変わっていない。

冷蔵庫には常に缶ビールが冷えている。未成年の理穂がいつもどうやって酒を買って来れるのか、隆一はたずねたことがある。

「そんなの簡単よ」

理穂はくすくす笑いながら答える。

「買い物にくるお母さんたちとはすっかり顔なじみになっているの。その時だけ保護者になってもらうわ。お店の人も良く分かっているから特に何も言わないわよ」
「そうか」

その時は妙に感心したものだが、後になって考えると理穂に子供らしくない気遣いをさせていることに対して、隆一は胸が詰まるような思いになったものだ。

(理穂……)

自分と麻里のせいで理穂には寂しい思いをさせたに違いない。江美子がこの家にやってくることで理穂の心も癒されるのではないかと隆一は期待していたし、この前のプレゼントのマフラーの一件からみてもそれらしい気配はあった。

しかし、江美子はその白いマフラーを身につけて男と会っていた。それは隆一だけでなく、理穂の思いに対しても裏切りではないのか。

(裏切り?)

そこまで考えた隆一は「裏切り」という言葉にふと違和感を覚える。

(どうしてそれが裏切りなのだ)

江美子が俺に対して誓ったことは、結婚の際に互いに貞節を尽くすということだけだ。理穂の良い母親になるとか、結婚前に隆一以外の誰かに不実なことをしていないことを誓った訳ではない。知らず知らずに隆一は江美子に対して過剰な期待をしていたのではないか。

それにまだ、隆一に対しても裏切ったという確たる証拠はないのだ。

(確かに江美子は俺に対して隠し事をしていた。現在も他の男と会っているかもしれない。しかし、俺に対する江美子の愛がなくなったとはどうしても思えない。それでも裏切りと言えるのか)
(いや、男と女が一緒の部屋にいて何もないと考えるのが不自然だ。江美子も、そして麻里もあの男たちに抱かれているに違いない)
(それならどうして帰って来てからあれほど俺を求める。ただのアリバイ作りか)
(いや、そうではない。あの乱れ方はとても演技とは思えない。もし男たちに抱かれたあげく、俺をあれほどまでに求めるのなら、江美子はただのニンフォマニアということになる)

二本目の缶ビールを空けた隆一が泥沼のような思考に囚われ始めた時、頭の上で声がした。

「パパ」

隆一は顔を上げる。パジャマ姿の理穂が気遣わしげな顔付きで隆一をのぞき込んでいる。



二人の妻 72
桐 11/10(土) 09:23:27 No.20071110092327 削除
「誤魔化すな。さっきのように尻たぶを広げてケツの穴を見せるんだ」

隆一は江美子の双臀にビンタを揮う。

「わ、わかりました。もう叩くのはやめて……」

江美子は命じられたとおり、両手で尻たぶを広げる。明るい場所で見る江美子のその部分は先ほどとは比較にならないほど淫靡で生々しい。江美子の秘裂からは赤く充血した陰唇がはみ出し、かつしっとりと潤いを見せて表面に露を光らせている。江美子の形の良い肛門は完全に露出され、隆一の目の前で恥ずかしげに息づいている。

「ケツの穴の襞の数まで数えられそうだ」
「嫌っ」

隆一に指摘された江美子は小さく悲鳴を上げて揺ら揺らと尻を振るが、隆一に命じられた姿勢は崩そうとはしない。隆一が江美子の秘奥に指を入れると、そこはすでに泉が湧き出るような潤いを見せている。

「あ……ん……」

江美子はさも切なげな喘ぎ声を上げる。

「こんな恥ずかしい格好をさせられているのに、濡らしやがって……」

隆一は指先で江美子を責め立てる。泥濘を歩くような淫靡な音が寝室に響き渡る。

「いや……恥ずかしい音を立てさせないで」
「今さら何を言っている」

隆一はパシンと江美子の尻を叩くと、愛液に濡れた指で窄まった肛門をさすり上げる。

「あ……そこは……」

江美子は隆一の指先から逃れようとするが、それは積極的な拒絶とはいえないものである。隆一は人差し指で江美子の菊の蕾のようなその部分を貫く。

「あっ……駄目っ」

江美子のその部分は意外なほどあっけなく隆一の指を受け入れる。隆一がゆっくりと指を抜き差しすると江美子ははあ、はあと荒い息を吐きながら軽く身悶えする。

「江美子」
「はい……」
「お前はここで男を受け入れたことはあるのか」
「えっ……」

江美子は戸惑ったような声を上げる。

「アナルセックスをしたことがあるのか、と聞いているんだ」
「そんなこと……したことはありませんわ」
「水上に対してもしていないのか」

隆一は江美子の狭隘な部分を貫いた指をぐいぐいと捻る。

「あっ、ああっ……」
「どうなんだ、言ってみろ」
「み、水上さんに対しても……そんなこと、したことはありません」
「それならここのところは処女というわけだな」

隆一は小さく笑いながら江美子をいたぶる。江美子は眉をしかめて「ああ……」と苦しげに呻いているが、抵抗らしい抵抗は見せない。

「今度ここを犯してやる」
「そんな……無理です」
「試してみないうちにどうして無理だと分かる」

隆一は江美子のその部分を指の根元まで貫く。途端に江美子は甲高い悲鳴を上げる。

「ああっ!」
「いいな、今まで誰にも許したことのない部分を俺に捧げるんだ」
「は、はいっ……」
「ケツの穴が裂けてしまわないように、自分で広げておけ。準備が出来たら俺にそう言うんだ。期限は……そうだな、クリスマスだ」
「わ、わかりましたっ」
「それまではこっちの穴で我慢しておいてやる」

隆一はすでに鉄のように硬くなっている肉棒の先端を、江美子の秘奥に押し当てる。一気に貫いた途端、江美子は傷ついた獣のような悲鳴を上げてがくがくと裸身を震わせるのだった。



二人の妻 71
桐 11/10(土) 09:22:48 No.20071110092248 削除
江美子は最近、しばしばこのように隆一をマゾヒスティックな仕草で誘惑する。これも以前の江美子には見られなかったことである。

「ねえ、ねえ……不倫女の江美子を思い切りお仕置きして……ああ、あなた……」

そうやって妖しく誘われているうちに、江美子の対する隆一の憤りが溶けてなくなると考えているのか。言葉では殊勝げに見えるのだが、結局は自分の肉体の魅力で、隆一をねじ伏せようとしているだけではないのかと不快な気分になる。

(これまではこうやって色仕掛けでごまかされて来た。しかし、今夜はそういう訳にはいかない)

「そんなにお仕置きしてほしいのか、江美子」

隆一が冷ややかに声をかける。江美子は隆一の心の裡も知らず、微かにほほ笑みながらこくりと頷く。

「ケツを高く上げろ」
「こう……ですか?」

江美子は隆一に言われるまま四つん這いの姿勢で豊満な尻を高々と上げる。

「両手を使って尻たぶを広げろ」
「えっ……」

江美子はさすがに眉をしかめる。

「言われたとおりにしろ。お仕置きして欲しいんだろ」
「きゃっ!」

隆一にいきなりぴしゃりと尻を打たれ、江美子は小さな悲鳴を上げる。江美子は躊躇いながらも隆一に言われる通り、両手を後ろに回して尻たぶを広げる。

隆一は江美子の尻に顔を近づける。生々しくさらけ出された江美子の女陰と肛門が羞恥に震えるさまは、まるでそれが別の生き物であるかのようである。あの清楚で上品な江美子がこんな獣のような姿をさらすなど隆一には信じられない。自分が命じたことでありながら、隆一はまるで江美子に裏切られたような気分になっていた。

(どうしてこんな女になった……誰がお前をこんな風にしたんだ)

これまでもセックスの際に、江美子はもちろん隆一の技巧で多少乱れることはあった。しかし、このように自らのマゾヒスティックな欲情を露わにすることはありえなかった。隆一はかつて自分が愛した女、慎ましく柔順で、決して自分を裏切ることがないと思われた江美子という女が遠くに去って行くような寂寥感を覚えていたのである。

すべては二カ月前の出来事がきっかけである。麻里との出会いが江美子を変えたのだ。

(江美子、今夜、お前はあの男たちに抱かれたのか?)

隆一はそこで行き詰まる。麻里や江美子に調査をかけたところで、今晩隆一が目にした事実以上のことが明らかになるとは思えない。麻里のマンションに男たちと入って行っただけでは不貞の証拠にはならないのだ。

羞恥のあまり小刻みに震えていた江美子の尻は、いつの間にか隆一を誘うように淫らに揺れている。隆一は、それが手も足も出ない自分を笑っているような錯覚に陥っていく。寝室の照明を完全に落としていることが江美子を大胆にしている。

(畜生っ)

江美子から離れ、ベッドから起き上がった隆一は「そのままでいろ」と江美子に告げると、いきなり電気をつける。

「いやっ」

煌々とした電灯に江美子のあからさまな姿態が照らされる。江美子は慌てて上掛けで裸身を覆おうとするが、隆一はすかさず引き剥がす。

「お願いっ、電気を消して」
「今さら何をカマトトぶっている」

隆一は再び、ぴしゃりと江美子の尻を平手打ちする。

「さっきと同じ格好になれ。そのまま姿勢を崩すな」
「そんな……」
「言われたとおりにしろ」

隆一は江美子に冷たい声を浴びせる。江美子は隆一の勢いに脅えながら四つん這いになる。



二人の妻 70
桐 11/10(土) 09:21:54 No.20071110092154 削除
結局月曜の夜、江美子は終電ぎりぎりで帰ってきた。

「仕事が溜まっちゃって、ごめんなさい……」

玄関に出迎える隆一に言い訳をしながら江美子は靴を脱ぐ。心なしか、隆一と視線を合わさないようにしているようである。

「大変だったな」

隆一は江美子に対する疑いを口に出さない。メールが来たことももちろん黙っている。

(本当に仕事だったかもしれないからな……)

隆一は理穂からのプレゼントの白いマフラーを首から外す江美子を見ながら、ありえない事とは思いつつそう心の中でつぶやく。

「シャワーを浴びてきます」
「先に寝ているぞ」
「わかりました。お休みなさい」

江美子はそう言うと、隆一の目を避けるように浴室へ消える。隆一はベッドに入るが目がさえて眠れない。やがて寝室のドアが開き、江美子が入ってくる。

「あなた……もう休まれたんですか」
「いや」
「そっちへ行っても良いですか?」

江美子が掠れたような声で隆一に声をかける。

(何を考えているんだ、この女は)

麻里のマンションで本当に男に抱かれてきたのなら──それはすでに疑いから確信に変わりつつあるが──その後すぐに夫にセックスを求めるなど、相当の神経だ。江美子はこれほどまでに図太い女だったのか。隆一は呆れたような思いになるが、一方で残酷な好奇心も呼び起こされる。

「良いぞ」

男に抱かれた痕跡があるのか確かめてやる。そう思い隆一が承諾すると江美子はバタフライのようなパンティのみを身に付けた半裸のまま、無言でベッドに潜り込んでくる。

(この身体を男に抱かれてきたのか)

隆一は江美子にのしかかると小ぶりだが形の良い乳房をぐいと掴む。江美子はそれだけで「ああ……」と切なげな喘ぎ声をあげる。

江美子を両手で抱いたまま、うなじや胸元に軽く接吻を注ぎ込む。股間に手を触れると、秘裂はすでに溢れんばかりに愛液をたたえている。

「まだほとんど何もしていないのに、どうしてこんなに感じているんだ」
「あなたが……上手だから」

(何を言ってやがる)

ついさっきまで男に抱かれてきたからじゃないのか。隆一は腹立たしくなり、わざと荒々しくバタフライをむしりとる。

「あっ、嫌ンっ」

江美子は反射的に両肢を閉じようとするが、隆一は両手を内腿にかけてぐいと押し開く。さほど濃くない江美子の陰毛の奥に、いまだ紅鮭色を保っている媚肉が覗いている。その部分に顔をうずめようとした隆一は、送られてきたメールに添付されていた写真の構図を思い出し、一瞬嫌悪感に身体が硬直する。

(あの男も江美子の股間に顔をうずめていた)

じっと静止したままの隆一に江美子は怪訝そうな表情を向けていたが、いきなりくるりと身体を反転させると、豊満な双臀を突き出すようにする。

「ねえ……あなた」

江美子は甘えるようにそう言うと、大きな尻をゆらゆらと揺らす。

「江美子の……江美子のお尻を苛めて……ああ、あなた……」



二人の妻 69
桐 11/10(土) 09:21:04 No.20071110092104 削除
「どんな話をしていたか教えてもらえないか?」
「それはちょっと……」

バーテンダーは困ったように首をかしげる。十中八九仕事絡みではないと隆一は確信する。

「お客様は、あの女性の?」
「亭主だ」
「どちらのですか?」
「若い方だ」
「そうすると、もう一人はお客様の義理のお姉さんですか」
「えっ?」

隆一は驚いて聞き返す。

「お二人は姉妹じゃないんですか」
「違う」
「顔つきや雰囲気がよく似ているので、てっきり姉妹だと思っていました。以前から来られているほうの女性が『あれは妹』とおっしゃっていましたし……」
「姉妹……」

麻里がそのような説明をしていたというのか。

「まあ、似たようなものだ」

隆一は苦笑するとホットワインを飲み干し、グラスを置くと手帳を取り出し、携帯のメールに走り書きをする。

「お願いがあるんだが……今度あの二人が店に現れ、男たちと合流したらこのアドレスにメールをくれないか?」
「それは……」
「メールには何も書かなくていい。空メールでいいんだ」

バーテンダーはしばらく迷っていたが、やがて「わかりました」と頷く。

「ただ、お客様がいる前では出来ませんから、注文が途切れた時に打つということになりますよ。それでもいいですか?」
「それは仕方がない。よろしく頼む」


隆一はバーを出るとJR渋谷駅から湘南新宿ラインに乗り、自宅のマンションに戻る。江美子はまだ帰ってきていない。隆一はダイニングで缶ビールを飲みながら一昨日の土曜日の、横浜駅近くでの出来事を思い出している。

──いつもと雰囲気が違うんで、最初は全然分からなかったよ。
──人違いなもんか。僕はこれでも人を見分ける目には自信があるんだ。
──いつもの大胆さはどうしたんだ。
──なんだ、亭主がいたのか。

(あのときの男の言葉は……)

いつもの大胆さ、とはいったいどういう意味だ。男の態度や口ぶりは、江美子と男がただならぬ関係にあることを示しているのか。

(しかし、麻里はいったいどういうつもりだ)

今夜見かけた麻里が、隆一にはかつての自分の妻と同じ人間とはとても思えない。姿かたちは確かに麻里のものだが、どうしても以前の麻里とは重ならないのだ。

その時、隆一の携帯がメールの着信を告げる。隆一がメールを開くと、いきなり大股を拡げた女の写真が飛び込んでくる。女の股間には男が頭をうずめているが、後ろ向きなので顔はよく分からない。隆一は衝撃を受けながらもあることに気づく。

(この後ろ頭の傷は今夜、渋谷のバーで見かけた男のものだ)

さらに一通の着信がある。そこには快楽に喘ぐ女の表情が映し出されている。

『表題:クリニングスされて絶頂寸前の奥様です』
『本文:女の大事な部分を粘っこく愛撫されて、歓喜に打ち震える奥様の姿です。奥様は本当にいい声で泣きますね。声を聞いているだけでこちらまでぞくぞくして来ます。愛液の量もとても多くて、こちらの顔の顔までがびっしょり濡れて来てしまいます。 水』

隆一はメールを読み終えると震える手で携帯を閉じる。

(間違いない……これは水上などという男からのものではない。そして、有川が送ってきたものでもない)

この写真は恐らくたった今撮影されたばかりのものだ。そして送ってきたのは麻里だ。

(五年前に解決すべき問題が、解決されていなかったのだ)

麻里に会うしかない、それも早急に。隆一はそう心に決めるのだった。



卒業後 23
BJ 11/10(土) 05:45:12 No.20071110054512 削除

 8月某日。私の夏休暇がはじまったその日に、妻は信州へ旅立っていった。

 出発の朝、私は仕事を会社に残してきたと偽って、妻よりも先に家を出た。
 出かけていく妻を見送りたくなかった。考えてみると、そんなことは今まで一度もなかった。私が出て行くばかりだったのだ。
 そして、妻はいつも家でひとり、私を待っていた。
「気をつけて―――行っておいで」
 玄関のドアを開く前に、ようやく私はそれだけ言った。妻がどんな顔をしていたのかは見ていないので分からない。近くに遼一がいたから、そういうときの常で、伯母の顔で微笑んでいたのかもしれない。

 意図もなく車で街に繰り出し、目に付いたファミレスでコーヒーを飲んでいるとき、携帯が鳴った。
 赤嶺からだった。
「何の用だ?」
「特にこれといって用はない。今、家か」
「いや、今日は用事があって外へ出ている」
 なぜ、私はこの男にまで意味のない嘘をついているのだろう。
「お前こそいいのか? 悠長に電話なんかしていて」
「奥さんとの待ち合わせは昼過ぎだ。それも知らないのか」
「知っているさ」
「今頃は奥さん、俺のために化粧でもしているかな」
 思いついたように赤嶺が言い、私は唇を噛んだ。
「お前は俺にいやがらせを言うために、暇な電話をかけてきているのか」
「まさか」
 赤嶺は低い声で応じた。
「いやがらせというからには、奥さんが俺と旅をすること、お前はまだ腹の底では納得していないんだな」
「・・・・・・・・・」
「奥さんだって年がら年中お前とふたりきりの生活じゃあ、気分転換したくもなるだろう。それくらいの自由は許してやれ」
 この男はいつも自分のことを棚上げしておいて、妻のことを持ち出し私を責める。それが一番効果的なやり方だと分かっているから。
「・・・言っておくが、俺はもし瑞希が望むなら、何だって許すつもりでいる。いつだってね」

 なぜなら、私の我がままを、今まで妻は許してきたのだから。
 ずっと、長い間―――

「ふうん。もしも奥さんがお前を捨てて、俺のもとに走ることになってもお前は許すのか?」
 何気ない口調で言った赤嶺の言葉に、私は絶句した。


 ―――わたし、赤嶺さんのことが好きです。


 耳によみがえる声。

「冗談だよ。本気にとるな」
 くすくすと赤嶺はわらい、さて、俺もそろそろ出掛ける支度をしなけりゃな、と言って電話を切った。


 こうして妻のいない日々がはじまった。

 赤嶺の言ではないが、結婚して後、三日も離れ離れでいることなど今まで一度もなかったので、朝目覚めて、家の中のどこにも妻がいないことが、どうしようもなくおかしなことのように感ぜられてしょうがない。
 腫れぼったい目をこすりながら、私はリビングで新聞を広げた。
「おはよう。伯父さん、今朝は早いね」
 きちんと身支度をした遼一が、現れるなり、驚いたような声を出した。
「何を言う。いつもこんな時刻に起きてるよ」
「起こされてる、でしょ。それに会社のない日は遅くまで寝てるじゃない」
「そりゃ・・・起こされないからだよ」
 私は顎のあたりを手で触りながらこたえた。ざらざらとした髭の感触がする。目の前の遼一の顎はつるつるとしていて、まだ髭の生える気配すらない。
 その髭のない顔が、私をのぞきこむように見た。
「伯父さん、淋しい?」
 私はしいて笑みをつくった。
「たかが三日間の留守で淋しくなるほど短い結婚生活じゃないよ」
 自らの吐く言葉を自分で信じられないことが、これほどうつろな気分にさせるものだと、眼前の少年もいつか知ることになるのだろうか。

 その日は朝、近所のファミレスでモーニングを食べた後、入院中の京子のお見舞いに行った。
 幸いにして、京子の体調は良さそうだった。
「昨日、主人とひさびさに電話で話したの。相変わらず仕事仕事で、女房の見舞いにも来ないなんていやあね」
 言いながら、京子の顔はけろっとしている。京子の旦那は明人という名の、寡黙で無骨な感じの男である。根っから明るくてお喋りな京子とは、それはそれで相性がいいのかもしれない。
 離れてはいても妹夫婦は信頼感で結ばれている。そんな気がした。一方で、私たち夫妻はいつでも一緒にいたのに、互いに対する信頼感がある時期から欠けてしまったのだ、とあらためて思った。
「明人さんとうまくいってるんだな」
「え?」
「いや、京子の顔を見てたらそう思って」
「いやあね。子供の前で」
 いつの間に、「いやあね」が口癖になったらしい京子が、遼一の顔を見ながらびっくりしたような顔で言った。遼一が苦笑している。―――どちらが子で、どちらが親なのだか。
「兄さんはどうなのよ。義姉さんと、うまくいってるの」
「・・・まあ、普通かな。いまは旅行に行ってるけど」
「誰と?」
「昔からの―――友達と」
「せっかく兄さんの休暇中なのに?」
 わずかに非難する口調になった京子に、なぜか遼一が顔を上げて、「ほかに日が合わなかったんだから、仕方ないじゃない。伯母さんも申し訳ながってたよ」と言った。
「―――まあ、そういうわけで、今だけは俺と遼一の気楽なふたり暮らしさ」
 後を引き取って、私は言葉を続けた。京子はどこか納得のいかない顔をしていたが、それ以上何も言わず、すぐに話題を変えた。


 不安で、孤独な三日間であった。こんな想いをして、私はいったい何をしているのだろうと思う。
 けれど一方で、昨年の夏に平凡な日常を捨て、誘惑的な非日常の世界に足を踏み出したそのときから、道はここに続いていたようにも感じる。そしてこの道がこの先どこへ続いていくのかも分からない。
 “苦しいのがいいのだ”―――赤嶺お得意の論法ならそうなるのだろう。かつての私なら、その言葉にも納得させられる部分はあった。私の前で他の男に抱かれて、女としての未知の貌を見せる妻。二年前の奥飛騨でその妄想が現実と化してから、私はそのときの幻影にずっと縛られていた。思い出すたびに、胸が苦しくて苦しくて、それでいてどこかで昂っていた。
 あの頃はまだ、妻が私を愛していることに疑いを持っていなかった。妻が私からはなれずにずっと傍にいてくれる日常を、私は無邪気に信じていられた。
 しかし、昨夏の出来事をきっかけに、本格的にその道に踏み出してしまってから、現在にいたるまでに私と妻の心はばらばらに離れてしまった。そして、皮肉なことにばらばらになってしまったからこそ、私は私の罪業を断ち切ることが出来ないでいた。
 そして、今、妻はどこかで赤嶺とともにいる。
 先に、孤独で不安な三日間と書いたが、この頃の私は、妻といるときでさえ、孤独であり不安でもあった。それは妻もそうだったのだろう。

 孤独な人間ほどスキだらけなものはない。

 昔読んだ海外ミステリにそんな一節があったことを思い出した。その小説には天才的なほど人心掌握に長けた犯罪者が出てくる。孤独な人間は彼の瞳に縛られ、その言葉に絡めとられる。そして、孤独ではない人間など、この世には存在しない。

 赤嶺が電話で妻の相談にのってやっている、と聞いたとき、私は焦燥感を感じ、嫉妬にも駆られたが、一方でどこか現実感を持てなかった。


 ―――奥さんはあれでかなり孤独なひとだからな。お前のほかにはろくに話し相手もいないだろ。相談したいことがあっても、お前以外には誰もいない。悩み事を打ち明ける相手もいないんだ。
 ―――肉体だけの関係なんて、いくら俺でもむなしいからな。奥さんが何を感じて、日々をどんなふうに生きているのか、知りたいのさ。最初はお前抜きで俺と会話することに抵抗を感じていたようだったが、今はあれこれ聞かずとも喋ってくれる。


 たしかに、妻には誰もいない。唯一近しい人間だった私とは、すでに心が離れていた。
 彼女には赤嶺しかいなかった。そして、赤嶺はそのことを知っていた。
 赤嶺は妻の孤独につけこんだのではないだろうか。


 ―――あのひとはわたしのはなしをきいてくれる、わたしのいうことをちゃんとわかってくれる、わたしをわかってくれる。


 子供のような口調で、あの夜、私に訴えた妻の姿が瞼によみがえる。

 妻の身体はいつの間に感じやすくなっていた。赤嶺の指が離れてからも、その感触が常に身体の内側に残っているかのように。
 そして、妻の心にも、私の知らないうちに、赤嶺の手指は入り込んでいた。


 ―――ただの遊びだよ。


 これはそう、赤嶺の口癖だ。

 私は頸を振る。いや、こんなことは嫉妬に駆られた男の妄想だ。妻は旅行に出掛けただけだ。二日後には戻ってくる。
 そして同時に、遼一の前では「公式」に仲良き夫婦として振る舞い、ふたりきりになると言葉を失ってしまうという壊れた生活も再び戻ってくるのだろう。
 けれど、それでもいい。今この瞬間よりはずっといい。そんなふうに思えてしまうのも、心の底で怯えていたからだろう。

 妻は本当に戻ってくるのか、と。





--------------------------------------------------------------------------------


二人の妻 68
桐 11/10(土) 00:31:40 No.20071110003140 削除
「これは」
「ホットワインです」

バーテンダーが隆一に笑いかける。

「お風邪でしょう? これは効きますよ。店からのサービスです」
「……ありがとう」

マスクをして入ったせいで誤解されたか。しかし、身体が冷えているためちょうどいい。隆一はホットワインに口をつける。

「うまい」

隆一は思わず声を上げる。

ほどよい甘さにクローブとレモンが効いており、麻里のマンションの前で突っ立っていたせいで冷えた身体が心地よく暖まっていく。

「クリスマスにはホットワインがつきものです」
「クリスマスか……」

渋谷の街は華やかにイルミネーションが施され、クリスマス一色である。江美子と結婚してから二回目のクリスマスシーズンをこのような気分で迎えようとは、隆一は想像していなかった。隆一はしばらくためらっていたが、思い切ってバーテンダーに話しかける。

「先ほどの女性客二人のことだが……以前からよく来るのか?」

グラスを拭いていたバーテンダーが顔を上げる。

「迷惑はかけない」

隆一は小さく折った一万円札をバーテンダーに渡す。バーテンダーはためらうように、しばらく無言で隆一を見ていたが、やがて口を開く。

「お一人は以前からご贔屓にしていただいている方です。若い方の女性がいらっしゃるようになったのは、ここ二ヶ月くらいでしょうか」

(……K温泉で麻里と有川に会ってからだ)

「男二人の方は?」
「一人は、かなり前からいらっしゃっている方です。もう一人の男性は最近、その方がお連れになるようになった方です」
「前から来ている女の方の知り合いか?」
「そうですが、この店でお知り合いになられたようですね」
「仕事上の知り合いではないということか」
「この店は女性一人のお客様がよく来ることで知られていまして……」

バーテンダーは意味ありげな笑みをたたえながら頷く。

「どれくらいの頻度でこの店に?」
「女性の方ですか? 週2、3度というところですかね」
「二人とも?」
「はい」
「いつもああやって、この店で男と待ち合わせているのか?」
「いつもというわけではありません。女性同士お二人だけで飲まれるときも。しかし、最近は大抵どなたかと待ち合わせられますかね」
「同じ相手か?」
「先ほどのお二人と、それとは別に一組いらっしゃいます。そちらはもう少し若いですね。30になるかならないか、という感じでしょうか」
「男同士が鉢合わせすることはないのか?」
「曜日が決まっていますから……。先ほどのお客様は月曜と木曜、もう一組は火曜と金曜に来られます」

隆一の銀行では水曜日は「早帰り」の日であり、極力残業はしないことになっている。江美子もその曜日は避けているということか。

それにしても江美子が少なくとも週に二度以上のペースで麻里に会い、そればかりか男と待ち合わせて麻里のマンションに行っているなど隆一は想像もしていなかった。

(どうして江美子が麻里に会う必要がある? どうしてそれを俺に秘密にする? やはり後ろめたいことがあるからか?)
(あの男たちと江美子、麻里はいったい今何をしている? 有川は何も知らないのか?)

隆一は色々な疑問が一気に湧き上がり、胸が締め付けられそうな思いになる。



二人の妻 67
桐 11/10(土) 00:30:42 No.20071110003042 削除
「あのタクシーを追っかけてくれ」
「お客さんの連れですか」
「いや、違うんだ。出来るだけ気づかれないように頼む」
「弱ったな。面倒なことに巻き込まれるのは御免ですよ」

ためらうドライバーに、隆一は一万円札を押し付ける。

「頼む」

ドライバーは無言で頷くと、車を発進させる。隆一を乗せたタクシーは麻里たちの車から2台ほどを間に挟んで走り出した。

車は明治通りを恵比寿へ向かう。山手線の恵比寿駅の近くで住宅街に入り、中層マンションの前で停車する。隆一は麻里たちのタクシーの停車位置を確認すると、ドライバーに追い越して次のブロックで停めるように頼む。

「このまま少し待っていてくれ」

車から降りた隆一は、麻里たちを降ろしたタクシーが走り去るのを確認してから、マンションに近づく。マンションはオートロックがかかっているため中には入れない。隆一はメールボックスのネームプレートに「中条」という名前があるのを見つける。

(麻里のマンションか……)

「中条」は麻里の旧姓である。江美子は麻里と、バーで待ち合わせをしていたと思われる二人の男と一緒に、麻里のマンションに入ったことになる。

(これがラブホテルに入ったとでもいうのならまだ話は簡単かもしれないが……)

麻里のマンションに入ったというのが微妙である。

(俺は何を考えている。ラブホテルなんかに入ったら最悪じゃないか)

隆一が知っている限りでは、麻里は多少親しくなったから問って、軽々に自分の部屋に男を招きいれるような女ではない。逆に、その麻里が部屋に入れたということが、男たちとはなんでもないということを示しているともいえるのではないか。単に場所を変えて仕事の打ち合わせをしているのかもしれない。

(……いや、そんな呑気なことを言っていられない)

一人暮らしの女の部屋に上がりこむということそのものが非常識である。何か親密な関係にあると思われても仕方がない。おまけに麻里も、そして江美子も、隆一が考えていたような貞操観念の強い女ではなくなっているのかもしれないのだ。

(いずれにしてもこれだけでは何の証拠にもならないのだ。江美子にしても、麻里にしても、男たちとなんらかの関係を持っていることの証明にはならないのだ)

麻里──。

(江美子のことはともかく、俺はさっきからどうして麻里のことを気にする。もう自分とは何の関係もなくなった女ではないのか。ひょっとして俺は、麻里がいつまでも独りでいるのは、いつかは自分の元に帰って来るからだと期待していたのか)

自分の今の妻は江美子だ。そんなことはありえない。しかし、どうして麻里のことでこんなに心が乱される。今はとりあえず江美子の身を心配すべきだろう、と隆一は思いなおす。

(ここは住宅地だ。こんなところでずっと待っていては怪しまれる。そもそも男たちはいつ出てくるのか分からない)

隆一はその場から逃げるように、停車したままのタクシーへ戻る。隆一を迎えるようにドアが開く。

「元の場所へ戻ってくれ」
「わかりました」

タクシーは明治通りを渋谷に向かう。六本木通りと青山通りが交差した場所へ戻ると隆一は車を降り、再び地下のバーへ戻る。

「いらっしゃいませ」

バーテンダーは入ってきたのが隆一であるのに気づき、会釈をする。客はそれほど多くない。さっきまで座っていたカウンターの隅の席が空いている。隆一がそこに座ると、バーテンダーがカウンターにグラスを置く。赤い液体が入ったそれは静かに湯気を上げている。



川辺にて・・・・・・・・・・
ヘンリーミラー 11/9(金) 18:03:36 No.20071109180336 削除
*******#2
一朗が半蔵門線渋谷駅の階段を昇りきり数歩、歩き振り向くと
俯いたままの妻の由紀子が顔を出し、あまりの寒さに思わずコートの
襟を閉じ顔を上げた。
スクランブル交差点のビルに設置された大型のディスプレイがラテン系ダンサーの
映像を流していて、その上には真冬の青い空のもと雲が激しく流れていた。
長身に白いコート姿の由紀子は一際目立ち、一朗の前を横切った男が由紀子と
すれ違いながら振り向いた。
交差点を一斉に人々が渡り始めたとき、胸の携帯が震えた。
待ち受け用サブディスプレイは田中と表示されていた。
・・・・昨日のメールで知らせてきた番号だった。
「田中でございます・・・」
一朗が耳元に携帯を当てているのを由紀子が見つめていた。
「あ・・山田です・・どうも・・」口が無条件に反応した。
「山田さん・・・・グレーのコートの・・ですね。・・」
「はい・・そうです・・」
「やあ・・田中です・・どうも・・どうも・・」
受話器の音声に突然肉声が混ざり、振り向くと男と女が立っていた。

交差点では赤信号に飛び込んできた男がクラクションに足を止められ引き返していた。
そのクラクションは跳ね返り一朗の背中に当たった。
「あ・・・・奥さんですね・・・・・」
一朗より一回り大きい山田は一朗の肩越しに夫婦だと判る限界の距離に
いる由紀子を見た。
「こんにちは・・・」女も笑顔を由紀子に向けた。
由紀子も笑顔を作り頭を軽く下げ一歩踏み出し一朗の手を握った。

再び、交差点の人並みが動き始め、4人は流れに逆らって端に動いた。
「では・・打ち合わせ通り・・ホテルに・・いいですか・・」
一朗は由紀子の手を握り締め首を縦に振り、コンビにの袋を下げた
田中夫婦に付いて行った。
道玄坂にあるホテルの6階の部屋に入るとフロントから電話がありサービス
タイムは7時迄と電話が切れた。
「いや・・・寒いですね・・・」田中がエアコンのボタンを押しながら
コートのボタンに手を掛けると、奥さんがビニール袋から缶ビールを取り出した。
「どうですか・・少し飲んで・・リラックスしましょう・・」
つけたままのテレビからニュースが流れ始めた。
「雪模様の中大学入試が始まりました・・・・」
昨晩、興奮で一睡も出来なかった一朗の喉はアルコールを受け付けなかったが
元々、お酒の好きな由紀子は一気に飲み干した。
「いや・・・奥さん強いですね・・・」田中は煙草に火をつけると
「それでは・・先に風呂に入ってきますので・・ごゆっくり・・」と
2人で立ち上がった。
ドレッサーの前で2人は服を脱ぐと浴室のドアを開いた。

「続いてのニュースです、・・・新種のウイルスではと騒がれているサーズ熱は・・・・」
一朗がリモコンをテレビに向け音量を下げた。

「いいのか??後悔してないか?・・」
「もう・・・決めたことよ・・・・いまさら・・そんなこと・・言わないで・・」
由紀子はテレビに首を向けた。

田中三郎42歳、妻かなえ40歳
印象では三郎は年齢より3-4歳老けて見え、かなえの黒のマニュキュア
が一朗の目に焼きついていた。



千代に八千代に
信定 11/9(金) 14:59:13 No.20071109145913 削除
第三十五章

 今日は千代は社長と横山に同行して、外国人との打ち合わせがある。
「帰りは遅くなる可能性があります」と横山が申し訳なさそうに言っていた。
仕事は一段落したが家に帰っても一人なので会社に残り、握り飯を頬張りながら遅くまで書類の整理をしていた。
社長の認め印を貰わなければならない書類があった。
一つ上の階にある社長室へと向かう。
建物にはもう誰も残っていない。階段を上る足音がやけに大きく響く。
誰もいないがそっと歩いた。突き当りが社長室だ。
お伺いをする必要はなく、ひんやりした丸い取っ手を掴み、大きなガラス窓がはめてある鉄でできた重い扉を開けた。
入ってすぐ右側に、前々からこの部屋にそぐわないと思っている赤いテーブルの上に、書類を入れる箱が置いてある。
テーブルの四本の脚も、更には裏側までも赤く塗られているのだ。
だいぶ前のことだが、書類を落とし偶然にも裏側を見たときには意表を突かれた。
室内調度は雰囲気や色合いも考えた洒落た品で揃えてあるが、このテーブルひとつで台無しにしている。
と思っているが、もちろん誰一人意見を言う者はいない。
社長がいないときは、この箱の中へ入れることになっている。
書類を入れるだけの箱だが、これがなんと漆塗りの豪華な代物なのだ。
どこぞの有名な地域で作られた年代物だと社長から聞いたが、名称も場所も庄次郎は忘れた。
この箱もただの木でできた物の方がまだましだ、と思っているが一生口にすることはないだろう。

 その中へ数枚の書類を入れて出て行こうとしたとき、社長の椅子がふと目に入った。
黒い革張りの肘掛けのある大きな椅子だ。
かられる衝動に突き動かされるよう、そこに向かった。
椅子の背もたれに触れると、ヒンヤリとした重厚な感触が掌に伝わった。
千代はよく社長室の掃除をしているので触れたことはあろうが、庄次郎は初めてだった。
なかなか手触りは良い。そしてゆっくりと腰を下ろす。ずずっと沈む感じが高級感を味わえる。
肘掛けの感触を味わってから、庄次郎は目の前の光沢のある大きな机に両手を置いた。
大量の書類の束が整然と並んでいた。
社長はここからこの目線で、横山や庄次郎らに指示を与えているのだ。
やはりここから赤いテーブルは燦然と目に飛び込む。
突然、嫌悪感に襲われた。
”ばかか、俺は”庄次郎は自己嫌悪に陥った。
誰もいないのに顔を赤くして、勢いよく立ち上がった。
その時、並んでいる一つの書類の背文字が目に飛び込んだ。

 それは鉱山の名だった。
幾度もの暴動が起こった庄次郎の地元の鉱山だった。
庄次郎は息を呑んだ。
太い書類の束に埋もれるようにそれは薄い書類の背文字に書かれていた。
社長の私物に触れるのはまずい。
だがこの椅子に座らない限り、これを目にすることはあり得ない。
庄次郎の手はものに取り憑かれたように動き、それを掴んでいた。

 茶色いひもで束ねられた書類をパラパラと捲る。
鉱毒問題を起こした銅山の名が幾つも目に飛び込んでくる。
鉱業収入、支出、利益、産出高や鉱産高の表、産出された鉱石の含有量などの詳細な一覧表などが記載されていた。
書類の中身は銅山への融資に関する内容だった。
社長はあの銅山に融資していたのだ。胸を突かれる思いであった。
庄次郎が生まれる前からだ。
確かにここは日本を代表する鉱山だ。
そこに目を付けたのだろう。
その頃は社長はまだ二十歳そこそこだったのではなかろうか。
もしかしたら学生だったのでは。
何れにしても会社を始める前の話だ。
現在も配当金を受け取っているようだ。

 庄次郎の母の悲劇はここの鉱毒問題が発端だった。
凄まじい暴行により、壊れた操り人形のように死への舞を演じた母の姿は未だ目に焼き付いている。
庄次郎にとっては生涯消えることのない深い傷だ。
今も尚、寝ているときにうなされることがあると千代は言う。
そんなときは千代はそっと庄次郎を抱きしめるのだそうだ。
母に暴行を加えた男らの顔は分からない。
そしてあのカンカン帽の男の顔を思い出そうとすると、顔を赤くした鬼の顔しか思い出せないのだ。
その男が目の前に現れたなら、有無をも言わず飛びかかってゆくに違いない。
庄次郎の胸の奥にはそれほどの怒りと苦しみが常にくすぶっている。

 社長室を出ようとしたとき、階下から音が聞こえた。
「おう、まだ誰かおるのか?」
だみ声の怒鳴り声が聞こえた。
「はい、私が」
庄次郎も声を張りあげ階段を降った。
下には社長と横山がいた。
「お、櫻井か、ご苦労。千代は家に送り届けたぞ」
「お疲れ様です。それはありがとうございました。横山さんもお疲れ様でした」
「いえいえ、櫻井さんこそ遅くまで」
「夜道に女の一人歩きは良くないのでな。と言っても思ったより早く帰れた。
今日も千代のおかげでうまく事は運んだ。のう横山」
「はい、その通りでございます。本当に賢いお方です」
「千代は手放せんな、ふはは・・・・・・」

 庄次郎が戸締まりをしていると、裏から自動車が回ってきた。
運転しているのは庄次郎より十歳ほど年上と思われる例の頭のでかい男だ。
「櫻井、お前も乗っていかんか」
庄次郎は断ったが、横山がドアを開け、運転手が庄次郎の腕を掴んでいた。
「申し訳ありません」
恐縮する庄次郎に社長は大きく手を振っている。

「最近自動車も増えてきましたね」
「うん、ちと高価だがこれほど便利な物はない。いずれは車社会がやってくるだろう」
庄次郎の問いかけに、独り言のように社長が呟いた。
「自動車の性能ももっと改良される。そのためには道が整備されねばならん」
葉巻の煙をプカリと吐き、はたと膝を叩いた。
「おお、そうだ、櫻井、お前も自動車を運転せんか?」
「え、自動車を、ですか・・・・・・」
社長は自分の閃きに関心し、説得にかかった。
と言うより、半分命令とも言える。
「磯谷に教わればよい」
「はっ」
横山よりもやや年下と思われる運転手の磯谷は、返事をしながら少々憂いのある表情を見せていた。



羞恥19
風水 11/9(金) 12:21:10 No.20071109122110 削除


 まだ夕方の5時前でしたが やけに空腹を感じ
「なんか腹減ったなぁ 裕美子 夕食どっかに食べに行こうか?」
「そうねぇ 私も凄くおなか空いたわ けんも居る様だし焼き肉でも行こうか」
「よしっ決まりだ けん呼んでくる」
「私 着替えて来る ちょっと待ってね」  
 濡れた下着を替えてくるのでしょう 今すぐにでも妻を抱きたい気持ちを堪えます。

 久々の家族3人での外食 空腹をビールと焼き肉で満たします が 頭の中からは今日の出来事が離れません。
下半身もツボを刺激されてから妙に元気です 妻も秘唇はどうなのか気になって仕方ありません。

 家に帰り妻がお茶を入れながら
「あなた お風呂どうする? 銭湯いこうか?」
「そうだなぁ 今日は山下さんにお世話になったし一緒に行くか。」

 話は簡単に決まり 妻が準備を始めます けんが2階に上がったのを確かめて
「裕美子 さっき下着替えたろ 昼間濡れてたぞ」
「・・・やっぱり分かってたのね 先生にも見られたかしら? 恥ずかしぃなぁ」

「でも あなたも凄かったわよ 私びっくりしちっゃたもん」
「ああ あれには俺も驚いた 未だに感覚が残ってる・・・先生も言ってたけど 今晩後始末頼むな」
「いやねぇ   先生ったらあっけらかんと言うんだもん 返事のしようが無かったわよ」
「さー とりあえず銭湯行って   それからだな お楽しみは。」

 今日も妻は腕を組んできます 歩きながら私のジャージの股間に手を当て
「やっぱり ちょっと大きい・・・変な想像しないでよ あなた」
「違うよ 昼間っから半立ち状態なんだ まじで  お前も濡れてるだろ?」
「ふふっ ちょっとね。 ご主人に立ってるの見られない様にしてね 私も恥ずかしいから」
「どうかな? 別に男性同士なら大丈夫なんだけど・・・」
 銭湯に着き 左右に分かれます
「じゃ 出るとき呼ぶね あなた」

 暖簾をくぐると番台には山下さんの奥様でしょうか女性が座ってます 反対側から妻が
「あらっ 祐二君のおかあさん こんばんわ そっちが主人です 初めてですよね」
「山下さんの奥さんですか 始めまして 矢野です 妻と健太がお世話になってます」
 ちょっとびっくりして挨拶をする私に
「始めまして矢野さん 今日は主人と中山さん所行ったんですって・・・どうでした?」

 山下さんの奥様は 妻が以前に言った様に 男好きのするかわいいタイプの女性です。
「所長の治療受けたんですが 効果てきめんです 凄い楽になりましたよ」
 私の言葉に意味深な笑いを浮かべて
「ほほほっ 会長さんですのマッサージもいいんですよ 今度ご一緒しましょうか?
 お二人とも昼間の汗をゆっくり流してください ごゆっくり」

 服を脱ぎ出すと番台からの視線を感じます。
なぜか突然に下半身を見せつけたい・見られたい衝動が沸いてきて 番台の近くに有る昔ながらの体重計に向かいます。
タオルは持ってますが下半身は特別に隠してません 普段よりやや大きさを増した一物がブラブラしています。
体重計の目盛を読みながら 恥ずかしさと少しの快感・・・不思議な感覚を覚えました。
一物が大きくなって来る前に洗い場に向かいます。



羞恥18
風水 11/9(金) 12:04:22 No.20071109120422 削除


 一番奥のベッドでうつぶせのチェックを終え 仰向けになった私の術着を無造作に捲り上げます。
ダラリと元気の無い一物が丸出しです 同性にでもこの状態を見られるのは照れます。
隣のベッドの妻も横目で見ています。
「いやぁ 照れますねぇ先生」
 私の言葉に
「気にしないでください なかなかご立派ですよ はははっ」

 所長の手が腰の次に陰毛の中や睾丸の横をじっくりと押します。
「はい いいでしょ・・・ご主人 特別に良いこと教えますよ」
「元気の無い時 こことここ押してごらんなさい」
 小さな声で言いながら陰茎の付け根の一箇所と睾丸の下の一箇所に指を当て力を入れます。
「うわぁぁ 何です? こりゃ」
 あっという間に力強さを増す一物 妻も横で驚いています
「精力増進のツボです 奥さん 帰ったらご主人の後始末お願いしますね オシマイ はははっ」
 驚きです 直接性器に触らずこんなになるなんて・・・

 所長は私の術着を戻し 手前のベッドに寝る様に指示しながら 電極の付いた機械をゴロゴロと押してきました。
腰と肩の何ヶ所かに電極らしい物を貼り付け 機械のスイッチを入れます。
少し腰がピリピリします 暫くすると肩が暖まってきました。  

 妻に向かった所長は赤外線を止め 固定の為のベルトを外すと 暫く背骨を揉んで足元に行き
「奥さん 今日は終了です ほら 足の長さ揃ったでしょ 立ってみてください」

 妻がベッドの横に立ちます
「あらっ? なんか変だわ バランスが取れない感じ・・・」
「今までのバランスがおかしかったんですよ 今が正常です 背も伸びているハズですよ」
「すごーい 腰の重みも無くなりました ありがとうございます」

 笑顔の妻に
「次回は電話で予約お願いします 私の用事が無い時なら休診日でも結構ですので」  
「わかりました じゃ着替えて主人待ちますね」
 衝立の陰に行き着替えている様です 20分程で私の電気も完了しました。

 着替えをして ソファで雑誌に目を落としていた妻に
「お待たせ さぁ 山下さん所行こう 退屈してるだろうからね」
 所長と3人で山下さんの待つ和室へ入ると
「やぁ 矢野さん終わりましたか? いかがでした?」

 妻が代表して
「とても楽になりました 所長さんって凄いんですね また予約して来る事にします」
「ご夫婦共に 次からは本格的に治療します あんまり間隔開けないでくださいね。
 山下さん じいさんのマッサージいかがでした? 今晩が楽しみでしょ はははっ」
 所長のことばに興味を持ちましたが 料金を支払いお礼を言って山下さんの車に乗り込みます。

 帰りの車の中で山下さんは
「うちの家内もあそこ好きなんですよ 所長より左半次じいさんのマッサージの方がいいみたいですけどね。」
 私は興味津々に
「山下さん 会長のマッサージってどんなんです? 普通と違うんですか?」
「うーん 簡単に言うと精力増強マッサージですかね 暇な時 一度お試しあれ
 治療の他にも 茶の間でいろいろサービスしてくれますよ
 所長も整体の他にアロマとかやってますから・・・色んな薬品有ったでしょ あれアロマに使うそうです」
 そんな会話してるうちに我が家に到着です。



二人の妻 66
桐 11/8(木) 21:51:20 No.20071108215120 削除
(誰かを待っているのか)

隆一はサイドカーを飲みながら、ちらちらと二人の様子を窺う。やがてまた扉が開き、二人連れの男が入ってくる。

「いらっしゃいませ」

入って来た二人連れの男のうち一人の顔を見て隆一は驚く、この前の土曜日、横浜で江美子に声をかけた男である。もう一人の男も同じくらい、30代後半といった年齢である。麻里は二人を見つけると「こっちよ」という風に軽く手を上げる。隆一がさらに驚いたことに、江美子までが男たちに向かって微笑を浮かべている。

隆一は気づかれないように顔を伏せる。男のうち一人の後ろ頭に、目立つ傷があるのが隆一の目に入る。男たち二人はカウンターの麻里と江美子の隣に座り、飲み物を注文する。「この前は……」とか「だって……」といった男たちと麻里や江美子の声が切れ切れに聞こえて来る。

(どういうことだ)

隆一は混乱する。あの男たちは一体誰だ。一人がその水上という男なのか。

いや、そんなはずはない。横浜でしつこく話しかけて来た男に対して江美子は「人違いだ」と繰り返していた。いくら何でも過去、不倫の関係にあった男から話しかけられて「人違い」と返すことは不自然だ。考えられるのは行きずりで知り合った男に声をかけられて……。

そこまで考えた隆一は愕然とする。江美子はここで麻里と一緒に男漁りをしているというのか。

(馬鹿な。そんなはずはない。いくら何でもそんなことをする女ではない)

そんなことをする女ではない、とはどちらの女のことだ? 江美子のことか、麻里のことか? 隆一は自問する。

(どちらもだ)

自分の先妻と今の妻、ともに清楚で純真だった妻たちがバーのカウンターで男を漁るなど、考えられない。

(……本当に考えられないか?)

考えられないといえば麻里が有川と不倫をすることも、江美子が結婚前に水上と不倫をした女だったということも考えられなかった。貞淑な妻、良き母としての麻里や江美子の姿は隆一の幻想の中にだけあったのではないのか。

麻里と江美子、そして二人の男たちは親しそうに話し、時々笑い声まで上げている。江美子の笑顔だけでなく、麻里のそれまでが隆一にまるで心臓を締め付けるような苦痛を与える。

別れた妻である麻里が何をしようが隆一が文句を言う筋合いのものではない。しかし、実際に麻里が他の男と楽しげに話しているのをみると、江美子に対するものと同じような、いや、ことによるとそれ以上の嫉妬を感じるのだ。

(麻里、お前がこんなことをしているのを有川は知っているのか。もし知っているのならなぜ奴は何も言わない?)

(有川も有川だ。俺が最終的に麻里のことを諦めたのは、相手が有川だったからだ。麻里に対して変わらない愛を捧げていた有川だったから、俺は麻里を譲ることが出来た。なのになぜお前は麻里をしっかり捕まえていない)

いや、早とちりはまずい。ただの飲み友達かもしれないではないか。麻里がインテリアコーディネーターとして仕事上付き合いのある人間に、江美子は単に紹介されただけかもしれない。江美子も銀行で営業をしているのだから、人脈は重要だ。男漁りなどと決めつけるのは早計だ。

隆一がそんな風に懸命に自分自身を落ち着かせていると、男二人と麻里が立ち上がる。一瞬江美子がためらう風情を見せるが、麻里に催促されて後に続く。男たちが勘定をしている間、隆一は気づかれないように顔を伏せる。

四人が店を出るとすかさず隆一は立ち上がり、バーテンダーに声をかける。

「いくらだ」
「1300円です」
「釣りはいい」

隆一は千円札を2枚置くと急いで店を出る。地上に出た隆一は、麻里たち四人がタクシーに乗り込むのを見る。隆一は急いでタクシーを止める。





--------------------------------------------------------------------------------


二人の妻 65
桐 11/8(木) 21:50:31 No.20071108215031 削除
隆一はその場で10分ほど突っ立っていたが、これ以上この場所で待っていると凍えてしまう。離れた場所でも良いからどこか店に入ろうか、それとも引き返そうかと迷っていると、通りの向こうから江美子に良く似た女が歩いて来ることに気づく。

(あれは……)

髪型といい服装といい、遠目では江美子にそっくりである。さっき店に入ったのはひょっとして江美子ではなかったのか、と隆一は驚いてその女を見つめる。女が近づき隆一と目が会う。瞬間、隆一はあわてて目を逸らす。

(麻里だ)

顔立ちは確かに麻里のものなのに、どうしてこんなに近づくまで分からなかったのか。あまりに江美子とよく似ていたため動揺していたせいか。

(違う)

雰囲気や歩き方が、隆一の知っている麻里のものではないのだ。5年経てばあれほど変わるものか。

麻里は幸い隆一には気づかなかったようで、江美子が入ったバーへと降りて行く。隆一はしばらく迷っていたが、近くのドラッグストアに飛び込むとマスクと脱脂綿を購入する。

隆一は綿を小さくちぎって口に含み、マスクで口を覆う。そして思い切って地下へと降りて行った。

「いらっしゃいませ」

バーの中は意外と広い。バーテンダーが隆一を認めて挨拶する。隆一はカウンターの出口側に近いコーナーに座る。

江美子と麻里はカウンターの反対側の隅に並んで座り、何やら話をしている。隆一が入ってきた途端、ちらと視線を送って来たが、すぐに何もなかったように話し出す。どうやら気づかれずにすんだらしい。

「何か作りましょうか」

バーテンダーに聞かれて隆一はマスクを口から外す。

「サイドカーを」
「かしこまりました」

バーテンダーは会釈をするとブレンデーとホワイトキュラソー、レモンジュースをシェイカーに入れてシェイクし始める。やがて隆一の前にカクテルグラスが置かれる。

隆一はサイドカーを呑み始める。バーテンダーの腕は悪くない。隆一は改めて麻里と江美子に視線を送る。二人はまるで姉妹のように見える。江美子がいわゆるサブリナカットにしてから多少なりとも感じていたことだったが、服装といい、仕草といい、非常によく似ている。

(昔の麻里に似ているというわけでもない。まるでもうひとりの麻里がいて、江美子がそれに近づいてきているといった風に思える)

それにしても江美子と麻里はここで一体何をしているのか。一人の男の先妻と今の妻が会って話をしている。あまり日常的な光景とは言えないが、世の中にはそういったこともさほど珍しくはないだろう。先妻が残して来た娘の養育問題など、相談すべきことはないとは言えない。しかしそれが男には内緒で行われているとしたらどうだろう。

さらに二人が出会ったきっかけが問題である。江美子は麻里のことを、10月にK温泉のTホテルで会うまで知らなかったのだ。それまで隆一や理穂との関係がうまくいっていなかったというのならともかく。いまさら麻里に何を相談することがあるというのか。

(いや、むしろ色々な問題が出て来たのは、あの時有川と麻里に会ってからではないのか)

「水」という名で送られて来るメールによって、江美子と水上の過去の不倫が露見したこと、そして江美子の驚くような変貌と不可解な行動。

(それらの出来事と麻里が関係しているなどとは思ってもいなかった。なぜなら有川のもとに走った麻里の側に今さら俺とかかわるような理由はないからだ。しかし、それは俺の思い違いだったのだろうか)

耳をすまして見ても、隆一がいる場所から江美子と麻里の会話は聞こえてこない。隆一の後でカップルが一組と、女二人連れの客が入って来る。その度に江美子と麻里は入り口の方へ素早く目を走らせる。



羞恥17
風水 11/8(木) 11:01:57 No.20071108110157 削除


 ふらふらとベッドから降りた妻に
「背骨の矯正を少しやりましょう 30分くらい掛かりますから その間にご主人を診ますね」

「奥さん真ん中のベッドにうつぶせで寝てください。
 ご主人は 術着に着替えてそちらの椅子にどーぞ。 
 下着もとっちゃってください 男性だし恥ずかしく無いでしょ はははっ」

 真ん中のベッドは頭、上半身、下半身の3つに分かれてて 独立して動く様です。
所長は妻の顎と両足首をベルトで固定します 
下の機械を調整すると電動で下半身と上半身の部分が少し離れたました 背骨を伸ばしている様です。 
 術着の背中を開き 移動式の赤外線放射器を背骨に近づけます。
「奥さん 熱くは無いはずですが 気分が悪くなったら言ってくださいね」

 所長は術着1枚の私が座る椅子の前に戻ってきました。
「さーて ご主人の番です どこか痛い所とか有りますか?」

「私は仕事でパソコン使ってるんで慢性の肩こりなんですよ 他は特にありません」
 答える私に所長は笑いながら
「男性機能は大丈夫ですか? 精力減退で来院する人って実は多いんですよ はははっ」

「もっとも こんな若くて綺麗な奥様が居れば問題ないでしょうね はははっ」
「いや そっちの方は今のところ大丈夫です」
 照れながら答えました。

「じゃ 診ましょう 後ろ向いてくださいね」
 先ほどの妻と同じ様に 顎・頭・背骨と所長の手が進みます。
妙に柔らかく そしてしっとりした手の感触に驚いていると
「ご主人は筋力の衰えからくる筋肉疲労の典型ですよ はははっ」
「背筋力が衰えて 若い時からのバランスが崩れてるんです 年取るとみんな同じです 右肩はうっ血状態ですね。」
「・・・・年ですか? 自分では若いつもりなんですけど・・・」
「はははっ みんなそう言います」

「肩こり直すだけなら簡単です あとは普段の生活の中で 使ってない筋肉を動かす事です
 じゃ あっちのベッドへどうぞ」



羞恥16
風水 11/8(木) 00:32:08 No.20071108003208 削除


白いレースの下着1枚の妻の下半身が露出します 前面のレースを透かして淡い繊毛が見えます。
恥ずかしいのでしょう 目を閉じてずっと無言です。

「ちょっと下げますね   失礼」
 所長の手が下着を10センチ程下げると 薄い陰毛が顔を覗かせます。
「本当は下着が無い方がよく分かるんですけど 
ご主人の前で下着脱がせる訳にはいきませんからね はははっ」

 私はつばを飲み込み 自分の声が震え無い事を祈りながら
「気を遣ってもらってスミマセン 私は別にかまわないんですが・・・」
 妻が私を見ます 何かを訴える様な顔をしています。

「いえいえ これでも大丈夫ですから」
 言いながら 所長は妻の足の付け根を押しています。
「何か着たまま施術する整体師も多いんですが 
 それだと 一箇所に圧力が加わった時 回りの筋肉や腱の動きが見え無いんで・・・
 スポーツ選手なんかは 女性でも全裸でマッサージ受ける人 結構居ますよ」
「私もオリンピックでメダル取った女子選手の整体やってますが いつも全裸です」

「へぇー 先生 それって役得ですね」
 私が不謹慎な質問をすると
「はははっ スポーツ選手は色気無いですよ 筋肉のかたまりみたいな人ばっかりですから」

「奥さん ちっょと恥骨押しますね」
 所長の手が陰毛の上を丹念に押します 妻は目を閉じたまま大きく息をついています。
私は足元から見ていたので確認出来ませんでしたが 
所長の親指が一瞬下着の中に入り 妻の淫唇に触れた様な気がしました。

「はい 最後に股関節です」
 と言いながら妻の下着を戻す所長
「足 開きますね 奥さん」
 妻の足首を持ち30センチ位広げました。

 妻の股間のクロッチ部分がよく見えます。
そこには 少しではありますが 明らかな染みが広がっていました。
当然気が付いてる筈の所長は何も言わずに 太股の内側から足の付け根 淫唇の両脇を丹念に押します。

「膝 曲げてください」
 足を閉じたまま両膝を抱え込む様に曲げる妻
所長は膝が胸に付くくらい持ち上げます
妻の淫部が強調されて 下着の上からでも その形がはっきり分かります。
染みも少し大きくなって ほのかに女のにおいが漂っています。

「はーい 完了です ほぼチッェク出来ましたので・・ ベッドから降りていいですよ」
妻の術着の裾を戻しながら所長は言いました。



二人の妻 64
桐 11/7(水) 21:12:56 No.20071107211256 削除
月曜の6時過ぎ、隆一は渋谷の、江美子が勤務する支店の近くの喫茶店にいた。

江美子には久しぶりに昔の友人と会うから遅くなると告げている。職場には外で資料調べをするからと言い残し、直帰扱いにしてもらっている。時差の関係で休日も仕事を強いられる職務であるため、多少の融通は認めてもらっているのだ。

隆一は渋谷駅近くのデパートのトイレで、それまで着ていたダークスーツから明るい色のジャケットと替えズボンに着替えていた。ここ2、3年はあまり袖を通していなかったものである。ネクタイもわざと派手なものに変え、眼鏡も昔のセルフレームのものをかけている。髪をジェルで固めると、ちょっと見では隆一だとは分からないだろう。

(探偵の真似事までして、いったい何になるのか)

江美子が何か隆一には言えないことをしているという、はっきりとした根拠はない。また、仮にそうだったとしても今夜行動を起こすとは限らない。そして仮に今夜、江美子が何か行動を起こしたからといって、その時にどうするという覚悟が隆一にある訳ではなかった。

しかし、このところの江美子の変貌振りが、隆一をなんらかの行動に駆り立てないではいられなかったのだ。

(麻里の時は、俺が麻里に裏切られたという衝撃よりも、麻里のもつ二面性を理解出来なかったことが別れの原因となった。だから、江美子と結婚する時は、以前の失敗は決して繰り返すまいと心に決めていた)

それは理穂をもう一度傷つけたくないからだと、隆一は理屈付けていた。しかし今はそれだけでないと分かっている。隆一自身が傷つきたくないのだ。

(俺が江美子と結婚したのは、本当に江美子を愛していたからなのか。江美子なら二度と傷つかないと思っていただけなのではないか)

隆一は今、そんな自分自身の狡さ、臆病さを目の前に突き付けられる思いだった。江美子も清楚で貞淑なだけの女ではない。有川と不倫をした麻里と同様、淫奔な面をもった女なのだ。その江美子を本当に愛することができるのかと。

(いや、麻里と有川はもともと愛し合っていた。割り込んだのは自分なのだ)

江美子はそうではない。隆一と知り合う前のこととは言え、妻子持ちの男と二年も不倫の関係を持っていた女だ。麻里よりも悪いではないか。言っていることの辻褄が妙に合いすぎていることも気になる。

そこまで思考を進めた隆一は、自分の心の醜い断面に気づいて愕然とする。

(俺は何ということを……)

江美子は水上と出会った時、奴が妻子持ちということを知らなかったのだ。俺と理穂がいながら有川と関係を持った麻里と一緒にはできない。

(しかし、麻里と江美子、どうしてこう重なることが多いのだ)

共通するのは差出人不明のメール。その謎を解けば、すべてのことがほぐれていくような気がする。あれは水上からなのか、有川からなのか、それとも……。

(とにかく、江美子の変貌の理由を確かめないと前に進めない)

隆一はじりじりする思いで店の通用口を見つめる。やがて7時少し前になると、白いコートを着た江美子が姿を現す。

(出てきた)

隆一は伝票を持ってレジへ向かい、手早く勘定を済ませて外へ出る。

理穂からプレゼントされた白いマフラーを首に巻いた江美子から少し離れて、隆一は後へ続く。気づかれないように2、3人を間に入れて歩くが、思いのほか尾行というものは難しい。

江美子は六本木通りと青山通りが交差したあたりのビルの地下1階にあるバーに入る。

(店に入るか? いや、それはいくら何でも危険だ)

またどこか喫茶店にでも入って見張るかとあたりを見回したが、適当な店がない。隆一は仕方なく少し離れた場所で佇む。

渋谷の街はクリスマスムード一色である。道行く人達も心なしか普段よりもカップルの比率が高いようである。

(俺は一体何をしているんだ)



二人の妻 63
桐 11/7(水) 21:11:35 No.20071107211135 削除
隆一と江美子は西湘バイパスを小田原に向かっている。からりと晴れて乾燥して澄み切った空はどこまでも高く、車窓から見える相模湾は空の色を映し出し、微風にさざめく波頭が白い海鳥のように見える。

「冬の海というのも良いですね」
「ああ」

助手席の江美子が顔を窓の方に向けて呟く。それまで運転に集中していた隆一がちらと江美子の方を向く。隆一は、江美子の瞳が濡れたように潤み、頬は薄いピンク色に染まっているのに気づく。

FM横浜の女性アナウンサーと、DJの男性作家の掛け合いが車の中に流れている。国道との合流地点での渋滞にかかった時、ハンドルを握っていた隆一の手に、いきなり江美子が手を伸ばす。

「危ないじゃないか」
「当分車は動きませんわ」

江美子は悪戯っぽく笑うと、隆一の手を自らの股間にいざなう。

「何をするんだ」

江美子の大胆な行為に隆一は驚く。

「スカートをめくってみて」
「こんなところで……」
「この位置なら大丈夫。隣りの車からは見えませんわ」

追い越し車線のワンボックスカーのドライバーは、なかなか解消されない渋滞に苛々した表情を見せており、こちらを気にする様子はない。

隆一は江美子に導かれるまま、グレーのスカートを持ち上げて行く。赤いバタフライのような小さいパンティに覆われた江美子の股間が姿を現す。

(これは……)

隆一が昨日、タンスの引き出しを探した時には見なかったものであるが、その時見つけたどの下着よりもエロチックである。

「触ってみて」

江美子に言われるまま隆一はバタフライに触れる。指先に微かな振動が伝わってくるのを感じた隆一は、驚いて江美子の顔をみる。

江美子は悪戯っぽい笑みを顔に張り付けたままバタフライをずらして行く。ピンク色の小さなローターが江美子の股間にしっかりと固定されている。

「江美子……」

あまりのことに隆一は唖然として江美子をみる。

「隆一さん、私は隆一さんの前ならいくらでも淫らになれるわ。でも信じて。それは隆一さんに対してだけなの」
「江美子、俺は何もそこまで……」
「私は隆一さんの前で本性を隠したくないの。私は職場では男の人と同じように営業で働き、家庭では良き主婦でいたいと思っている。それももちろん私の一面。でも、隆一さんには女としての私のもう一つの面を知っておいて欲しい」

江美子は隆一の手を両手で掴んで、露わになった自らの股間に押し付ける。江美子の淡い繊毛はしっとりと潤っており、秘裂からは今にも樹液がこぼれ落ちそうになっている。

「この下着も、ローターも、隆一さんのために買って置いたものなの。隆一さん、男の人ってみんなこんなものを使って、女の人を恥ずかしい目に合わせるのが好きなんでしょう?」
「江美子、誰からそんなことを聞いた?」
「誰でもそうよ、みんなそうだわ……」

江美子は情欲に潤んだ瞳を隆一に向けながら、うわ言のようにそうつぶやく。人が変わったような江美子の姿に隆一は恐怖さえ感じるが、その手を振り払うことが出来ない。ようやく渋滞の車が流れ出し、隣りのワンボックスカーが動き出す。

隆一は救われたような気分になり、ハンドルを握り、アクセルを踏む。隣りの席の江美子ははあ、はあと荒い息を吐いている。

「隆一さん、もうドライブは良いわ。ねえ、これからホテルに行きましょう」

江美子はとろんとした瞳を隆一に向ける。

「江美子をうんとお仕置きして、ねえ、不倫女の江美子を思い切りお仕置きして」



千代に八千代に
信定 11/7(水) 14:23:21 No.20071107142321 削除
第三十四章

「紹介しよう。これはワシの息子の幸雄だ」
千代と頬をうっすら赤く染めている幸雄を交互に見てニヤリとした。
「そうですか、息子さんですか」
庄次郎は驚きの声を上げた。
それは千代も同じだった。
この家には社長と高齢の住み込みの使用人だけが暮らしているはずだ。
妻とはずいぶん前に死別したと聞いていた。

「しばらく見んうちに体が大きくなったのう。少しはいいだろう」
そう言って息子のコップにワインを注いだ。
社長の顔は嬉しそうだった。
横山の乾杯の音頭でグラスを掲げた。
乾杯のどさくさに紛れ、幸雄は小首を傾げ微笑む千代をグラス越しに盗み見る。
「横山、簡単でいいからこれの紹介をしなさい」
社長は横山を見ずに、千代を見てから幸雄を見る。
そうしてから一人でウンウンと頷いている。

「はっ。では、ご紹介にあずかりまして」
横山は椅子から立ち上がった。
「立っても座ってもあまり変わらんぞ」
「そんなことはないですよ」
社長の声に庄次郎は生真面目な顔でそう言った。
その時、幸雄がプッと吹き出した。
横山が背伸びをしながら頭を撫でる姿に千代も吹き出した。
「ごめんなさい」
千代はテーブルに顔を伏せて謝ったが時既に遅く、込み上げる可笑しさを止めることはできなかった。
全員がドッと笑った。

「えー、坊ちゃまは全寮制の私学にお入りになられまして、この数年間、帰る間をも惜しみ、
勉学に運動にお励みになられ、そしてこのたび、第一志望の大学へ見事合格され・・・・・・」
そこで横山は感極まり、言葉が途切れる。
千代から素早く差し出されたハンケチに向かってペコペコと頭を下げた。
「・・・・・・社長もお出になった○○大学に入学され、この横山、本当に嬉しゅう存じます」
「どうもありがとう、横山さん」
若々しく伸びのある幸雄の声を初めて聞いた。
社長がご機嫌なのはこのせいだった。
「社長も八代さんも私めも、首を長くしてお待ち申し上げておりました」
隅の方で立っている、八代と呼ばれる使用人が目頭を押えていた。
「お前もこっちへ来て一緒に食わんか」
「滅相もございません」
社長の誘いを八代は頑として拒んだ。
庄次郎も千代も八代の声は数えるくらいしか聞いていないが、上品な声質だった。
幸雄は八代に小さく頭を下げた。
八代は直ちに上体を九十度に折り、肩を震わせていた。

「八代さんは社長の先代からお使いされており、お屋敷の全てを取りはからっておられます。
一時お暇を頂きましたが、坊ちゃまがお生まれになすった頃、お屋敷に戻られて、
幼少の頃はよーくお面倒を見てくださいました。ご立派になられた坊ちゃまのお姿に感無量でございましょう。
お亡くなりなられた奥様も天国でお喜びのことと存じます・・・・・・」
横山はハンケチで目頭を押えた。
「私めも、八代さんには数々の御指導、御鞭撻を賜わった次第でございます。
さて、坊ちゃまはお勉学の方はさることながら、運動の方も・・・・・・」
「その辺りで、もう止めんか。料理が冷めてしまうぞ」
「こ、これは失礼をいたしました。いつもなら八代さんがお支度されますが、
この度は八代さんを差し置いて、私めが料理を調達いたしました。そして、このお魚の・・・・・・」
「横山!」
社長のだみ声が轟いたあと、幸雄の笑い声が聞こえた。
体格は大人顔負けであるが、笑うとまだ子供っぽい顔になる幸雄に千代は優しく微笑んだ。
「この辺で私めは座らせていただきます」
頭を掻きながら座る横山に八代も笑顔だった。

「幸雄、どうだ?」
しばし食事に集中していて無言だった社長が唐突に言った。
「え、何がですか?」
戸惑を含んだ幸雄の返事と共に、全員が顔を上げる。
「ああ、料理は本当に美味しいですよ。寮にいた頃なんか、旨いものなんか滅多に食べられなかったですから」
幸雄は横山を見て小さく頭を下げた。
「これからは、お屋敷から大学へ通われるわけですので、いつでもご用意いたします」
横山の声に八代も頷いている。

「違う違う、幸雄」
「は?」
今度は横山がポカンと口を開けた。
「どうだ、こんな美人見たこと無いだろう」
自慢げに言う社長に、横山がパンと膝を叩き、尊敬のまなざしを千代に向ける。
ギョッとする千代に庄次郎は苦笑した。
「え?あ・・・・・・ああ、そう、ですね」
「何がそうですだ。お前はさっきから千代ばかりを見ておる」
「そ、そんなこと・・・・・・」
素早く目だけで千代を見て、慌てて視線をそらす幸雄の顔がみるみる赤くなる。
「素直に認めろ。千代は綺麗だろう、ん?楚々としておるだろう」
「は、はい・・・・・・」
幸雄は俯いて小さく頷いた。
「櫻井の嫁よ。羨ましいのう」
困った表情で顎を掻いている庄次郎を幸雄はチラッと見た。
その眼は、逞しい体格に全くふさわしくない、怯えた雛鳥のようであった。
「千代みたいな女を母に欲しいか?幸雄。ワシも欲しいぞ」
と言ってから豪快にがはは、と笑った。

「これからお家から学校へ通われるわけですから、これからもお会いできますね」
千代の笑顔に、幸雄の胸はキュッと締め付けられたのであった。



羞恥15
風水 11/7(水) 10:40:48 No.20071107104048 削除


「次は骨盤ですね 奥さん下着をちょっと下げますね」
 下着を5センチ程下げ 腰から下を丹念に押さえます。
「奥さん 力抜いてくれますか?」
「・・・はい」
「ちょっとバランスが悪いかな? どこが原因だ?」
 所長は独り言を言いながら左右の臀部を平均に押します。

「よーし 後は足だな・・・」
 そう言って妻の下着を元に戻し 足元に回り両足のつま先を揃えます。
「これこれ ご主人見てごらんなさい」
 私は妻の横たわるベッドに近づきます。
「ほーら こんなに左右の長さが違うでしょ はははっ」
 3センチほどの違いにびっくりする私に
「足の付け根の関節がズレてるんです 腰痛の一因ですね」

 所長の手はつま先から順に片足づつ太股にゆっくりと向かい 膝を越えたあたりで
「ちょっと足開きますね」
 膝を持ち20センチほど開きます。
足元に居る私から妻の下着のクロッチ部分が見えます。
ほんのり女性のにおいが漂ってる気がします。

 手が太股から足の付け根までゆっくり進み クロッチぎりぎりを両手で押しています。
この体勢で押されると クロッチの下で妻の秘唇は広がっているはずです。
しばらくすると所長は
「はい OK 次は仰向けになってください」
 言いながら術着を合わせテープを止めます。

 のろのろと仰向けになる妻 所長はまくらを差し込みます。
首の回り、両腕を丹念に押しチッェクする所長
薄い術着の為 妻の乳首がよく分かります。

 一度デスクに戻り 紙にペンを走らせ 足元に戻った所長は膝から下を入念に押しています。
「奥さん ちょっと失礼しますね」
 所長は術着の裾をヘソが見える所まで捲り上げます。





--------------------------------------------------------------------------------


悪夢 その88
ハジ 11/6(火) 23:12:20 No.20071106231220 削除
「思い違いをしないでほしいの」

 秋穂はその形の良いくちびるをほとんど動かさずに言いました。少年たちの歩みが止まります。

「私がこんな目に―――こんなことになったのは浩志のせいではないわ―――」

 彼女はこのとき、はじめて不安げに瞳を揺らします。

「ましてや、あなたたちのせいでもない―――」

 最後のほうは少し掠れてしまいましたが、声は届いていたようです。シャックが肩に置かれた友人の手を払うように振り返りました。

「なにが言いてえんだ、あんた―――じゃあ誰が悪いというんだ。まさか、誰も悪くないと―――」
「非は―――すべての責任は私にある」

 秋穂は軽くくちびるを噛み締めました。

「浩志のことがなくても、いつかはこういうときが来ていた」
「あんた、運命論者かなんかのわけ」

 それまで、口をはさまなかったシャックの隣の少年が問いかけました。

「じゃなきゃ、浩志を庇っているようにしか見えないんだけど―――」
「ちがう」

 妻はもどかしげに顔を歪めます。

「行為には全て結果がともなう―――逆にいえば、そこに至る要因は必ずある。私はあなたたちに抱かれながら、この状況をどうにか利用できないかと考えていた。少なくとも、このことで浩志の―――彼の同情を買うことくらいはできると―――」

「そんな卑しいことばかりを考えていた」

 妻の思い詰めた表情に私の胸は締め付けられるようでした。彼女はやはり悩んでいたのです。その一言一言が少年たちを素通りし、私の心に突き刺さります。

 しかし、それは他の人にはきっと理解できない心情でしょう。特に我々家族の置かれた現状を知らない他人にとっては。
 そして、やはり、そんな彼女の独白に感銘を受けたのは私ひとりのようでした。

「よく、わからないんだけど―――要するに―――」
「あなたたちに対して、たいへん失礼なことをしたということ―――」

 シャックは眉を八の字にして、乾いた笑い声を立てただけでした。

「高慢な女だな。俺たちなんか眼中にないというわけか。とても、犯された側が言うセリフじゃねえよ」

 少年は苛立ちを越えて、うんざりした様子でつづけます。

「要するに無礼はお互いさまだから、気にするなってこと?嫌なことは早く忘れちゃいましょうってことだろ。別にいいよ、こっちは。しっかり、おいしい想いできたわけだし―――」

 そうではない、と。秋穂はまるで頭痛をこらえるように頭を振りました。

「―――償いをしたい」



二人の妻 62
桐 11/6(火) 21:20:23 No.20071106212023 削除
結婚してから十年近く、いや、出会ってから十五年、隆一が知っていた麻里と、有川と関係をもっていた麻里は全く別人だった。

有川から送られて来た、写真が添付されたメールを麻里に突き付けた時、麻里は本当に何も身に覚えがないと言って否定した。何かの悪戯に決まっている。携帯メールの写真など何の証拠にもならないと。

(そう、ちょうど昨夜の江美子のように)

しかしその後、麻里に対する疑いは消えなかった。結局隆一は興信所に調査を依頼することによって、有川との不倫の動かぬ証拠を手にしたのだ。

(せめて最初に俺がメールを突き付けた時に事実を認めて、謝ってくれていたら……)

あの後、隆一はあれほど態度を硬化させなかっただろう。また、不倫の事実が明らかになっても、誠心誠意詫びた上で、二度と過ちを繰り返さないと誓ってくれれば隆一は許しただろう。

(しかしあの時麻里は、有川と関係をもったことについては謝るが、二度と繰り返さないと誓うことは出来ないと言った)

隆一にとっては信じられない発言だった。自分がやったことを反省していないのか。詰め寄る隆一に麻里は答えた。

「もちろん反省しています。でも、どうにもならないのです。私は自分を止めることが出来ないのです」
「何を馬鹿なことを言っている。自分の身体だろう。自分で止めることが出来なくてどうするんだ」
「あなた」

麻里は興奮する隆一を遮った。

「私と別れてください」
「なんだと」

隆一は驚いた。理穂を溺愛している麻里は、自分から離婚を口にすることは絶対にないと考えていたのだ。

「なぜだ」
「私といればあなたは、そして理穂も不幸になります」
「俺と別れてどうする。有川と一緒になるのか」
「なりません。有川さんもそのつもりはありません」
「嘘をつけ。もう俺を愛していないんだろう。おまえは有川を愛していたのだろう。学生のころからずっと。おれと結婚したことを後悔しているんじゃないのか」
「私が愛しているのはあなた一人です。有川さんを愛したことはありません」
「出鱈目を言うな。学生のころも有川と付き合っていた時期があるじゃないか」
「あれは……」

麻里はそこで言葉を詰まらせる。

「違うんです」
「どう違うんだ」
「とにかく違うんです。愛ではありません。少なくとも私の愛では」

(分からなかった。麻里のことが何も分からなかった。分かっていたような気になっていたのはすべて俺の幻想だったのか)

「あなた」

不意に声をかけられ、隆一は驚いて顔を上げる。

「どうなさったんですか、珈琲がこぼれそうです」
「ああ」

隆一は夢から覚めたような気分になる。目の前では江美子が心配そうに首を傾げて立っている。その姿を見た隆一は息を呑む。

(麻里……)

以前は健康的な小麦色だった江美子の肌が驚くほど白くなっている。はっきりした目元、豊かなヒップ、黒いサブリナヘア、そして洋服の趣味。目の前にいる女はまさに六年前の麻里とそっくりだった。そう、ちょうど麻里が有川と不倫を開始したころの。

(メイクのせいか……いや、それだけではない)

隆一はある可能性に気づき、愕然とする。

(昨夜送られて来た写真はひょっとして、水上からでも、有川からでもないのでは)

「隆一さん、お天気が良いから、ドライブに行きませんか。年末はまだ先だからそれほど道も混んでいないんじゃないかしら」

江美子は隆一に向かって無邪気に微笑みかける。



二人の妻 61
桐 11/6(火) 21:18:55 No.20071106211855 削除
(いきなり携帯を突き付けたのはまずかった)

翌日の日曜、朝食後の珈琲を飲みながら隆一は昨夜の流れを後悔する。

(確かに江美子の言う通り、あんなメールではなんの証拠にもならない。江美子のものでないかもしれないし、仮に江美子のものであってもなんでもない場面を写したものかもしれない)

江美子は昨日の朝同様、隆一に背を向けたまま食器を洗っている。理穂は友人と映画に行く約束をしているということで、朝から出掛けている。

隆一はちらと江美子の後ろ姿に目を向ける。昨夜と違ってパンツ姿だが、ぴったり生地のフィットしたそれには下着の線が見当たらない。

(またTバックか、それとも……)

隆一はそれ自身が生き物のようにくねくねとうごめく江美子のヒップをぼんやりと見つめる。

あんなことがあったのも、江美子はすっかり忘れたように平然としている。隆一を魅了する江美子の逞しいまでに豊満な尻も、一方でなにか女のふてぶてしさといったものを感じさせる。

昨夜いきなり素っ裸になった江美子は、隆一にのしかかり騎乗位の姿勢になると、激しく腰を使いあっという間に隆一の精を絞り取った。そしてことの終了後、唇や舌を使って隆一のものを奇麗に掃除したのだった。かつての江美子には考えられない積極的な行為だった。

「ああ、江美子、こんなに隆一さんを愛しているんです。そんな私が裏切るようなことをするわけないじゃないですか」

江美子はそんな風に甘く囁きながら隆一を粘っこく愛撫するのだ。

「わかるものか」

すっかり江美子のペースに乗せられた腹立たしさもあって、隆一はわざと冷たい口調でいう。

「不倫女の江美子のことだからな、完全に信じる訳には行かない」
「隆一さんの意地悪……」

江美子は隆一のものから口を離すと、くるりと後ろを向き、隆一の目の前で豊かな尻をゆらゆらと振るのだ。

「ねえ、お仕置きして、隆一さん。不倫女の江美子を思い切りお仕置きして……」

(勢いに負けてメールも削除してしまったし……これでは江美子に主導権を取られっぱなしだ。しかし、江美子がこんな強い女だとはおもわなかった)

江美子は隆一よりも六つ年下で、かつては職場での部下ということもあり、結婚前、いや、ほんの少し前まで隆一に対しては素直で、どちらかというと従属的な女だった。もちろん自分の意見をはっきりもっているところはあり、そんな強さに隆一がひかれたのは確かだが。

一方、今の江美子は少しでも隆一に疑いを生じさせるようなことがあれば、女の武器を最大限に駆使してそれを叩き潰していく。まるで別の人間になったようである。しかしながら以前と変わらない素直さや純真さも残っているのだ。昨日、理穂からマフラーをプレゼントされた時に流した感激の涙が偽りのものであったとは思えない。

(水上との不倫が発覚してからだ)

あれから江美子はしばらくの間沈んでいたが、ある時から開き直ったような態度を見せるようになった。水上との関係は隆一にとって愉快なものではなかったが、隆一と出会う前のことであり、江美子も最初は水上という男を独身だと思い込んでいたのだから、所詮、隆一が今になっていつまでも責め立てて良いような問題ではない。

結婚前に、相手に対して自分の過去をすべて明らかにしなければならないといった決まりはない。そんなことを言い出せば、隆一にも江美子に話していなかったことはたくさんあるのだ。

(たとえば、麻里と離婚した理由だ)

隆一は、麻里が有川と関係をもったことに対してはもちろん憤りを感じたし、今でも完全に許せた訳ではない。しかしそのことだけなら麻里と別れを選ぶことはなかっただろう。

誰にでも過ちはある。そして償えない過ちは滅多にないというのが隆一の考えである。理穂のためにも夫婦関係をやり直すという選択肢は当然隆一の頭の中にあった。

(しかし、俺は麻里との別れを選んだ。それは、俺が麻里のことが分からなくなったからだ)



羞恥14
風水 11/6(火) 09:06:26 No.20071106090626 削除


「ちっょと失礼しますね 寒かったら言ってください」
 無造作に背中のマジックテープを上から順に剥がします
ベリッ ベリッ っとテープが剥がれると妻の背中が見えてきます。

 全部のテープを剥がし術着の合わせをくつろげる所長
背中全体が見える様に上腕部まで露出させます
細身の妻の背中が現れ 先ほどまでしていたブラジャーの跡が妙に色気を醸しだします。
椅子の上の臀部には 白いレースの下着が見えます。

 妻は緊張してるのか終始無言です。
所長は妻の背中を暫く眺めてから 背骨とその周囲を上から順にゆっくりと触っていきます。
手が腰まで降りてくると次に左右の肩をチッェクしています。
「奥さん 両手を上げてください」
 所長の手が脇の下から腰までの全体を押しています。

 妻の背中を動き回る手の動きに 妙な興奮を覚え 無言で見つめる私
「奥さん 肩こりと腰の貼りの原因は 背骨のゆがみですね 
 ちっょと曲がってるんで その回りの筋肉が常に収縮して血行を阻害してます」

「ご主人 見ただけでも分かるでしょ こことここがちょっと左にずれてるんですよ」
 所長の指の先を見ますが 私には全く分かりません。
「首・顎・頭からくる肩こりは時間が掛かりますけど 背骨の場合は 案外簡単です はははっ」
 笑いながら術着を合わせテープを止めます

「はい奥さん 向き直ってください 足を組んでもらえますか?」
 妻が所長に向き直り 足を組みます。
「やっぱり左足を上げますね。 これから足を組む時は 意識的に右足を上げる様にしてください。
 それだけでも 背骨の矯正には有効ですので・・・」

「それじゃ 次 一番奥のベッドにうつぶせで寝てください。 
  あごを穴の空いてる所に合わせてください 手は身体の横に」
 奥の黒いレザーのベッドに妻が横になります。
頬が少し紅い様にも見えます 照れているのか それとも興奮してるのでしょうか。

 無言で背中のテープを剥がし 合わせ目を広げる所長
下着一枚だけの妻の裸体がベッドに現れます。 
今日はTバックを穿いてこなかった妻に 安堵感とちっょと残念な気持ちが入り交じります。

所長はもう一度首から腰まで背骨沿いにゆがみを調べています。
先ほどより時間を掛け入念に押しています。
ときおり 妻が大きくため息をついてるのが分かります。



二人の妻 60
桐 11/5(月) 21:15:25 No.20071105211525 削除
「貸してください」

江美子は隆一の問いには答えず、突きつけられた携帯に手を伸ばす。

「メールを削除するつもりか」
「まさか、そんなことはしません」

江美子は携帯を受け取ると、メールの本文を読み、改めて添付された写真を見る。二通のメールとそれぞれに添付された写真を見終わった江美子は、表情をこわばらせて黙り込んでいる。

「どういうことか説明してくれ」

隆一に声をかけられ、江美子は顔を上げる。

「……これは、悪戯です」
「なんだと?」
「この前と同じです。『水』というのは水上のことです。私に嫌がらせをしているのです」
「これに写っているのは江美子だろう?」
「わかりません」
「わからないだって?」

隆一は苛立ちの声を上げる。

「この服装も、昼間に江美子がしていたものだ。髪型といい、どう見ても江美子じゃないか。昼間に○○ストアやその前の公園で撮られたんだろう」
「こんな写真、撮られた記憶はありません。私にはまったく身に覚えのないことです」
「証拠があるのに否定するのか?」
「証拠? 証拠って、何の証拠ですか? ○○ストアはチェーン店です。どこの店も内装は似たようなものです。この公園にしたって、ベンチとその周りしか写っていません。私が買い物に行く○○ストアだという証拠も、その前の公園だという証拠もないのです」
「江美子、自分が何を言っているのかわかっているのか?」

隆一は呆れたような声を出す。

「ここに写っているのは江美子だろう?」
「そんな風にも見えます」
「そんな風に?」
「この前も申し上げたように、これくらいのサイズの写真なら合成でなんとでもなります。今の私を写したものとは限りません」
「しかし、この服装は……」
「隆一さん、仮にこれが、昼間の私を写したものだとします。だからどうだというのですか?」
「開き直るつもりか?」
「そうではありません。もしも私だとしても……このメールに書いているようないやらしいことを私がしているという証拠にはならないということです」
「……」
「買い物をしているときに私は急に気分が悪くなりました。しばらく我慢していたんですが、どうにも辛くなってしばらく公園で休んでいたんです。その時に撮られたものかもしれません」
「江美子……お前」

隆一は江美子の言い分に唖然とする。

「言っていることが滅茶苦茶だぞ。この写真は自分のものじゃないと言ったり、自分のものだと言ったり、いったいどっちなんだ」
「私が言いたいのは、こんな写真やメールはどうにでも細工が出来るということです。隆一さんは私を信用していないのですか」

江美子はまっすぐ隆一の目を見つめる。その目の真剣さに隆一は思わず怯む。

(しかし、ローターが……)

隆一が思わず脱衣籠の中で見つけた淫具のことを口にしようとすると、江美子が機先を制するように口を開く。

「私は隆一さんを裏切るようなことは絶対にしていません」

江美子は挑むような口調でそう言うと、ネグリジェを脱ぎ捨てる。江美子がその下に何も着けていなかったので、隆一は驚く。

「信じてください」

江美子はそうほざくように言うと、全裸のままで隆一に抱きついていった。



二人の妻 59
桐 11/5(月) 21:13:59 No.20071105211359 削除
その夜、隆一はなかなか眠れないでいた。

理穂からもらったプレゼントのせいで幸福そうにしている江美子に対して、ローターのことはついに問いただすことは出来なかった。

隣りのベッドで江美子は静かに寝息を立てている。その安らかな寝顔を見ていると、それが今朝がた隆一をノーパンで挑発した女と同じ女だとはとても思えない。

(まるで江美子の中に二人の女がいるようだ)

清楚な妻であり、また理穂に対する態度で分かるように良き母としての素質を持った女。そして露出的な服装で男を翻弄し、ローターを身につけて外出する淫らな女――。

(それにしてもあのローターは)

江美子のイメージにはまったく合わない。30を過ぎるまで独身でいた女が全く肉欲がないとは隆一もさすがに思っていない。当然男性経験もあったしオナニーくらいはすることもあるだろう。ああいった「大人の玩具」も最近はネット通販などで女性も買い易くなったと聞いている。ローターの一つや二つ、持っていてもおかしくない。

しかしながら近くのスーパーにそんな大人の玩具をつけたまま買い物に出かけ、人目のある場所でひそかにオナニーに耽るということが考えられないのだ。

世の中にはそういった秘められた性癖を有する女性もいるだろう。だが、あの清楚な江美子がそんな淫らな行為に耽る女だということは隆一には信じられない。

(しかし、麻里のときも俺は同じように思っていた)

隆一が五年前の、麻里の不倫が発覚したときの苦い記憶を反芻していると、枕元に置かれた携帯電話がいきなりメールの着信を告げた。

(誰だ、こんな時間に)

隆一は不安に駆られて携帯電話を取り上げ、メールを開く。それを目にした隆一は激しい衝撃を覚える。

『表題:奥様の雄姿です』
『本文:ご無沙汰しています。さっそくですが、今日の午後、○○ストアで買い物をされている江美子の姿をお届けします。様子がおかしいと思いませんか? 実は江美子はオマンコにしっかりとローターを当てて、激しく感じながら買い物をしているのです。どうです? そういわれて見ればいかにも目が虚ろでしょう? こんな風に暇があれば江美子を調教させてもらっています。 水』

メールには確かに江美子が、見覚えのあるスーパーで買い物をしている写真が添付されている。やや内股で身を屈め、何かに耐えるように眉をしかめている様子は、敏感な箇所に当てられたローターから生じる快感をぐっと堪えているように見える。

隆一が茫然としていると、続けてもう一通のメールが届く。

『表題:江美子ついにいっちゃいました』
『本文:○○ストアの中ではなんとか恥をさらさすにすんだ江美子ですが、耐えられなくなったのか近くの公園のベンチに座ったまま、気をやってしまいました。その時の江美子の姿です。どうですか、実に気持ち良さそうじゃないですか。 水』

次のメールにもやはり江美子の写真が添付されている。公園のベンチに座ったまま股間を押さえるようにしている江美子はぐっと目を閉じ、口を半開きにさせ、あたかもたった今快楽の呻きを発したように見える。白いセーターとグレーのスカート、そしてサブリナカットの黒髪は確かに江美子のものだ。

(こんな……馬鹿な)

逆上した隆一は隣のベッドで眠っている江美子の肩に手をかけ、揺り起こす。

「江美子、起きろ、起きるんだ」
「う、うーん」

江美子はぼんやり目を開く。

「隆一さん……どうしたんですか」
「しっかり起きてこれを見ろ」
「何? こんな夜中に……明日の朝じゃいけないの?」
「ブツブツ言わないで見るんだ」

薄いピンクのネグリジェに身を包んだ江美子は、ベッドの上に半身を起こす。隆一は江美子に携帯の画面を突きつける。完全に眠りから醒めないのかぼんやりしていた江美子の表情が見る見るうちに硬くなる。



千代に八千代に
信定 11/5(月) 15:44:38 No.20071105154438 削除
第三十三章

 運命的なきっかけから会社に入って早十年が経過した。
千代もそろそろ三十路の声を聞く妙齢とは言えない年齢となった。
だが、童顔の千代は年を重ねても初々しく、その美貌とて衰えることはない。
若干の肉付きのせいで、むしろ若い頃よりも凹凸のハッキリとした姿態となり、艶美さが備わっていった。
千代は健康のためにと、朝早くと夕刻に小一時間ほど走っている。
そのためプロポーションはしっかりと維持していた。
驚くことに庄次郎が知る限り、結婚してから一日たりとも欠かすことなく続けている。
体がなまるのが絶えられないらしい。これもババ様の教えの賜物ということだ。
ある日庄次郎も一緒に併走したが、とても千代のスピードにはついて行けなくて音を上げた経験がある。
それいらい千代と走るのは止めた。

 庄次郎の年齢は既に四十も半ばになっていた。
子が欲しいと願っているのだが、まだ子宝には恵まれない。
焦りは感じるがこればかりはどうしようもない。
そこのとで一度話し合ったが、「ごめんなさい」と呟く哀しそうな千代の顔を見て、二度と口にしないと決めた。

 二人は今や会社にとって無くてはならない存在となっていた。
数日後、二人は社長宅に呼ばれた。
社長宅に上がるのは久しぶりだが、その広さと豪華さに改めて圧倒される。
千代はこの屋敷で横山と共に、書類の整理や社長の身の回りの世話や手伝いなどをすることがある。
そのため、たびたび訪れているので庄次郎ほど感嘆の声はあげない。

 ピカピカに磨かれた大理石でできた食卓の上には豪かな料理が並んでいる。
座っているのは四人だけだ。
呼ばれたのは庄次郎と千代と横山だけだった。
どうやら入社十年の祝いということらしい。
「不況に喘ぐこの日本で、まずまずの業績を維持できておる」
ワイングラスを掴み、第一声のだみ声を発した。
「全く君らのおかげだ」
その言葉の真意の程は定かではないが、業績アップに一躍を担っていることは間違いない。
横山は例の如く米つきバッタのように頷いている。
「今日はその祝賀ということだ。今回は全部横山が調達した仕出しだが、一流品を揃えておる。
櫻井も千代も大いに食ってくれ」
当初千代のことはさん付けで呼んでいたが、早いうちから呼び捨てとなっていた。
もっとも、祖父ほどの年齢差があり、雲の上のような存在の人だ。
会社の全ての社員を呼び捨てていることもあり、何ら違和感はない。

「横山、連れてこい」
唐突に指示が飛んだ。
横山は「はっ」と、声を上げ、勢いよく立ち上がった。
何事かと二人は顔を見合わせるが、社長はニヤリと笑うだけである。
しばらくして横山は若い男を連れて戻ってきた。
その男の胸までしかない横山は満面の笑みを浮かべている。
まだ未成年のようだが、上背があり重厚感のある体格をしている。
ふてぶてしい態度に見えるのは相当な怒り肩のせいだ。
何か運動をしているに違いない。
かなり鍛錬された体だ。

「突っ立っとらんで、こっちへ来い」
社長は手招きをして呼び寄せる。
横山は更に小さくなり若い男の前で掌を見せている。
「ささ、どうぞ前に」
まるで腫れ物でも扱うように。
「そこへ座れ」
社長は自分の隣の開いている席に座るよう指示した。
「さ、こちらにお座りください」
ニコニコしている横山にペコリと頭を下げ、椅子を軋ませて座った。
真一文字に唇を閉じている若い男は、少し緊張しているように見える。
視線が合った千代は小首を傾げ小さく微笑む。
先に視線を外した男の顔が上気した。





--------------------------------------------------------------------------------



羞恥13
風水 11/5(月) 07:47:54 No.20071105074754 削除


 所長は廊下の奥の1枚のドアを開けます なんとドアには美空ひばりの大きなポスターが・・・
「じいさんの趣味なんです 剥がすとおこられるんで・・・ どうぞ こちらへ」
 招かれ足を踏み入れると・・・・

「すごーい」
「これは凄い」
 おもわず驚きの声を上げた私たちに
「設備は関東でも五指に入りますよ 機械にお金全部つぎ込んでるんで おかげで未だに独身です はははっ」
 20帖は有る施術室には 3つの違った形状のベッド・壁一面の様々な機械・デスクは高級そうなPC
 薬品棚の中にはカラフルな多種の瓶 書架には高そうな本がびっしり そして妙に明るい照明
「特殊な無影灯を使ってます 影があると施術しずらいんで はははっ」

「では奥様から診ましょうか ご主人はソファで見ててください 説明しながら進めますので」
「はい よろしくお願いします  服はこのままでいいんですか?」
 妻がちっょと緊張して聞きます

「そこの衝立の裏の籠に術着がありますので 下着1枚でそれを着てください。」
 衝立の陰に隠れ術着に着替えた妻が出てくると
「どうぞ この椅子にお座りください。」
 デスクでカルテの様な物を書きながら 前の椅子を指します。

 術着は膝までのかっぽうぎのようで 背中の何カ所かのマジックテープで止める様になっています。
「当医院では 全身の状態をチッェクして症状を緩和する施術を行います 奥様 どこか調子悪い所有りますか?」
「えーとっ 肩こりとちょっと腰が張ってるくらいです。」
「内臓の調子はいかがです? 女性は生理痛とか便秘の人が多いですけど」
「生理痛が酷い時はありますが 便秘とかはありません」
「了解しました その程度なら数回通ってもらえば楽勝です はははっ では後ろを向いてください」

 クルッと椅子を回しうしろを向く妻に
「失礼します 痛かったら言ってくださいね」
 所長は両手を妻のうしろから 耳の下 顎のあたりに当てます。
「うーん 顎の噛み合わせはいいようですね。 あまり気にしてる人いませんけど ここは健康に一番重要な関節なんですよ はははっ」

 続いて両手で頭を押しています 頭蓋骨を確認している様です。
「奥さん ちっょと頭を前に傾けてください 首と脊椎上部を確認します」
 妻が頭を垂れると十分に時間を掛け首の裏側と背骨の上部を触ります。
強く押すのでは無く 軽く皮膚の下に有る何かを探している様な手つきに見えます。

 所長は妻から手を離すとデスクの書類に何か書き込んでいます。
想像していた整体とはまったく違う展開に ただ感心している私と妻に
「今日は最初なんで 主に全身のチェックをします 
 悪い所さえ分かれば 次回からの施術は簡単ですからね
 やみくもにマッサージするのは 下手をすると患部を悪化させることもありますから」

 妻も感心して
「本格的なんですね 先生  ちっょと不安も有ったんですが なんか安心しちゃいました」
「私の所に施術法を教わりにくる整体師さんもいますよ 定期的に講習会もしてるんです」
「そりゃ凄い いい先生を紹介してもらえました 山下さんに感謝です」
「はははっ ご主人そんなに大したものでもないですよ・・・・」

 所長は妻に向き直り
「じゃ奥さん 背骨と肩胛骨診ましょう 肩こりはここと首ですから」



卒業後 22
BJ 11/4(日) 14:28:58 No.20071104142858 削除

 その日仕事を終えてから、私は赤嶺との待ち合わせで使っている「コラージュ」という店に行った。

 赤嶺はいつものようにすでに来ていて、現れた私を見て片手を上げた。
「相変わらずしけた顔してるな。この世の中に楽しいことは何もないのか」
グラスを揺らしながら、赤嶺はのぞきこむような目で私を見た。私はその視線を手で邪険に振りはらった。
「今はくだらん話をする気分じゃないんだ」
「ほぉ。じゃあどんな話がしたいんだ」
「・・・・・・・・」
「今日、奥さんと話したよ」
 何気ない世間話のような声で言った赤嶺の言葉に、煙草に火を点けようとした私の手がとまった。
 妻とはここ2、3日、ろくに会話をしていない。遼一の前では仲の良い夫婦を装いながら、ふたりきりになると私たちの声は途絶えていた。
「けんかをしたそうだな」
「――――――――」
「この前俺が言ったこと、あれはすべて冗談だと言ったろう」
「嘘をつくな。お前は知るはずのないことを知っていた。瑞希から聞いたとしか思えないことを、今だって」
「ああ、奥さんから聞いたさ。電話でな」
「電話・・・・・」
「時々、電話で奥さんと話していた。それはたしかだが、会ってはいない」
 赤嶺の態度はいつものように超然としていて、少しの動揺も見えない。ということは、この男が真実を語ろうが嘘をつこうが、私には決して見抜けないということだ。
「―――いつからだ?」
「ここ半年のことかな。最初は俺からかけていた。今は半々かな。奥さんからかかってくることもあれば、俺からかけることもある」
「瑞希と何を話す?」
「尋問かよ。―――プライベートなあれこれについてさ。奥さんはあれでかなり孤独なひとだからな。お前のほかにはろくに話し相手もいないだろ。相談したいことがあっても、お前以外には誰もいない。悩み事を打ち明ける相手もいないんだ」
 もともと寡黙な妻だが、この一年で私に何か相談事をした記憶はない。それは私たちの間に出来た距離をあらわしている。
 妻にとってその唯一の相手は赤嶺だったのか。
「わざわざ時間をつくって瑞希の相談相手になってやっていたとでも言うのか。いつからそんなにフェミニストになったんだ」
 プレイのときはあんなに苛酷に妻を責めるくせに―――
 言外に皮肉をこめた私の言葉を、赤嶺は涼しい目で受け流した。
「お前が何を考えているのか分かるが、それは見当違いもはなはだしいな。俺はどんなときでも、愛を持って奥さんに接している。奥さんだってそれは分かっているさ。だから、あんなふうに応えてくれる。分かっていないのは、お前だけだ」
 赤嶺の激しい責めに、なよやかにくねる妻の裸身が脳裏に蘇る。
 徐々に快美の響きをつよめていく吐息が、聞こえる。
「それに肉体だけの関係なんて、いくら俺でもむなしいからな。奥さんが何を感じて、日々をどんなふうに生きているのか、知りたいのさ。最初はお前抜きで俺と会話することに抵抗を感じていたようだったが、今はあれこれ聞かずとも喋ってくれる」
「・・・・・・・」
「奥さんはお前が思っているような女じゃないよ。感情はゆたかだし、たくさんの言葉も持っている。お前は奥さんを型にはめて、そのままのイメージでいて欲しいのかもしれないがね」
「・・・・そんなことはない」
「そうかね」
 しらけたように短く言って、赤嶺はグラスに口をつけた。
 この―――眼前の男は、プレイのときには必ずと言っていいほど、妻の身体を縄で縛る。己が身の自由を奪われ、乳房を卑猥な形に絞り出された妻をうつくしいと言う。
 一方でこの男は、私の存在が妻を縛っているのだ、と言外になじっている。妻が自由でいられないのは、私のせいであると言うのだ。
 何という矛盾。しかしその矛盾を矛盾でなくしているのは、妻が赤嶺相手に電話で内心を打ち明けていたという事実だった。そしてその事実こそが私を苦しめた。
 そんな私に、赤嶺は容赦なく追い討ちをかける言葉をつづけた。
「そうそう。奥さんと電話で話したときに、あらためて信州行きのことを聞いてみた」
「・・・・・・・・」
「行ってもいいそうだ。もちろん、お前が留守を預かることを前提で」
 薄暗い店内に、赤嶺の瞳がきらりと光っていた。

 その晩はあまり遅くならずに家に帰った。
 寝室の衣装棚に背広をしまっていると、妻が後ろから声をかけてきた。
「お夕食はもういいんですよね」
「ああ。外で食べてきた」
「赤嶺さんと」
 振り返ると、ベッドに腰掛けた妻が私を見上げていた。
「何もかも、お聞きになったのでしょうね」
 しんとした声音で、妻は呟くように言った。
「何もかも、とはおおげさだな」ぱたんと棚を閉めて、私は真正面から妻に向き直った。
「知らなかったことを知っただけだ」
 妻が考えこむような目で私を見つめる。
 その表情は何かを待っているようにも見えた。
 だが、私には分からない。妻が何を考えているのか分からない。
 いつからこんなふうになってしまったのだろう。


 ―――奥さんはお前が思っているような女じゃないよ。


 ふと気づくと、妻が泣いていた。
 なぜ、泣いているのだろう。
 私には分からない。
 分からないままに、妻の肩にそっと手で触れた。その手を邪険にはらって、妻は両手で顔をおおった。
「あなたが―――分からない」
 薄紅の唇がうごいて、そんな言葉を紡いだ。
 分からない?
 それは、私の台詞だ。
「瑞希―――」
「私、赤嶺さんの旅行のお誘いを受けました。それもお聞きでしょう?」
「・・・・ああ」
「それでも、あなたはとがめない」
 こんな妻を、と妻が言う。
 とがめたくないわけじゃない。とがめられないのだ。私にはその資格がないから。もうずっと前にその資格をなくしてしまっているから。
「―――俺に何を言ってほしいんだ?」
 苛立ちを含んだ声で、私は低く怒鳴った。ほら、私はこんな間抜けな言葉しか口に出せないのに。
 涙で濡れた瞳が私を睨んだ。
「何も言って欲しくなんかありません」
 きっと睨んだまま、妻は全身で私を見上げていた。
 妻の唇がふるえながらうごくのが見えた。
「わたし、赤嶺さんのことが好きです」
 好き、あなたよりもずっと好き、とむしろ童女のようにあどけなく聞こえる口調で妻は言葉をつづけた。


 あのひとはわたしのはなしをきいてくれる、わたしのいうことをちゃんとわかってくれる、わたしをわかってくれる―――


 うわごとめいた口調で、妻の唇からぽろぽろと言葉が零れる。


 その通りだ。私には分からない。君のことが分からない。今では赤嶺のほうがずっとよく分かっているんだろう。でも、それは君が何も言ってくれなかったからだ。私に対して本心を語ってくれなかったからだ。すべて私のせいばかりにしないでもらいたい。けれど、ああ、いいさ。結局は君が正しい。私はどうしたって君をとがめられないのだ。なぜなら、先に裏切ったのは、何度も裏切ったのは私だからな。あの夜、差し出された白い手を握らなかった瞬間から、私は決定的に間違ってしまったのだ。


 濁流のように脳内に乱れた感情があふれる。けれど、その感情は胸の内でくすぶりつづけ、喉を通過するうちに灰となって燃え尽きてしまう。
 私は突っ立っている。無表情のまま、棒のように。やがて妻は落ち着き、或いは疲れてベッドに戻るだろう。私は彼女の傍らに身を横たえるだろう。何事もなかったかのように眠るのだ。世界で一番近い距離で。
 そして目覚めた後は、また遼一の前で演技をつづけるのだろう。妻はうまくやってのけるだろう。私もうまくやれそうな気がする。今なら。演技なら。



卒業後 21
BJ 11/4(日) 14:17:50 No.20071104141750 削除

 翌日の夜のことである。いつもよりも早い時刻に私と妻は床についた。

 眠れなくて、傍らの妻を見ると、彼女はすでに目を閉じていた。安まらない心を抱えながら、私は暗闇に仄白く浮かび上がるその顔を見ていた。
 身体が疼いた。
 手を伸ばし、私はネグリジェの胸に触れた。妻が目を開け、咎めるように私を見る。かまわずに胸をさわっていると、妻は身を起こし、一昨日の晩のように私の性器に指を絡め、ゆったりとさすった。
「それじゃ駄目だ。今日はしたいんだ」
 私は妻の手から身を離し、ベッドの上で彼女と向き合った。
 妻は額に垂れ落ちた髪をかきあげながら、頸を横に振った。
「無理言わないでください。遼一君がいるんですよ」
「遼一が来てからろくにしていない。苦しいんだ」
「だから、手と口で・・・」
「君を抱きたいんだ」
「また肩に傷が出来ますよ」真面目な顔で妻はそんなことを言った。「今度はもっと深く」
「・・・瑞希は欲しくなったりしないのか。それとももう間に合っているのか」
「何のこと・・・・」
「時々、俺に隠れて、赤嶺と会っているだろう」
 私の言葉に、妻の瞳が光った。
「おっしゃる意味が分かりません」
「赤嶺がそう言っていた」
「嘘です。私は会っていません」
「だが赤嶺は、君から聞いたとしか思えない話をした。あいつが知っているはずのない話を」
 暗闇でも妻がすっと目を逸らしたのが分かった。今夜、はじめて見せた動揺の表情だった。それを見てとって、私の心も揺れた。
 こわばった口が勝手に言葉を紡ぐ。
「それならそれでかまわないさ。瑞希があいつと会おうが何をしようが、俺は咎めたりしない。最初に君を引きこんだのは俺だからな。咎める資格などないのは分かっている」
 先回りしてそんなことを言ったのは、こんなときでも夫としての余裕を保っておきたいという滑稽な見栄からだったか。
 本心とかけ離れた台詞を吐きながら、自らの小ささと醜さに、私は深く絶望した。
 しばらく後―――
「とがめない、何も言わない、というのは、もう私のことを妻と思っていないからですか?」
 はっとするほど強い声がした。
 妻が真正面から私を見ていた。
「君のほうこそ、もう俺のことを夫だと認めてはいないのだろう。一年前からずっとそうだったのじゃないか」

―――奥さんは今でもお前を愛していて、お前のことを決して裏切らないと信じているのかね。

 白い手の幻影がちらつく。
 深い失望をたたえたあの瞳の色も。

「なぜあなたがそんなふうに言うのか分かりません。それならばどうして今も私はここにいるのですか?」
「義務感―――だろう。それとも同情か」
 どちらでも同じことだ、と私は吐き捨てた。つもりにつもった想いが自然に言葉となって出てきていた。
言ってはならぬことだと知りながら。
 妻は黙った。
 おそろしいような沈黙の時間が過ぎる。
 やがて何も言わずに妻は立ち上がり、静かに部屋を出て行き、朝になっても戻ってくることはなかった。


「伯父さん、寝不足じゃない。目の下の隈がすごいよ」
 リビングに行くなり、遼一が目を丸くして行った。
「そうかね」
 つづけて私は何か言い訳をしようとしたが、うまく言葉が見つからなかった。
「今はお仕事のほうが忙しいのよ、伯父さんは。再来月からは東京へ行かなくてはならないし」
 やわらかい口調で、妻がさらりと言った。
 思わず妻の顔を見たが、彼女はその視線にこたえずに朝食の支度をつづける。
 かつての妻は人前で演技を出来るようなタイプではなかった。しかし今は、遼一に私たちの間の軋轢を感じさせまいという気持ちからであるとはいえ、私よりもよほどうまく嘘をつく。そう思った。
 妻もまた眠っていないはずなのに、その顔色はいつもと変わらない。彼女の演技は完璧で、遼一が何も気づかないのも道理だと言うべきだった。
 考えてみれば、この一年彼女はずっと演じつづけていたのだ。定期的に赤嶺に抱かれるという非日常的な生活を送りながら、私の前では以前と変わらない貞淑な妻でありつづけた。それはリセットのようなものだったかもしれない。結婚当初の無機質なまでに「よき妻」であった彼女。夫に対して愚痴も言わず、弱みも見せない妻に、私は次第に寂しさと苛立ちを感じるようになっていったが、この一年間の妻はあの頃の妻によく似ていた。
「やっぱり寝不足だね、伯父さん。会社、大丈夫?」
 ぼんやりとしている私をのぞきこんで、遼一が心配そうな声を出した。



二人の妻 58
桐 11/4(日) 09:19:09 No.20071104091909 削除
「家でお鍋なんて久し振りね」

理穂が目を輝かせる。

「そんなに久しぶりかな」
「そうよ、5年……いえ、6年以上はやっていないわ」
「ごめんなさい、理穂ちゃん、お鍋が好きだったの? もっと早くすれば良かったわね」
「あ、いいのよ。江美子さん。特に好きって言う訳でもないの。ただ、パパと二人ではお鍋っていう感じでもなかったし」

理穂は首を振る。

「でも、こうやって三人でお鍋を囲んでいると、家族っていう感じがしていいわ」
「感じ、ってことはないだろう。立派な家族だ」
「そうね。なんだか昔のようにママと一緒にいるような気になることがあるわ」
「そうか……」

隆一は苦笑しながら江美子を見る。江美子はほっとしたような笑顔を理穂に向けている。

「なあ、理穂」
「なに? パパ」
「そろそろその、江美子さん、って呼び方をやめてみないか」
「なんて呼ぶの?」
「それは……」

隆一は口ごもる。

「言っておくけれど、ママと呼ぶ訳にはいかないわ」
「それは……」
「パパも江美子さんのことを江美子、って呼んでいるじゃない。ママの時はママ、って呼んでいたわ。私にだけ変わるように期待するのはおかしくない?」
「……」
「誤解しないでね、江美子さん。だからといって江美子さんを認めていないということじゃないの。いくら悪いことをしたと言ってもママはママ。それは変わりはない」
「理穂……」
「だけど、私はママにこの家に帰って来て欲しいなんて思ったことは一度もない。江美子さんとパパが結婚して本当によかったと思っている」

理穂はそう言って立ち上がる。

「どこへ行くんだ」
「ちょっと待っていて。すぐに戻るわ」

理穂は自分の部屋に入ると白い紙袋を持ってくる。

「江美子さん、これ」

理穂は紙袋を江美子に手渡す。

「少し遅くなったけれど、結婚1周年の私からのプレゼントよ」
「えっ……」

江美子は驚きに目を見開かせ、紙袋を開ける。そこから現れたのは純白のマフラーだった。

「先月のうちに買おうと思ったのだけれど、お小遣いが足らなかったの。今月ようやく貯まったから……その代わり、クリスマスプレゼントとの兼用ということで勘弁してね」
「理穂ちゃん」

江美子の目から大粒の涙がこぼれ落ちる。

「ありがとう……ありがとう」

理穂はマフラーを江美子の首にかける。江美子はそのまましばらくすすり上げていたが、やがて顔を上げてほほ笑む。

「汚すと大変だわ」

江美子はそう言うとマフラーを丁寧に畳み、紙袋にしまう。

「ありがとう、理穂ちゃん。大事にするわ」
「お鍋が煮立ってしまうわ。さ、食べましょう、江美子さん」

理穂はそう言ってテーブルにつき、箸を取り上げる。江美子はそんな理穂の様子を楽しげにじっと眺めている。

(麻里の表情だ)

隆一はそんな江美子の姿を見ながら、別れた妻のことを思い出していた。麻里もあんな風にいとおしげに理穂の仕草を見ていた。江美子に、理穂の母親のような感情が宿り始めて来たのか、それとも……。



二人の妻 57
桐 11/4(日) 09:18:15 No.20071104091815 削除
「そうですね、ちょっと遅くなってしまいました。ごめんなさい」

江美子は微笑すると靴を脱ぐ。出掛ける前に見られた翳りは、今の江美子からは感じられない。

「どうかしましたか?」

自分にじっと注がれる視線を感じたのか、江美子は小首を傾げて隆一を見る。

「いや、なんでもない」
「おかしな隆一さん」

江美子は微笑すると「少し汗をかいたので、着替えて来ます」と言い残し、寝室に入る。

(今日は確かに晴れていて、もう12月としては暖かいが、ちょっとばかり外に出ていたからといって汗ばむほどだろうか)

隆一は江美子の後ろ姿を見送り、首をひねる。そのまましばらく隆一は悶々としていたが、思い切って寝室の扉を開ける。

「きゃっ」

素っ裸の江美子が驚いて立ち竦んでいる。ベッドの上にはそれまで着ていたセーターやスカートが畳まれ、脱ぎ捨てられた純白の下着が床の上に見える。丸まっているので良く分からないが、レースをあしらった高級そうなものである。

「駄目よ、着替え中に入ってくるなんて」
「急に江美子の裸が見たくなった」
「もう……いくら夫婦の仲だって礼儀というものがありますわ」

江美子は裸のまま引き出しの中から新しい下着を出す。隆一には見慣れたシンプルなものだ。江美子は脱ぎ捨てた下着をつまみ上げ、白いバスタオルを身体に巻き、新しい下着とセーター、そして部屋着にしているジーンズを抱えて寝室を出ようとする。

「そんな格好でどこへ行くんだ」
「このままシャワーを浴びちゃいます」
「理穂が部屋にいるんだぞ」
「裸という訳じゃなし、さっと浴室へ入っちゃえば大丈ですわ」
「風邪を引くぞ」
「大丈夫です」

そう言うと江美子は部屋を出て、廊下を小走りに浴室へ向かう。

(ああいうことも昔はなかった。よくいえば、これまで俺と理穂の二人所帯だったこの家で、自分の家のようにくつろいでくれているということになるのだが)

隆一は心に引っ掛かるものを感じ、浴室へ向かう。音を立てないようにそっとドアを開く。

脱衣所に入った隆一は、曇りガラスの扉の向こうで江美子がシャワーを浴びているのを確認すると、脱衣籠の中を確認する。

(下着がない……)

自分で浴室へ持って入り、洗っているのか。

(シャワーを浴びたいといったのはそのせいか)

隆一は何げなく脱衣籠の中のセーターを押さえる。

(何だ?)

隆一は何か硬いものの感触を掌に感じ、畳まれたセーターをめくる。

(これは……)

そこで隆一が目にしたものは、ピンク色の小さなローターだった。



羞恥12
風水 11/4(日) 08:14:43 No.20071104081443 削除


 昼近くに起き出し 全身に倦怠感を感じながらダイニングに行くと
「おそよう!! あなた 珍しくずいぶん寝たわねぇ そろそろ起こそうと思ってたのよ。」
 妻が昼食の用意をしています。

「ああ ぐっすり寝たよ    寝過ぎてダルイ。」
「丁度いいじゃないの 2時に山下さん迎えにきてくれるのよ」

 妻の言葉に 今日 整体医院に行く事を思い出しました。
「そうだったなぁ 頭がボーッとしてる・・・ 脳みそもマッサージしてもらうか。」
「バカな事言ってないで ごはん食べちゃってね。  ハイ 親子丼 どーぞ。」
 寝起きに丼物はキツイなぁ と思いながらも
「ハイ ハイ いただきまーす。」
 案の定 胃がむかついてきました。
「・・・・・整体医院で胃もたれ治るかしら?」

 山下さんのワンボックスに15分程乗って住宅街の古い1軒に着きました。
車の中で聞いた話では 山下さんの親の代からの付き合いの整体医院だそうです。
山の湯も医院も今は二代目 跡継ぎの気楽さから よく二人で酒を飲みに行ったり釣りに行くそうです。
昭和の香りのするその家には 『日本整体研究所 要予約 日曜・祭日休診』の古い看板が掛かってます。

 看板を不思議そうに見てる私に山下さんは
「矢野さん 渋いでしょ 屋号はじいさんの時代から変わってないんですよ でも技術は一流です。
 本当は日曜日は休みなんですけど 平日は混んでるんで私はいつも休診日に来てるんです。」

 レトロな引き戸を開け玄関に入ると奥から
「山下さんでしょ 勝手に上がってくださいね」
 比較的若い声が聞こえます。

 山下さんが靴を脱ぎスリッパを穿いて奥へ進み 私と妻も後に続きます。
一枚の襖を開け山下さんは スリッパを脱ぎ中へ入ります。
続いて中に入っていくと 30台半ばの茶髪の男性が炬燵に座り急須でお茶を煎れながら
「こんにちは    まぁお茶でもいいかがですか?」
 なんと白衣を着ています。

「日本整体研究所 所長の中山です ヨロシク はははっ。」
 かなり意表を突かれましたが妻と二人で
「矢野です お休みの所 おじゃまします。」

 炬燵に入ると中山さんが説明してくれます。
「ここは うちの会長・・・じいさんですが の待合室なんですよ 休診日は私も使わせてもらってます。
 じいさんは ここで雑談してから隣の和室で施術してます。
 まー今では 週に10人程度ですけどね」

「順番に三人だと待ち時間が長くなるんで 山下さんはじいさんに頼んでありますから・・・
 矢野さんご夫妻は 私が担当します   心配しないでいいですよ 私の施術室は和室じゃないですから」

 妻が聞きます
「中山さん お若いんですね もっと年輩の人かと思ってました」
「建物と看板見て だれでもそう思うようですね はははっ」
 明るく笑う中山さんを見て 山下さんが
「所長は 大学院でスポーツ医学専攻した本物ですよ。」
「違いますよ 山下さん 運動生理学です はははっ」

「それでは矢野さん 施術室へご案内します。 山下さん じいさんもうすぐ来るからテレビでも見ててくださいね」
 所長の後を着いて私たちは施術室へ向かいます。



羞恥11
風水 11/4(日) 08:12:50 No.20071104081250 削除


 健太もサッカー部に入り 新しい友達が出来たようで 部活のあと友達を連れて来るようになりました。
風呂屋の祐二君とも仲がよいらしく 行き来があるようです。
新年度になり仕事が忙しくなった私は しばらく妻との夜のお勤めもご無沙汰です。

 妻は健太を連れて週に一、二回は銭湯に行ってるようです。
ゴールデンウィークを控えた土曜日 遅い時間に仕事から帰ってきた私に妻は
「ねぇあなた 明日の日曜日 何か用事有るの?」
「別に用事は無いけど・・・ 疲れが溜まってるから一日ゆっくりしようと思ってるんだけど」

「久々に昼間っからエッチでもしようか?」
 ビールを飲みながら冗談を言う私に
「バカじゃ無いの?   実はね 今日 けんとお風呂屋さん行った時なんだけどね。
 私なんだか疲れが溜まってて お風呂上がりにマッサージチェアでのんびりしてたのよ。」

「専業主婦の裕美子が何でそんなに疲れるの?」
「主婦業もいろいろ疲れるのよ ちゃかさないでよ あなた。」
「ごめん ごめん で・・・」

「マッサージチェア使ってたら・・・あなたの想像と違って服来てたからね」 
「ご主人に 『矢野さん お疲れですか?』 って聞かれたんで
 『うちの主人 家の事何にもしてくれないんで 腰とか肩が疲れちゃって』って正直に言ったのよ」

「そしたら『知り合いの整体医院に明日行くんだけど 一緒に行きませんか?』って誘われたの 
 すぐにでも行きます って返事しようかと思ったんだけど 山下さんと二人じゃなんか不安なんで
 『主人がマッサージ行きたいって言ってたんで 主人の都合がつけばいいですよ』って返事したの」
「あれっ 明日は銭湯休みなの?」
「やってるわよ 番台は奥様ですって。 あなた知らなかったっけ 奥様と交代で番台座ってるのよ」

「午後からだったら 丁度疲れてるし いいんじゃない」
 私の返事に
「だったら2時頃からにしてもらおうか? 連絡しておくね。」
 妻が山下さんの携帯に連絡しているのを聞きながら私は風呂に向かいます。
 
 久々に妻を抱きたいとも思いましたが 疲れと酔いでいつのまにか夢の世界を漂っていました。





--------------------------------------------------------------------------------



二人の妻 56
桐 11/3(土) 16:34:46 No.20071103163446 削除
(あいつ、ひょっとして江美子のことを)

混浴温泉で江美子の裸身を見ていた有川の好色そうな目付きを思い出すと、隆一はかっと頭に血が上るのを感じる。

(復讐のつもりか……有川め、俺から麻里を奪っただけでは飽き足らず)

そこまで考えた隆一は、今は何も証拠はないことに改めて思い当たる。

(動機を考えると奴しか思い浮かばないが、麻里という女が有りながら有川が江美子に手を出すだろうか。麻里はなぜそれを許した? 麻里は何も知らないのか?)
(いや、そんなはずはない。江美子の髪形や洋服、下着の趣味が変わったのは偶然ではない。明らかに麻里の影響を受けている。そして、麻里の背後にいるのは有川だ)
(それなら麻里の意図は何だ? どうして江美子を有川と近づける? 俺や理穂を捨ててまで有川の元に走った麻里がそれでいいのか)

いずれにしても証拠がないままでは動きようがない。江美子を興信所に調査させるか、と隆一は考える。

(駄目だ、それは不味い)

もし江美子が潔白で、自分が江美子をそこまで疑ったことが後になって江美子に分かれば取り返しのつかないことになる。

(それに、もともと江美子は被害者だ)

俺たち三人の問題に江美子を巻き込んでしまった結果がこれだ。この前のK温泉でも、麻里や有川に甘い顔を見せるべきではなかった。いや、それ以前にもっとはっきりとケリをつけるべきだったのだ。

(五年前はそれが出来なかった)

麻里があの時開き直っていれば、もっと俺を責めていれば、麻里に対する未練はなかっただろうに。麻里は自分の非を認め、ひたすら俺に詫びるだけだった。理穂の親権についても決して争おうとしなかった。あいつを責める俺の方が悪いのかと思うほどだった。

隆一はふとベッドの脇に置かれた時計を見る。考え事をしているうちに時間が経ってしまった。じきに江美子が帰ってくるだろう。

(そうだ、携帯)

江美子は近くに買い物に出るくらいなら、携帯はリビングに置いてある充電器に差しっぱなしにしている。受発信の履歴を調べれば何か分かるかもしれない。

隆一はリビングに戻り、充電器をチェックする。

(ない……)

そこにあるはずの江美子のパールホワイトの携帯電話は見当たらなかった。

(持ったまま出掛けたのか。しかし、なぜ)

隆一は時計を見上げる。

(遅い……)

近所のスーパーへ買い物に行っただけだから、そろそろ帰ってもいいはずだ。このマンションに住み初めて一年ほどの江美子は、近所付き合いらしい付き合いもまだほとんどない。「理穂の保護者」として認知されてとも言い難いので、いわゆるママ友との付き合いもないから、麻里が時々そうしたように途中で誰かに出会って話し込んで遅くなるということもないはずだ。

隆一はじりじりする思いで江美子を待つ。それから30分ほどしてから「ただいま」という声がした。隆一は玄関で江美子を出迎える。

「遅かったな」
「え、そうですか」

隆一は江美子が手にさげている買い物袋に目を走らせる。特にたくさん買ったというような量ではない。江美子は買い物はいつも手際が良く、店頭で延々と迷うということはない。

江美子の表情に変わったところはないが、妙に顔が上気しているのが気になる。外気が冷たかったせいか。それとも……。

買い物に携帯を持って出掛けてもおかしくはない。買い物から帰るのがいつもより30分ほど遅れても不思議ではない。その程度の遅れで一々連絡をしなくても不自然ではない。しかし、そんな些細な事、いつもの江美子ならやらないことがすべて、隆一には気になるのだ。



二人の妻 55
桐 11/3(土) 16:33:22 No.20071103163322 削除
(しかし、今度は違う。俺は二度と傷つきたくはない。そして理穂も傷つけたくはない)
(江美子に限ってそんなことはしないと思う。しかし俺は麻里の時もそう思っていた。理穂もいるのにまさか俺を裏切るまいと思っていた)
(何もなければそれが一番いい。しかし、疑いをそのままにしておくことは出来ない)

隆一は翳りがさしている江美子の顔をちらちら見ながらそう心に決めるのだった。

江美子が夕飯の材料が足らないからと買い物に出たのを見計らい、隆一は寝室に入るとタンスの引き出しを調べる。

(またもや女房の下着を調べることになろうとはな)

隆一は内心でため息をつく。下着が入っている引き出しを開けると、几帳面な江美子の性格を反映してか、白がほとんどの下着が奇麗に折り畳まれてしまわれている。ほとんどが隆一にも見覚えのあるシンプルなものだが、中に薄い青やピンク色の艶っぽいものが交じっている。

(これはたしか見たことがある。こっちはどうだっただろうか……)

隆一は奥の方にしまわれたパンティを一枚手に取り、畳み方を良く覚えてから広げて見る。白いレースに縁取られたそれは局部の所が極端に薄くなっており、陰毛まで透けて見えそうである。

(これはこの前はいていたな)

次に手に取ったパンティは手触りからしておろしてから間もないようだ。扇情的な赤のそれは隆一は見た記憶がない。

(どうも良く分からない。疑い出せばきりがない。そういう気持ちで見ればどれもこれもが怪しく感じられる)

隆一は広げたパンティを見ながら考え込む。どれもこれも見たことがあるようで、実は定かではない。そこで隆一はあることに気づく。

(麻里の持っていたものと似ている)

それで分からなくなっていたのだ。隆一の記憶がやや混乱しており、下着には見覚えがあるのだが、それを麻里がはいていたのか、江美子がはいていたのかがはっきりしなくなっているのだ。

(しかし、麻里と別れたのはもう5年も前のことだ。それなのにまだ、江美子のことと混乱するほどその記憶が鮮明だというのか)

少なくとも、江美子の下着の趣味は最近急速に変わって来ている。以前はこのような派手な下着は決して身につけなかった。

(K温泉に行ってからだ。あそこで麻里と有川に会ってから、江美子の様子が変わった)

しかし、なぜ……。

江美子に問いただすべきか、と隆一は考える。

(何も証拠はないのだ)

以前送られて来た「水」という男からのメールも、その後ぱったりと来なくなり、江美子の言った通り、ただの嫌がらせだということで決着している。江美子自身に関しても以前から変わったということは確かだが、寝室の中で積極的になるというのは男にとってはある意味で望ましい変化であり、文句を言うべき筋合いのものではない。

(浮気をすると夫とのセックスを拒むようになるというし……江美子の場合それは一切ない。むしろ自分から求めるようになったほどだ)

それではやはり浮気ではないのか。

(いや、そうと決めつけることは出来ない)

麻里が有川と関係していた時、俺とのセックスを拒んでいた訳ではなく、むしろ積極的だった。だから江美子についても浮気をしていないとは言えないのだ。普通の浮気相手なら、女が亭主とセックスをすることはおもしろくないだろうが、それを許容する男もいる。例えば……

(……有川)

隆一の頭の中に、K温泉で会った有川の顔が浮かぶ。



悪夢 その87
ハジ 11/3(土) 07:25:32 No.20071103072532 削除

 顔を上げた彼女の口をついて出たのは、果たして意外な言葉でした。

「―――ごめんなさい」

 顔色の冴えない妻はつづけました。

「関係のないあなたたちに迷惑をかけてしまって」

 最初は家族のあいだだけの問題だったはずでした。おそらく当事者ではない彼らを結果的にそのことに巻き込んでしまった。秋穂はそう解釈しているのでしょう。

 謝罪を受けた形になった当人はと言うと、きょとんとした顔をしただけでした。言葉が足らなかった―――それだけが理由ではない気がします。

「ア、なに言ってんだ?」

 たちまち少年は表情を曇らせました。もちろん納得とは程遠い顔のまま。

「おれはあんたにオナニーしろと言っているんだ」
「―――できないわ」

 今度ははっきりとした拒絶にシャックの目がどす黒く濁りました。

「命令に従えないというのか―――わかっているんだろうな。浩志がどうなっても―――」
「―――彼に伝えておいて」

 そのときの秋穂はゾッとするほど醒めた眼をしていました。

「言いたいことがあれば、私に直接言いなさい―――と」





「当然だ。あれだけ露骨に濫用すれば、さすがに当人も勘付く」

 私の横で、羽生が低い声で毒づきました。

「まさか、こんな単純な方法で呪縛が解けるなんて」

 それでも怒りがおさまらないのか、彼は画面を睨み続けます。
 私はそんな友人のテンションにはついていけず、ただ事の成り行きを見守るだけです。

 操り人形のようだ―――暗にそう喩えられた妻でしたが、しっかりと息を吹き返しました。少なくとも私にとって、ひとつの脅威は去りました。羽生も画面のなかの彼も、攻略の糸口を見失ったように、そのときの私には感じられたのです。





「全部ヒロシのせいだってのか―――」

 低くうめいたシャックに秋穂の声がゆっくりと重なりました。

「悪かったと思っているわ」

 あれだけ自信満々だった彼がいつの間にか、うなだれていました。

「結局―――俺たちのほうがピエロだったってことか。浩志ではなくて」

 自尊心を傷つけられた。彼の顔には、はっきりとそう書いてありました。

「もういい。行こうぜ」

 友人のひとりがシャックの肩をたたきました。それに促されるまま、シャックはからだの向きを変えます。くちもとに皮肉な笑みを貼りつけて。

「あんたも同じだ」

 そう言い捨てた彼の言葉のなにが琴線に触れたのか―――秋穂の表情のなかに、感情の波が泡立つのがみえました。

「待ちなさい」



二人の妻 54
桐 11/3(土) 00:18:56 No.20071103001856 削除
「それにしても江美子さん、最近ますますママに似て来たような気がするわ」
「えっ」

江美子は虚を突かれたような顔をする。

「そうかな。随分顔立ちは違うような気がするが」
「そんなことはないわよ。もともと目が大きい所は似ているし。洋服だってなんだか、今のママだったらこんなのを着るだろうな、っていうのを選んでいるようだわ」
「そ、そうかしら……」

江美子が落ち着きを失ってテーブルの上に視線を落とす。そんな江美子の様子を理穂はしばらく興味深げに見ている。

「でも、パパたちがデートするたびにケーキやプリンを買って来られたんじゃあ、太ってしょうがないわ。ちょっとは仲が悪くなってもらった方がいいかも知れないわね」

理穂は笑いながらそう言うと「ごちそうさま」とスプーンを置く。理穂は使っていた紅茶カップと皿を流しに運び、洗い始める。

「あ、理穂ちゃん。あとで私がまとめてやるから」
「いいのよ。江美子さん。今までは私がパパの分までやってあげていたの。自分のものを洗えば良くなっただけでも助かるわ」

理穂はそう言うとテキパキと洗い物を終える。

「洗濯物があればやっちゃうけれど」
「だ、大丈夫よ。お勉強していてちょうだい」
「勉強よりも洗濯の方が楽なんだけれどな」

理穂はそう言いながら自分の部屋に入る。

「すまないな。あんな風に麻里と江美子を比較するようなことを言うなんて、まだ子供なんだから勘弁してやってくれ」
「あ、あら、別に気を悪くしたわけじゃないのよ。むしろ理穂ちゃんが私に親しみをもってくれたんじゃないかと思いますわ」
「まだ江美子のことをママとは言えないようだ」
「それは仕方がありませんわ。理穂ちゃんにとって母親は麻里さんだけなのよ。だって……」

そこまで言いかけた江美子は急に口をつぐむ。

「どうした」
「何でもありませんわ」
「そうか」

隆一の視線を感じた江美子は視線を逸らす。

「どうした、なんだか元気がないな」
「そんなことありませんわ」
「横浜へ行ってから様子がおかしい」
「きっと、人混みで疲れたのよ。そう言ったでしょう」
「渋谷で営業をしている江美子がか?」
「……」

江美子は無言で視線を泳がせる。

「江美子」
「何ですか?」
「今日、横浜で声をかけて来た男だが」
「ああ、あれですか。私が一人だと思ってナンパするなんて、そんな軽い女に見られたかしら」
「ナンパ? 人違いと言わなかったか?」
「あ……で、ですから人違いです」
「どっちなんだ」
「あんな風に人違いを装って声をかけてくるのが、ナンパの手口だと思います」
「そうか」

隆一は釈然としない思いで頷く。江美子は残った紅茶をゆっくりと飲み干している。

(この感覚はいつか経験したものだ)

隆一は漠然とした疑いが徐々に形を成して行くのを感じる。

(そう、麻里が有川と浮気をしていた時に感じたものだ。あの時の麻里はもっと平然としていたので、俺は理由のない不安を感じるだけでなかなか行動に移せなかった)



二人の妻 53
桐 11/3(土) 00:17:45 No.20071103001745 削除
想像していたよりは早く済んだ。隆一が待ち合わせの場所に戻ると、江美子は隆一よりも少し年下の男と話していた。隆一はとっさに江美子に気づかれないように柱の影に隠れ、二人の会話に耳を傾ける。

「……いつもと雰囲気が違うんで、最初は全然分からなかったよ。こんなところで会うとはね」
「……私、あなたにお目にかかったことはありません。人違いですわ」
「人違いなもんか。僕はこれでも人を見分ける目には自信があるんだ。せっかくだからお茶でも一緒にどうだ」
「そんな、困りますわ」
「ふん、やっぱり認めるんだね。いつもの大胆さはどうしたんだ」

(どういうことだ)

隆一は頭がかっと熱くなり、我慢出来なくなって柱の陰から姿を現す。

「あなた」

江美子が隆一にすがるような視線を向ける。江美子に纏わり付いていた男は隆一に気づいて、ぎょっとした顔付きになる。

「なんだ、亭主がいたのか」

男は吐き捨てるようにそう言うと、その場をそそくさと立ち去る。江美子は心細そうな顔を隆一に向けている。

「誰だ、あれは。知っている男か」
「いえ」

江美子は首を振る。

「人違いです。誰か似ている人と間違えたみたい」
「そうか……」

隆一は江美子の顔が微かに青ざめていることに気づく。

「大丈夫か、江美子。顔色がよくないぞ」
「いえ、大丈夫です。少し人混みに酔ったのかも知れません」
「そうか」

江美子の表情には再び憂いの色が走っている。隆一は江美子の手を取ると「今日はもう帰ろう」と頷きかける。

「でも、まだあなたの買い物が」
「急ぐものじゃない」

隆一はそう言うと江美子の手をひいて改札へ向かった。


「美味しい」

パンプキンプリンを口にした理穂はぱっちりした目を一層大きく見開き、感嘆の声を上げる。

「でも、また二人だけでデートに行ったのね。ずるいわ」

理穂が恨みがましくそう言うと、江美子は「ごめんなさいね、今度一緒に行きましょう」と慌てて口にする。

「冗談よ。新婚さんのデートを邪魔するほど無粋じゃないわ」
「もう新婚じゃないぞ。この前一周年の記念日は終わったからな」
「え、そうなの? 新婚の定義って一年だけなの?」
「普通はそうじゃないか。理穂は何年くらいだと思っていた」
「10年くらいだと思っていたわ」
「そりゃあ長い新婚だな」
「だって、ママとはそれくらいはずっと仲が良かったんでしょう?」

プリンを口に運ぶ江美子の手が急にとまるのがわかる。理穂は不穏な空気を察したのか「ごめんなさい」と小声で口にする。

「いや、気にするな。そういえばママと別れたのは結婚10周年の年だったな。それならあと9年は大丈夫か」
「あなた……」
「冗談だ」

隆一は顔の前で軽く手を振る。



羞恥10
風水 11/2(金) 18:18:56 No.20071102181856 削除


「さっき私がアソコ広げて見せた時 ストリッパーみたいって言ったでしょ?」
 私の一物を軽く上下させながら妻は続けます。
「ストリップって あんなに開いて見せるの? あなた 見に行った事あるのね。」

「ああ 若い頃結構行ったし 会社の旅行とかでも みんなで行った事もあるさ」
 妻の乳首を指先で転がしながら答えます。
「前からも 後ろからも開いてみせるし バイブとか使ってオナニーしちゃったりする踊り子も居るよ。
 裕美子 見に行った事無いのか?」

「行ったこと無いわよ あたりまえじゃないの」
「でも 温泉のストリップ小屋とか 女性のお客さんもたまに居るよ。」
「大勢のお客さんの前でアソコ開いて見せちゃうんだ・・・信じられないなぁ」

「あなたストリップ見たとき興奮した? そういう時って自分でしちゃうの?」
「そりゃ若い時は興奮したさ 
 でも慣れてくると 相手はプロだし 恥じらいが無いんでおもしろくなくなったな。
 ストリップ見てオナニーしたのは 若い時だけだよ」

「ストリッパーもお金の為だし 知らない人の前なら割り切れるわよねぇ」
 妻の言葉に納得しながら
「そうだね もし知ってる女性のストリップだったら 今でも十分興奮するさ
 お前だってそうだろ 知ってる人に見られる方が恥ずかしいだろ」

「うん 知り合いに見られるのが一番恥ずかしい・・・」
「知り合いだったら 見る方も見られる方もきっと興奮するさ
 裕美子が知り合いの前でストリップなんかしたら 俺興奮して倒れちゃうかもよ。」
「いやねぇ 変なこと言わないで 想像しちゃうじゃないの」

 妻は一段と興奮してきたのか 右手で私の陰茎を上下させながら 左手を自分の股間でゆっくり動かしています。
「俺の同級生で石川っての居るんだけど 話したこと有ったかな?
 東京で産婦人科開業してるんだけどね。 あいつが前に言ってたよ。」
 私は以前に同級生と酒の席でした会話を思い出しました。

「酒飲みながら『石川の仕事っていいよなぁ 女性のアソコ見放題だろ 一回代わりたいよ』って言ったら
 毎日見てたら興奮なんかしないし インポになるやつも居るくらいだって言ってた
 ただ 知り合いと若くて好みの患者の場合 さすがに多少は変な気になるらしいよ。
 奥さんの妹を診察した時は お互い困ったって言ってたからな」

 妻は左手の動きを増しながら言います。
「知り合いの産婦人科には行けないょ だってアソコに指入れられたり 器具で開かれて見られちゃうのよ
 私もけん生んだ時 最初は恥ずかしくってしょうがなかったんだから」
  
 妻は二十歳でけんを出産しています。
19才の妻が産婦人科の診察を受けている姿を想像してしまいました。 
「あなた想像してるでしょ? 凄い堅くなってきた。」
「ああ お前が診察受けてる姿想像したら興奮してきちっゃたよ 裕美子 口で逝かせてくれ。」

 妻の暖かい舌の動きを感じます クリトリスをさわっている左手も動きが早くなっています。
「裕美子 逝くぞ」
 妻の恥ずかしい姿を想像しながら口の中に大量に放出しました。
「うぅぅぅ 」
 妻も絶頂を迎えたようです 足が小刻みに震えているのが分かりました。



千代に八千代に
信定 11/2(金) 10:13:57 No.20071102101357 削除
第三十二章

 鉱山での人事管理、掘削機械の仕入れや操作技術などの経験を買われ、
庄次郎は工事現場や鉱山、工場などに人を派遣したり、物流や重機などの手配の仕事に従事している。
人が嫌がる仕事を率先して行う姿は、若い者の手本となり人望を集め、良き指導者になりつつあった。
一方千代は今まで横山が一人で右往左往していた社長補佐の仕事、いわゆる秘書的な業務をこなしていた。
諸外国との取引を行っているせいで外国人と接する機会は多い。
その時の仲介役は殆ど千代が担う。
千代の語学力は横山の比ではない。
驚くことに話せるのは英語だけではないことを知り、社長は畏敬の眼で千代を見つめた。
そのまなざしは畏怖の念すら伺えた。
「君はいったい何者なのだ」の質問に千代は恥じ入るような笑顔を見せるだけであった。
横山に至っては千代の手を取り、感動の余り涙ぐむ始末だった。
仕事の合間に千代は横山から財務や経理などの教えを受けていた。
千代の吸収力は横山が舌を巻くほどであった。
こうして二人は信頼を得、会社経営の中核を担う存在になっていった。

 昭和二年に金融恐慌が起こった。
翌々年、ニューヨーク株式市場が大暴落し世界恐慌が勃発。
米国との貿易への依存度が高い日本はその大波に襲われることになる。
株式、商品市場、工業、農業生産、そして輸出入に大打撃を受けた。
中小企業はひとたまりもなかった。
更には東北・北海道地区の大凶作、また生糸価格の暴落もあり小作農民の貧窮が進む。
巷には失業者が溢れた。
生活に困り果て娘を身売りする親も続出したのである。

 この恐慌は独占的な資本主義の横暴、そして腐敗に反感を持っていた軍部を苛立たせることになる。
軍部の中堅や将校らの殆どが比較的裕福な中流層であった。
我が家の崩落を目の当たりにし、体制の象徴である腐敗した政党内閣制に憎しみを募らせてゆく。
これを排除して、独裁政権を打ち立てようとする動きが軍部の中で生まれていった。
深刻な不景気の解消のため軍部は、日本政府の意に反し満州を植民地化した。
そして残虐の限りを尽くしたのである。
この満州事変への批判などにより、うっ積した不満が爆発し、とうとう五・一五事件を起こす。
その後、日本、ドイツが国際連盟を脱退。
昭和十一年、二・二六事件を起こす。
失敗に終わったが、要望を入れないと再びクーデターを起こすという脅迫的観念もあり、
軍部は益々強大な権力を握ることになる。
これを機に、軍需生産の拡大に投入することが財政の基調となった。
経済は回復の兆し見せるが、すぐにインフレーションを引き起こし、大衆の生活をいっそう圧迫するようになる。
やがて個人の犠牲の上で国家の繁栄がある、といったファシズムが台頭し、不穏な兆しを見せつつあった。
この恐慌をきっかけに日本はやがて破滅の道へと突き進むことになる。

 社長の家はもともと資産家で、潤沢な資金もさることながら、
手広くやっていたこともあり、経営への支障は最小限に留めることができた。
とは言え厳しい状況には変わりはない。
この様な情勢化に置かれ、会社としては軍事備品を取り扱わざるを得なかった。
そのことで庄次郎と社長との間で一悶着があった。
人を殺傷するための軍事品を扱うことに庄次郎は真っ向から反対した。
だが社長が軍部や警察の上層部の人間と懇意にしている関係上、その意見は一蹴されたのである。
その様な人物らと社長が昵懇の間柄らしいことに庄次郎はひどく驚いた。
軍備品を扱うことにより、その後の会社経営が好転したことは言うまでもない。

 数々の重責を担うごと庄次郎は忙しくなっていった。
もともとさしたる趣味も無く、唯一仕事が生き甲斐とも言える庄次郎にとっては、
忙しくなること事態まったく苦痛ではなかった。
千代も社長や横山に可愛がって貰っている。
仕事は順調だった。
不安定な国内情勢の中、歳月は流れていった。





--------------------------------------------------------------------------------


羞恥09
風水 11/2(金) 09:42:35 No.20071102094235 削除


 最初の絶頂を迎えた後 呼吸を整えながら妻は
「あなたが いやらしい事させるから 凄く興奮しちっゃたわ」
 右手は私の睾丸をやさしく触っています。
「あなたまだ逝って無いでしょ? 口で逝かせてあげようか?」

「うん 逝きたい でもその前に 今晩の銭湯の話し聞かせてよ」

「今日の事聞きたい?・・・・なんか照れるなぁ」
 裕美子は思いだしながら話し出します。

「私が入っていった時ね 脱衣場に丁度おばあちゃんが一人あがってきたのよ。
 常連さんらしくって ご主人とずーと天気の事なんか喋ってたわ。
 私 恥ずかしいんで 番台から離れた所で脱いだんだけど・・・・
 ご主人 ずーと私のほう見てた・・・」

「ズボン降ろしてTバック見られた時は一番恥ずかしかったわ。
 だって おばあちゃんがね 『若い人の下着は凄いんだねぇ』なんて言うもんだから
 ご主人 私に向かって 『奥さん普通ですよね カッコイイですよ。』だって・・・」
「私 照れちゃって『どうも』としか言えなかった」

「全部脱いで籠に入れた時 下着まで濡れちっゃてるのに気が付いて 一番下にしまったわ」
「洗い場には三人くらい居たかな?  
 この前もそうだったんだけど みんな前も隠さずに堂々と歩いてるのよ。
 私だけ隠すの変なんで そのまま浴槽に入ったり シャワー浴びたりしたけど・・・
 ガラス戸だから 番台から丸見えなの。」

「私ってあそこの毛薄いでしょ 濡れるとワレメ見えちゃうのよ。」
 妻の話に興奮し太さを増した陰茎をやさしく握りながら
「あなた 凄く大きくなってきたよ   興奮してるのね」 

「ああ めっちゃ興奮する 一度番台に座ってみたいもんだよ。 で・・」
 私の先端から透明なガマン汁が出てきました。
 それを舌ですくい取り 妻は続けます。

「後は脱衣室に出た時よ。  ご主人 牛乳持って来るんだもの。
 一応タオルで前は隠してたけど バスタオル巻く前に来たから・・・・
 しゃがんだとき 後ろからアソコ見られたかも」

「裕美子 おまんこも見られたのか?」
「わかんない・・・でも視線は感じたわ。
 あんまり恥ずかしかったんで ろくに身体も拭かないでパンツとキャミソール付けたのよ」

「ご主人 そのあと籠の片づけしながら マッサージチェア使ってるおばちゃんを指さして
 『矢野さん 今度あれ使ってくださいね 結構気持ちいいですよ 無料ですし』
 で おばちゃん見たら バスタオル巻いてるんだけど・・・」
「オットマンに足上げてるんで 足元から見ると あそこの毛 丸見えなのよ
 私 ハダカじゃ無理って思ったわ さすがおばちゃんね 平気な顔して雑誌読んでたわ。」

「もう大した話は無いのよ 最後にご主人があなたの事呼んでくれて オシマイ」
「うん十分興奮した 風呂屋と産婦人科は男が一度はやってみたい職業だな。」
「思い出したら また濡れてきちっゃた・・・ それとね ひとつ聞きたいんだけど あなた」
 潤んだ目で私を見ながら妻が言います。



二人の妻 52
桐 11/1(木) 21:57:10 No.20071101215710 削除
「パンティが見えそうなスカートをはきやがって。こんな格好をして外でも男を誘っているんだろう」
「そんなこと……してません」

江美子はなよなよと首を振る。

「私は隆一さんだけです。それに……絶対に下着は見えませんわ」
「嘘をつけ、こんなに短ければ、ちょっと屈むと丸見えじゃないか」

江美子は恥ずかしげに頬を染めて、隆一の方を意味ありげに見ている。訝しく思った隆一は江美子のスカートをまくり上げる。

例によってTバックのショーツに包まれていると思っていた江美子の双臀が完全に露出されたので、隆一は驚く。

「下着を着けていなかったのか」

江美子は含羞を浮かべながら無言でうなずく。

「……言ったでしょう? 絶対に見えないって」

隆一が江美子の秘裂に指を当てると、そこはすでに、愛液が太腿を伝って流れ出すほどにじっとりと潤っている。

「この淫乱女め」

江美子は夢を見ているような表情で再びうなずく。隆一は慌ただしくパジャマのズボンを降ろすと、江美子の逞しいまでに豊満な尻をしっかりと抱え込んだ。


その日の午後、隆一と江美子は横浜まで買い物に出掛けた。江美子は朝方見せた大胆さが信じられないような、人妻らしい清楚な装いをしている。会話の端々で、江美子の表情に時折憂いの色が走ることに隆一は気づく。

(今朝方自信たっぷりな態度で、まるで妖婦のように俺を誘っていた江美子とは別人のようだ)

隆一はそんな江美子の様子を見ながら、麻里のことを思い出す。

(麻里もこんな感じだった。夜は娼婦のように俺を翻弄するのだが、昼間、本来の麻里に戻ると不安そうな表情を浮かべていた。後で考えると、それは有川と関係していたからだと分かったのだが)
(いや……そうではない。麻里の場合、結婚した時からその傾向はあった。あれはどうしてなのか。自分の中の娼婦の性質を抑えることが出来なくて煩悶していたのか)

食事をしながら理穂のことなどを話していると、江美子は次第に落ち着き、笑顔も見えるようになってきたので隆一はようやく安心する。

(少女のような笑顔だ。今朝、俺を誘った時の色っぽい笑みとは大違いだな)

隆一は心の中で苦笑する。

(清楚さと淫らさが両立しているというのは男にとっては魅力的なものだ。麻里の場合、そのバランスがよくなかったのだ)

なぜだろう。今日はやけに別れた妻のことを思い出す。江美子と一緒にいながらこんな風では申し訳ない。

しかし、江美子の髪形だけでなく、その装いや化粧の仕方までがどことなく麻里に似て来ているような気がするのは思い過ごしだろうか。

スカイビルのレストランで食事を終えた二人は地下に降りる。地下の商店街はすっかりクリスマスの装いを見せている。二人が地下の連絡通路を歩いていると、ルミネの前辺りで隆一の携帯が鳴る。

「土曜まで仕事の電話か」

隆一はうんざりした声を出す。

「少し時間がかかりそうだ、ちょっとここで待っていてくれ」

隆一は江美子にそう告げると、駅の方へ戻る。電話は銀行の海外支店から与信の判断を求めて来たものである。原地の営業が今週中の実行をコミットしてしまったもので、審査担当に対してはいわば後付けの承認依頼である。そのこと自体はルール違反であるが、隆一の判断ではまだ余力のある先である。週明けに必要な書式をそろえることを条件に、隆一は承認する。



二人の妻 51
桐 11/1(木) 21:55:48 No.20071101215548 削除
土曜日の朝、隆一は食後の珈琲を飲みながら新聞を読んでいる。銀行での多忙な仕事に追われる隆一にとって、ほっとくつろぐことのできる時間である。理穂が学校に行ったため、マンションには隆一と江美子の二人きりである。

隆一は食器を片付けている江美子の後ろ姿に目を走らせる。江美子は太腿の半ば以上まで見えるようなミニスカートに包まれたヒップを隆一の方へ向けている。揺ら揺らと動くそれは生地が肌色に近いクリーム色ということもあり、まるで裸の尻のように見える。スカートの薄い生地から下着の線が透けていないところを見ると、下はきっとTバックなのだろう。

(理穂がいない時は当たり前のようにあんな格好をしてくる)

隆一は最近の江美子の急激な変化に対しどこか懐かしいような感覚と同時に、胸の奥がざわめくような戸惑いと不安を抱いていた。

結婚前の江美子は男性に対して、ことさらに距離をとるようなところがあった。そのため江美子に対する隆一の印象は、清楚で真面目な女性というものである。結婚歴がないとは言え、30歳を越えた女性に全く過去がないとは考えられなかったが、少なくとも江美子の日常からは男の影を感じさせることはなかった。

隆一も最初は江美子のことをさほど意識することはなかったのだが、一緒に仕事をするうちにその誠実な人柄と、ふとした瞬間に見せる女らしい仕草に徐々にひかれるようになった。

既視感――今考えれば、江美子にひかれたのは、そこに学生時代の麻里の姿を見ていたからかもしれない。今の彼女からは信じられないが、麻里もかつては清楚で真面目、男の影などは全く感じさせない女性だった。

(麻里もあんな風に変わっていったのだろうか)

隆一はゆらゆらと揺れる江美子の尻を見ながら、別れた妻のことを思い出す。

麻里は隆一との行為の最中、それこそ人が変わったように奔放になることがあった。麻里はそれが「スイッチが入る」と表現していたが。若かった隆一は、それは麻里が隆一とのセックスに満足しているからだと思い込み、単純にうれしくなったものだ。また、行為の後で寂しげにしている麻里の目は、隆一に対してあられもない姿を見せた羞恥からだと思っていた。

しかし、麻里はそんな奔放な姿を隆一だけに見せていたのではなかったのである。

麻里を変えたのは自分ではなかった。学生時代の短い付き合いで、麻里は有川から開発されていたのだ。麻里が隆一のもとを去ったのも、有川との行為の快楽が忘れられなかったからだと隆一は考えていた。

(しかし、麻里はどうして有川と結婚しない?)

有川は望んでいたとおり麻里を隆一から奪った。別れの際の修羅場も、結局はK温泉で有川が言ったように、合意書と慰謝料によって解決している。麻里と有川を阻むものはもはや何一つないはずだ。

(理穂のことが気になるのか)

考えられる理由はそれくらいである。離婚の際に麻里が最も気にしていたのは理穂のことである。娘を溺愛していた麻里が、離婚に際して理穂を引き取ることを主張しなかったことは隆一を驚かせた。当時は、男のせいで母親としての責任を忘れるなど、そこまで物事が見えなくなってしまったのかと、激しい怒りを感じたものだ。

しかし麻里が離婚しても有川と籍を入れなかったこと、理穂の養育費の支払いや、誕生日や卒業、入学祝いなど節目のお祝いを一度も欠かさなかったことなどから、麻里の理穂に対する母親としての情愛に疑う余地はないのではないかと隆一は考えるようになった。

(俺は女に振り回されてばかりだ。麻里のことは結局何も分からなかった。今、江美子のことも分からなくなってきている)

江美子は本当はどんな女なのだ。そんな思いに駆られて珈琲カップをおいた隆一は、自分がいつの間にかひどく欲情していることに気づく。

隆一は立ち上がり江美子の身体を背後から抱く。

「あん……駄目……まだ洗い終えていないんです」
「朝っぱらからそんな風にケツを振って俺を誘っておいて、白々しいことを言うな」
「そんな……ひどいわ。私、そんなエッチな女じゃありません」
「なら、このスカートはなんだ」

隆一は江美子のミニスカートの生地を撫で回す。



羞恥08
風水 11/1(木) 10:50:27 No.20071101105027 削除


「もうこれで最後だし 裕美子・・・両手でお尻を広げて!」
「ぁぁぁ」
 右手に持った黒い布きれを落とし 妻の両手が尻に向かい 
ギュッと肉を掴むと左右に引っ張ります。

「ぁぁぁ 広がっちゃうよょ」
 淫唇が広がり秘穴が見えます 肛門が収縮を繰り返しています。

「裕美子 凄過ぎる・・・ストリップの特出しだな。」
「あーん ヒクヒクしちゃっうよぉ もう入れて あなた」
「もう少しだ裕美子」

 私はスウェットとトランクスを降ろし近づき 広がった妻の淫唇にいきなり舌を這わせます。
「ああああああぁぁぁぁ もうだめぇぇ」
 膝から崩れ落ちる妻

 両腕を抱え私の方を向かせます
抱きしめようとしましたが妻は私の陰茎を掴み
「舐めさせてぇ あなた」
 ベッドに腰を掛けた私の陰茎をおいしそうに頬張る妻
いとおしさがこみ上げ 下半身の快感をこらえながら髪を撫でる私
よく見ると妻の左手はクリトリスを刺激しています。

「裕美子 これから いっぱい いやらしい事しような」
「お前に もっといやらしくなって欲しい」

 下半身から顔を離し妻は
「うん もっとエッチになる だからいっぱい愛して あなた」
抱きついて唇を求めてきます ベッドに上がり舌を絡めながらも右手は私の陰茎を離しません。

「ねぇあなたぁ もう・・・入れていいでしょ?」
 仰向けに寝た私の陰茎を右手に持ったまま 妻は私の腰をまたぎます。
 左手で自分の淫唇をくつろげ 静かに腰を下ろします。
「ああーん 奥に当たるわ」
 腰を前後に振りクリトリスを私の恥骨に押しつけてくる妻
 放出しそうなのを我慢して妻を観察します。

「ああぁぁぁ 逝っていい? あなた」
「いいよ 見ててあげる 裕美子」
 恥骨に加わる圧力を増しながら前後に腰を振る妻
「うぅっ 逝きそう   逝くわあなた・・・逝く!!」
 両足で私の腰を挟みつけ絶頂を迎える妻  
 陰茎を包み込む秘肉の収縮を感じながら 倒れ込んできた妻と唇を合わせました。


-------------------------------------------------------------------------------
inserted by FC2 system