BBS1 2007/01 過去ログ



蜃気楼 最終話
WR 1/30(火) 13:18:48 No.20070130131848 削除
私はあのころあなたと今で言う遠距離恋愛を続けていました。あなたには平気な顔をしていましたが毎日がとても苦しい日々でした。あなたが身近にいる、私以外の女の子に気を移すのではないかと理由もない不安にさいなまれました。

そんな女の醜さをあなたには見せないようにしていましたが、あなたが電話や手紙で何気なくサークルの女の子の話題に触れると、嫉妬にこの身が焼けるような思いでした。

私にとってあの頃のあなたは、実態が見えない蜃気楼のようでした。でも、2人で海辺に立ち不思議な風景を眺めながらあなたが私の手を取ってくれたときは、あなたは幻ではなくて確かにここに存在しているのだと思えたのです。

久美さんが母親からの呪縛から離れられない村瀬君のことを思い、見えない母親の影に嫉妬して苦しんでいる姿はまるで昔の私を見るようでした。あなたにとって久美さんはとても腹立たしい存在でしょうね。だけど、私がもし彼女の立場に立ったなら、彼女と同じことをしなかったとはいえないのです。どうか彼女を許してあげてください。

私にとって村瀬君は、遠い昔のあなたを幻のように見ている蜃気楼だったのかも知れません。だけど私は蜃気楼には必ず実態があることを忘れていました。近くにいて私を愛し、支えてくれるあなたを忘れて、私はいつまでも蜃気楼に見とれていたのです。

私は今、自分のしたことの愚かさ、罪深さに身が震えるような思いです。あなたに会いたくてたまらない私がいます。だけどあなたが身を削るような思いをしながら私のことを忘れようとしているのに、私があなたに縋るのはさらに罪深いことでしょう。

それなのにあなたがいつか読んでくれると思いながら私はこの日記を書き、ヨーコさんが山のようなミクシイの会員からあなたの知り合いを探してくれることに頼り、ゆかりんさんがあなたを信頼している部下だと知って勝手なお願いをしました。私はやはりずるい女です。

あなたが言ってくれた「香澄は自分にとって、妻か恋人でしかありえない」という言葉の重みを、私は今改めて噛み締めています。私にとってもあなたは夫か恋人でしかありえません。お身体に気をつけて、いつまでもお元気でいてください。

香澄」


私は香澄からの手紙を何度も読み返しました。最初に感じたのは、高校時代に香澄から転校の話を聞いた後の「香澄がいなくなる」という胸が締め付けられるような思いでした。

結局私がわかったことは、死んでいないものを、死んだものだとはどうしても考えられないということです。香澄が私とこの地上で生きている、同じ空を見上げ、同じ空気を吸っている。そのことが私をたまらない気持ちにさせます。それは苦しみとは違います。私の心と身体の半分が引き裂かれて、互いに半身を求めているような気がするのです。

私はしまいっぱなしにしているフルートを取り出しました。汚れを取り、表面を磨き、キーに油を差すと吹ける状態になりました。頭部管に口を当てて吹くと何とか音は出ますが思ったような音色ではありません。私はフルートを組み立て、ゆっくりロングトーンの練習を始めました。


それから一週間ほど経ったある日の夜、私は都内のあるターミナル駅前にある音楽教室に向かっていました。そこには香澄が講師を務めているフルートの教室があります。

私が部屋に入ったとき、ちょうどレッスンが終わったばかりで、香澄は最後に残った生徒の質問を受けていました。香澄は私が入ってきたのにも気づかず、熱心に指導をしています。ようやくその生徒がぺこりと頭を下げて指導は終わります。優しげな微笑を浮かべながら生徒を見送った香澄と私の目が合いました。

「あなた……」

香澄の目が驚きに見開かれます。

「手紙を読んだ」
「……ありがとうございます」

香澄は少し恥ずかしげに目を伏せます。

「香澄、俺からも言い忘れていたことがあった。聞いてくれるか」
「……はい」
「俺にとっての香澄は恋人か妻でしかないと言ったが、一つ忘れていたことがあった。香澄は俺のフルートの先生だった」

伏せたままの香澄の睫毛がかすかに震えました。

「俺はまたフルートの練習を始めることにした。だが、俺は忙しいから、教室に通う時間がない。それに折角作った防音室の使い道がなくて困っているから、通いで個人レッスンをしてくれる先生を探している」

香澄は私の顔を見ながら首を傾げます。

「半年前に香澄は俺と約束をしたな。俺の言うことは何でも聞くと。あの約束はまだ生きているか?」

香澄はこっくりと頷きました。

「それじゃあ早速打ち合わせをしたい。時間はあるか?」
「はい」

再び香澄が頷くのを確認して私は教室を出ると、駅に向かって歩き出します。香澄は特に小柄というわけではありませんが、180センチを超える私とはかなり身長差があります。大きな歩幅で歩く私に香澄は懸命に着いてきました。


(了)


ご愛読ありがとうございました。応援・感想BBSでたくさんのメッセージをいただいたことに深く感謝いたします。ひとつひとつにレスが出来なかったことをお詫びいたします。



蜃気楼 61
WR 1/30(火) 12:55:23 No.20070130125523 削除
私は「香澄」のページにアクセスします。香澄のマイミクは私一人です。もともと誰かの招待がないとページは作れないはずですが、香澄はおそらく「かすみん」として登録していた自分自身で「香澄」を招待し、「かすみん」名義の方は退会したのではないかと思います。そこには村瀬や久美との関係を断ち切る意図があったのかも知れません。

そこには簡単なプロフィールと日記だけが置かれてあり、コミュニティの登録などはありません。私は香澄の日記の最初の記事をクリックしました。

「あなたへ」

1行目の文字が飛び込んで来た時、私はなぜかとても懐かしいものを見たような気がしました。私は香澄の日記を読み続けます。


「あなたへ

いつか読んでもらえる日が来るかもしれないと思い、あなたへのお手紙を書くことにしました。パソコンは置いて来ましたので今は美奈子のものを借りて書いています。ミクシイというのは本当に便利ですね。

あなたは香澄が死んだものと思うとおっしゃいました。死人からの手紙を読まされるのは気分の良いものではないかも知れません。不快に思われたら申し訳なく思います。

それでもこうやってお手紙を書いているのは、私があなたに、村瀬君とのことをきちんと説明出来ないままだったからです。これから新たな生活を始めようとされているあなたにとっては今更聞いたところで不愉快なだけかも知れませんね。どうか私の最後の我儘だと思ってどうかお許しください。

それと始めにお断りして置きますが、これは遺書ではありません。これ以上馬鹿なことをしてあなたにご迷惑をおかけする積もりもありませんので、どうかその点はご心配なさらないでください。

私が村瀬君とどうしてあのような関係になったのか、最初は自分でも分かりませんでした。あなたのことを愛していたのは事実です。以前あなたから聞かれた時、村瀬君とのことは恋ではないと言ったことがあります。あれも私の本当の気持ちなのです。

家を出てからアパートに落ち着くまで、美奈子や佐和子のお世話になったので、2人には今回のことは話しました。案の定とても叱られてしまいましたが。

美奈子や佐和子は陽一と栄治が独立した寂しさから、母性の行き場を求めたのではないかと言ってくれました。確かにそういう理由もあったのかも知れませんが、それだけではありません。

私は目の前に迫って来る老いが怖かったのだと思います。私ももうすぐ50です。あと何年あなたは私のことを女と見てくれるだろうかと、訳もなく不安になりました。そんな時に、無条件の憧憬を捧げてくれる若い村瀬君に惹かれたというのが私の本心だと思います。昨年の5月の連休に、久美さんと一緒とはいえ村瀬君と一緒に旅行するということに、私は確かにうきうきしていました。

村瀬君がただの若い男というだけでは私はこれ程は惹かれず、また仮にそうなったとしても肉体関係を結ぶなどと言うことは決してなかったと思います。5月の旅行で突然村瀬君と2人きりになってしまい、それが久美さんの計画だと知った時、私はその場で帰るつもりでした。

ただ久美さんから理由を聞かされ、旅行を続けることを懇願され、そして私が半ば恐れ半ば期待したようにその夜村瀬君から身体を求められた時に許してしまったのは私なりの理由があるのです。

あなたは否定するかも知れませんが、村瀬君は昔のあなたにとても良く似ています。顔のどこがどう似ているという訳ではないのですが、全体の雰囲気や話し方が学生時代のあなたを思わせます。自信家で負けず嫌いなところ、我儘で理屈っぽいところ、そしてとても優しいところ、あなたにそっくりなのです。

その気持ちをより深く持ったのは村瀬君のフルートの音色でした。村瀬君は私に認められたいと懸命に練習し、ロングトーンや音階などの退屈な基礎練習を必死でこなしました。そうやってみるみる上達して行く姿や、そのフルートの澄んだ空気のような音が、昔のあなたにそっくりでした。

あなたは昔、私が住む日本海の近くの町に来てくれた時、2人で蜃気楼を見に行ったことを覚えていますか。とても美しくて不思議な海上の浮き島に見とれる私に、あなたは蜃気楼がどうして出来るのか教えてくれました。

蜃気楼は空気の状態の加減で光が屈折し、遠くの風景がすぐ近くにあるように見える。私は遠くにある実態を幻のように見ているのだと。





--------------------------------------------------------------------------------


蜃気楼 60
WR 1/30(火) 12:52:41 No.20070130125241 削除
「これはもう必要ありません。彼に渡してください」
「しかし……」

私は借用書を村瀬の父親の手に押し付けるようにしました。

「私にも2人の息子がいます。村瀬さんの気持ちは判ります」
「……ありがとうございます」

村瀬の父親は借用書を受け取ると、何度も頭を下げます。

「渡辺さんは息子に、本来私が教えなければいけないことを教えてくれました。この恩は決して忘れません。もし私に出来ることがあれば何でもおっしゃってください」

村瀬の父親はもう一度深々とお辞儀をすると帰って行きました。デスクに戻った私に加藤が声をかけます。

「どうしたんですか、社長。ぼんやりしちゃって」
「お前のそのタメ口はどうにかならないのか」
「気にしない、気にしない。私と社長、マイミク同士じゃないですか」

加藤はそう言うとケラケラ笑います。

「ところでさっきのお客様、誰ですか」
「エムファクトリイの村瀬社長だ」
「ええ、そうなんですか。あそこのギフト、女の子に人気が有るんですよ。うちでも扱えないかなあ」
「可能性はあるな。バイヤーに話してくれ。俺が話をつなぐよ」
「わかりました。ところで、その村瀬社長って人、社長に似てましたね」

加藤が急に声を潜めるように言います。

「どこがだ?」
「どこがって……全体の雰囲気って言うか……」
「そうかな」
「似てると思うんだけどな」

加藤がいつものように瞳をクルクルさせながら首をひねります。

「そういえば社長、ミクシイ全然やってないですね」
「ああ」

妻と村瀬たちとのやり取りを覗いたのが嫌な思い出となっており、妻と別れて以来一度もアクセスしてことがありませんでした。

「時々社長のページ、見に行くんですがいつまでたってもマイミクは私一人。あれじゃあ面白くないですよ」
「そうだな」
「今度私が一人紹介しますよ。マイミクになってあげて下さい」
「なぜ俺がそんなことをしなきゃならない」

私は気のない返事をします。

「色々と教えてあげたじゃないですか。その借りを返してください」
「あれが借りなのか? まあ、気が向いたらな」

きっときっとですよ、と歌うように言いながら加藤はようやく自分のデスクへと戻ります。一体何の用があったのかさっぱりわかりません。

帰宅すると私は加藤から言われたことを思い出し、久しぶりに家のPCを立ち上げました。妻が使っていたノートPCです。

PCはフルート教室の生徒の管理や、楽譜の作成などにも使うこともあるから持って行くようにと言ったのですが、妻は身の回りのものと愛用のフルート以外はすべて置いて行くと言って聞きませんでした。

受信フォルダに一通のメールが届いていました。差出人は「香澄」。離婚した妻からのマイミクの招待状です。

「ヨーコさんがゆかりんさんのページを探し出し、ゆかりんさんがあなたのページを教えてくれました。あなたは私と友人になることはないとおっしゃいましたが、せめてネット上の存在である『香澄』とならマイミクになっていただけませんか。もしこのメールが不愉快ならば申し訳ございませんが、削除してください」

私は少し考えて香澄の申し出を承諾しました。私の「マイミク」のリストが「ゆかりん」と「香澄」の2人になります。



蜃気楼 59
WR 1/30(火) 12:50:46 No.20070130125046 削除
私たちの離婚が成立し、妻が家を出て行ってから2カ月以上の時が経ちました。5月に入ったばかりのある日、企画課の加藤有花が私のデスクにやって来ました。

「社長、お客様です」
「社長はやめろと言っただろう」
「何を言っているんですか。今月からは本当に社長でしょう」

そうでした。あれから社長のヘルニアは思わしくなく、5月1日付で社長は会長に就任するとともに、私が後任の社長となったのです。

「午前中は約束はなかったはずだか」
「村瀬さんという方です」
「村瀬?」

私は顔を上げます。

「社長と同じくらいの年齢ですよ。ご存じないのですか」
「ないな……いや、やっぱりあるかな」
「どっちなんですか、もう。A応接にお通ししています」

私が応接に入ると、村瀬と名乗る男は立ったまま私を迎え、深々とお辞儀をすると名刺を差し出しました。

「エムファクトリイの村瀬です」
「渡辺です。どうぞおかけください」
「失礼します」

男は座るなり、いきなりテーブルに擦りつけんばかりに頭を下げました。

「渡辺さん、私の息子が渡辺さんに対してとんでもないことを致しました。どうか、お許しください」

私はしばらく呆気に取られて村瀬の父親を眺めていましたが、やがて口を開きます。

「村瀬さん、頭を上げてください」
「息子の躾を間違いました。母親がいないからとつい甘くなって……渡辺さんに大変なご迷惑をおかけしました」
「村瀬さんのせいじゃありません。お願いですから頭を上げてください」

村瀬の父親はようやく頭を上げます。

「私は渡辺さんがなさったことは至極まっとうなことだと思います。大人は自分の発言に責任をもたなければなりません。息子が5000万円払うと言ったのですから払わせるのは当然です」
「それは……」
「息子の話だと、最初に息子と久美さんが貯金をはたいて400万円を払い、その後毎月100万円ずつお支払いすることになっているとか」
「そうです、昨日2回目の入金をしてもらいました」

私は頷きます。

「私は今回の件では一切金銭的な援助をしておりません。息子と久美さんが蒔いた種ですから、自分で刈り取らせるのが筋です。しかし、学生2人で月100万円の金を稼ぐのは至難の業です。息子はいくつもバイトを掛け持ちし、久美さんは夜の仕事までしているそうです」
「そうですか……」

村瀬と久美が自分で汗を流して金を作っているとは少々意外でした。

「しかしあのままだといずれ身体が保たなくなり、支払いが滞る日がくると思います。馬鹿な息子たちですが、やくざな金融業者に追い込みをかけられるのをさすがに親としては黙って見ている訳にはいきません」
「それはそうでしょうね」

村瀬の父親はその私の言葉にすがるように続けます。

「そこで勝手なお願いですが、もしも支払いが滞ったら、息子の借用書を回収業者に売る前に私に買い取らせてはいただけませんか? もちろん元本の残高全額をお支払いします。渡辺さんが息子や久美さんを恨む気持ちはわかるつもりですが、なにとぞ馬鹿な親の頼みを聞いてください」

村瀬の父親は再び頭を下げます。

「村瀬さん……もう私には恨みはありません」

私は机の中から村瀬が書いた借用書を取り出しました。



蜃気楼 58
WR 1/29(月) 17:36:22 No.20070129173622 削除
私は再び静かな声で話します。

「いくらなら用意できるんだ?」
「二百万なら……」
「それは君の貯金か。さすがR大の学生だ。結構貯めているな」

村瀬と久美は身を縮めるように私の言葉を聞いています。

「今すぐ学生向けの消費者金融を回って来い。200万くらいは借りられるだろう。残りの4600万円は借用書でいい。約束どおり久美が連帯保証をしろ。俺も鬼じゃないから金利は利息制限法上限の15%にしておいてやる」

村瀬と久美は愕然とした顔を私に向けました。

「金利だけで月57万5千円になるな。元金の返済込みで100万円以上、これを毎月末に払え」
「ぼ、僕は学生です。そんなには払えません……」

村瀬は顔を引きつらせています。久美も真っ青な顔を私に向けています。

「そんなことは俺は知らん。5000万円払うと啖呵を切ったのは君だろう」

私は冷たく突き放します。

「一度でも遅れると、借用書を債権回収業者に売り払う。連中の取立てはきついぞ。村瀬君には臓器を売れとか、久美さんにはソープに沈めるとか言ってくるだろうな」
「許してくださいっ!」

村瀬と久美は震え上がって頭を床に擦り付けます。

「謝る時期が間違っているんじゃないのか。どうして前回、自分たちが約束を破ったときに謝らなかった?」
「……それは」
「君たちは今日いきなり土下座をした。金が用意できなかったことを謝ることはできるのに、どうして人の心を傷つけたことは謝れない?」

久美は村瀬の隣で身体を強張らせていましたが、顔を上げるとすがるような目を私に向けました。

「……私も払います。自分の貯金と、お金を借りて真一さんとあわせて500万は払います。ですから、サラ金なんて恐ろしいことは……」
「まだわからないのかっ!」

私はそれまで出来るだけ穏やかに話そうとしていましたが、この久美の言葉で激高します。妻が手にもったトレイを音を立てて置くと、久美の隣に並んで土下座しました。

「あなた、許して、私が、全部私が悪いんです。私の財産はみんなあなたにお渡しします。これからずっとあなたの言うとおりにお仕えします。ですから、ですから、2人を許してあげてください」
「先生、駄目っ!」

久美がわっと泣き出しました。

「本当は私なんです。私が悪いんです。私が先生にお願いしたんです。ご主人、ごめんなさい。私、なんでもします。なんでもしますから先生と真一さんを許してあげてくださいっ」

妻と久美は互いに手を取り合うように、わあわあ声を上げて泣き始めます。村瀬は土下座したまま拳を握り締め、涙を流しています。私はそんな3人の姿を見ながら、なぜかたまらない寂寥感がこみ上げてくるのを感じていました。


村瀬と久美が帰った後、私と妻はリビングで向かい合って座っていました。妻の目は泣いたせいか、真っ赤に腫れています。

「あなた、本当にごめんなさい。私が悪かったです」
「……許してくれとは言わないのか」
「私から言うことは出来ません。それだけのことをあなたにしてしまった訳ですから。いまさら償いと言っても遅いでしょうが、何でもしますから言ってください」

妻は頭を下げて、私の言葉を待っています。私はやがて口を開きました。

「離婚してくれ」

妻の肩先が一瞬震えました。

「……わかりました」



蜃気楼 57
WR 1/29(月) 17:32:19 No.20070129173219 削除
土曜日がやってきました。約束の時間に玄関に現れた村瀬と久美は前回とは人が違ったように沈んでいました。特に村瀬の消沈振りは見る影もないほどです。

「どうした、突っ立っていないで入れ」

私は2人をリビングに招き入れます。村瀬と久美がいつまでも立っているので、私は「座れ」とソファを指差します。妻が心配そうに2人の様子を見ています。

「金は持ってきたのか?」

村瀬の顔は青ざめ、唇が小さく震えています。

「持ってきていないのか?」
「……」
「どうした、黙っていてはわからない」

村瀬はいきなり「申し訳ありません!」と叫ぶような声を上げると、床の上に土下座をしました。

「何の真似だ?」
「……」
「株は売れなかったのか?」
「……はい」

村瀬は蚊の鳴くような声で答えました。紅茶のカップを乗せたトレイを手に持ったままの妻がため息のような声を上げました。私の視線に気づいた久美があわてて村瀬の隣に土下座をします。

「……そうだろう」

私の言葉に村瀬が顔を上げました。

「父親に叱られたんじゃないか?」
「なぜそれを……」
「簡単なことだ」

私は静かな口調で話し始めます。

「父親が君に対してなぜ株を渡したのか、君はまったくその意味がわかっていない。おおかた財産の前払いか何かだと、安易に考えていたのではないか?」

村瀬は顔を引きつらせたまま私の言葉を聞いています。

「君の父親の会社は2年前に公開したばかりといったな。少し調べさせてもらったが、まだまだ成長していく会社のようだ。これからもたくさんの資金が必要だろう。その場合、株式市場から調達、要するに会社が新しい株式を発行して個人などの投資家に株を買ってもらう必要がある」

「そんな会社の経営者が自分の息子に株を渡して、そいつが人妻と不倫をはたらき、慰謝料を払うために株を売ったなどということがわかればいったいどうなると思う? そんな馬鹿な理由で経営者の息子が売る株を掴まされる投資家こそいい面の皮だ」

「また、君の父親は当分の間は自分が会社のトップを勤めるつもりだろうし、将来は出来れば君を後継者にとも考えているかもしれない。そんな経営者が自分や自分の家族の持ち株を売ることを認めるなどということはありえない」

村瀬の肩の震えがだんだん大きくなってきます。

「だいたい、君の父親の会社の株がどうしてそんなに上がったのか、その理由がわかっているのか」

村瀬と久美が同時に顔を上げました。

「君の父親や父親の会社の従業員が死に物狂いで働き、長い時間をかけてお客に商品が認められ、他の会社との激しい競争に勝ち抜いてきたことの結果だ。その汗の結晶を君はどぶに捨てるような使い方をしようとしている」
「君の父親が君に株を持たせたのは、経営の厳しさとは何か、経営者の心構えとは何か、会社の価値と株とは何か、また生きていくうえでのお金の持つ意味とは何かを教えたかったからじゃないのか」
「父からも……同じようなことを言われました」

村瀬はそう言うと再び深々と頭を下げました。

「申し訳ありません!」
「金が用意できなかったことを謝っているのなら、その必要はない」



蜃気楼 56
WR 1/29(月) 17:30:29 No.20070129173029 削除
次の日曜日の朝9時、村瀬と久美が現れました。リビングのソファに並んで座っている2人とも妻から事前にある程度の事情を聞いているのか、緊張に顔を強張らせています。

妻もまた緊張した顔つきで紅茶のポットとカップを運んできます。私は妻が人数分の紅茶を注ぎ終わるのを確認すると、妻に「そこに座れ」と村瀬たちの隣を指差します。

「君たちに会うのはもう少し先になるかと思っていたが……」

私が話を切り出すと3人ともはっとした顔つきになります。

「3人とも約定違反だ。約束したことは守ってもらう」

村瀬が口惜しげに顔を伏せます。久美は何か言いたげに口を開きかけましたが、私が睨むと村瀬に倣って顔を伏せました。

「村瀬君の分担は5000万円のうち3000万円だ。来週の土曜日までに用意しろ。いいな?」
「あなた、待って。村瀬君は……」
「香澄は黙っていろ。お前には別に話がある」

私に叱咤されて妻は口を噤みます。私は妻が村瀬のことを「真一さん」ではなく、「村瀬君」と呼んでいることに気づきました。

「5000万円は全額僕が用意します」

村瀬は顔を上げると挑戦的な目を私に向けました。

「ですから、香澄さんを自由にしてあげてください」
「夫婦のことに口を出すな」
「ご主人は本来香澄さんのものである2000万円もの財産を取り上げようというのでしょう? その上香澄さんを奴隷のように自分の元に置き続けるつもりですか?」
「香澄をどう扱おうが俺の自由だ。それにこれは香澄が自分で約束したことだ」
「ご主人は金が手に入ればいいのでしょう? その上香澄さんを縛り続けようというのですか?」
「ああ、その通りだ」

私は怒声をあげて村瀬を睨みつけます。

「ぐずぐず言わずに約束どおり金をもってこい。5000万円の金をここに並べることが出来れば君の要求を考えてやってもいい」
「あなたは最低だ!」

村瀬は立ち上がって叫び声を上げます。

「お望みどおり、5000万円叩きつけてやる」
「真一さん……」

久美が村瀬を見上げました。

「心配するな、久美。年末から会社の株価が上がって、僕の持ち株の評価は1億円をはるかに超えている。香澄さんが僕たちのためにしてくれたことを思えば、5000万円くらいどうということはない」

その言葉を聞いた妻は一瞬はっとした表情を村瀬に向け、すぐに顔を伏せました。

村瀬は憤慨しながら帰っていきました。久美はさすがに帰り際、すまなそうに妻に頭を下げましたが、私に対しては詫びの言葉はありませんでした。

2人が帰った後、リビングには私と妻だけが残されます。妻がおずおずと口を開きました。

「あなた……」
「お前との話は、あの2人のことが片付いてからだ」
「ごめんなさい……」

妻は顔を伏せて涙を流し始めます。

「謝らなくてもいい」
「でも……」
「2人で過ごせる時間もあと少しだ。紅茶のお代わりをくれ」

妻は無言でうなずくと、ポットの葉を新しいものに取り替えました。アールグレイの紅茶は妻も私も一番好きなものです。私は妻の啜り泣きを聞きながら、熱く香りのよい紅茶をゆっくりと味わいました。



蜃気楼 55
WR 1/28(日) 22:24:00 No.20070128222400 削除
「そんな……」
「俺は香澄と別れたら、いずれ新しいパートナーを探すつもりだ。香澄もそうしろといってくれただろう」
「はい……」
「仮に2人が俺を結婚式に呼んでくれるのなら俺はその新しいパートナーと一緒に出席したい。今誰か特にあてがあるわけではないが、そういった場合普通は前妻とは顔を合わせたくないだろう。周りからいい笑いものになるのが落ちだ」

妻は悲痛な表情を私に向けます。

「香澄は前に、どうして俺が一線を超えるつもりがないのに自分を抱くのかと聞いたな。俺はその時分からないと答えた」
「はい……」
「今ならその答えが分かる気がする。俺は香澄を忘れようとしているんだ。25年間の夫婦としての記憶、31年間の二人の記憶を自分の中から消し去るために香澄の身体を抱く、しかし、絶対に最後までは行かない。俺はその空しい行為で少しずつ香澄に別れを告げているんだ」

妻は顔を覆って泣き始めました。

「俺は香澄をまだ愛している。香澄も俺のことを嫌いになったわけではないと言った。そんな男と女が別れるというのはそういうことではないのか。互いに未練を残せば、新しいパートナーに対して失礼だ」
「私たちは、良い友達でいられないんですか……」
「それは無理だ」

私は冷たく言い放ちます。

「俺は香澄と良い友達になろうなんて思ったことは一度もない。高校生のときに香澄と始めて出あったとき、香澄のフルートの音色を始めて聞いたときから俺は香澄を自分のものにしたいと思っていた。それはこの30年以上変わっていない」

妻は真っ赤な目を私に向けました。私は何故か唐突に高校1年のとき、妻に部室の裏に呼び出されたときのことを思い出しました。妻が私に転校しなければならないことを告げたときです。あの時の妻の目も真っ赤にはれていました。

「俺は香澄を友達にすることは絶対にない。俺にとっての香澄は恋人か妻でしかない。香澄と別れるからには、俺は香澄は死んだものと思うことにした。死人と会うことは絶対にない」

私はそう言うとダイニングを出ました。妻の泣き声が背後で大きくなるのがわかりました。妻は始めて私と別れることに意味を知ったのかもしれません。


その後、村瀬は相変わらず妻を執拗に誘っていましたが、妻は頑として応えなかったため自然に2人は疎遠になり、妻がミクシイにアクセスすることは何時の間にかなくなっていきました。興信所の調べによると、村瀬と久美のデートの回数は増えてきているようでした。

私は相変わらず妻を抱きますが、決して一線は超えません。妻は私に愛撫されている間は我を忘れたように快感に浸っているようですが、行為が終わると必ず悲しげに声を殺して泣きます。私がその行為によって妻に対して別れを告げていると言ったことが堪えているのでしょう。

2月に入ると村瀬と久美はすっかり恋人同士になったようです。結果的には妻が身体を張ってキューピット役を務めたということでしょうか。バレンタインデーが近づいてきても、村瀬が妻にアプローチすることはありませんでした。村瀬に対する復讐の時期が近づいていることを感じた私は、ある土曜日の夜妻に対して告げました。

「明日の日曜日に、村瀬と久美を呼べ」
「えっ?」

妻は驚いた表情を私に向けます。

「どうしてですか?」

問い掛ける妻に、私は興信所の報告書を三冊テーブルの上に置きました。妻が息を呑むのが分かりました。

「まだ約束の半年まで3ヶ月近く残っているが、そろそろ終わりにしたい」
「あなた……」
「野球でもコールドゲームというのがあるだろう。これだけの証拠が揃っているんだ。おまえ達の負けだ」
「待って、あなた。お願いです……話を聞いて」
「話なら明日、三人が揃ったところで聞く。もっとも言い訳以上の何かが聞けるとも思っていないが」

私はそう言うと立ち上がり、寝室に向かいました。妻はその夜寝室に来ることはありませんでした。



蜃気楼 54
WR 1/28(日) 22:21:30 No.20070128222130 削除
私はタオルをお湯で絞ると妻の身体の汚れた箇所を拭います。

「……どうして抱かなかったのですか?」
「おかしなことを言うな。香澄は」

私は苦笑します。

「お前とはもう一線を超えないと約束しただろう」
「それなら、なぜ……」
「こんなことをするのか、と聞きたいのか?」
「はい……」

私は少し黙った後、口を開きます。

「俺にも良く分からない。なぜなのか、香澄も一緒に考えてくれ」

私はそう言うと横になり、目を閉じました。妻はしばらく起きている気配がしましたが、やがて眠りについたようでした。


私はその後、妻を週に一度のペースで同じように愛撫しました。これまでのように妻が嫌がるような露出的な下着を着せたり、卑猥な格好をさせたり、バイブで弄ぶようなことはなく、私の指と舌を使って何度もイかせ、その後妻の腹か尻の上に射精するのが常でした。妻は私に抱かれるたびに激しく乱れましたが、同時に挿入してもらえないことをもどかしく感じているようでもありました。

村瀬はその後しばらく大人しくしているようでしたが、12月に入ってから再び妻を抱きたいとねだってくるようになりました。妻は最初は拒否していたのですが、久美からも強く頼まれて断れなくなったのか、17日の土曜日に再び村瀬に抱かれました。

そうなってしまうとタガが外れたのか、翌週の土曜日、つまり24日のクリスマスイブにまた村瀬に懇願され、身体を許してしまいました。この両日についても興信所に依頼して証拠写真を撮影したのは言うまでもありません。17日は久美は登場しなかったようですが、24日のイブは、久美は村瀬と妻が別れるのを待ちかねたように現れると、村瀬と共に夜の町に消えていきました。おそらく2人でクリスマスイブを過ごしたのでしょう。

村瀬は私に対して妻と結婚しないまでも一生愛していく、妻が生きている間は妻としかセックスをしない。妻を最後の女性とすると言いました。そんな世迷言を信じたわけではありませんが村瀬の行為は妻に対する裏切りですし、今さらですが誓約書違反でもあります。

村瀬と久美にこういった形で裏切られている妻も気の毒ともいえます。しかし私でも推し量ることが出きる程度の久美の本当の気持ちを、同性である妻が全く気づいていないというのも不自然ではあります。結局私にとって未だにわからないのが妻の本心でした。

ずっと家に寄り付いていなかった2人の息子たちも、さすがに年末年始ともなると帰省します。村瀬と再び会い始めてからは沈んでいた妻の表情も、息子たちが帰ってくるとぱっと明るくなりました。私も妻の不倫のことなどは息子たちの前ではおくびにも出さず、以前と同様、仲の良い夫婦を演じました。

あっという間に三が日が過ぎ、息子たちがそれぞれの勤め先へと帰り、久しぶりに二人になった夜に妻が私に話し掛けました。

「賑やかでしたね。やっぱり家族というものはいいものですわ」
「ああ……」
「これからもお正月はこういう風に、4人で過ごせると良いですね」
「それは無理だな」

私はそっけなく答えます。妻は「えっ」という表情を私に向けます。

「5月になったら俺たちは別れるんだろう。こういった正月は今回でおしまいだ」
「でも……」

妻は一瞬言葉を失ったようですが、しばらくして口を開きます。

「私はあの子達の母親であるということはこれからも変わらない訳ですから、一年に一回くらいは4人で集まっても良いのでは……」
「俺は離婚したら二度と香澄と会うつもりはない」
「えっ……」
「もちろん陽一や栄治が香澄と会いたいというのならそれは自由だ。止めるつもりはない。しかし、俺はその場にはいる気はない」
「……二度と会わないって……陽一や栄治が結婚するときもですか?」
「そうだ。2人が香澄を式や披露宴に呼びたいというのならそれはかまわない。しかし、その場合は俺は出席しない」





--------------------------------------------------------------------------------


蜃気楼 53
WR 1/28(日) 22:19:49 No.20070128221949 削除
「こっちへ来い」

妻は私に呼ばれるままベッドに身を横たえます。村瀬に抱かれたばかりの身体を見られ続けるよりは、私に抱かれた方が良いと思ったのでしょうか。妻の表情にどことなく安堵の色が浮かんでいました。

私は自分も裸になると妻を抱きしめ、口付けをしました。こんな風に妻を抱いてキスをするのはいつ以来でしょうか。

「ああ……」

キスに弱い妻はたちまち溜息に似た声を洩らします。私はうなじ、胸元、乳首と上から順に妻の身体に優しく接吻を注ぎ込みます。それは村瀬がつけた妻への痕跡を消していくかのようでした。

私は妻の羞恥の箇所はわざと避けると、両足を開かせると内腿を強く吸います。そこは妻の性感帯の一つでした。妻の喘ぎ声が一段と高まります。

(村瀬にはこの場所のことはもう教えてやったのか?)

私はそう胸の中で呟きながらその柔らかい箇所を優しく、そして激しく愛撫します。妻はかなり感じてきたのか荒い息を吐きながら、その両肢はもどかしげに海草のようにゆらゆらと蠢き始めます。

私は顔を上方にずらし、妻の羞恥の部分に口吻を注ぎ込みます。肉襞を甘噛みし、内部に舌を這わせ、唇ですっかり尖った花蕾を吸い上げると妻は「あ、ああっ」と悲鳴のような声をあげ、逞しいまでに実った腰部をブルブルと震わせます。

(村瀬にもこうやってクリニングスをさせて声をあげたのか?)
(尖らせたクリトリスをはしたなく突き出して、吸わせたのか?)

私は妻をぐっと強く抱きしめると、再び口付けをします。今度は妻の舌先を吸い上げ、自らの口の中で弄びます。妻は「うっ、うっ……」と声を上げながら、甘い唾液を私に吸われて行きます。

(村瀬にもそんなうっとりした顔で口を吸わせたのか?)
(こんな風に強く抱かれたのか?)

私は胸の中で妻に問いかけながら愛撫をつづけます。妻はますます気持ちが昂ぶってきたのか「あっ、あっ」とさも切なげな声をあげています。それがまるで私の問いに対する肯定のように思え、私は激しい嫉妬を感じると共に強い欲情を覚えました。

私は妻の身体を支えるようにして自分の体の上に乗せあげます。妻の好きな騎乗位です。妻はすっかり潤った羞恥の箇所を、私の硬化したものに擦り付け始めます。妻が無意識のうちに挿入を求める時の癖です。

(そうやって村瀬のものも求めたのか?)

私は妻の耳元に囁きかけました。

「欲しいのか?」
「……」
「どうなんだ、言ってみろ」
「ください……」
「何が欲しいんだ。ちゃんと言わないか……」
「あなたの……ペニス……」

私は片手で妻の腰部を少し持ち上げると、指を羞恥の部分にあてがい、ぐいぐいと押し込むようにします。

「あ、ああっ!」

ペニスの代わりに二本の指を挿入された妻は悲鳴をあげて私から逃れようとしますが、私はそうはさせじと片腕を妻の背中に回して抱きとめます。

「ああ……そんな……」

妻は指でイかされるのが惨めなのか、さも切なげにすすり泣きますが、火の点いたようになっている身体は止まらないようで、いやらしく腰を振りたてています。私が指先で愛撫しつづけると妻は遂に「い、いきますっ」と声をあげて、絶頂に達しました。

裸身を痙攣させながら快感に浸っている妻を私は優しく抱きしめるともう一度接吻をします。そして起き上がると、ベッドの上にぐったりとうつ伏せになった妻の丸い尻の上に射精します。私の熱いものを肌の上に感じた瞬間、妻は豊満な尻をブルッと震わせました。



蜃気楼 52
WR 1/28(日) 18:50:50 No.20070128185050 削除
村瀬と久美がホテルに入ったという報告を聞いても、私はそれほど意外ではありませんでした。少し前から、おそらくそういうことではないかと思っていたのです。

村瀬を裏切るなら5000万円の違約金の連帯保証から久美を外すといったのにもかかわらず、久美がむしろ村瀬が誓約書に違反するような行為を促したのは何故か。久美の立場が、村瀬の妻に対する恋心を単純に応援するというものに過ぎないのなら、これほどのリスクを犯すのはどう見ても不自然です。

村瀬が年上好みだというのは事実でしょう。しかし、久美が同じように年上好みで、村瀬と結婚した後もセックスレスでよいと考えているとは私には信じられませんでした。その思いはミクシイでの3人のやり取りを読んでから確信に変わります。村瀬は気づいていないようでしたが、そこでは明らかに久美の妻に対する嫉妬が現れていました。

久美は村瀬のことを愛しており、自分の方を向いて欲しいと思っていると私は考えました。村瀬の方も妻のことが好きなのは確かですが、久美も嫌いではない、いや、むしろ本当は愛しているのではないかと私は推測します。そうでなければ「最高のパートナー」だとか「彼女なしの人生は考えられない」などとは言いません。

幼いときに母親と別れなければならなくなった村瀬にとって、妻は理想の女性というよりも、母親の代わりのような存在なのでしょう。母親に対する憧憬が深すぎて、村瀬は久美を本当は愛していながら抱くことが出来ない。だから愛しているのは妻で、久美に対する想いは同志愛のようなものだと自分を誤魔化しているのではないでしょうか。

久美は女としての本能的な直感から、村瀬が母親に対する愛情を卒業しない限り、自分を抱くことは出来ないと考えているのではないでしょうか。だから村瀬と妻のことを応援するような行動に出た。しかし内心の嫉妬は抑えられず、時々表面に噴出してしまうといったところではないでしょうか。

その久美にとって、村瀬と妻の接触が6ヶ月間絶たれたことは誤算だったことでしょう。久美としては少しでも早く村瀬を妻から卒業させたいのです。村瀬がある程度妻とのセックスで経験を積み、女の性のあからさまな実態を知ることで母親の幻影から解放されれば、自分の若い肉体で村瀬をひきつける自信があったのでしょう。妻と会えないままではいつまでも村瀬は妻に拘りつづけ、久美の方を向かないでしょう。

リビングのソファで私がそんなことをぼんやり考えていると妻が呼びに来ました。

「お食事の準備が出来ました」

妻は気を使ってか、私の好物を食卓に並べます。しきりに今日会ったことになっている美奈子さんと佐和子さんの話題を口にするのはアリバイ工作をしているつもりでしょうか。私は冷めた気持ちでそれを聞いていました。

妻の作った食事は吐き気がするというほどのことはありませんでしたが、味がほとんど感じられませんでした。

食事が終わる頃、私は妻に向かって言いました。

「風呂から上がったら、何も身につけないで寝室に来い」
「あなた……」

妻の目が驚きに見開かれます。

「俺の言うことは何でも聞くんじゃなかったのか?」
「今日は……」
「生理も終わっただろう。買い物に行ったくらいだから風邪も治ったはずだ」
「わかりました」

妻は覚悟を決めたように頷きます。

私は先に風呂に入る間、妻は食器を片付けます。私は風呂から上がり、寝室で音楽を聴きながら妻が来るのを待ちます。かなり経って寝室の扉が開き、妻が電気を消しました。

「電気はつけたままにしろ」
「でも……」
「久しぶりに香澄の身体をよく見たい。もうすぐ見られなくなるかもしれないからな」

妻はあきらめて電気をつけます。扉の近くで恥ずかしそうに胸と股間を隠している妻に私は声をかけます。

「隠さないで見せろ」
「許して……」
「言うことを聞くはずだったな」

妻は腕を下ろし、素っ裸を私の目の前に晒します。村瀬との情事の痕跡が私に露見することを脅えているのでしょうか。妻の裸身は小刻みに震えているようです。



蜃気楼 51
WR 1/28(日) 16:55:46 No.20070128165546 削除
「夕方には帰りますから……」

妻は小声でそう言うと、家を出て行きました。男に抱かれるために出かける妻を見送るというのはなんとも嫌なものです。こんな気持ちを人生で味わうことになるとは思ってもいませんでした。

私はすぐに待機している興信所の調査員に電話します。ミクシイでのやり取りにより、妻が村瀬と会う日は予め分かっているわけですから、ピンポイントで調査が出来ます。私自身が尾行しても良いようなものですが、証拠としての価値を考えると興信所の報告書があった方が良いと思いました。

妻が不貞を働くことを知りながら泳がせる、当時のことを今思い出してもこの時期が一番辛かったです。知らないということはある意味幸せなことです。

やがて興信所の調査員から電話がありました。妻は出かけるとまっすぐにラブホテルに向かったということです。昼前からラブホテルで若い男と情事に耽る女、そんな女が自分の妻だとは……実に情けない話です。

次に興信所から電話があったのは4時間以上後でした。妻と村瀬はよほど名残惜しかったのでしょうか。10時から2時までの4時間をホテルの中で過ごしたようです。

これで証拠は押さえたわけですから、調査はここで切り上げても良いのですが、私は念のためにそのまま継続を依頼しました。妻の行動の全てを把握しておきたかったのです。

妻はその後、村瀬と共に元町へ向かいます。私には美奈子さんと佐和子さんと買い物に行くと言って出かけたのですから、何か買って帰らないと不審に思われると考えたのでしょう。

元町で久美が2人と合流したのには少々驚きました。初日以降、久美はミクシイにはほとんど顔を出していなかったので、今回の逢引にはからんでいないのかと思っていたのです。考えてみれば村瀬と久美は電話で連絡が取れるわけですから、3人が行動を共にしてもおかしくはありません。

3人はしばらく一緒にショッピングをします。といっても、妻と久美の女同士の買い物に村瀬が付き合うという感じでしょうか。確かに3人が仲良く買い物を楽しんでいる写真を見ると、母親とその娘と息子、という風に見えなくもありません。

4時半ごろ、妻と村瀬・久美は駅で別れます。調査員からここで再び継続の要否確認の電話が入ります。

「妻が帰って、村瀬と久美はその場に残っているのだな」
(はい、このまま奥様を尾行しますか?)
「……」

予め夕方には帰ると行って出かけた妻ですから、おそらくこのまままっすぐ帰ってくるでしょう。私は引っかかることがあって少し考えます。

「村瀬と久美の方を尾行してくれ」
(わかりました)

私が当初から村瀬と久美に対して抱いていた疑念がありました。それが正しいかどうかが、証明できるかもしれません。村瀬と久美は妻と別れると駅から元町通りを抜け、山下公園に向かいました。そこから中華街に行き食事をします。

(デートコースじゃないか……)

そうこうしているうちにそろそろ妻が帰ってくる時間です。私は調査員に、以後の連絡はメールに切り替えるように依頼しました。しばらくすると玄関のチャイムが鳴りました。
「ただいま」

妻が帰ってきました。私が玄関まで迎えると、妻は手に持った買い物袋を置きます。

「遅くなってごめんなさい……すぐに食事の用意をしますね」

妻は一瞬私と視線が合うとすぐに逸らし、キッチンへと向かいました。その時ポケットに入れてあった携帯電話が震え、メールの着信を告げます。

(2人は石川町近くのホテルに入りました)

私は調査員からのそのメールを複雑な思いで眺めます。妻と村瀬の不倫が露呈し、久美が村瀬と共に私の家に来たときから、私は久美に対して不審なものを感じていました。村瀬が母親のような年齢の妻を愛するというのはわからないでもありません。また、久美のような娘が同年代の男には興味がなく、これも父親のような男に身を任せるというのもあり得ない話ではありません。しかし、その2人が同じ大学で、同じフルートのパートに所属しているというのが偶然にしても出来すぎだと思っていたのです。



蜃気楼 50
WR 1/28(日) 16:54:04 No.20070128165404 削除
(香澄のやつ、やはり裏切る気だな……)

私は怒りに頭がカッと熱くなります。

(どうするか……)

そういえば今回の妻と村瀬の不倫は妻が自分から告白し、それを村瀬と久美が認めたもので、何か物証があるわけではありません。もちろん過去の不倫については当事者が認めており、誓約書まで書かせたわけですから、それはそれで十分なわけです。

しかしさらに誓約書にも違反したということを立証するには、決定的な証拠があった方が良いといえます。

もちろんこうやってミクシイを使って連絡を取っているわけですからそれだけでも誓約書違反です。ただ、もしも裁判などになればネットを使って連絡しただけで5000万円もの慰謝料を要求することは「権利の濫用」といわれかねません。それにこちらは会社にあったキーロガーを使って妻のIDとパスを不正取得したという弱みもあります。

(よし、証拠を押さえてやる)

妻と村瀬がもう一度抱き合うことを認めるのは正直言って苦しい気持ちもあります。しかし、私は敢えて2人を泳がせ、決定的な証拠を得ることにしました。そう心に決めると、念のためにこれまでの妻と村瀬のやり取りを、ファイルと画面コピーの形で保存しました。

次の日、家に帰ると妻は分厚いカーデガンを着て、ご丁寧にもマスクまでかけていました。

「なんだか風邪がぶり返したみたいで……申し訳ないですが、今日は早めに休ませていただいて良いですか」

妻は小さく咳をしながらそう言いますが、その視線は頼りなく泳いでいます。長年一緒に暮らしているから分かりますが、妻が嘘をつくときの癖です。しかし私はそれに気づかぬ振りをしてわざと優しく声をかけます。

「そうか、大事にしろよ」
「……すみません」

妻は多少罪悪感を覚えるのか、顔を伏せて小声で答えます。

私は妻と村瀬が裏切ろうとしているのを知っていることを気づかれないよう、細心の注意を払いました。家に帰っても必死で平常心を保ち、妻に対してもことさらに穏やかな表情を見せ、時には笑いかけるようにします。妻は少し前のようなそっけない態度はなくなりましたが、その代わりどことなくおどおどした、心ここにあらずといった雰囲気を見せます。やはり心に後ろ暗いことがあるからでしょうか。

この頃、なぜかまた妻の作ったものを食べるのが再び苦痛になって来ました。それでも私はこみ上げる吐き気をこらえながら、必死で食べました。そんなことが身体に良いはずがありません。私は徐々に体重が落ちてきました。

金曜の夜、仕事で遅くなった私が家に着くと、起きて私を待っていた妻が申し訳なさそうに切り出しました。

「……あなた、すみません。明日、外出をしたいのですが」
「どこへ行くんだ」
「佐和子と美奈子が、久しぶりに食事でもしようと誘ってくれて……」
「そうか……」

いつもいつも不倫の言い訳に使われる佐和子さんと美奈子さんもいい迷惑です。私は懸命に内心の怒りを堪えながら答えます。

「風邪はもういいのか?」
「はい……」
「たまには香澄も気分を変えた方が良いだろう。美奈子さんと佐和子さんなら心配ない。俺に気にせず行って来い」
「すみません……」

妻は蚊の鳴くような声で返事をします。本質的には嘘が嫌いな女ですから、私に罪悪感を抱いているものと信じたいです。

土曜の朝食が終わると妻は丁寧に化粧をし、お気に入りのコートを着て玄関に立ちました。

「あなた、行って来ます」
「ああ、楽しんで来い」

私の何気ない言葉に妻ははっとした表情になり、顔を伏せました。



蜃気楼 49
WR 1/28(日) 16:52:48 No.20070128165248 削除
村瀬「とにかく香澄さんをこれ以上あの男に好きなようにさせたくないんだ。何とか断ってよ」

妻「でも、何でも言うことを聞くと約束をしたんだし……」

村瀬「何でも聞くといっても、限度があるよ」

妻「身体に傷をつけたり、人前で恥を欠かせないという約束は少なくとも主人は守っているわ。それと最後の一線は守るということも……」

村瀬「香澄さんにあんなことをさせるなんて、最後の一線を越えているのも同じだよ」

妻「そ、それはそうかも知れないけど……」

村瀬「このままあと5ヶ月以上も香澄さんをあの男の玩具にさせるなんて耐えられないんだ」

妻「真一さん、あまり私を困らせないで……約束の6ヶ月のうち、まだ一ヶ月もたっていないのよ。それなのに私たちはこうやって連絡を取り合っている。主人との約束を明らかに破っているのは私たちの方よ」

村瀬「香澄さんは僕のことを愛していないの?」

妻「またそんなことを言って……愛しているに決まっているじゃない」

村瀬「それなら、僕の苦しさはわかるよね」

妻「わかるわ……私も苦しいの。でも、主人はもっと苦しんでいると思うわ」

村瀬「あいつは苦しんでなんかいないよ。僕や香澄さんをいたぶって楽しんでいるんだ。ああ、僕はもう一日も香澄さんをあの男のところに置いていたくない。だから、お願いだよ」

妻「仕方がないわね……わかったわ。今度の土曜日は熱を出したということで断るわ」


やはり妻が土曜日に「微熱がある」と言ったのは仮病だったのです。

妻と村瀬のやり取りを見ていると、子供のように駄々をこねる村瀬を妻が宥めようとしていますが、結局は村瀬に押されて妻がズルズルと要求を呑んでいるという感じがします。もちろん妻の意志の弱さは責められるべきですが、村瀬は妻の母性愛のようなものを巧みに刺激しているようで、私にはそれが不快でした。

私は2人のログを読みつづけます。村瀬はだんだん妻に対する要求をエスカレートさせ、直接会いたいと迫るようになっていました。村瀬が妻を呼び出そうとしている日、それが彼の誕生日である11月12日、つまり今週の土曜日です。やはり妻がパスワードにしていた「1112」という数字が村瀬の誕生日だったのです。

妻「真一さん、もう限界だわ。この水曜は主人を拒むことが出来ないわ」

村瀬「もう一度だけ仮病を使ってよ」

妻「でも……それはさすがに……」

村瀬「それで土曜日に一度だけ会って欲しいんだ。そうしてくれたらこれからは耐えられるよ」

妻「そ、それは約束違反だわ」

村瀬「こうやって香澄さんがあの男のいうことを聞かない状態だってすでに約束違反だよ。お願いだから土曜日に僕と会ってよ。土曜日が何の日か香澄さんもわかっているだろう?」

妻「それは……もちろんわかっているわ。真一さんの誕生日を私が忘れるわけがないじゃないの」

村瀬「誕生日のプレゼントだと思って会ってよ。僕にとっては香澄さんを抱けるのが最高のプレゼントだよ」

妻「馬鹿ね……でも一度会ったらまたすぐに我慢できなくなるんじゃないの?」

村瀬「そんな……子供じゃないから大丈夫だよ」

妻「そうかしら、世話のかかる子供みたいだわ」

村瀬「馬鹿にしないでよ。香澄さんが出て気やすいように、いつものホテルを予約しておくね」

妻「言い出したら聞かないのね……わかったわ、その代わり絶対に今回だけよ」



蜃気楼 48
WR 1/27(土) 18:18:58 No.20070127181858 削除
一度そんな言葉を書き込んだ妻は、村瀬と久美に求められるまま何度も「香澄が愛しているのは真一さんだけです」と繰り返し書き込みます。村瀬はようやく落ち着いてきたようで、今度は私に対する怒りを露わにします。

村瀬「それにしてもあの男は最低だ。嫌がる香澄さんに酷いことをして、無理やりに自分の思い通りにさせるなんて」

久美「そうよ、夫婦でも無理やり犯したらレイプが成立するのよ。先生も知っているでしょう?」

妻「別に犯されたわけでは……」

久美「それじゃあ強制わいせつだわ」

村瀬「どちらにしても、これからはあの男に香澄さんの身体を好きにさせたくない。おかしなことをしようとしたら何か理由をつけて断ってよ」

妻「でも……」

久美「生理って言うと良いわ。それなら無理やりには出来ないでしょう」

妻「……一度ならともかく、何度も使える手じゃないわ」

村瀬「香澄さんは僕のことを愛してくれているといったでしょう。それなら僕に操を立てるのは当然だよ。あの男に肌を触れさせないでよ」

久美「真一さんにおかしな写真や録音を送られて、先生も怒っているのでしょう?」

妻「それはもちろん、それについては腹を立てているけど」

村瀬「とにかく、あの男を拒むことを約束してよ。本当に愛し合っている僕たちだって我慢しているんだから、あいつだって香澄さんを抱くのを我慢すべきだ」

妻「わかったわ……出きる限りそうするわ」

村瀬「出きる限りじゃなくて絶対だよ。毎日ここで報告するんだ。わかったね」

妻「わ、わかったわ……」


その日のやり取りはそれで終わっていました。これで、水曜日に妻が突然醒めた表情になり、生理と嘘をついて私の調教を拒んだ理由がわかりました。

(勝手なことばかりほざきやがって……)

これは完全な約束違反です。このやり取りを突きつけると、村瀬と妻は私に対して慰謝料を払わざるを得ないでしょう。私はいっそそうしてやり、妻との関係に終止符を打とうかとも思いました。

(いや、待て……奴らを潰すのはいつでも出きる。この展開はむしろ俺の予想通りではないか)

必死で怒りを抑えた私は、今回の件は当初想定していた村瀬の弱点の一つが露呈したのだと思い返します。妻という熟れた女の身体を知った村瀬が、いつまでも禁欲を続けることは困難です。とりあえずミクシイでの言葉のやり取りで気持ちを落ち着かせようとしていますが、このまま我慢できるとは思えません。いずれ来る決定的瞬間を押さえた方が後の交渉が有利になるのではないのかと考えたのです。

また私は、この期に及んでも妻とやり直す可能性を捨ててはいませんでした。このミクシイでのやり取りを見ても、村瀬はただの頼りない若造です。妻がこれからの人生を村瀬と共に暮らそうと考えるなど、正気の沙汰ではありません。不倫は麻薬中毒に似たところがあるといいますが、妻に目を覚ます機会を与えたいという気持ちもないわけではありません。

しかし同時にそうして目を覚まし、自分の行いを涙を流して悔いている妻を襤褸切れのように捨ててやりたいという陰湿な復讐心が自分の中にあるのも否定できません。村瀬との恋愛ごっこに酔っている時ではなく、正気に戻った妻を傷つけたいと思うのです。麻酔が効いている相手にメスを入れても痛みがないように。

翌日、翌々日と毎日のようにスレッドが立てられています。久美は毎日は参加していないようで、妻と村瀬のチャット状態のやり取りが記されています。久美の友人というヨーコという女は参加しておらず、足跡をチェックしても妻のページに立ち寄っている形跡はありません。妻と村瀬のやり取りは恋人同士の睦言、あるいは痴話喧嘩といった類のものでした。妻との仲を終わりにするにしても、やり直すにしても、妻が何を考えているのかを知りたい。どうして村瀬との関係にのめりこんだのかを知りたい、そういった気持ちから私は不快感を堪えてそのやり取りを読みました。



蜃気楼 47
WR 1/27(土) 17:25:00 No.20070127172500 削除
妻「本当はこうやってミクシイを使って連絡を取ることも、主人に対する約束違反なのよ。でも、真一さんがすごく精神的に不安定になっているって聞いたから……」

村瀬「約束したとおり会ってもいないし、メールも電話もしていないよ」

久美「ミクシイのことを連絡したのも、ヨーコを通じてだからね。旦那さんとの約束は守っているわ」

妻「これはメールをやり取りしているのと同じことだわ」

村瀬「あの男が香澄さんに酷いことをするからいけないんだ。何もしないのなら僕も香澄さんと連絡を取らないでじっと耐えていたよ。約束を破ったのはあの男だよ」

妻「主人は約束は破ってはいないわ……」

村瀬「香澄さんはやっぱりあの男の肩を持つんだね? 僕がどうなっても良いの? それにこれが約束違反というのなら、香澄さんも同罪だよ」

久美「落ち着きなさい、村瀬君。それは言いすぎよ」

妻「……そうね、私も同罪だわ。約束を破ったことになるわね」

久美「いいのよ、先生。メールや電話と違って、ミクシイなら絶対にばれないわ。それで村瀬君の気持ちが落ち着いて、半年間耐えることができるならそれが一番良いじゃない」
妻「でも、それはルール違反だわ」

久美「先生は固すぎるわ。村瀬君と関係を持ったことでもう旦那さんを裏切っているのよ。旦那さんへの償いは償いとして、新しい恋人のことを大事にしてあげなければ」

妻「わかったわ……それで真一さんの気持ちが軽くなるのなら」


そこまで読んだ私は怒りで手が震えるのを感じてました。

思ったとおり、妻は私との約束を破り村瀬と連絡を取っていたのです。それを仲介したのは久美です。久美も妻との接触を禁じられていましたので、ヨーコという友人を使って妻と連絡したようです。妻をミクシイに招待したり、機械音痴の妻に代わってパソコンの設定をしたのはのはこのヨーコかもしれません。

村瀬や久美とのやり取りを読んでいると、妻は多少は私との約束を破ることについての罪悪感を覚えているようですが、簡単に久美に丸め込まれているところを見ると、結局は村瀬と繋がっていたいという気持ちには勝てないのでしょう。

私はスレッドの先を読み進みます。

妻「真一さん、主人が録音した……その……私の言葉は本心ではないわ。無理やり言わされたのよ。わかって。真一さんに送られるなんて思ってもいなかったの」

久美「無理やり感じさせられて心にもないことを言ってしまうということは、女にはあるものよ、村瀬君。先生も女なの。わかってあげなさい」

村瀬「でも……あの声は真に迫っていたよ」

久美「先生、村瀬君が不安がっているわ。香澄が愛しているのは真一さんだけ、と言ってあげてよ」

妻「久美さん、大人にそんなことを言わせるものじゃないわ」

久美「でも、そう言ってもらわないと、村瀬君は嫉妬のあまりノイローゼになっちゃうわよ。それでもいいの? 先生」

妻「それは……」

久美「それなら言ってあげてよ」

妻「わかったわ……」

妻と久美のやり取りを読んでいると、どちらが目上か分かりません。妻がまるで久美に従属しているようにも感じるのです。久美という娘はS性を持っているのかも知れません。

それはともか村瀬と久美にせっつかれた妻は、村瀬に対する「愛の告白」を書き込みます。

妻「真一さん、香澄が愛しているのは真一さんだけです……」





--------------------------------------------------------------------------------



蜃気楼 46
WR 1/27(土) 17:23:43 No.20070127172343 削除
妻のPCからのログファイルの通信は延々と続きます。ミクシイにつなぎっぱなしで村瀬とやり取りをしているのでしょうか。これではチャットをしているようなものです。

(お互いがリアルタイムでつなげばチャットの代わりになるし、メールやブログ、掲示板のようにメッセージを残すこともできる。なかなか良く出来たシステムだな)

私はこんなときでも商売柄か、おかしなところに感心します。いつまでたっても妻はログオフしないので、私はいったん外出し、営業回りをすることにしました。会社の中にいて次々と吐き出されるログファイルを眺めているのは精神衛生上良くありません。

午後に会社に戻ると、ようやく妻はログオフしたようで、ファイルの転送は終わっています。私は手に入れたIDとパスワードで、妻のページにログインします。

[mixi]かすみんさん
プロフィール
名前:香澄
性別:女性
誕生日:2月28日
血液型:O型

マイミクシィ一覧
・しんちゃんさん
・くーみんさん
・ヨーコさん

(「しんちゃん」というのは村瀬、「くーみん」は久美だな。気持ちの悪いハンドルをつけやがって。しかし、「ヨーコ」というのは誰だ?)

コミュニティ一覧
・メルカダンテの部屋

メルカダンテというのはイタリアの作曲家で、19世紀中頃のイタリアでは非常な人気を博したオペラ作家ですが、ヴェルディの登場によりその作品は時代遅れとされ、今では一般的にはほとんど忘れられた存在となっています。

しかしフルート吹きなら誰でも知っているといって良いほど、その「フルート協奏曲ホ短調」は有名で、妻も私も大好きな曲です。しかし一般的にはマイナーですから、検索によって発見されることは少ないでしょう。そんな作曲家の名前をコミュニティに付けるところが姑息さを感じさせます。私はそのコミュニティをクリックしました。

思ったとおり入会には管理人承認が必要なコミュニティです。しかし妻のIDを使っていますので、当然ログインできます。コミュニティは今月の1日、つまり妻が生理だといって私の調教を拒否した日に解説されています。

スレッドは毎日のように立てられており、私は最初の日の「かすみさんへ」というスレッドをクリックしました。そこには思ったとおり妻と村瀬、そして久美のやり取りが綴られています。書き込みは「かすみん」だの「しんちゃん」だのといったハンドル名で、またところどころいわゆる「2ちゃんねる用語」が使われていますが、それをそのまま転記すると頭が痛くなってきますので名前は本名に、また文体は普通の会話調に直しています。

村瀬「あの男から香澄さんの写真と録音が送られてきた。僕はもう頭がおかしくなりそうだ。香澄さんはもう僕を愛していないの?」

妻「真一さん、どうしたの? 落ち着いて」

村瀬「落ち着いてなんていられないよ。香澄さんがあの男に『愛しているわ』なんていいながらのオチンチンをしゃぶっている声を聞かされたり、立ったままあの男に抱かれて指であそこをいじくられている写真を見せられたら」

妻「ええっ? そんなものがどうして真一さんのところにあるの?」

村瀬「あの男から送られてきたからに決まっているじゃないか。香澄さんはやっぱり僕よりもあの男の方を愛しているんだね」

久美「本当なの? 先生。そんなことをしたの?」

妻「ち、ちがうわ……いえ、無理やりさせられたのよ。私は真一さんを愛しているわ。信じて頂戴」

久美「旦那さんが先生と村瀬君の仲を裂こうとしてしていることじゃないの? そんなのに乗せられたら駄目よ、先生を信じて待っていなさい、村瀬君」

村瀬「だって、あんな写真を見せられちゃあ、信じたくても信じられなくなってしまうよ」



妻の浮気
えいじ 1/27(土) 01:12:13 No.20070127011213 削除
わたしは39歳、妻32歳結婚6年目、子供はいません。2人の会話も少なくなっていました。布団に横なった時、何気なく妻のパジャマのボタンをはずしました。妻は、どう言う風の吹き回し、柄にもない事をしてと私に言って来ました。たまには、お前の乳房を見たいよと、言って見ると乳房のそばに、なんと、キスマークをみつけました。当然、妻も気付いていたはずなのに、隠そうともしなかったのです。
逆に、怒るの、それとも、嫉妬してる?焼きもちでも焼いている?と居直る始末です。
私は問い詰める事もなく、妻の乳首を思い切り吸い始めると、どうしたの?と、冷静な妻。私を抱いて良いわよと言われ、燃えてしまった私です。



新年会で (4)
ミキオ 1/27(土) 00:33:29 No.20070127003329 削除

 妻が一瞬頭をひいたので、今二人の唇が重なったのがわかりました。
私は興奮して思わず妻のセーターの中に手をいれ、妻の乳房をわしづかみにしました。
「いや…」妻が身をよじった瞬間、バランスを崩した私は、妻もろとも後ろに倒れこんでしまいました。
私を一番下にして、157センチ45キロ(ついでに言えば、バスト85、ウエスト60、ヒップ80)の妻、70キロくらいのAが覆いかぶさるような格好になりました。
 Aも興奮して、私とサンドイッチになった妻の唇を狂ったように貪ります。
さすがに二人分の体重は支えきれず、私は畳をたたいて「タイムタイム!!」と叫びました。ただ苦しくて叫んだだけだったのですが、Aはそれをゲーム終了のサインと受け取り、妻から身を引いて、ばつが悪そうに笑いました。
 妻はあわててまくれ上がったスカートを直しましたが、私の位置からもはっきりと陰毛が見えました。Aには性器までもが丸見えだったに違いありません。

 やがて、妻が少し横になりたいと言って、毛布を持ち出しました。
その後は無言で私たちの方に頭を向けて横になり「ふぅーっ!」っと大きなため息をついて、毛布にくるまりました。
それは「もうAさんに帰ってもらって、思い切りセックスしようよ」というサインだったのかもしれません。
しかし私はそれに気づかない振りをして、「オレたちもそろそろ寝るか」と言いながらそのままコタツに足を突っ込んで横になりました。
「僕はもう少し飲んでていいですか?」Aはそう言って再び飲み始めました。

 酒で濁った頭の中で、妻とAのキスシーンが何度も再生されます。
朦朧と覚醒が同居するような妙な感覚でした。
 私がうつらうつらしたり、目を覚ましたりを繰り返している間、Aは何度もコタツを抜け出し、うろうろしていました。トイレに行ったのかもしれませんし、酒をとりにいったのかもしれませんが、妻と私が寝込むのを確認しているようにも思えました。
 何度目かのうとうとの後目を覚ますと、Aがコタツにいませんでした。
私は妻の方に背中を向け、背中の1メートルくらい先に妻の気配を感じながら寝ていたのですが、もしやと思い寝返りを打つ振りをして妻のほうにそっと向きなおしました。
いつの間にか電気は消され、妻の顔はよく見えませんでしたが眠っているようです。
 しかし、妻にかけられた毛布が不自然にふくらみ、もぞもぞと動いておりました。間違いなくAが妻の下半身に何かをしています。



蜃気楼 45
WR 1/26(金) 18:09:39 No.20070126180939 削除
私が妻のPCに仕込んだのは最も新しい形のキーロガーで、検出するための定義ファイルはまだ出回っていません。それがどんな挙動をするのか自分で確認したいという理由でシステム担当から借りてきたものです。

作業を終えるとブラウザの履歴を消し、PCの電源を落とします。私は妻に気づかれないよう、そっとベッドに戻りました。

翌日は火曜日です。朝食を用意し、私を送り出す妻の様子は一見いつもと変わりませんが、私には妻が微妙な距離を取ろうとしていることが分かります。

(何を考えているのか、今に突き止めてやる)

私は胸の中でそう呟きながら会社へ向かいました。

会社へ着くと私はミクシイの自分のページにログインします。見るとトップページに「メッセージが一件到着しています」という表示がありました。加藤からです。

「ゆかりんからのメッセージ:ミクシイデビューおめでとうございます。分からないことがあったらなんでも聞いてくださいね」

(何がゆかりんだ)

私は苦笑してメッセージを閉じようとしますが、最後に1行「追伸」と書かれているのに気づきました。

「『足あと』をチェックしてみてください」

私は言われた通り「足あと」をチェックしてみました。すると加藤のハンドルネームである「ゆかりん」以外に、結構な数のユーザーが私のページを訪れていることに気づきました。

私は昨日ページを作ったばかりで、プロフィールも簡単で、何のコミュニティにも加入していません。どうしてこれほどのユーザーが私のページを見つけたのかがわからず、「ゆかりん」のページをクリックしてみました。

(……)

そこには思い切り修正された、アイドルタレントのような加藤の写真がありました。加藤の「ミクシイ」での友人、つまり「マイミク」の数は500人を越えます。また多くのコミュニティに加入しているだけでなく、いくつかは自分で主宰しています。加藤はミクシイではちょっとしたアイドルだったのです。

「マイミク」の先頭に私「りゅう」の名前があったので、加藤のマイミクたちが興味を持って私のページを開いたのでしょう。

(うーん……)

私はある危険性に気づきます。妻や村瀬、そして久美のページを発見したとしても、下手に訪れると足あとに私のハンドルネームが残り、私の動きが察知される恐れがあります。

(しかし加藤、いや「ゆかりん」はいずれ何かに使えるかもしれない)

私はいったんブラウザを閉じ、妻の動きを待ちます。

やがて私のメールアドレスに、妻のPCに仕込んだ「キーロガー」が発信したログファイルが到着し始めました。私はシステム担当から渡された簡単なマニュアルをみながら、妻のキーの動きを解析します。

妻はPCを起動させると真っ先にインターネットブラウザを立ち上げ、ミクシイにアクセスします。ちなみに妻のIDは「kasumin」でした。

(「かすみん」か……「ゆかりん」とレベルが同じだな)

私はため息を付きます。次にパスワードが入力されます。

(shin1112……「shin」というのは「真一」のことか? その後の1112は? ひょっとして誕生日?)

妻は村瀬の名前と誕生日をパスワードにしているのでしょうか。妻の村瀬に対する思い入れがそこに表れているような気がして、私は衝撃を受けました。

(11月12日が村瀬の誕生日だとしたら、次の土曜日じゃないか)

私は嫌な予感がしました。



蜃気楼 44
WR 1/26(金) 18:08:30 No.20070126180830 削除
「ミクシイは招待がないと入れないコミュニティサイトです。逆に自分がそこに入っていると知り合いを招待出来ます。ミクシイでは自分のページで日記も書けますし、会員同士のメッセージのやり取りや、コミュニティへの参加も出来ます。コミュニティは誰でも作れますし、管理人の許可制にして、特定の人しか参加出来ないようにも設定可能です」

「それに自分のパソコンが手元になくても、IDとパスワードがわかっていれば、ウェブブラウザを使ってどのパソコンからでも自分のページにログインして、書き込みをしたりメッセージを読んだり出来ます」
「つまりそれならメールを使わないで、しかも外の人間には見られない形で特定の相手と連絡を取ることが出来るんだな?」

「そんなふうには考えたことがないけど、そう言われればそうですね。私もよく、友達との待ち合わせに使っています。2人なら携帯メールで十分ですが、3人以上で連絡を取る場合は、ミクシイは便利です」
「3人以上……」

私は妻と村瀬、そして久美の顔が頭に浮かびました。

「そういえばミクシイは風俗やアダルトの業者が入るのを警戒しています。逆に言うと人に知られたくない集まりが出きるというのは、いくらでも怪しい用途に使えるからでしょうね」

加藤が感心したように頷きます。

「専務はミクシイに招待されたことがないんですか?」
「あったかも知れないが覚えていないな。忙しかったんで放ったらかしにしたんじゃないかな」
「それじゃあ、私が招待しましょうか」

加藤は再び大きな瞳をクルクルさせます。

「そうだな、頼むよ」
「わかりました」

それから10分も経たないうちに加藤から招待メールが到着しました。私は指示にしたがってサイトにログインします。

ミクシイは巨大なコミュニティです。本名を公開していない限りは膨大なユーザーの中から妻の情報を捜し出すのは不可能と言えます。案の定、私は「渡辺香澄」の名前で検索しても、妻のページにたどり着くことは出来ませんでした。

しかし、色々と機能を試しているうちに要領が分かってきました。要するに妻のページにログインしてしまえば良いのです。そうすれば村瀬や久美と連絡を取っているかどうかはたちどころに判明します。

妻のノートPCを使ってログインすることが出来るでしょうか。妻のPCがログインの際のIDとパスワードを記憶していれば可能ですが、まさかそのような迂闊なことをしているとは思えません。

(IDとパスを知る方法はないか……)

携帯電話のロックでしたら、4桁の数字を順に入力して行くという手はありますが、IDとパスの両方が分からない状態ではそのような方法では一生かけても無理でしょう。私は部屋を出ると、システム担当のデスクへと向かいました。

その日の夜、妻が寝静まった後でそっとベッドを抜け出した私は居間へ行き、妻のノートPCの電源を入れ、インターネットのブラウザを立ち上げます。

「履歴」をチェックしますが、案の定すべて消されています。ミクシイのページに移動したところ、これも思った通りIDやパスは記憶されていません。もし妻がミクシイに加入しているとしたら一々IDとパスを入力するような設定にしているのでしょう。妻はパソコンの取り扱いは素人です。終了時にキャッシュを消したり、設定を変更したりするのを妻だけで実行したとは考えられません。

私は会社のシステム担当から入手した「キーロガー」というソフトを妻のPCにインストールします。これは「トロイの木馬」と呼ばれるソフトの一種で、ウィルスのようにデータを破壊することはありませんが、PCの中に潜み、キー入力の履歴(ログファイル)を記録し、他のPCへ転送するものです。

例えば他人のPCから入力されるクレジットカードの情報などを不正入手したい場合などに使われますが、私はこれによって妻がミクシイにログインする際のIDとパスを取得しようと考えました。

私の会社はウェブ通販も営んでいますから、この手の有害なキーロガー対策は必須です。そのために主要なキーロガーはテストのために入手しています。



プレイ体験
マニア 1/26(金) 08:49:44 No.20070126084944 削除
私の性癖は妻が他人男に悶える姿を見たい
そして、その姿をみながら嫉妬に震えて自慰をしたい
そういう恥かしい性癖です
元々30代40代の中年再婚カップルなので、夫婦交際をしたいなどと結婚前から話をしていました。
そのため結婚するなりスワッピングの話をしても驚く様子はありませんでしたが、躊躇がある様子でした。
妻もバツイチで、浮気が自分の浮気が原因で離婚したといいます。
結婚後詳しく聞くと、浮気がバレてもW不倫相手との交際を続け、妊娠までしてしまい
離婚となったといいます。
慰謝料などでもめたそうですが、その騒動で不倫相手も家でモメて別れることになり、それを納得して前夫もそれ以上追及せず離婚となったとのことです。
その意味で私たち夫婦は性癖の点では相性が良かったのかもしれません。
しかし、良すぎた結果となってしましました。

私は妻の浮気に興奮するマゾであると妻には告白するのには大変でした。
しかし、元々浮気好きな妻は私の告白を聞いて、自分も願望を話したのです。
中年再婚ならではのことでしょうか・・・・・・・・
女性なら当然ですが、妻も所謂平均的なマゾだということです

そして私は、このサイトの掲示板や他のサイトの掲示板でS男が募集しているものに・・・
********************************************************************
当方、所謂マゾ性癖のご主人や奥様の扱いはなれております。

そんな感じの文だったかと

メールで会うことをきめました
男からは奥さんは予め下着などの変えを持ってきて欲しいと言ってきました。

そして、男と会いました
会ってもると妻は男とプレイする事に好感を持ったようです
正直いって、こういうときの嫉妬というものは以外に激しいものです。
男は以外に無口でした・・・・・・

そして、そのままホテルへゆきました。
男はどうせなら割り切ってSMホテルでと
私たち夫婦はマゾです
男の言う通りにSMホテルへ向かいました

男は本当に慣れていました
ホテルへ入るなり言葉使いが変わり
サディストの本性をあらわしたのです
まず、男と妻がシャワーへゆきました
シャワーを浴びると妻へもう一度服を着るよう命じ、男は裸でガウンをあおっていました
そして私にシャワーを浴びるよう命じ、私もシャワーを浴びました
私がシャワーから出てくる
男は妻の手で私のバスタオルを取るよう命じたのです
勿論、私はこれから起こるであろうことに興奮し、陰部が硬直していました。
男はニヤッと笑みを浮かべてから
妻をSMルームの十字架に縛りつけました
そして持参の道具を出したのです
張り型、バイブ、電気マなど色々なものがありました
そして、なんとオナホールまでだして私のほうへ放りました
「我慢できなくなったらこれでしろ
ただ、出すなよ」
すると妻がそれを見てふきだしました
惨めな感じがしましたが、それが興奮するんです
こんなもので自慰をするのか・・・・・・・・・
男は私のような者の性癖を心得ているのでしょうか

男は妻を徹底的に責めました
夫の私を徹底的に無視しています
電気マをクリにあてながら、バイブを出し入れしたり
妻は狂いました
そして狂わせると
男は電気マをクリにあて、張り型にローションをつけると妻に自分で出し入れするよう命じました
妻がなりふり構わず張り型を出し入れするよう誘導していったのです
私は興奮で気づくとオナホールの中に自分の陰部を入れ
出し入れしていました
しかし、興奮ですぐ射精しそうになりましたが、男にいわれていたので
射精を我慢しました
私も興奮で悶え声がでてしまい
また、はじめて体験したオナホールは気持ちよく
病みつきになりました
私があまり悶え声を出すので、男にオナホールの使用を禁止するよう命じられました。
夫婦ともに興奮の極限だったのです

そして縄をとくと、妻をベットへ寝かせました
そして男は覆いかぶさっていったのです
この時はコンドームをつけてくれなどと私も妻もいえないほどの状態でした
男は当然のようにそのまま挿入しました
私自身、そのまま中で出してくれと心の中で叫んでいたのです
私は自慰で射精したくてたまらない状態で狂いました
男はセックスも強く
かなり出し入れをして妻をさらに狂わせました
そして、男は最後に妻ではなく、私にどこに出すか?と聞いてきました
そして、中だろう?と
私は知らず知らずのうちにうなずいていました
男は私にまだ出すなと命じてから最後の出し入れを繰り返しました
そして、男が妻の中で射精をし、余韻を楽しんだあと
妻の陰部を私に見るよう命じました
そして妻のパンティーを私に渡し、大きな声で
センズリで処理しろと命じたのです
私はオナニーしながらパンティーの匂いを嗅ぎ、陰部に巻きつけて射精してしまいました

男は本当に私のような男の性癖を知り尽くしているようです
巧みな駆け引きがありました
私も妻もまたあの男とプレイをと願いしました
そして、男から連絡がないのでまた私からメールを出すと
男からメールで返信がきました

>マゾの夫婦は基本的に私の言うとおりにして頂かないとプレイができない
>夫婦の性交は私が管理することになる。
>そういう事でないと相手にできない
>私は独占欲が強いからサディストと言われるのだが

私はそのメールを読んで何故か
陰部が硬直してしまうのでした

妻にそのメールを見せると
あなたの性癖に合うんじゃない?と言いました
そこまでしてはと心の中で思いながらも
それでいて、支配されるという被虐的な感覚に興奮してしまう自分がいるのです
そして思わずうなずいてしまいました
そして、男にお願いしますと返事をしました



子は鎹 10(終)
種無し 1/26(金) 06:43:10 No.20070126064310 削除
私は全てを悟りました。
いえ、最初に子供を作りたい相手が篠沢だと分かった時に、既に悟っていたのかも知れません。
二人が再会した時、妻も篠沢も愛が続いている事を確認したかった。
しかしお互いに家庭があり、それを壊す勇気はない。
お互いに離婚して一緒になろうとは言い出せず、妻が子供が出来なくて悩んでいる事を話した時、二人の中で暗黙の了解があった。
そう考えると子供が欲しい、授けてやりたいと言うのは自分達に対する単なる言い訳で、二人の愛を確認したいのが本音だった。
篠沢が妊娠させないように外に出していたのは、おそらく妻も気付いていたのでしょう。
妻も妊娠して会えなくなるのが辛かった。
しかしそれでは私に対する罪悪感も大きくなるので、自分の中で子供を儲ける事が最大の理由となっていく。
そして私に全てを知られ、もう会えなくなると思った時、何らかの形で繋がっていたい二人の思いが一致して、その時本当に子供を作る気になったのかも知れません。
先月再会してからは、役員会がある度に身体の関係を重ねていたと思います。
素直に愛を告白してしまって今の生活が壊れるのを恐れた二人は、篠沢が悪者になり、妻が被害者になる事でお互いを納得させた。
篠沢は娘に会わせてもらえない代わりに妻を抱いているのだと自分を納得させ、妻もまた娘を傷つけないために、仕方なく抱かれていると自分を納得させた。
しかしお互いに分かっていた。
自分達が愛し合っている事を。

結局妻は、私の元に帰って来る事はありませんでした。
これは私と篠沢の奥さんしか知りませんが、旅行の帰りに事故にあった時、篠沢のズボンのファスナーは開いていて、そこから飛び出していたオチンチンを、妻は強く握り締めていたそうです。

あれから二年。
娘は勉強の他に炊事洗濯などの家事もこなし、妻の代わりとして頑張ってくれています。
娘がいなければ、妻を恨んで供養もしなかったでしょう。
正直最初の頃は供養している振りをしているだけで、心から手を合わせる事は出来ませんでした。
しかし、今では毎晩手を合わせて妻と話します。
一日の出来事を話し、悩みを相談する事もあります。
妻の裏切りを考えれば今でも悔しいのですが、それがなければ、私はこのような素晴らしい娘の父親にはなれませんでした。
辛かった事も悔しかった事も、全てがあってこの娘の父親になれたのです。
それともう一人、妻は素晴らしい女性と廻り合わせてくれました。
妻と篠沢は愛し合いながらもつまらない意地と若さ故の理由で別れ、後に二人の子供を儲けますが一緒に育てる事は出来ず、その後また中学校の役員同士という形で再会して裸で抱き合います。
そして最後は、二人一緒に一生の幕を閉じる。
妻と篠沢の物語をドラマにすれば、妻と篠沢は悲劇の主人公で、私とその女性は脇役だったでしょう。
私達は何も悪い事はしていないのに、二人の愛を邪魔する、嫌われ者の役どころにされたかも知れません。
しかし今は私とその女性が主役で、同じ傷を持つ者同士、週に一度は会って愛を交換し、お互いの子供が手を離れたら一緒に暮らす約束もしています。
妻が私の中に篠沢を見て、篠沢は彼女の中に妻を見ていたのと同じように、私は彼女の中に妻を見ていて、彼女もまた私の中に篠沢を見ているのかも知れませんが。





--------------------------------------------------------------------------------



子は鎹 9
種無し 1/26(金) 06:40:17 No.20070126064017 削除
娘はすくすくと成長し、14歳という多感な時期を迎え、妻はと言えば48歳になっても保育師の仕事を続けながら、娘の学校の役員まで引き受けて多忙な生活を送っていました。
「明日は金曜だから、香を連れて会社の近くまで出て来い。3人で夕飯でも食おう」
「明日ですか?明日は接待で遅くなるから、ホテルに泊まると・・・・」
「ああ。急に向こうの都合でキャンセルになった」
「ごめんなさい。明日は役員の親睦会が・・・・・・」
「そんなものは欠席しろ!」
「駄目なの。親睦会の前に大事な会議もあるから休めないの」
妻は私を裏切った事への償いのつもりか、娘の将来を思ってかは分かりませんが、あれ以来ずっと私には逆らった事は無く、未だに私の顔色を伺いながら生活していました。
私もそのような生活に慣れてしまったために、妻の都合で断られた事に無性に腹をたててしまいます。
「もういい。今後絶対に誘ってやらん」
「ごめんなさい。そう言わずに許して下さい」
私はその後も妻を汚い言葉で責め立てたものの、弁当を買って帰って娘と二人で食べていると、これも良いものだと思っていました。
しかしその後、何気ない娘の話から一気に食欲がなくなります。
「お母さんも大変ね。先週は職場でトラブルがあったとかで夜遅かったし、その前の週は役員会の後カラオケに連れて行かれたと言って、凄く遅く帰って来たらしいわ。私は眠ってしまっていたけれど」
先週は私が出張の時で、その前の週は私が残業で遅くなったために、会社の近くのビジネスホテルに泊まった時でした。
そしてその日、11時を過ぎても帰って来ないので携帯に電話すると、呼んでいても妻は出ずに、帰って来たのはそれから一時間も経ってからの事です。
「起きて待っていてくれたの?遅くなってしまってすみません」
妻はそのままお風呂に向かおうとします。
「ここに座れ!どうして携帯に出ない!」
「ごめんなさい。二次会のカラオケがうるさくて気付きませんでした」
「先週も先々週も、俺が留守の時に限って遅くまで遊び歩いていて、香織を一人で留守番させていたらしいな。いったいどう言うつもりだ!」
「ごめんなさい。たまたま重なっただけで、あなたが留守だから遊んでいた訳では」
「今日もそうだが、子供を放っておいて何のための役員会だ!会長に文句を言ってやるから名簿を出せ!」
妻の顔色が変わりました。
「今日は遅いから。今度この事について話しますから」
しかし私は自分の言葉で気持ちが昂り、更に怒りが増していきます。
「こんな時間まで母親を引っ張っておいて、遅いも糞もあるか!いいから早く出せ」
「名簿は無かったと・・・・・」
「役員名簿も無い役員会なんてあるか!」
更に私のテンションは上がっていきます。
「確か会長は、駅前のスーパーの親父だと言っていたよな。今から行って来る」
妻は立ち上がった私の足にしがみ付きます。
「会長は欠席だったの。だから会長は何も知らないから」
妻は自分の言っている矛盾に気付きません。
今日は大事な会合もあるからと言って私の誘いを断っておきながら、会長は来なかったと言うのです。
私は妻が隠し事をしていると確信しました。
「じゃあ誰と誰がいたのか、名簿を持って来て説明してみろ」
妻が動かないので「今日は欠席していても、会の事は全て会長の責任だから行って来る」と言って立ち上がると、妻は慌てて一枚のプリントをもって来ましたが、上部に手を置いて説明する妻を不自然だと感じました。
「この林さんも来たし、次の佐野さんもいたし」
私が不意に手を払うと、妻の手に隠れていた二人いる副会長の一人に、忘れたくても忘れられない名前を見付けます。
小学校の時は校区が違うので忘れていましたが、中学校では同じ校区になり、しかも一つ上にあの時生まれた息子がいるのです。
「篠沢と会っていたな?違うと言うなら、さっき一緒にいたと言っていた奥さん達に、今から電話して聞いてみるが」
「ごめんなさい」
私は目の前が真っ暗になりました。
全身の力が抜けてしまい、悲しすぎて涙も出ません。
「でも話していただけ。彼とは何も無いの」
「こんな遅くまでこそこそと会っていて、俺にそれを信じろと言うのか!他に何か言いたい事があれば聞いてやる。無ければすぐに出て行ってくれ」
俯いていた妻は顔を上げ、私の顔を見ました。
「香と二人だけで会ってみたいと言うから、それを断わっていただけです」
篠沢は妻に「一度香を見掛けたが、俺の娘だと思ったら可愛くて仕方が無い」と言ったそうです。
「脅されたんだな!香に真実を話すと言って脅されたのだな!」
妻は私を裏切ったのではなく、脅迫されて仕方なく二人で会ったのだと思いたくて必死でした。
しかし妻は俯いてしまいます。
「脅迫までは・・・・・・・・私がそう思っただけで・・・・・・」
翌日私は篠沢を呼び出しましたが、篠沢は悪びれた様子も無く、淡々と話をします。
「脅迫?一度娘と食事でもしてみたいと言っただけなのに?」
「俺の娘だ!」
「戸籍上は」
私は助手席の篠沢を掴みました。
「暴力ですか?殴りたければ殴って下さい。ただ警察沙汰にならない程度にお願いします。父親が暴行で逮捕。その相手は母親の元恋人で、本当の父親だった。これでは娘があまりに可哀想だ」
私は篠沢を殴れませんでした。
「今後妻には近付くな!勿論娘にもだ!」
「そうします。ただ向こうから近付いて来た時までは約束出来ません。血の繋がりとは不思議なもので、どうしても吸い寄せられていってしまう。香代もそうです。本当の父親と母親という深い繋がりがあるから、引き寄せられてしまう事もある」
私は恐怖に脅えながら帰って来ました。
それは妻が私から離れていってしまうかも知れないと言う恐怖だけで無く、それに伴い、娘までもが私の手から離れていってしまう恐怖でした。
「二度と会うな!」
「はい・・・・・・すみませんでした」
しかしそれから一ヶ月ほど経った金曜の夜、突然篠沢の奥さんから電話が掛かります。
「奥様はご在宅でしょうか?」
「妻は保母の研修会に行って、明日にならないと帰りませんが」
「主人も出張だと言って出て行きましたが、すぐに処理しなければならないトラブルが起こったので、宿泊先を教えて欲しいと部下の方から電話がありました。会社には
明日遠方で親戚の結婚式があるから休むと言ったらしくて」
私は奥さんの言いたい事が分かり、すぐに妻の携帯に電話しましたが、篠沢と同じで妻の携帯も電源が切られていて繋がりません。



子は鎹 8
種無し 1/25(木) 18:31:34 No.20070125183134 削除
確かに妻は、一応は私の出した条件を守ろうとはしていました。
あれだけ長く出し入れされたら、感じてしまうのは女の性かも知れません。
その事を私に隠していたのも、どうしても子供が欲しかったのでしょう。
しかし相手が昔付き合っていた男だと隠していた事は許せる事では無く、今でも恋心を抱いていると疑っている私は、嫉妬で狂いそうでした。
妻に対してでさえそうなので、妻を弄ばれたという思いが強い篠沢に対しては尚更で、何か復讐する方法は無いかと考えていましたが犯罪までは起こす勇気も無く、妻をまだ愛していて別れられないのなら、結局篠沢の事は忘れなければ仕方がないのかと思い始めていた頃、妻の様子がおかしい事に気付きます。
「どうした!篠沢に会えなくなって寂しいのか」
「あれから生理が来ていません・・・・それで・・・・・」
篠沢の事を私に知られる前なら、妻は涙を流して喜んだのでしょうが、今となっては仮に嬉しかったとしても顔には出せません。
「出来たのか?」
「今日病院に行ったら・・・・・・・」
「おろすのだろうな!」
「いや!それだけはいや!」
「あんな奴の子供を産む気か!きっと大嘘つきの、インチキ野郎が生まれてくるぞ」
「そんな事を言わないで。この子は私の子よ。やっと授かった子よ」
私は突然の事で驚きが大きかったために、重大な事を忘れていました。
「あの時って・・・・・確かあの時は・・・・・篠沢は外に・・・・」
「ごめんなさい」
やはり妻は、篠沢がそのような男だとは信じられずに、3日後の私が残業で遅くなると言って出勤した日、篠沢の家まで確かめに行ったのです。
そして私に言ったのと同じ言い訳を繰り返し言われ、篠沢に対する思いが私とは違う妻はそれを信じてしまいました。
「その時に関係を持ったのか!」
「どうしても子供が欲しかった。これを最後に、もう会わないようにしようと言われて・・・・・ごめんなさい」
篠沢は「ご主人は勘違いしている。俺は香代に、本当に子供を授けてやりたかった」と言って、涙まで流したそうです。
「俺をどこまで馬鹿にしたら気が済む!嘘つきと嘘つきの子など、さっさとおろしてしまえ!」
「産ませて下さい。私一人で育てますから、どうか産ませて下さい」
「一人で育てる?俺と離婚するという意味か!」
「違います。あなたが離婚を望めば、このような事をしてしまった私は従うしかありません。でも別れたくない」
「考えてみろ。俺はその子を見る度に篠沢の顔を思い出す。その子を見る度に香代に裏切られた事を思い出して、俺は今以上に苦しまなければならない」
妻が最初に言った事は本当でした。
篠沢の顔を見たばかりに、生まれてくる子供と篠沢が重なってしまい、私の子供だとは思えないでしょう。
ただでさえそうなのに二人に騙された思いが強く、愛し合う場面まで見てしまっては、篠沢との愛の結晶だという思いが大きくなっています。
おまけに本当の父親である、篠沢の汚い性格まで知ってしまったのです。
私は妻に決断を迫りました。
「俺をとるか、子供をとるかのどちらかだ」
しかし妻はどちらも選べず、偉そうに言っていた私も妻を手放したくない思いから仮面夫婦を続けていましたが、その間にも妻のお腹はどんどん大きくなっていきます。
「慰謝料は請求しない。その代わり出産費用と養育費は払ってもらう。俺はおまえの子供のために働く気は無いからな」
私は関係のない奥さんまでは悲しませたくなくて、このような復讐をする気などありませんでしたが、妻の大きくなっていくお腹を見ていて、精神的に追い詰められてしまったのです。
「作って欲しいと頼んでおいて、今更何が養育費だ!」
篠沢はそう言いながらも、隣に座っている奥さんの事が気になるようでしたが、篠沢以上に私も気になっていました。
それは奥さんが、妻とよく似ていると思ったからです。
ただ好きな女性のタイプが妻のような女性でこうなったのかも知れませんが、篠沢の奥さんは妻に似ていて、以前妻は相手の男を説明した時、私に似ていると言いました。
これは単なる偶然では無いと思える事が、私の嫉妬心を大きくします。
「確かに頼んだ。しかし頼んだ時は妻との関係が終わらないように、妊娠しないように妻の身体を弄んでいただけのくせに、おまえのように人の弱みにつけ込む、最低な男の子供はいらないから二度と会うなと言ったら、今度は陰でこそこそと会って妊娠させやがって。払わないなら、生まれたらすぐにここに連れてくる。父親にも扶養義務はあるのだから、お前が育てるなり、施設に預けるなり好きにしろ」
奥さんは乳飲み子を抱き締めて、何も言わずにただ泣いていました。
そして後日奥さんから妻に慰謝料の請求がありましたが、大した額では無かったところを見ると、篠沢も離婚は免れたようです。
月日は過ぎ、何も知らない妻の親兄弟からは冷たい男だと非難されても、私は出産に立ち会うどころか、生まれてからも一度も顔を出しませんでした。
「何も知らない馬鹿達が、好き勝手な事ばかり言いやがって。親兄弟と縁を切れ。嫌なら出て行け」
「すみません。今後一切の付き合いを断わりますから許して下さい」
妻は私に逆らう事はせずに、ずっと私の顔色を伺いながら暮らしていました。
「ギャーギャーうるさいから早く黙らせろ!」
勿論子供を抱く事も無く、面倒を看る事は一切しませんでしたが、ハイハイが出切るようになると子供は私の側にばかり寄って来ます。
「どうにかしろよ!外に放り出すぞ」
「ごめんなさい。こちらにいらっしゃい」
しかしこの頃になると、子供に対して妻の前では素っ気無くしていても、妻の目を盗んでは抱き締めてあげるようになります。
そして片言が話せるようになると、最初に覚えた言葉はパパでした。
「パパ・・・パパ」
当然これは妻が教えたのですが、これだけ懐かれては可愛くないはずもありません。
「もう養育費はいらない。俺を裏切った罰として、香代一人で育てさせる事にした」
篠沢にはそう電話しましたが、これは勿論強がりで、私の子供として育ててみたくなったのです。
これは妻によく似た、女の子だった事も大きかったと思います。
これが男の子なら、やはり篠沢と重なって見えたかも知れません。



蜃気楼 43
WR 1/25(木) 17:53:50 No.20070125175350 削除
(村瀬が妻のことを愛しているのなら、連絡を取らずにはいられないはずだ)

私はぼんやりと考えます。

(しかし、先程の妻の表情は嘘をついている感じはなかった。俺との約束を露骨に破ることになり、証拠の残りやすい電話や手紙、メールなどの手段は取っていないのではないか)

(電話でも、手紙でも、メールでも、まして直接会う訳でもない。それでいて極力証拠を残さず連絡を取るには、どうしたらいい?)

あれこれ考えましたが思いつきません。私は諦めて眠ることにしました。

金曜も私は遅くまで仕事をこなし、帰宅した時、やはり妻はダイニングテーブルの上でノートパソコンを開いていました。

「お帰りなさい。何か召し上がりますか?」

妻は座ったまま私に尋ねます。

「いや、遅くなるので外で済まして来た」
「そうですか……」

妻は再びパソコンの画面に目を落とします。

「また調べ物か?」
「ごめんなさい、今終わりますから……」

妻はそう言うと、マウスを数回クリックしてパソコンを終了させました。

「お茶でもいれますね」

妻はようやく立ち上がると薬缶をコンロにかけます。妻の私に対する態度は確実にそっけなくなっています。少し前までは、妻は時折逆切れすることはあっても私に対して不倫を働いたことを基本的に反省を示していたのですが、今はすっかり態度が一変しています。

翌日の土曜日、妻は朝から「微熱がある」とのことで寝込みました。土曜日は妻の調教を行うと決めていたのですが、体調が悪いというのに無理矢理責めることが出来るほど私は厚顔ではありません。この週末はわざわざ通信販売で買い揃えた責め具も、ついに登場することはありませんでした。

週明けの月曜日、私は会社でぼんやりと考えごとをしていました。社長の体調は相変わらず優れず、私が代行を務めている状況です。企画課の若手社員で、性格はかなりの天然ですが会議では時々斬新な発想をする加藤有花が私のデスクに近づき、声をかけてきました。

「社長、どうしたんですか。ぼうっとして」
「俺は社長じゃない」
「専務はもう社長同然ですよ。みんなそう言っています」
「つまらん噂を流すな」

私は加藤をたしなめますが、自分でも声に張りがないのがわかります。

「渡辺専務にまで倒れられたら会社はお手上げです。私を失業者にしないでください」
「ああ……」

私は気のない返事をしますが、加藤なりに私を気遣ってくれているのはわかります。

「加藤、ちょっと聞きたいのだが」
「何ですか?」
「お前が恋人や、友達と連絡を取りたいのだが、メールも電話も使えない。もちろん直接会うことも出来ない。しかし、できるだけ第三者に知られないで連絡を取りたい。そんな場合、お前ならどうする?」

加藤はしばらく大きな瞳をクルクルさせて考えていましたが、やがて答えます。

「ミクシイですね」
「ミクシイ?」
「専務は知らないんですか?」
「いや、もちろん聞いたことはあるが……まだ使ったことはない」
「通販会社の役員がそれでは困りますね」

加藤が楽しそうに笑います。



蜃気楼 42
WR 1/25(木) 17:52:58 No.20070125175258 削除
「今がその償いの時期じゃないのか」
「違いますっ!」

村瀬はまたも大声を出します。

「こんなのは償いでもなんでもありません。ただの偽りの世界ですっ」

ご主人に本当の愛とはどんなものなのか見せてやるとわめきながら村瀬は電話を切りました。

(ふん……)

村瀬は一体どう出るだろうかと私は考えます。怒りのあまり自爆的なこういに出れば私の思う壷ですが、それほど単純にいくかどうかは疑問です。

私は当初は単純に自分を裏切った妻と、その相手の村瀬に対して復讐が出来ればよいと考えていましたが、次第にその考えは変わってきました。25年もともに暮らした妻がどうして私を裏切ったが知りたくなったのです。

水曜の夜、例によって妻を苛めてやろうと声をかけた私に、妻は「生理になったから今夜は許してほしい」と頼みます。

「本当か?」
「本当ですわ……ほら」

妻はスカートをまくり上げて、ナプキンで膨れた股間を見せます。もちろんパンティは履いているものの、その大胆な行為に私はやや鼻白みました。以前の妻はこんなはしたないことができる女ではありませんでした。

(わざと羞恥心を見せないようにしているのか。恥ずかしがったら俺を喜ばせるだけだと思っているのかもしれないな)

妻がこの前いつ生理だったのかはっきり覚えていませんし、仮に周期がズレていたとしても、妻の年齢ではそれほど珍しいことではありません。男は女から生理と言われれば深追いする訳にはなかなかいかないものです。

「そうか、わかった。今夜は何もしないでおこう」
「ありがとうございます」

妻はペコリと頭を下げました。その表情が妙に冷めているのが私には気になりました。

翌日の木曜の夜、私がいつもより早く帰って来ると、妻がダイニングテーブルでノートパソコンを開いていました。

「お帰りなさい」

妻があわてて立ち上がります。

「何をやっていた」
「ちょっとインターネットで調べ物をしていたの」
「村瀬と連絡を取っていたんじゃないだろうな」
「そんなことしないわよ。何ならメールのチェックをしてもいいわ」

妻は憮然とした表情でそう言います。

「ふん……」

私は少し迷いましたが、ここで曖昧にするのは気分がよくありません。私は妻のパソコンのメールソフトを立ち上げ、受信フォルダをチェックしました。

「……」

とくに怪しいメールはありません。続いて送信メールや、フォルダ毎に分類された過去のメールも見ましたが、村瀬とのやり取りの形跡はありません。

「以前のものも一切ないというのはどういう訳だ」
「連絡は携帯でしていたから……」
「そうすると、今も携帯で連絡をとっているんじゃないのか」
「あなたに連絡を絶つと約束してからは、電話もメールもしていないわ。なんなら通信履歴やパケットの使用料を調べてもらっても良いわ」

そこまで言われるとこれ以上追求する訳にも行きません。なんとなく妻の行動に不審を感じている私でしたが、証拠がないのです。私はここは引き下がることにしました。

夜、ベッドに入ってもなかなか寝付けません。私は村瀬と妻がなんらかの連絡を取っているのではないかと考えましたが、その方法が分かりません。



蜃気楼 41
WR 1/25(木) 17:52:04 No.20070125175204 削除
「真一さん、香澄です。お元気ですか? 今回、主人の許しをもらって真一さんへの声の便りを出させていただくことになりました」
「真一さんも辛く苦しい日々を送っていると思いますが、どうか香澄のことを信じて待っていてください。私も真一さんの愛を信じて、主人への償いの日々を送っています。半年後に真一さんとお会いできるのを楽しみにしています……」

品の良いワンピースを身にまとった妻はわざわざ化粧までして私の用意したICレコーダーに向かって、村瀬に対する「声の便り」を吹き込んでいます。

私はそんな妻の姿をデジカメに収めていきます。ちなみに村瀬への「声の便り」の文章は妻が自分で考えたものです。

(馬鹿め。何を気取ってやがる)

私は妻のそんな少女趣味の台詞を聞きながら苦笑しています。

その言葉どおり妻は村瀬を愛しているのか、それともその年に似合わない少女趣味的な感傷によりそう言ってるのかは分かりません。しかし、いずれにしてもそんな妻の自己陶酔的な振る舞いは私にとっては笑止千万でした。

「よし、この画像と音声を村瀬に送ってやれば、奴の気持ちも随分落ち着くだろう」

私はそう言うとカメラを置き、妻に向かって余裕たっぷりに微笑します。妻の表情がパッと明るくなるのが何とも滑稽です。

「そうでしょうか」
「ああ、すぐに村瀬に送ってやろう。香澄からは連絡が取ることが出来ないからな」
「あなた……すみません。あなたにとっては腹立たしいことと思いますが、どうか許してください」
「気にするな。これも香澄のためだ」

私はそう言うと妻に向かって微笑します。妻は目を潤ませて「ありがとうございます」と言いながら頭を下げます。私は妻に対して嘘を言うつもりはなく、妻のお洒落をした写真と「声の便り」は確かに村瀬に届けてやる気でいます。

しかし、それだけを単独で送るつもりはさらさらありません。私は翌日の月曜、それと妻が私の指技で激しく気をやった写真と、私のものを口唇で愛した時の録音を合わせて村瀬に送ってやりました。

案の定、次の火曜日に私の携帯に村瀬から電話がかかってきました。

「わ、渡辺さんっ、ど、どういうつもりですかっ」
「ああ、村瀬か。香澄からの声の便りを受け取ったか」
「こ、こ、こんなことが……」

村瀬は興奮のあまり呂律が回らないようです。

「落ち着け、ゆっくり深呼吸をしろ」

私がそう言うと電話の向こうで大きく息を吸う気配がしました。村瀬は本質的にはなかなか素直な男なのかも知れません。

「落ち着いたか。いったい何の用だ」
「こ、こ、この写真と録音です」
「ああ……香澄は自分の正直な気持ちを伝えると言っていた。俺は詳しく内容は聞いていないのだが、君を愛している香澄のことだから、甘い言葉を囁いたのだろう。なかなか羨ましいことだ。俺なんか香澄からここんところ優しい言葉をかけてもらったことがないからな」
「ち、違いますっ」
「何が違うんだ。香澄は自分を信じて待っていてくれとお前に頼まなかったか」
「そ、それは……そうですが」
「ならそれが香澄の本当の気持ちだろう。その通り待っていてやればどうだ」
「渡辺さんっ!」

村瀬が怒りの声を上げました。

「ば、馬鹿にするのもいい加減にしてくださいっ。渡辺さんは僕が香澄さんに手を出せないことをいいことに、僕を嬲りものにしているっ」

(やっと気が付いたか)

村瀬もそれほど馬鹿ではないなと私は思いましたが、ここでひるむ訳にはいきません。

「君は何を逆切れしているんだ。自分が何をやったか分かっているのか」
「わかっています。だから償いをすると言っているのです」



僕のココロは…G
和田 1/25(木) 04:34:18 No.20070125043418 削除
「ぬが‥てくわえ…んだ」
私が階段を上がりきろうとした時、突然右奥の方から何やら話声が聞こえて来ました。右奥には、私の書斎と私達夫婦の寝室しかありません。ですが私にはこの声が何処から聞こえて来ているのかが解っていました。書斎のドアには鍵が掛かっており、その鍵は私しか持っていません。
私は静かに寝室に近づきました。すると…
「なんだか今日はやけに恥ずかしがってないか?いつもよりもフ〇ラに気持ちが入ってないぞ」
そう話す男の声は予想した通り゙義父゙でした。私の背中を冷たい物が通ります。 「やっぱり、此処では‥」
「またその話か…なんなら今すぐこのベットで最後までしてもいいんだよ」
「そっ、それだけは許して!!」
「なら早くその可愛いお口で私を満足させた方がいいんじゃないかな?私の気が変わらない内にね‥」
「‥はい‥」
義父の口から放たれる衝撃的な事実…解ってはいた‥でも信じたくはなかった。いつの間にか作っていた握り拳の中から赤い鮮血滴り落ちていました。口だからと言う訳じゃありませんが、もしもこの時に、義父が妻に挿入でもしていたら…逆上した私は二人を殺していたかもしれません。
唇を噛み締め、ドアに手をかけようとした時、義父がまた、何か話し始めました。
「あの男の匂いがすると興奮するようだね静香は?」
「んんっ、‥そっ、そんな事は…ないわ‥」「へぇ‥じゃあ、その勃起した乳首は何なんだ?私はこの部屋に入って一度も触れてはいないのに、どうして静香の乳首は硬くなっちゃたのかな?それとも、おしゃぶりだけで感じてしまう程、淫乱になっちゃったのかな?」そう言って義父は、静香の体のどこかに触れたのだろう‥突然、ひときわでかい声で妻が喘いだ。
「あああぁ!いっ、痛い!!」
「フフッ、思った通り硬くシコッてるぞ。こんなにして‥本当にスケベな女だな?静香は…」
「…‥…‥」
「何だ?何か言いたそうだな…」
「…私を………」
「!!!!!!!!」妻が放った言葉を聞いた私は茫然自失になりました。



子は鎹 7
種無し 1/24(水) 02:05:33 No.20070124020533 削除
妻が中に出してもらったかどうか分からなかったのは、私の精液量が少なかった事で、妻は中に出されるという感触を知らなかったのかも知れません。
何より篠沢を信じ切っていたので、今まで疑う事も無かったのでしょう。
前回までは中に出していたと言われれば、これでは何も証拠はありません。
しかし私は、もう一つの裏切り行為を掴んでいます。
「それなら聞くが、妊娠させようと思っていたなら、どうしてその前に一度出す。妻を抱く前に風呂で、一度自分で出していたよな」
「本当なの!」
「いや、出してなんかいない。俺はこの日のために禁欲していたぐらいだ。香代さんの中にいるのが長くなってはご主人に悪いから、すぐに出せるように刺激を与えて興奮を高めていただけで」
これは訴えても不貞行為にはならないでしょう。
私も納得して、こちらからもお願いした経緯があります。
約束違反で楽しんだなどと第三者が聞いても、男と女がこのような事をすれば、普通そのぐらいは想定内で、私が馬鹿にされて終わりでしょう。
何よりこのような異常な事を、他人に話しても理解してもらえるはずがありません。
私は妻を連れて帰りましたが、篠沢を責めきれない私の怒りは妻に向かいます。
「あんな男を信用しやがって!」
「ごめんなさい・・・・でも・・・・・」
「でも何だ!」
「いいえ」
妻はまだ篠沢を信用しているようでした。
「篠沢とはいつからの関係だ!」
「半年前に・・・・・」
「まだ嘘をつくのか!俺は風呂での会話を全て聞いたぞ!」
「半年前に彼の子供が入園してきて、それから色々相談に乗ってもらうようになったのは本当です。ただ彼とは・・・・・・・」
妻と篠沢は中学の同級生で、高校は別々になりましたが部活の地区大会などで顔を合わすようになり、2年の時に篠沢から声を掛けられて付き合うようになったと言います。
そしてお互いの家を行き来して、一緒に受験勉強をしたりしながら2年ほど付き合って別れました。
「どうして別れた?もしかして、香代がふられたのか?」
「・・・・・・はい」
なぜこのような事を聞いたかと言うと、妻は篠沢に対して良い印象を持ったまま別れたのではないかと思ったからです。
言い換えれば、妻は篠沢の事を好きなまま別れたのではないかと感じました。
「付き合っていた時に、身体の関係もあったのか?」
「それはありません」
「何も無かったと言うのか?もうこれ以上嘘をつくな」
「キスは・・・・・・・」
お互いの部屋を行き来している内に、キスはするようになりました。
しかしキスに慣れてくると篠沢はそれだけでは満足出来なくなり、家族が留守の時に妻を押し倒して関係を結ぼうとしましたが、妻は卒業するまで待って欲しいと言って拒否します。
「卒業してから関係を持ったのだな?」
「いいえ。それで彼が『俺に愛情がない証拠だ』と怒って、一ヵ月後には一方的に別れを・・・・・・」
私は馬鹿な質問をしていた事に気付きます。
なぜなら妻とは付き合い始めて一ヶ月後に関係を持ちましたが、その時妻は処女でした。
しかしお風呂で篠沢は「しかし結局は」と言ったのを忘れていません。
「それならいつ抱かれた!今回が初めてだとは言わせないぞ!」
「それは・・・・あなたと付き合い始めて・・・半年ほど経った時に・・・・」
私は絶句しました。
妻は私と付き合いながら、篠沢と関係を持っていたのです。
「二股を掛けていたのか!」
「違います。会ったのは一度だけです。ごめんなさい」
「一度会って抱かれ、その後は会わなかったと言うのか?」
「私が既に処女でない事が分かり、彼は『俺にはあれだけ拒んでいて、どうして他の奴には簡単に許した』と言って・・・・・・」
この時篠沢が妻の処女に拘らなかったら、私から篠沢に戻っていたのかも知れません。
妻はそれだけ篠沢に未練を残していたのでしょう。
卒業したら篠沢に抱かれる約束をしながら、それが出来なかったばかりに別れてしまった事を、ずっと後悔していたのだと思います。
それで私が求めた時には、一つ返事で応じた。
しかし本当に好きだったのは別れた篠沢で、何らかの形で再会して着いて行ってしまった。
その頃の私は、妻にとっては篠沢のスペアーだったに違いありません。
しかしその事は許さなければなりません。
なぜならその頃の私はまだ妻と結婚する意思は無く、妻と言うよりも妻の身体に惹かれていた部分が大きかったからです。
「好きな相手の子供を作り、俺を騙して育てさせようとしていたのか!」
「違います。今ではそのような感情はありません。私はあなたが好きです」
妻はそう言いますが、篠沢が妻も子も無い独身だったらどうでしょう。
私と別れて篠沢と一緒になれるとしたら、篠沢との子供を篠沢と育てたかったのではないでしょうか。
それが無理だと分かっているから、気付かぬ内に篠沢への思いを奥に押し込み、私が好きだと思い込んでいる。
私の妻に対する信頼は、跡形も無く崩れ去っていきました。





--------------------------------------------------------------------------------




子は鎹 6
種無し 1/24(水) 02:02:22 No.20070124020222 削除
篠沢が直前に自分で出していたとすれば、妻の卑猥な姿を見ても、掴んで擦られたりしても反応しなかった事の説明がつきます。
しかしそれでは精液も薄くなってしまい、そのような事をしていたとすれば私達に対する重大な裏切り行為です。
私は飛び込んで行こうと思いましたが確証も無く、ここで飛び込んで行ったのでは、今まで散々我慢していた事も無駄に終わってしまうと思うと出来ません。
一度篠沢に抱かれた妻など、何度抱かれても同じだとは決して思っていませんが、それでもこの時飛び込んで行くのを我慢で来たのは、やはり既に何度か同じ事をされていると思っていた事が大きかったのでしょう。
そんな事を考えている内に妻は完全に感じ始めてしまい、声を出してしまわないように唇を噛んでいるのが精一杯の状態で顔を左右に激しく振っていましたが、それでも篠沢は終わる気配を見せないので、妻は終に耐えられなくなって声を出してしまいます。
「早く終わってー・・・あぁぁ・・ああぁー」
一度声を出してしまうと、その事で更に感じてしまうのか、妻は篠沢の動きに合わせて声を出すようになっていきます。
「あっ・あっ・あっ・あっ・・・だめ・出して・・・あっ・あっ・あっ・あっ」
「もう少し我慢して。逝ってしまってはご主人に悪いだろ?俺も罪悪感が大きくなってしまうから、もう少しだから我慢して」
しかし妻には、既に限界が来ていました。
「だめ・だめ・・・あっ・あっ・ああっ・ああっ・ああーっ・・・いや・・いやー」
しかしそれでも、篠沢の腰は動き続けます。
「もういや・・・また・・・・また・・・・」
「これ以上逝くな。ご主人の辛さも考えてやれ」
「でも・でも・・・あっ・あっ・あっ」
妻がまた逝きそうになった時、篠沢は腰の動きを極端に遅くしました。
「もう逝っては駄目だ。ご主人が可哀想で仕方が無い」
妻は篠沢のこれらの言葉を、私達夫婦の事を思っての言葉だと感謝しているでしょう
が、私には妻を甚振っているようにしか見えません。
現に今も動きを遅くしたのは逝きそうな妻を想っての事ではなくて、自分が終わってしまいそうになったのを抑えるためか、更に妻を虐めて楽しむためだと思えて仕方ないのです。
もう少しだった妻は不満を露にしますが、私と約束している手前、逝かせて欲しいとは言えません。
「いやん・・いや・・・早く動いて・・・・早く」
「早く動いては、香代はまたご主人を裏切ってしまうだろ。それともご主人を裏切ってでも逝きたいのかな?」
「違う・・早く終って・欲しいから・・・・いや・・こんなのいやー」
少し休んだ篠沢がまた動きを速めると、妻は一気に駆け上がります。
「あっ・あっ・あっ・ああっ・・あぁぁん」
「逝くなよ。ご主人を裏切ってもいいのか?」
「逝かない・・あっ・・だから早く・・・・あっ・あっ・あっ・あっ」
「このままでは終わりそうも無いから、少しだけ協力してもらうね」
篠沢は妻のパジャマのボタンを外すと、前を開いてブラジャーを押し上げ、飛び出した大きな乳房を揉みながら、腰を更に激しく動かしていました。
「そんな・・・そんな・・・あっ・あっ・・出して・・あぁぁ・・ああぁぁぁぁぁー」
妻が逝くのと同時に、篠沢も大きく二度腰を強く打ち込んで出したようでしたが、すぐに腰を引いて抜いてしまいます。
「沢山出たから、もう外に溢れてきたよ」
篠沢は大の字になってしまって動かない妻の股間を、ティッシュで優しく拭いていましたが、出て来るのが余りにも早過ぎる事から、最後に強く打ち込んだのは中に出した演技で、本当は外に出したのではないかという疑念が湧いていました。
「今夜はもう一度しておこう。少し休憩したらまた始めるから、それまで身体を休めていていいよ」
しかし妻は余程深く逝ってしまったのか返事もせずに、まるで死んでしまったかのように動きません。
この時の私は意外なほど冷静でした。
妻と篠沢の行為を、他人の行為を覗いているかのような気持ちで見ていたのです。
しかしこれは、目の前で他の男に逝かせられる女を妻だと思っては、壊れてしまいそうな自分を守る為だったかも知れません。
私は篠沢が出て行くのを確認すると、襖を体が通るだけ開けて四つん這いで妻に近付き、ポッカリと口を開いたままになっている妻のオマンコに人差し指を入れて掻き出しましたが、案の定白い物は見当たりませんでした。
「いや・・・・・・・休ませて・・・・」
私を篠沢だと勘違いして、寝言のようにそう言った妻に布団を掛け、何とか怒りを抑えて冷静になろうとしていると、ビールとグラスを持った裸の篠沢が入って来て叫びました。
「誰だ!」
その声で目を開けた妻は、私を見て飛び起きます。
「あなた!・・・・・・・どうしてここに!」
しばらく沈黙が続きましたが、最初に口を開いたのは篠沢でした。
「鍵を失くしたと言っていたが、まさか・・・・」
すると妻も。
「どうしてそんな事を?どうしてここに来たの?」
妻は泣き出してしまいます。
「ご主人。これは約束違反でしょ。私も妻を裏切ってまで協力しているのですよ」
「約束?それはこちらの台詞だ。香代!裸にならない、触らせていないと言っていたのは全て嘘か!感じないと言っていたのはどうなった!それに・・・・・」
篠沢の物が私よりも小さいと嘘をついたと言いそうになりましたが、流石にそれは言えずに言葉を濁しました。
「それと篠沢さん。何が協力しているだ。ただ妻の身体を楽しんでいるだけじゃないか」
「それは心外な事を。私の善意の協力を、そのような言い方をされては」
「じゃあ聞くが、外に出して妊娠するのか?妻が妊娠してはこの関係も終わってしまうから、ずっと外に出していたのではないのか?」
妻も泣きながら篠沢の顔を見ました。
「そんな事は・・・・・」
「香代、足を開いてみろ」
「確かに今は失敗して外に出してしまった。その事が香代さんに悪くて、中に出した振りをしてしまった。でもそれは、すぐに離れなければご主人に悪いと焦り過ぎて、タイミングが合わなかっただけだ。こんな事は今だけで、今まではきちんと中に出していた。香代さん、そうだろ?」
妻は返事が出来ません。
毎回後の処理をしてもらうほど感じさせられていたとすれば、妻には分からないのだと思います。



僕のココロは…F
和田 1/23(火) 09:20:21 No.20070123092021 削除
妻の浮気を知ったあの日から一週間が経っていた。
私はと言うと…実際の所、何の進展もない。妻に詰め寄り、罵り、追い出す事も出来ずにいた。
その一番の要因は、私が妻の事を愛していると言う他になかった。義父との浮気相姦の事実を突き付けられてもまだ、゙体の関係はないのではないか?ましては静香に限って近親相姦など…そうさ、人一倍思慮深く貞淑で道徳心の塊のような静香が人の道に外れる様な事をする筈がないさ。あの写真だって気分が悪くなってただ休む為にはいっただけじゃないか?゙今思えば、私は精神的に追い込まれていたと思います。あれだけ動かぬ証拠を突き付けられれば小学生でも浮気と分かるでしょう。しかしあの時の私は、それらすべてを否定する事で心の安定を保とうとしていました。

そんな事ばかりを考えていたせいか最近の私は体の調子も思わしく、この日は部下に任せ昼前に家に帰る事にしました。
家に着き玄関に入った時、男物の靴がある事に気づきました。急速に私の心臓が早鐘を鳴らし嫌な予感で胸やけまでします。
耳を凝らし中の様子を伺いますが何も聞こえてきません。静かにリビングに行き覗いて見ても誰も居ません。私は二階に上がって行きました。その頃になると、私は覚悟を決めていました。今から味わうであろう悪夢を…



子は鎹 5
種無し 1/22(月) 19:01:36 No.20070122190136 削除
この後すぐに二人が行為を行うのは確実で、私は音を立てないように合鍵を使って入って行くと、奥の和室らしき部屋から話し声が聞こえてきました。
「そろそろ始めようか」
「よろしくお願いします」
私は二人に気付かれないように、細心の注意を払いながら襖を3センチほど開けて覗き込みましたが、幸いこちらは暗くて中は明るかったので気付かれる心配はありません。
そこは八畳の和室で中央に客布団が敷いてあり、パジャマを着た妻がその上に正座していて、布団の横には篠沢が胡坐を掻いて座っていましたが、妻の言っていた通り背格好は私によく似ています。
「早く脱がないと朝までに終わらないよ」
妻は布団に横になると、掛け布団を被ってパジャマの下だけを枕元に出しました。
すると篠沢が勢いよく布団を剥ぎ取ったので、妻は丸くなって身体を隠します。
「ローションを塗るから待って」
「その前に、先週のように少し見せてよ」
「あんな事は、もういや」
「それなら無理だ。裸は見せない。触らせない。香代はローションで入れてもらえる状態になるけれど、俺はどうやって入れられる状態にすればいい?」
篠沢は元気なく垂れ下がったオチンチンを妻の顔に近付けましたが、それは私に話していたのとは違う、私のよりも太く大きな物でした。
「お風呂ではあんなに・・・・・・」
「お風呂では、これから香代の中に入れるという期待感で興奮もあったけれど、いざとなったらご主人の事を考えてしまって、悪い気がしてこうなってしまうのだと思う。それにあの時は、洗ってもらうのに触られていたし」
「それなら少し触るから」
妻はそれを優しく掴むと、顔を背けてゆっくりと動かし始めます。
しかしそれは多少大きくなっただけで、入れられるほどの反応は示しません。
「どう?」
「どうって、触っていて香代も分かるだろ?やはり先週のように見せてもらわないと駄目みたいだ」
妻は手を放すと目を瞑って脚を開きましたが、その部分は両手で覆って隠します。
「枕を入れるから腰を持ち上げて」
篠沢が妻のお尻の下に枕を入れると、妻はその部分だけを突き出した格好になります。
「手を退けて」
妻の脚の間に座った篠沢がそう言うと、手はゆっくりとその部分から離れ、妻の顔を覆います。
それを見ていた私は、いくら子供が欲しいからと言っても、このような妻の姿が信じられませんでした。
妻は恥ずかしがりやで、私との時でも未だに部屋を暗くして欲しいと言います。
その妻がこのような明るい部屋で、夫婦でもない男の目の前に、最も恥ずかしい部分を突き出して見せているのです。
「まだ?恥ずかしいから早くして?」
「まだ駄目みたいだ。そんなに焦らせると、よけい緊張して・・・・」
篠沢が手を伸ばしてパジャマの上から妻の乳房を掴むと、妻は手首を掴んで引き離そうとします。
「少しぐらいいいだろ?」
「駄目。主人との約束だから」
「今までも最初だけで、結局は触らせてくれるじゃないか」
「それは・・・・・」
「じゃあここはいいよな?どうせオチンチンで触るところだから。また中を見せてもらうね」
「いや!恥ずかしいから開かないで!」
妻は腰を捻って逃げます。
「先週も最初だけで、二回目からは色々させてくれたし、香代だって色んな事をしてくれただろ?それなのにあれも駄目。これも駄目。俺には無理だ。もうやめよう」
「あんな事をしてしまって、帰ってから主人の顔をまともに見られなかったの。だから・・・・」
「じゃあご主人にしてもらえ。ご主人に作ってもらえ。それが出来無いから俺が家族を裏切ってまで、香代に協力しているのではないのか?やめた、やめた」
篠沢はただ妻を辱めて楽しんでいるだけに見え、いつ飛び込んで行こうかと中腰になっていましたが、私には出来ないという言葉を聞いて、また座り込んでしまいます。
「ごめんなさい。見てもらっていいから怒らないで。中まで見てもいいからお願いします」
「じゃあ、自分で開いて見せてよ。もっと・・・・・もっと大きく開いて」
私のところからでは妻の手でよく見えませんが、篠沢の弛んだ口元を見ると、妻はこれ以上開けないというほど、自らの手で大きく開いているのでしょう。
篠沢がただじっと覗き込んでいるだけで、言葉も掛けない事が羞恥心を増幅させるのか、妻は顔を右に倒したり左に倒したりして身悶えていました。
それは5分ほどだったかも知れませんが、私には30分にも感じ、おそらく妻には1時間にも感じていた事でしょう。
「少し硬くなってきたから、そろそろローションを塗って用意したら?」
「お布団を」
「見ていてやるから、このままの格好で塗ってよ。そうしたら完全に硬くなると思う」
篠沢がローションを渡すと、妻は硬く目を閉じて塗り始めましたが、その姿はまるでオナニーでもしているかのようです。
「俺の方は先週のように、香代の唾液を塗ってくれない?」
妻は目を大きく見開いて、篠沢を睨みつけました
「ここでやめるのなら、俺はそれでも構わない」
妻は立ち上がった篠沢の前に正座して、目の前にあるオチンチンに手を添えて口に含むと、それはまだ硬くなり切っていなかったのか更に大きくなり、妻の口いっぱいに広がってしまいます。
「さあ横になって。早くしないと、また萎んでしまうかも知れない」
妻は慌てて横になり、今度は隠す事もしないので大きく脚を開きます。
「ローションは使わなくても良かったみたいだね」
ここからではよく見えませんが、ローションを塗らなくても良かったと言う事は、妻は見られていたただけで濡らしてしまっていた事を意味していて、そうなればパンティーと同じ様に、妻のそこも既に大きく口を開いてしまっているのかも知れません。
私はずっと裏切られた気持ちで見ていましたが、妻の裏切りはこれだけでは終わりませんでした。
「ああっ!」
篠沢が脚の間に座って腰を進めると、妻は大きな声で一声唸り、篠沢は満足げに一度微笑むとすぐに真剣な顔になって、最初から激しく妻を責め立てます。
「うっ・・・ううっ・・・うっ・うっ・うっ・うっ」
「感じたらご主人を裏切っている事になるよ」
「感じてなんか・・・・ううっ・・・」
妻は明らかに、篠沢の太いオチンチンによってもたらされる快感と戦っています。
「それならいいけれど」
しかし篠沢は延々と突き続け、いつまで経っても終わる気配を見せずに、腰の動きが弱まる事もありません。
それで私が思ったのは、お風呂での呻くような声は、篠沢が自分で一度出したのではないかと言う事でした。



蜃気楼 40
WR 1/21(日) 17:44:46 No.20070121174446 削除
「馬鹿っ……いけない人ね」
「香澄のあそこを良く見せて欲しい。シックスナインの格好になってくれないか」
「ええ?」

妻は一瞬戸惑いますが、すぐに「わかったわ」と頷きました。

「絨毯の上に仰向けに寝そべって」

私はソファから降りると、妻に言われたとおり仰向けに寝転びます。もちろんICレコーダーをそっと頭の下に隠したのは言うまでもありません。

「恥ずかしいわ……」

妻の大きな尻が私の頭の上を覆います。見慣れた光景のはずですが、ボディスーツに空けられた穴から覗く妻のその部分はなかなか新鮮で迫力があります。

よく見ると、ローターを固定した粘着テープが妻の汗と愛液で外れそうになっており、ローターのお尻が秘唇の間から覗いています。私は落ちないようにそれをそっと指先で押しました。

「あ、あんっ! 駄目っ。触らないっていったじゃない」
「ローターが落ちそうになっているんだ。しょうがないじゃないか」
「駄目、駄目よっ。約束を守って」
「そうか。それなら仕方がない」

私は妻の秘奥に口をつけると、ぐっと舌先を差し入れました。

「あ、あっ、ああっ! な、何をするのっ」
「約束は守っているぞ。指では触れさせていない」
「あ、あんっ。そんな、ず、ずるいわっ!」
「香澄にされていることをお返ししてあげているだけだ。おっ、クリトリスが大きくなっているな」
「ああっ、そ、そんなところを吸わないでっ!」
「気にせずに香澄は香澄で続けろ」
「あーん」

すっかり官能に痺れ切った妻はなよなよと尻を悶えさせながら、私のペニスに吸い付きます。

「うっ、うっ、うぐっ……ああっ……ううぐっ」
「うぐうぐ言っていないで、感想を言わないか」
「あっ、お、大きい、大きいわっ。の、喉が詰まりそうっ」
「香澄は本当に俺のチンポが好きだな」
「そ、そうよ。大好きっ、あなたのチンポっ。あ、あっ、そ、そんなところっ!」
「こっちにも穴を開けておいて正解だ」

私は妻の尻をぐいと引き寄せると、アヌスの部分にあけた穴から舌を差し込みました。

「あっ、駄目っ。き、汚いわっ」
「香澄の身体に汚い場所なんかあるものか。村瀬はここを舐めてくれたか」
「あっ、そ、そんなことしないわっ」
「そうか、村瀬よりも俺の愛のほうが深いということだな。どう思う? 香澄」
「うっ、うっ、うぐっ……ああ、いいわっ」
「良いか悪いかを聞いているんだじゃない。深いか浅いかを聞いているんだ。どうだ!」

私は妻の肛門にぐいと舌を突き入れます。

「あ、あっ、そんなっ、ふ、深いわっ」
「そうだろう。俺の方が深いんだな」

私はローターのスイッチを「強」にします。大きな尻が電流に触れたようにブルブル震え始め、妻はまさに狂乱状態に陥ります。

「あーっ、そ、そんなっ、い、いっちゃうっ、いっちゃうよっ」
「俺のチンポが好きか? 香澄」
「ああっ、好きよっ、好きっ。うぐっ……あ、あなたのチンポが好きっ」
「俺のチンポが欲しいかっ」
「あーん、うぐっ……欲しいっ。欲しいわっ」
「どこに欲しいっ。言ってみろっ」
「香澄のオマンコ、オマンコよっ…うぐっ、うぐっ」
「よしっ、出すぞっ。香澄っ」
「ああっ、出してっ。出してっ。香澄もいっちゃうっ」
「香澄っ!」
「いっ、いくっ。うっ、うぐっ……」

私が妻の口中に思い切り射精すると同時に、妻の双臀はブルッ、ブルッと痙攣し、蜜壷からは大量の果汁が流れ出しました。



蜃気楼 39
WR 1/21(日) 17:43:29 No.20070121174329 削除
「俺も香澄を抱きたくてたまらないんだ。香澄がまだ俺の妻であることを確認したい。しかし、俺は香澄と一線を越えないと約束した。このまま香澄を抱かずに別れなければならないのかと思うと村瀬と同じ、いやそれ以上に俺も気が狂いそうなんだ」
「ど、どうしたらいいの。私に出来ることなら何でも言って」
「……口でしてくれないか」
「えっ?」

妻はさすがに戸惑いの表情を見せます。

「香澄と一つになる訳には行かないが、口でなら一線を越えたことにならないだろう。俺はその間、香澄に指一本触れないことを約束してもいい」
「でも……」
「そうか……残念だ」
 私は肩を落とします。
「何でも言うことを聞いてくれると言ったから、つい甘えてしまった。許してくれ。勇気を奮って頼んだのだが……香澄にとって俺はもう過去の男なんだな」
「あ、あなた……」
「俺はやはり香澄との25年……いや、31年の思い出だけを抱いてこれからは生きて行くことにするよ。香澄、いい思い出をありがとう」
「ま、待って」

妻はあわてて私にしがみつきました。

「本当に、本当に身体には触らないのね」
「ああ……約束する」
「ズボンを降ろして……ソファに深く腰をかけて」

言うとおりにすると妻は私の前にひざまずき、パンツに手をかけます。私は妻に気づかれないようそっとICレコーダーを引き寄せました。

「してくれるのか?」
「恥ずかしいことを確認しないで」

妻は頬を染めて顔を伏せています。

「……香澄、お願いがある」
「何? あなた」
「香澄と愛し合っていたころの思い出に浸りたい。出来るだけ俺を喜ばせるような言葉を言ってくれないか?」
「いいわよ……でも、あまりエッチなのは駄目よ」

妻は微笑して頷きます。

「ローターのスイッチを切ってくれないの?」
「そのままにさせてくれ。香澄が悩ましく悶える姿がみたい」
「馬鹿ね……」

妻は再び婉然とほほ笑みます。私はそっとICレコーダーのスイッチを入れました。

「……ああ、あなた」

妻はゆっくりと私のパンツを引き下ろします。私のものはすっかり硬化しており、バネ仕掛けのように屹立します。

「まあ……素敵。すっかり大きくなっているのね」

妻はため息をつくようにそう言うと私のペニスの先端にそっとキスをします。

「あなた……愛しているわ」
「俺もだ、香澄」
「嬉しい……」

妻はチュッ、チュッと音を立てて接吻をすると、亀頭を口に中にパクリと咥えます。

「ああ……頼もしいわ……あなたのもの」

妻は喘ぎ声を上げながら私のものをゆっくりと愛撫します。なかなかの色っぽさです。村瀬のものを愛することによって上達したのかと思うと嫉妬心がわき、悪戯をしたくなりました。

私はローターのスイッチを操作し「弱」から「中」に切り替えました。

「あ、あんっ! 駄目っ、い、悪戯しない約束でしょう」
「約束は守っているぞ。指は触れさせていない」



蜃気楼 38
WR 1/21(日) 17:42:14 No.20070121174214 削除
「そこは喘ぎ声を出すところじゃないぞ」
「だ、だって……ローターが、あ、ああーっ!」
「しょうがない奴だ」

私はいったんローターを「弱」に戻します。

「真一さん、い、今まで毎日のように香澄とお……セックスをしていたのに……」
「おい、そこはセックスとは書いてないぞ」
「だって……」
「書いているとおりに言わないか」

私はローターを一気に「強」にします。

「お、おおっ! ま、待って、言いますわっ」

妻は腰部をブルブル震わせながら悲鳴を上げます。私はローターを「弱」に戻しました。

「か、香澄とオマンコしていたのに、今は、せ、せんずりで処理をしなければならないなんて可哀想。ですから、香澄は主人にお願いして、真一さんのず、ズリネタとして香澄の何もかも丸出しにした写真を……ああっ……」

妻はそこまで口にするとシクシクすすり泣きを始めました。

「どうした、まだ終わっていないぞ」
「だって……だって……こんなのひどすぎます。まるで色気違いの女みたい……」
「似たようなものだろう」

そう口にした私を妻は涙に濡れた目できっと睨みつけました。

「あなたはずっとそう思っていたのですか……私がそのような淫らな女だと」
「だってそうじゃないか。俺に隠れて息子より若い男と乳繰り合いやがって。淫らな女じゃなければなんだというんだ」
「違います……私はそんな女じゃありません……」

妻の泣き声が次第に高くなります。乳房もあそこも丸出しにして、秘奥にローターをくわえ込んだままシクシク泣いて、自分は淫らな女じゃないと抗議している妻の姿は滑稽です。しかし、幼女のような泣き声を上げている妻の姿を見ていると私は少しやり過ぎたかなとも思っていました。どうも作戦は失敗したかも知れません。

しかし、押しても駄目なら引いてみよと言います。一瞬妻を哀れに思った私ですが、すぐに新しいアイデアが浮かびました。

「よしよし、わかった。香澄。俺が言い過ぎた。悪かった。許してくれ」
「……」
「確かにオマンコとかセンズリとかズリネタなんて下品な言葉は香澄は絶対に使わないよな。愛する香澄に不倫をされたことがあまりにつらくて、つい香澄にひどいことをしてしまった。俺こそ下品で最低な人間だ」
「……あなた」

妻は涙に濡れた目を上げて私に向けます。

「香澄に裏切られたショックで、俺の品性下劣なところが出てしまったんだ。しかしこれが俺の本性かも知れない。香澄に愛想を尽かされても当然だ」
「そんな……悪いのは私です」
「いや……俺だ。俺が悪いんだ。このままでは俺は駄目になってしまう。いや、もう駄目になっているのかもしれない」
「あなた……それは……」
「しかし俺がこのままどんどん堕ちて行くのに香澄を付き合わせる訳にはいかない。もう香澄を解放してやる。村瀬のところへでもどこへでも行け。俺のことはもう気にしないで良い」
「駄目っ、あなたっ!」

妻が私にしがみついてきます。秘奥に埋められたローターのスイッチは入ったままで、大きな尻がプルプルと震えています。

「私に、私に償いをさせてっ。約束した通り、半年間は何でもあなたの言うことを聞きますっ! だから、そんな風に自棄にならないでっ」
「いや、これ以上香澄につらい思いをさせる訳にはいかない」
「あなたの辛さに比べたら私の辛さなんて……」
「そうか……」
 私は手を目許に当て、鼻を啜ります。
「香澄……こんな俺を見捨てないでいてくれるのか」
「当然ですわ。私はあなたの妻です」
「うれしいことを言ってくれるじゃないか。やはり俺が選んだ女だ」

私は涙ぐむ振りをします。うまくいった、と私は思いました。



子は鎹
種無し 1/21(日) 10:55:24 No.20070121105524 削除
どのぐらいの時間が経ったのか分かりませんでしたが、妻は急に立ち上がると家に帰って話すと言います。
しかしそれは、彼に会わせたくないからだと直感した私は動きませんでした。
「俺がどれ程の覚悟で、今回の事を許したか分かるか!香代が他の男に抱かれている間、俺がどの様な思いで待っていたのか分かるか!辛くて、情けなくて、男としてのプライドなど全て捨てなければ居られなくて・・・・・・」
辛い気持ちを口に出した事で、私の目からも涙が毀れます。
「ごめんなさい・・・・」
「それなのに香代は、まだ俺にこのような仕打ちをするのか!どれだけ俺を馬鹿にすれば気が済む。今俺は香代を殴りたい。しかし情けないが殴れない。何故だか分かる
か!全て俺が悪いと思っているからだ。俺さえまともな身体なら、このような事にはならなかったと思っているからだ。香代も全て俺が原因だと思っているのだろ?」
「そんな事は思っていません。あなたに黙ってこのような事をした私が悪いの。許して下さい」
私は彼の帰りを待って抗議しようと思っていましたが、不覚にも泣いてしまった事で、ただでさえオスとしての能力が私よりも勝っている彼に、このような情けない姿は見せられず、妻を一人残して家に帰りました。
すると後を追うように帰って来た妻は、入って来るなり土下座します。
「許して下さい。私が悪かったです」
「子供を作れない俺なんか捨てて、彼に子供を作ってもらって幸せになれ」
「許して下さい。お願いですから話を聞いて」
私には当然二人の間に何があったのか聞きたい気持ちはあり、子供のように拗ねていても何も解決しないと思い直しましたが、自分に欠陥があるだけに嫌味を言わずにはいられません。
「愛する彼と裸で抱き合いながら、子供を作る能力も無い俺を笑っていたのだろ?」
「そんな事はしていません。あなたを馬鹿にした事は一度も無いです」
「表札を見たが、お前の好きな彼は篠沢と言うのだな。篠沢もこのままでは済まさない」
「やめて。悪いのは全て私です。彼は私の事を真剣に考えてくれて、奥様を裏切ってまでも協力してくれただけなの」
妻の彼を庇う言葉を聞いて怒りが増し、妻に手を上げてしまいそうな自分を落ち着かせるために黙っていると、妻は泣きながら言い訳を始めます。
「勘違いされるような行動をとってしまってごめんなさい。今日は今までのお礼に、ただ夕食を作りに行っただけです」
「それなら俺に言って、堂々と行けば良い事だろ!」
「責任を感じているあなたは、言えば行ってもいいと言ってくれたかも知れません。
でも心の中では辛いはずだから、それなら黙って行った方が良いだろうと思って」
妻がただ食事を作りに行ったなどとは信じられませんでした。
仮にそうだったとしても、それは今までのお礼ではなくて、今回も駄目だった場合を考えて、これからも関係を続けてもらうために機嫌を取りに行ったように感じます。
それも食事だけではなくて、身体を使って機嫌を取る事も。
私は今回が駄目でも、二度とこのような事はさせないと決心して気を落ち着かせましたが、泣き疲れて眠ってしまった妻を見ていると一つの疑問が浮かびました。
それは妻がどのように篠沢の家に入ったかという事です。
例え身体の関係を結んだ事で親近感があったにしても、留守に自宅に入れると言う事は並大抵の信頼では出来ません。
鍵の隠し場所を教えてもらったとすれば、妻はそれだけ篠沢と親しい関係にある事になります。
ましてや合鍵などを渡されているとすれば、私が思っているよりも遥かに親しい間柄なのでしょう。
堪らず妻のバッグを探ってみると、やはりそこには見た事もない鍵が入っていて、猛烈な嫉妬心に襲われた私はそれを抜き取ってしまったので、鍵を失くした事に気付いた妻は慌てたと思いますが、私に聞けるはずもありません。
「あなた・・・・今回も駄目でした・・・・・・」
「また篠沢の所に行きたいのだろ?」
妻は黙ってしまって返事をしません。
「次回が本当に最後だぞ」
妻と篠沢に二度とあのような行為はさせないと、固く決めていた私がなぜそのような気になったのかと言うと、妻は篠沢の事を半年前に引っ越して来た園児の父親で、度々お迎えに来ていたので親しくなったと説明しましたが、半年間たまに迎えに来ていたぐらいでこのような事を相談し、このような行為が出切るまで親しく成れるとは到底思えなかったのです。
それで私は篠沢の家の鍵を手に入れた事で、妻と篠沢の関係を探れると思ったのです。
妻と篠沢がどのような会話をし、どのような行為をしていたのかも知りたかったのですが、妻に聞いても本当の事は話さないと思ったので、その事も知るチャンスだと思いました。
しかしそれには、もう一度我慢して堪えなければなりませんが、このままでは一生妻を疑って暮らさなければなりません。
「ありがとう。以前のようにホテルでしてもらって、二度と彼の家に行きませんから」
計画が狂った私は慌てました。
「一週間ものホテル暮らしはお金も大変だろ?」
「一週間いいのですか!」
「その方が、妊娠し易いと言ったじゃないか。本当に次回が最後だぞ。今まで散々辛い思いをしたのだから、今回どうしても妊娠して欲しい」
「ありがとう・・・ごめんね・・・・ごめんね・・・・」
妻が篠沢の家に行った日、会社帰りに直行するとキッチンと思われる部屋に明かりがついていました。
そして10分もすると擦りガラスの小窓がある、お風呂と思われる場所に明かりがつき、しばらくしてキッチンの明かりが消えたので小窓の下に行って耳を澄ますと、篠沢と思われる男の声が聞こえてきます。
「楽しむセックスならただの快感の道具かも知れないが、目的が違うのだからこれは神聖な物だろ?だったらもっと丁寧に洗ってよ?そうそう、その下の袋も」
篠沢は妻の羞恥心を煽るためか、わざと大きな声で話すので外からでもはっきりと聞こえて来ます。
「香代も脱いで、一緒に入ったらいいのに」
「裸にはならないと、主人と約束しているから」
妻の声は普段よりも小さく、余程注意していないと聞き取れません。
「まだそんな事を言っているの。前回も、あんな凄い姿を見せたのに?」
「言わないで」
「香代は昔と何も変らないな。確かあの時も、俺と付き合っても身体の関係だけはもたないと、親と約束しているからと言って」
「もう言わないで」
「しかし結局は」
「あれは篠沢君が・・・・・・」
妻が篠沢のオチンチンを洗わされている事にショックを受けましたが、それよりも、やはり以前からの知り合いだったと知って怒りで体が震えます。
「もうそのくらいでいいよ。さあ、種付けをしてやるから先に出て、先週の部屋に布団を敷いて待っていて」
「そんな言い方はやめて」
「じゃあどう言えばいい?セックスとは言うなと言うし・・・・・」
「何も言わないで」
シャワーで洗い流す音が聞こえた後、妻は先に出て行ったようです。
「うっ・・・ううっ・・・うー」
妻がいなくなると低い呻き声が聞こえ、またシャワーで流すような音が聞こえた後、篠沢は鼻歌を歌いながら出て行きました。





--------------------------------------------------------------------------------

新年会で (3)
ミキオ 1/20(土) 19:43:49 No.20070120194349 削除

 妻は、すごく真面目なのですが、決して操の堅い女ではありません。
特に、一生懸命頼まれたり、強引にされるのに弱く、男につけ込まれやすいタイプの女性だと思います。
だからといって浮気性でセックスが好き、というわけでもなく、自分のそんな性格をよく知る妻は自らの身を守るため、そういう雰囲気になるのを極力避けるのでした。
それでも、結婚する前には頼み込まれて同僚の男性とセックスしそうになった(実際したかもしれませんが)こともあったそうです。そんな危なっかしさが、私にとって最も愛しい妻の魅力のひとつなのです。

 家で飲む気安さから、私もAも、そして妻までもがかなり酔っていました。時々台所やトイレに立つ妻のデニム地のスカートはまくれあがり、白い太ももがあらわになっていましたが、妻はそれさえもほとんど気にしていない様子でした。
 そのうちさきほどの妻のヌード写真の話題になりました。
「…そうなんだよ。やせてる割には結構胸でかいんだよね。」
私は、再び画面を立ち上げました。
「やだ、恥ずかしいわ。」
一段と酔いのまわった妻は、さほど抵抗感なく、むしろまんざらでもないような顔で画面をちらっと見ました。
画面には、白いブラジャーと紺色のパンティ姿の妻がいました。
「せっかくだから、触ってみるか?おっぱい」
私は、さっき妻にはぐらかされた話題に水を向けました。
「それより、新春キッス大会にしませんか。」
調子に乗ったAが冗談っぽく、しかしおそらく全部本気でニヤニヤ笑いながら言いました。
「なにそれ、へんたーい」妻が呂律の回らない口調でカラカラと笑います。
「じゃあ、キスとおっぱいどっちがいい?」
「どっちもだめにきまってるでしょ」
「でも、Aもかわいそうだろ。正月なのに一人なんだよ。どうせ帰ったらオナニーするぜ、こいつ」
「やだぁ、ここに変態が二人いますよぉ。」
妻が、わざと近所に触れ回るようなしぐさで言いました。
「お願いしますよ。」
「だめですっ」
さりげなく妻に体を密着させたAを、妻がやんわりと押し戻しました。
「いやあ、すみません。」
Aは、少し気後れした様子で妻から体を離しました。
「お前もはっきりしないな。だから奥さんに帰ってこなくていい、って言われるんだよ。」
それは事実でした。正月に仕事があるのは本当ですが、何も無理に単身赴任のAが引き受けることもなかったのです。
「本当なんですか」
Aの境遇に妻も少し興味を持ったようでした。
「じゃあ、こうしよう。三人でじゃんけんして、オレが勝ったらおっぱい、Aが買ったらキス、美樹が買ったら何もなしだ。じゃーん!けーん!!」
テンポのよい私のペースに妻もつられました。
「ポン!!」
Aがチョキ、妻と私がパーをだしました。
「よし、キスだ。」
「本当にするの?」
「当たり前だ。オレに二言はない。」
そういって私は妻の後ろに回りこみ妻を羽交い絞めにするように抱きかかえました。
「さあ、来い、A!」
 後ろで妻の体をささえている私からは、妻の顔は見えませんが、かわりに酒臭いにおいをさせながら、唇を尖らせたAの間抜けな顔が近づいてきました。



蜃気楼 37
WR 1/20(土) 16:47:20 No.20070120164720 削除
「それじゃあしょうがないな。先週の土曜の夜、香澄がイク寸前に俺のものをくれといったのを録音したファイルを代わりに送ってやろう」
「え、あの時、録音していたのですかっ!」
「ああ、何かに使えるかと思って、念のためな。奴のノイローゼが悪化しなければ良いんだが」

もちろん嘘です。録音などしていません。

「そ、そんなっ。やめてくださいっ」
「それじゃあおとなしく録音させるか」
「ああ……」

妻は万事窮すという感じで首をうなだれさせていましたが、やがて顔を上げ、私の書いた文章を読み直します。

「……文の途中に括弧書きで(ため息)とか(喘ぎ)とか入っているのは何ですか?」
「そこで香澄が『うふーん』とか『ああっ』とか色っぽい声を出すんだ」
「……馬鹿馬鹿しい。そんなこと出来るわけありませんわ」
「出来るかどうかはやってみないとわからないだろう。ポルノ専門の声優やAV女優なら簡単にやれるぞ」
「私は声優でもAV女優でもありません。何もないのにそんな声は出せません」

妻はまた墓穴を掘ったようです。笑いを堪えるのが大変です。

「そうか、少し待っていろ」

私は寝室に行くと、白いボディスーツと同時に通信販売で購入したリモコン式のローターを持ってきます。これはいつ使おうかと悩んでいましたが、ちょうど良い機会が訪れたようです。

「良い声が出るようにこれを使ってやろう」
「そ、それは何ですか」

妻はローターを見たことがないようで、おびえた顔をします。私は手に持ったローターを妻の秘部に押し付けました。

「い、嫌っ。何をするのっ」
「じっとしていろ……お、少し湿っているじゃないか。これならスムーズに入るぞ」

私は妻の秘奥にリモコンローターを押し込むと、飛び出さないように粘着テープで固定しました。

「剥がすときに少し痛いかもしれないな。いっそ毛を剃ってしまうか……」
「ああ、ひどい……こんなの惨めです」

妻はあまりの屈辱にすすり泣いていましたが、私がリモコンローターのスイッチを入れると、「あっ」と小さく叫んで身体を震わせます。

「どうだ、気持ちいいか」
「良くありません……」
「やせ我慢をするな。身体の中でローターが震えるなんて男では味わえない感覚だ」
「がっ、我慢なんかしていません……ああっ!」

私はスイッチを「弱」から「中」に切り替えます。

「あまり強くするとよがり声ばかりになって、折角の声の便りが訳がわからなくなってしまうからな。これくらいにしておこう。助平な香澄は物足りないかもしれないが、勘弁しろ」
「ひ、ひどい……おおっ!」

妻は苦しげに身を捩じらせますが、私は構わず村瀬への手紙を印刷した紙を手に掲げました。

「さあ、まずは練習だ。一度通しで読んでみろ」
「は、はい……」

妻は改めてその紙に涙に濡れた目を向けました。

「し、真一さん。香澄です。約束を守って禁欲生活を過ごしていただいていることと思います。か、香澄も真一さんに抱かれたいのは山々ですが、半年の間は我慢してね。香澄からのお願いです。ああっ!」

妻は喘ぐような声を出すとなよなよと身悶えしました。



蜃気楼 36
WR 1/20(土) 16:46:03 No.20070120164603 削除
(香澄さんのことが気になって気になって仕方がないのです。夜も寝られないほどです。ご主人があんな写真を送って来たせいです)
(溜まっているからだ。マスをかいて寝ろ)
(はい)
(また写真を送ってやるからしばらく待て)
(お願いします)

私と村瀬の会話を聞き終えた妻は呆然とした顔をしています。

「言ったとおりだろう」
「……」

先ほどの村瀬と私の会話をパソコンで適当に編集し、順序を入れ替えたものです。よく聞くと不自然なところもあるのですが、動転した妻はそこまで気づかないようです。

「服を脱いでこれに着替えろ。写真の取り直しだ」
「こんな朝からですか?」
「朝だろうが夜だろうが関係ない」

妻はあきらめたように肩を落とし「着替えてきます」といって寝室に向かいます。しばらく待っていると白いボディスーツを来た妻が真っ赤な顔をして入ってきました。

「そこにまっすぐ立て」

妻を壁際に立たせた私は黒いマジックペンを取り出し、ボディスーツに妻の乳房の形に沿って丸を描きました。

「な、何をするのっ」
「じっとしていろ」

もう一方の乳房も丸で囲むと、次に妻の陰部に沿ってハート型を描きました。妻はベソをかきそうな表情で立ちすくんでいます。

「後ろを向け」

私は妻に後ろを向かせると、双臀の狭間のちょうどアヌスにあたる位置に小さく丸を描きます。作業を終えた私は妻に「スーツを脱げ」と命じました。

「許して……」
「心配しないでもまたすぐに着させてやる」

私は窮屈そうな妻のボディスーツを脱がすと、マジックで印をつけた箇所を鋏を使ってくり抜き始めました。このあたりになると妻も私の意図がわかったのか、素っ裸のまま引きつったような表情で小刻みに震えています。

「さあ、出来たぞ。これをもう一度着ろ」
「そんな……嫌……」
「駄目だ、早くしろ。愛する村瀬のためじゃないか」

私は無理やり妻に、鋏を入れたボディスーツを着せました。それを身につけた妻の姿は想像以上に卑猥なものになっていました。丸くくり抜かれた穴から、二つの豊乳が飛び出しています。ハート型にくり抜かれた股間からはデルタ地帯が丸見えで、これなら素っ裸でいた方がよほど恥ずかしくないでしょう。

「……あんまりです」
「俺も何も自分の女房にこんな格好をさせたくない。しかし、香澄の愛する男を助けるためだから仕方がないじゃないか」
「こんなこと……ありえないわ」

身悶えせんばかりに恥ずかしがる妻の前に三脚を据え、デジカメをセットするとテーブルの上にICレコーダーを置きました。

「何をするつもりですか」
「村瀬は今精神的に極めて不安定な状態にある。不眠はノイローゼの前兆かも知れん。奴の気持ちを落ち着かせるために、香澄から声の便りを送ってやるんだ」
「そんな……」

驚きに言葉を失っている妻に、A4サイズの用紙2枚に印刷した文章を見せました。

「俺が香澄の代わりに手紙の文章まで作っておいた。読みやすいようにわざわざフォントを大きくしておいた。どうだ、女房を寝取られながらここまで親切にしてやる亭主も珍しいだろう」

私の作った文章に目を走らせる妻の頬が見る見るうちに赤く染まります。

「こんなこと……とても言えません」



蜃気楼 35
WR 1/20(土) 16:45:19 No.20070120164519 削除
冗談で言ったのですが、村瀬は本当に香澄の写真でマスターベーションに耽ったようです。

「呆れた奴だな」
「香澄さんを虐めないで下さい、お願いします」
「面倒みきれん。香澄の様子が知りたければまた写真を送ってやるからしばらく待て」

私はそう言い放つと、まだ何か訳の分からないことを言っている村瀬を無視して電話を切りました。

(相当イライラしているな……)

私が予想した村瀬の弱点の一つは、彼が妻の身体に溺れ切っていたことです。村瀬は妻と経験するまでは童貞だったそうですし、妻と村瀬とのセックスでは当然妻が教える立場だったことでしょう。

年上の成熟した女体の魅力というのは、ただでさえ一度体験してしまうと麻薬のように引き付けられるものである上、そういうシチュエーションは熟女好みの村瀬にとって理想です。ですから余計に現在の禁欲生活は堪えるでしょう。

私がかつて結婚前の妻と、6年間にわたって遠距離恋愛を貫いたのも、正直言って童貞だからできたことです。一度女体の素晴らしさを知ってしまうと、若くて性欲旺盛な時期に禁欲生活などなかなか出来るものではありません。

私はふとあることを思いついて書斎に向かい、パソコンのスイッチを入れます。そしてワープロソフトを立ち上げるとある文章を打ち始めました。何度か推敲を繰り返して完成させるとプリントします。

次に、携帯電話に装填してあったメモリカードをパソコンのカードスロットに差し込み、先ほどの村瀬との会話を取り込んで、オーサリングソフトで編集したものを再びメモリカードに戻します。

(あと、必要なのは衣装だな)

私は寝室に向かうと箪笥の引き出しを探りました。そして妻が村瀬の前で身につけたという下着を取り出したのですが、奥の方に白い布が丸まっているのを見つけました。

(おや?)

引っ張り出して広げて見ると、それは妻に着せた白いボディスーツでした。妻は昨夜汚れたボディスーツを浴室で洗った後そのまま干して、乾いたものをタンスにしまったようです。

(どうして捨てなかったのかな……)

そんな恥ずかしい衣装を捨てて、誰かに見られるのを恐れたのかもしれませんが、自らを恥辱に追い込んだボディスーツを洗濯して取っておいた妻の心理が良く分かりません。私はそのボディスーツを手にとり、プリントした紙と携帯電話、デジカメ、ICレコーダー、鋏、そして黒いマジックペンを手に持ってリビングに戻りました。

妻はリビングのソファに腰を下ろし、フルートの楽譜に目を落していました。私は妻の隣りに坐ると、例のボディスーツをテーブルの上に置きます。妻の顔色がさっと変わりました。

「香澄はこの衣装が気に入ったみたいだな」
「き、気に入るわけないじゃありませんか」
「そうか、それならどうして捨てずに取っておいたんだ」

妻は咄嗟に答えることが出来ず、パクパクと口を動かしています。私はかまわず続けました。

「村瀬からさっき電話があったぞ」
「えっ?」

妻は表情をこわばらせます。

「香澄のことが気になって仕方がないそうだ。ズリネタに使うから写真をまた送って欲しいとも言っていたな。しかし、そんな状態の奴に、昨日のように俺に抱かれながら気をやる香澄の写真を送ったら嫉妬で頭がおかしくなるかも知れん。だから、奴が気に入るような写真を取り直して送ってやろうと思う。協力してくれ」
「な、何を言っているんですか。彼がそんなことをいうはずがありません。真一さんを侮辱するのもいい加減にして下さいっ」

妻は目を三角にして怒り出します。私はわざとらしく溜息をつくと「嘘だと思うのならこれをきいてみろ」と携帯電話のスイッチを入れました。



子は鎹 3
種無し 1/20(土) 11:30:54 No.20070120113054 削除
私はどのような行為をしたのか知りたかったのですが、いくら待っていても妻からは話そうとしません。
「どうだった?」
「あなたに言われた通り、ローションを塗って入れてもらって、終わったらすぐに離れてもらいました」
「そうか・・・・・・」
「あなた・・・・・ありがとう」
「下衆な事を聞いてもいいか?彼のはどうだった?」
「えっ?」
「つまり・・・・大きかったとか・・・・太かったとか・・・・・・」
妻はようやく笑顔を見せます。
「そんな事を気にしていたの?ずっと目を閉じていたからよく分からなかったけれど、入って来た時の感じでは、あなたの方がずっと大きくて逞しかったわ」
それからの妻は暇があるとお腹を擦って、妊娠を確信しているようでしたが、次の生理予定日に帰ると、妻はまた明かりもつけずに泣いていました。
「駄目だったのか?」
「彼が言った通りでした。一度で必ず妊娠するものでは無いって。奥様が彼の最初の子供を妊娠したのは、結婚して半年後だったって・・・・・・・・・」
妻はこれで諦めると思っていましたが、泣きながら私に言います。
「もう一度お願い・・・もう一度だけ・・・・そうで無いと一晩我慢した事が無駄になってしまう」
「一晩我慢した!」
すると妻は慌てて言い直します。
「ううん。行為は一度ですぐに終ったけれど、我慢している私には凄く長く感じて、一晩我慢していたくらいに思えたから」
一度されたから二度も同じだという気は更々ありませんでしたが、私もこのままでは妻の中に他の男が入った悔しさが残るだけで、後悔だけで終わってしまうような気がしました。
「もう一度だけだぞ」
しかし翌月も失敗に終わると、妻は私を地獄に突き落とすような事を言い出しました。
「二回も我慢したのが、全て無駄になってしまうのが嫌なの。次に駄目だったら諦めるから、次回は一週間泊まりで行かせて」
「彼の家に、一週間も泊まりたいだと!」
妻の話では「このままではご主人にも申し訳ない。意地でも妊娠して欲しいから、次の妊娠可能な時期は、私の家に一週間泊まりで来てくれ。一週間も中に射精し続ければ、どこかで最も妊娠し易い時期に当たる。私も妻を裏切ってしまったから、妊娠してもらわないと後悔だけが残る」と彼が言っているそうなのです。
「彼は奥さんには内緒だと言っていたよな?一週間も泊まって大丈夫なのか?」
「奥様が出産で子供を連れて実家に帰るから、しばらく彼だけになるらしいの」
私は彼の家庭を心配しているような振りをして断わろうと思いましたが、その様な事は妻と彼の間で話し合いがついているようです。
「最初は毎晩通って来ないかって言われたけれど、あなたの事が気になって精神的に辛いと言ったら、精神が安定していない事が妊娠し難い原因じゃないかって言うの。
一週間泊まって一時あなたの事を忘れるように努力して、妊娠する事だけを考えていれば、きっと上手くいくって・・・・・・」
妻の中に彼が二度も入った事と、そのような我慢をしていても妊娠しない事で、私も精神的におかしくなっていたのかも知れません。
そうでなければ、このような事を許可する事は絶対に無かったでしょう。
「絶対に楽しむような行為はするなよ」
「私を信じて」
「今迄通り服は脱がないで、生殖行為をするだけだと約束出来るか?」
「はい、約束します」
私は妻に数枚の穴の開いたパンティーを買い与え、妻を信じて送り出しました。
しかし一週間の苦しみは今までの比では無く、妻は彼とのセックスを楽しんでいるのではないかと疑ってしまいます。
私を忘れて夫婦に成りきり、愛の言葉を囁きながら、激しいセックスをしているのではないかと心配で眠れません。
しかし一週間経って妻のやつれた顔を見ると、妻も一週間我慢したのだと可哀想に思えて、疑っていた事を強くは言えませんでした。
「どのようにしてもらった?」
「どのように?勿論約束通りただ入れてもらって、出してもらったらすぐに離れてもらって別々の部屋で眠ったわ」
「一週間も毎晩していて、本当にそれだけで済んだのか?」
「はい。彼も分かってくれていたから」
「彼は香代の身体を見ても、他には何もしないで我慢してくれたのか?」
「約束だから身体は見せていません。私はいつもパジャマを着たままだったし、彼は触ってすら来ませんでした」
妻は恥ずかしそうに俯いていましたが、顔を上げると私の目を見詰めます。
「私を信じて。彼もその事は理解してくれていて、凄く紳士的に扱ってくれたわ」
健康な男が一週間も毎晩交わっていて、ただ入れて出すだけの行為で我慢出来るのか疑問は残りましたが、妻に子供を授けてやれない私は信じるしかありません。
「終わったな。今回駄目でも、こんな苦しい思いは二度と嫌だ」
「ごめんね。でも駄目だったらなんて考えてないの。一週間も辛い思いをしたから、今度こそは大丈夫だと信じている」
妻の言葉で、私よりも妻の方が恥ずかしく辛い思いをしているのだと思い直し、その時は妻と彼との仲を疑っていた自分を恥じましたが、その後の妻は勤めている保育園が延長保育を始めたと言って遅く帰る日が増え、仕事の疲れなどを理由に私との行為を拒むようになります。
そして私が出張で泊まりになった時、夜遅くにホテルから電話すると妻は出ませんでした。
「昨夜は電話しても出なかったな。何処かに行っていたのか?」
「ええ・・・・・・・・・・・・延長保育で預かっている園児の母親が、仕事の関係でお迎えが2時間も遅れたから私も帰れなかったの。だから家に帰れたのも遅かったけれど、疲れてしまって何もせずに眠ってしまったから」
電話があった事を知らなかった妻は、私の問い掛けにすぐには答えられなかった事で、私は妻を疑いの目で見ていました。
そしてその夜も妻に拒まれ、翌日「続けて出悪いが、明日も急に泊まりの出張になってしまった」と嘘をつき、妻の仕事が終わる時間に合わせて保育園に行くと、妻は家とは反対の方向に車を走らせます。
私は慌てて後を追いましたがそこは素人で、途中の信号に捕まってしまって見失ってしまいましたが、幸い妻の車が走り去った方向は山で、麓は切り開かれた200件ほどの新興住宅地になっていて、途中には数件の民家しかありません。
それで私は一軒一軒探して回ると、住宅地の外れでまだ周りには家の立っていない空地か建設中の家しかない、一軒家に近い状態の新しい家の駐車場に妻の車を発見します。
「何をしている!」
チャイムを鳴らすと彼が帰って来たと思ったのか、すぐに出てきた妻は夕食の支度をしていたようで、新妻のような可愛いエプロンを着けていました。
「あなた・・・・・・」
妻の目には見る見る涙が溜まっていき、やがて泣き崩れた妻に何を話して良いのか分からずに、私も黙って立ち尽くしていました。



蜃気楼 34
WR 1/19(金) 18:06:53 No.20070119180653 削除
翌朝、私は朝食を妻と向かい合って食べていました。何も知らない他人が見れば夫婦二人の平和な日常といったところです。しかしながら私と妻の間には微妙な緊張感が漂っていました。

妻はわざとそうしているかのような、ことさらに不機嫌な表情を私に見せていましたが、私は何食わぬ顔をして食事を続けます。ここで妻に対する攻撃の手を緩める訳には行かないのです。妻の膨れっ面を見ている私はまた妻をからかいたくなってきました。

「どうも昨夜無理な姿勢をとったせいか、腰が痛い。俺ももう年かな」

妻は私にちらと視線を向けますが、すぐに顔を逸らします。私は攻めの方向を変えることにします。

「ところで、香澄は最近ますます奇麗になったな」

私が突然そんなことを言い出したので、妻はいぶかしげな目を向けます。

「……皮肉ですか」
「どうしてそうひねくれた受け止め方をする。本当にそう思っているからそう言っているんだ」
「それはありがとうございます」

妻は棒読みするような調子で答えます。

「やはり、恋をしているからかな。そう言えば、恋する女は奇麗さ、ていう歌もあった。あれは誰の歌だったかな」
「やっぱり皮肉ですね」
「皮肉ではなくて事実だ。女房が奇麗になると俺も嬉しい」

妻の膨れっ面にほんの少し赤みが差してきたような気がしました。

「ところで、香澄は村瀬のどんなところに恋をしたんだ」
「……恋をした訳じゃありません」

妻は意外な答えをします。

「どういう意味だ? 村瀬が好きになったから、俺と別れたいんじゃないのか?」
「好きということと、恋とは違うと思います」
「意味がわからんな。村瀬は香澄に恋をしていると思うぞ」
「さあ……どうでしょうか……」

妻は何か考え込むような顔付きをします。

「そもそも、どうして俺と別れたいんだ」
「別れたい訳じゃありません」
「確かに別れたいと言ったぞ」
「それは、あなたと結婚したまま裏切り続ける訳には行かないからです」
「本当は別れたくないのか?」

私が妻の表情を伺うと、妻はきっとした視線を私に向けました。

「いえ、今は別れたいです。昨夜のような嫌らしいことをするあなたとは、一緒にいたくありません」

妻は怒ったようにそう言うと視線を落とし、黙々と食事を続けました。私は苦笑して食事を終えると、テーブルを離れました。

書斎に戻ると、携帯電話のライトが点滅しています。見ると何件も同じ番号から着信がありました。私はその番号へ折り返しの電話をします。

「もしもし」
「香澄さんはどんな様子ですかっ!」

やはり電話の主は村瀬です。私は携帯電話の録音ボタンを押しました。

「村瀬か?」
「はい」
「何を考えているんだ、君は。自分の立場を考えてことがあるのか」
「……すみません。香澄さんのことが気になって気になって仕方がないのです。夜も寝られないほどです」
「そんなことを言われても俺は知らん。溜まっているからだ。マスをかいて寝ろ」
「……」
「なんだ、何と言った?」
「それでも寝られないのです……ご主人があんな写真を送って来たせいです」



蜃気楼 33
WR 1/19(金) 18:05:05 No.20070119180505 削除
「何を一人でよがっているんだ。言われたとおりにしないか」
「あ、あっ……言えない。言えません……」
「甘えるんじゃない」

私は片手で妻の乳房を揉みながら、もう一方の手を妻の臀裂に這わせます。スーツの生地越しに肛門をまさぐられた妻は「ひ、ヒイっ!」と叫びます。

「そういえば香澄のここを味わったことはなかったな」
「ど、どういう意味ですか……」

妻は震える声でたずねます。

「何をとぼけている。香澄が読んだ女性週刊誌にも載っていただろう。アナルセックスのことだ」
「そ、そんなっ、変態みたいなことっ」
「25歳も年下のマザコン男とセックスするのとどちらが変態だ」

私はそういうとさらに強く香澄のアヌスをまさぐります。

「村瀬にはこっちに入れさせたことはないのか」
「あ、あるわけないでしょうっ!」
「そうか、すると香澄の尻の穴はまだ処女ということになるな。25年も夫婦をやっているのに、香澄のここを味見しないまま別れるのは残念だ」
「そ、そんなことしないでいいですっ!」
「そういえば、アナルセックスというのは一線を越えることになるのかな。どう思う? 香澄」

私はそんなことをいいながら乳房からクリトリスへと標的を切り替えます。

「あっ、あっ……、そ、そこはっ!」

鏡に映る自ら陰唇を押し開いた卑猥な姿を眺めながら、アヌスとクリトリスを同時に刺激される妻はすっかり倒錯的な性感に浸りきっているようで、スーツに包まれた熟れた身体を海草のように悶えさせ、秘奥からは粘り気のある蜜をたらたらと流し、太腿を濡らしています。ようやく妻は私に命じられた言葉を再び口にします。

「し、真一さーん、か、香澄のマンコ、み、見てー」
「だいぶ感情がこもってきたぞ。あと一歩だ」
「か、香澄のマンコ見てー」
「もっと色っぽく、村瀬を悩殺してやるつもりで尻を振るんだ」
「こ、こうですかー」

妻はゆらゆらと逞しいばかりに豊かなヒップを振ります。

「なかなかいいぞ」

私は片手で妻の身体を支えながら、ベッドの上に置いたデジカメをすばやく取り上げ、鏡の中の妻の痴態にレンズを向けます。

「いいぞ、もう一度だ」
「香澄のま、マンコ見てー」
「もっと」
「真一さん、か、香澄のマンコ見てー」

私は身体全体で妻の身体を支えるようにしながら、片手で妻のクリトリスを摩り上げ、さらに片手で持ったデジカメで鏡に映った妻を撮影するという離れ業を演じ続けます。

「真一さん、ああっ、か、香澄のマンコ見てっ、あ、ああっ、イッちゃう!」


妻はまたもや立ったまま気をやるという屈辱を味わった後、ボディスーツを着たままベッドに縛り付けられ、私が操るバイブによって2回連続で絶頂に追い上げられました。私は前回同様、妻が2回目の絶頂に達するのと同時に妻の腹の上に射精を遂げましたが、うっかりしたのは妻のボディスーツ姿があまりに艶っぽかったので、結局脱がさないまま責め続けたことです。

したがって白いボディスーツは私の白濁でべっとり汚れてしまいました。いくらなんでも自分の精液で汚したボディスーツを村瀬に送る気にはなりません。妻を辱める材料が一つ減ってしまったわけです。

妻はしばらくぐったりとベッドに横たわっていましたが、やがて起き上がるとボディスーツを着たまま部屋を出ました。どうやらシャワーを浴びに行ったようです。村瀬に対する申し訳なさを心の中詫びながら、私によって汚された箇所を清めているのかもしれません。私はそんなことをぼんやり考えながら、妻に対する次の調教計画を頭の中で練るのでした。





--------------------------------------------------------------------------------


蜃気楼 32
WR 1/19(金) 18:02:01 No.20070119180201 削除
妻はビクッと身体を震わせましたが、言われた通り指先をスリットにあてがうと、肉唇を大きく開きます。妻があまりにも私の命令に対して従順なので、気味が悪くなります。私はさらに妻に苛酷な要求をすることにしました。

「そのポーズのまま『真一さん、香澄のマンコ見てー』と言ってみろ」
「真一さん、香澄のマンコ見てー」
「もっと大きな声で」
「香澄のマンコ見てー」

もっと恥ずかしがったり言い淀んだりするかと思ったのですが、妻があっさりとそんな卑猥な言葉を口にしたので私は少し拍子抜けしました。しかしここで動揺を見せる訳には行きません。

(俺のペースに乗せられるのが口惜しくて、平常心を保とうとしているのか? 恥ずかしがったらこちらの思う壺だと思っているのか?)

私は妻の心のうちを量ろうと頭を巡らせますが、ふと部屋の隅に置かれた鏡台が目に入りました。

「悪くはないが少し熟女の色っぽさにかけるな。折角恋しい村瀬に見せてやるんだから、もっとセクシーな表情やポーズを決めたほうがいい」
「……じゃあどうすれば」

妻はやや不服そうな顔をします。うまく餌に食いついてきたと私はほくそ笑みました。

「あの鏡の前で練習してみろ」

私が鏡台を指差すと、妻の顔色が変わりました。

「そんな……」
「そんな、じゃない。鏡というのは自分の姿をチェックするために使うものだ」

私は妻の姿が出来るだけ映りやすくするよう、鏡台の位置を調整します。しぶしぶ鏡の前に立った妻が鏡の中の自分の姿を目にした途端、明らかに衝撃を受けたような顔になりました。

「さっきやったとおりのことをやってみろ」
「……」

妻は顔を真っ赤にしてためらっています。鏡を見て自分がどんな卑猥な姿をしているのかを思い知らされ、激しい羞恥心に駆られたのでしょう。また、そんな姿を撮影した写真が村瀬のところに送られるということを改めて実感したのかもしれません。

「どうした、早くしないか」

妻はおずおずと指先をスーツの股間に持ってきますが、自分の浅ましいまでに卑猥な姿を見続けるのに耐えられなくなったのか、思わず目を閉じます。いかに若く見えるとはいえ、47歳の女が熟れきった身体を乳首や臍、陰毛まで透ける様な薄い生地の窮屈なボディスーツに包み、股間のスリットを自ら開いて臓物の奥まで開陳しようとしているのです。もともと羞恥心の強い妻が耐えられなくなるのも無理はありません。

「さっきは出来たじゃないか。何をぐずぐずしているんだ」
「……許して」

妻は真っ赤に頬を染め、肩先を震わせはじめます。私は妻の背後に立ち腰から手を回すとスーツのスリットを開き、両手の指先を使って妻のラビアを押し開きました。

「あっ!」
「こんな風にするんだ。わかったか」
「……嫌」
「このままさっきの台詞を言ってみろ『真一さん、香澄のマンコ見てー』とな」
「許して……お願い」
「甘ったれるな。ちゃんと目を開けて自分の嫌らしい身体をよく見ろ」

妻は涙に潤んだ瞳を鏡に向けると「ああ……」とため息のような声を漏らします。

「いつまで俺にこんなことをさせるんだ。村瀬のチンポを食い締めたマンコなど、直接触るのも汚らわしい。ちゃんと自分の指で開け」

妻はシクシクすすり泣きながら、言われたとおり自分の指を使って陰唇を押し開きます。私はすっかり勃起したペニスを、妻の豊かな尻にぐいぐいこすり付けますが、徐々に脳乱し始めた妻はそれを気にする余裕もないようです。

私は薄いスーツ越しに妻の豊かな乳房を揉み始めます。「あっ、あっ……」と切なげな声を上げはじめる妻の瞳はしっとりと潤んでいきます。



子は鎹 2
種無し 1/19(金) 04:28:27 No.20070119042827 削除
私の顔を見た妻は目に涙を溜めながら、縋る様な目で何かを訴え掛けていました。
「どうした?」
「今日彼と話し合ってきました。そうしたら彼に断られたの」
「精子を提供してもらう話はついていたのだろ?・・・・・・・でも無理もないか。
自分の分身がもう一人、この世に存在する事になるのだから」
「違うの。その事は納得してくれているの」
「それなら何が?」
妻はしばらく黙ってしまいましたが、一度大きく深呼吸すると、彼が話した内容を話し始めました。
「彼は奥様に内緒で提供してくれるの。奥様のショックを考えたら、絶対に知られたくないって」
「だから俺に成りすますって・・・・・」
「ええ。でもよく考えたら、そんな事が上手く行くはず無いと思えてきたようで、真面目な人だから、これは犯罪だからやめておこうって」
「それならちゃんと届けて、正式に提供してもらったらどうだ?」
「私も考えました。彼にも相談してみました。でも彼は、そうなれば色々な検査も有るだろうし、手続きも簡単では無いと言って・・・・・・・」
妻の目から涙が毀れます。
「それに届ければ、彼の子供だと何処かに残ってしまうし、第一このような事が許されるかどうかも分からないって」
「諦めよう。俺が不甲斐無いばかりに、辛い思いをさせてしまったな」
しかし妻はまだ何か言いたそうで、私の目を見詰めています。
「どうした?諦め切れないか?」
「彼が言うの。あなたさえ理解してくれれば、誰にも知られずに、違法にならない方法が一つだけあるって」
「どのような?」
「つまり・・・・・・直接・・・精子をもらう・・・・」
「よく分からないが?」
「彼が私の中に、直接精子を入れる方法が・・・・・」
私は耳を疑いました。
「言っている意味が分かっているのか!駄目に決まっているだろ!」
「私も断わりました・・・・・・・もう・・この話は忘れて下さい」
妻はこれで子供が出来るものだと思っていて、妊婦の読む雑誌を買ってきたりしてここ数日舞い上がっていただけに落ち込みようは可也のもので、私にその原因があるので声も掛けられません。
そして次の日、私が帰ると電気もつけずに、妻は真っ暗な中で泣いていました。
「今日彼に、正式にお断りしてきました」
「駄目になったのだから、もう相手を教えてもらえるか?」
しかし妻は相手の男の話はせずに、その彼に言われた事を一方的に話します。
「彼が言うの。今回の事は、私はあなた以外の男性を受け入れる事で苦しみ、あなたは自分の妻に他の男性が入る事で苦しむ。そして彼は奥様を裏切り、子供達に対しても、知らない所に自分達の兄弟がもう一人いるという、罪深い事をしなければならない。結局3人が地獄の苦しみを味わわなければならない。でも一つの命をこの世に生み出すと言う事は、そんな3人の苦しみなど、凄く小さな事に思えるほど神聖で尊い事だって」
妻が相手の素性を明かさないのは、まだ望みを捨てきれないでいたからでした。
「彼の提案を受け入れてでも、香代は子供が欲しいのだろ?」
「ううん。あなたにそんな苦しい思いをさせてまでは・・・・・・」
私に苦しい思いをさせるからと言う事は、裏を返せば私さえ我慢出来れば、妻はその様な行為を受け入れてでも、子供が欲しいと言う事です。
「香代はこんな俺でも好きか?子供も作ってやれない俺でも好きか?」
「・・・・・・・・・・・・・私はあなたを愛しています」
「それならいいぞ。誰だか知らないが、彼にもう一度頼んでみろ」
妻はようやく笑顔を見せましたが、私に悪いと思ったのか、すぐに真剣な顔になって頭を下げました。
私はどうしてこのような事を言ってしまったのか、自分でも分からずにすぐに後悔しましたが、これも全ては私に子供を作る能力が無い事が原因なのです。
「その代わり、ただの生殖行為でセックスはしないでくれ」
「どう言う意味?」
「服は脱ぐな。それと触らせるな。勿論香代には感じないで欲しい。露骨な言い方だが、ただ入れて出してもらえ」
「でも脱がないと・・・・・・・」
私はそのために脱がずに出来る穴の開いたパンティーと、妻が濡れていなくても結合出来るように、潤滑剤のローションを買ってくると言いました。
このような方法で子供を儲ける事は馬鹿げていると思われるかも知れませんが、皮肉にも妻は毎日子供達を見なければならない仕事で、精神的にも限界が来ていると思ったのです。
そして私も全ての原因が自分にあるだけに、その様な妻を見ていて普通の精神状態では無かったかも知れません。
その後はとんとん拍子で話が進み、相手の希望で妻が妊娠可能な時期の土曜日に、シティーホテルに泊まって行う事に決まりました。
「泊まりになったのは、すぐに動かずに安静にしていた方が、妊娠の確率も上がると彼が言うからで、泊まりでもそのような行為は一度だけだからね」
「それなら、終わったら電話してくれ。その後俺も一緒に泊まるから」
「奥様には出張で一晩帰れないと言って出て来るから、終わっても彼は帰れないの。だからもう一部屋とって彼も泊まっていくから、あなたが来ては顔を合わせてしまうかも知れない。精子を貰うだけで、終わったらすぐに自分の部屋に行ってもらうから信用して」
いよいよ翌日に迫った金曜の夜、妻は裸で私の隣に入ってきました。
「ごめんね。抱いて。抱いて欲しいの。今日抱いてもらえば、あなたの子供だと思って産めるから」
私は妻を激しく突き続け、妻も涙を流しながら私にしがみついていました。
「ごめんね・・・・ごめんね・・・・・」
そして翌日の夕方、妻はお風呂に入っていつもよりも念入りに身体を洗い、私がアダルトショップで買ってきた、売っていた中では一番地味でも普通の下着に比べればセクシーな、穴の開いたパンティーを穿いて出掛けて行きました。
その夜私は、地獄の苦しみを味わいます。
どんなに眠ろうと思っても、見知らぬ男の下で悶える妻の姿が浮かんで眠れません。
妻は妊娠すれば、これから生みの苦しみを味わいます。
これは私の生みの苦しみだと言い聞かせても、次から次に涙が溢れてきて止まりません。
それでも翌日の昼前には、妻の顔を見た事で少しほっとしましたが、妻は可也やつれて見えました。



新年会で (2)
ミキオ 1/19(金) 00:14:41 No.20070119001441 削除

 予定より早く新年会が始まりました。
 妻は言われたとおりにブラジャーをはずしてきたらしく、薄いピンクのセーターは85センチのやわらかい乳房に押し上げられ、うっすらと乳首が透けていました。
 妻は、仕事のために正月に帰省できなかった友人(職場の後輩で、名前をAとします)のために、体を寄せるようにしながらお酌をしました。もちろん、そうすることによって、私が嫉妬し、興奮することを十分知っているからです。
「お前は、正月からさびしいのお」酔いが回り、場が盛り上がるに連れ、私はわざとAの前で妻とじゃれあいました。ノーブラの胸をひじでつついたり、妻が席を立つたびにノーパンのお尻を触ったりするのをAに見せ付けました。
 そして、頃合を見計らい
「そういえば、○○からおめでとうメールが来とったよ」と言って、ノートパソコンを立ち上げました。
「○○さんって、前に社宅にいた人?」
思ったとおり、妻が興味深げに覗き込んできました。
「いやぁ!なにこれ…」
しかし、ノートパソコンいっぱいにあらわれたのは、妻のヌード写真でした。単身赴任での自慰用にと、頼み込んで撮らせてもらったものです。
「あれ、おかしいな。画面が…」私はとぼけてスライドショーのように妻の画像を次々に映し出しました。実はAにはもう何度も妻のヌード写真を見せていたのですが、Aは驚いた振りをして、
「奥さん、結構胸ありますね。」などとからかうように妻に言いました。
「やだ、Aさん。あなた、やめてよ」妻はあわててノートパソコンを閉じました。
「そう言えば、美樹、今日はノーパンなんだよな」私は、妻のお尻をなでながら言いました。
「え?」Aが今度は本当に驚いた顔で妻を見ました。
「うそよ、うそ。あなたやめてよ」酒のためか羞恥のためか妻の顔は真っ赤です。
「そうだ、Aは年男だったよな」
「ええ、まあ」
「お祝いに美樹のここ見せてもらえよ」
「ちょっと、酔っ払ってわけわかんないこと言わないでよ」
妻は怒ったような顔をしましたが、実はこのような言葉遊びに密かに興奮することに、ずいぶん前から気づいておりました。しかし結局、
「いやあ、あはは…」などとAがモタモタしている間に妻にはぐらかされてしまったのです。



蜃気楼 31
WR 1/18(木) 18:01:38 No.20070118180138 削除
「家に電話をかけてくるなんてルール違反じゃないかと文句を言ってやったんだが、矢も盾もたまらなくなって電話して来たそうだ。理由は何だと思う?」
「……知りません」
「恋人の考えが分からないのか? 薄情な奴だな」
「……」

妻は拗ねたように顔を背けて黙り込みました。

「俺からのプレゼントがとても気に入ったので、もっと送ってほしいそうだ。香澄の了解は取っているので写真ならいくらでも送ってやると言っておいた」
「彼がそんなことを言うはずがありません!」

妻はさすがに怒ったのか、大きな声を上げます。

「どうしてだ? 奴はこれまで毎日のようにお前を抱くことが出来たのに、可哀想に俺から香澄との接触を止められている。もちろん他の女を抱くことも出来ない。そうなれば自分で処理するしかないだろう」
「……」
「そんなとき、香澄の写真で処理したいといっているんだ。AV女優なんぞで抜かれるよりは香澄も余程嬉しいだろう」
「出鱈目を言って、真一さんを侮辱しないでください」
「出鱈目でも侮辱でもない。むしろ感心しているんだ。奴の香澄への愛が感じられるとは思わないか」
「……彼がそんなことをするはずがありません」
「香澄は男の生理が全然分かっていない」

私はあざ笑うように言いました。

「俺が村瀬の年の頃は、毎日でも抜きたかったぞ。もちろん今のようにAVやネットのポルノ画像などなかったが」
「……」

妻は私の言葉に何か考え込んでいるようでした。

「どうした?」
「……聞いてもいいですか」
「なんだ、いったい」
「あなたはその時、いったい、何で、その……」

妻は言いにくそうに口ごもります。

「ああ、若い頃何をズリネタにしていたか聞きたいのか?」
「下品なことを言わないでください」

妻の頬が赤くなります。

「下品と言われても他に表現のしようがない。そうだな……主に男性雑誌のグラビアかな。篠山紀信の『激写』というのが有名だった」

そこまでしゃべった私は、急にあることを思い出しました。

「そういえばあるグラビアで、香澄にとても良く似た女の子がいたな。色が白くて目許がはっきりしていて、香澄がヌードになったらこんな風なのかと思うすごく興奮した。あのグラビアには何度もお世話になった」
「そうですか……」

妻はまた何か考え込むような目付きをします。

「俺のことはどうでもいい。今は香澄には村瀬が大事なんだろう」
「はい……」

妻は返事をしますが、どことなくうわの空のように聞こえるのは私の気のせいでしょうか。

「手を頭の後ろで組んで、少し身体を捻って見ろ」
「こうですか……」

妻は私に言われた通りの姿勢を取ります。私はそんなセクシーなポーズを取っている妻の姿にレンズを向け、シャッターを切りました。

「そのスーツは股間にスリットが入っている。わかるか?」
「はい……」
「スーツを着たままセックスが出来るようになっているんだ。どうだ、傑作だとは思わないか」
「……」
「そのスリットに手を当てて、マンコをひろげて見ろ」



蜃気楼 30
WR 1/18(木) 18:00:36 No.20070118180036 削除
「ご主人の携帯番号を教えてください……」
「いいだろう。ただし、二度と家の電話にはかけるな」

私は村瀬に自分の携帯番号を告げます。

「香澄さんにひどいことをしないでください」
「ひどいことなどしていない。香澄は十分楽しんだぞ。今晩もたっぷり可愛がってやるつもりだ」
「香澄さんは僕を愛しているんです。その香澄さんが愛していない人の嬲りものになるなんて……ご主人はそんなことをして恥ずかしくないんですか」
「何を馬鹿なことを言っているんだ」

私はわざと鼻で笑います。

「人として恥ずかしいことをしたのは君の方だろう。人のものを盗ったら駄目と親から躾けられなかったか?」
「香澄さんはものではありません」
「当たり前だ。ものなら返せばすむこともあるが、人間の場合は取り返しがつかない」
「香澄さんはご主人の所有物ではないということを言いたいのです」
「何を幼稚な理屈をこねている。君はそれでも本当に大学生か。俺の所有物でも君の所有物でもない。香澄がどうするかは香澄が決める問題だ」

私はわざと村瀬を挑発するような言い方をします。これで村瀬が暴発してくれれば面白いのですが、さすがにまだ早いでしょう。

「それと、言っておくが香澄はまだ俺を愛しているといっていたぞ」
「……嘘だ」
「嘘だと思うなら香澄に聞いてみるがいい。いや、失礼。君は香澄と連絡が取れないんだったな」

村瀬が電話の向こうで顔を真っ赤にしている様子が目に浮かびます。

「いずれにしても君が本当に香澄を愛しているのなら、信じて待っていればどうだ。それほど君の愛は頼りないものか」

村瀬が何か怒鳴っていましたが、まともに相手をするのがばかばかしくなってきましたので、私は適当なところで切り上げて電話を終えると寝室へと向かいました。

ベッドに寝転んで妻を待っていると寝室のドアが開き、白いボディスーツに身を包んだ妻が現れました。

デザインはワンピースの水着のようなものですが、生地はごく薄く、乳首や陰毛は言うまでもなく臍の形や尻の割れ目までがはっきり浮き出します。ある意味素っ裸でいるよりも恥ずかしいと言えるでしょう。水曜の夜に引き続き、このような卑猥な格好をさせられた妻は怒りに燃えた目を私に向けます。

「どうだ、サイズは。香澄の身長に合わせて頼んだつもりだが、ちょっと窮屈だったかな」

私は妻がしきりにスーツの裾を引っ張ったり、胸元を引き上げたりしているのを見ながらからかいます。サイズを妻に合わせたというのは嘘で、私はわざとワンサイズ小さいのを頼みました。最近少しふっくらして来た妻の肉が、スーツの下ではちきれんばかりになっているのはなかなかの見ものです。

「そうやっているとなかなかセクシーだな。せっかくだから記念撮影をしてやろう」

私はまたベッド脇の引き出しからデジタルカメラを取り出し、妻に向けます。

「どうした、この前のように笑って見せろ」
「こんなもの着せられて笑える訳がないじゃないですか……ひどいわ」

妻は恨めしそうに私を睨みます。

「折角村瀬に送ってやるんだ。色っぽい顔をしてみせたらどうだ」

妻は私のからかいを無視するように、強ばった顔を見せています。

「そうだ、村瀬と言えばさっき奴から電話があったぞ」

妻はびくっと身体を震わせ、私を見ました。

「なんだ、やっぱり村瀬のことは気になるか」

妻は私の言葉に動揺を見せまいと、懸命に無表情を保とうとしているようです。



蜃気楼 29
WR 1/18(木) 17:57:30 No.20070118175730 削除
しかしあまり急激に妻を追い込むと、行き場を失った妻は村瀬に助けを求めるかもしれません。そうなったらそうなったでも良いのですが、折角開始した勝負をもう少し楽しみたい気持ちのほうが今は大きいのです。

木曜、金曜と私はまた必死で仕事と、体調の悪い社長に変わっての接待をこなしました。土日に休日出勤しなくてすむようにです。私はその一方で新しい商品をネット通販で注文していました。金曜の夜に注文した品物が届いているのを確認した私は、妻との2回戦を土曜の夜に行うことにしました。

私は極力穏やかな表情を保つようにし、妻に対しても世間話程度の会話を交わすようにしました。木曜の朝は硬い表情をしていた妻も、徐々にほぐれて来たのか時々笑みさえ見せるようになります。水曜の夜の出来事は妻の裏切りを知ったことによる私の一時的な激しい怒りのせいで、もともと穏やかな性格の私はそんなに長く怒りを継続させることはないと妻は考えたのかも知れません。土曜の夕食の時には妻は私の冗談に声を上げて笑うほどです。

食事を終え、お茶を飲んでいる時に私は妻に告げます。

「ところで例の写真だが、奴に送っておいたからな」
「写真って……」
「香澄が素っ裸でマンコを丸出しにしている写真に決まっているだろう。香澄が汚した赤いパンティと一緒に村瀬に郵送しておいた。今日あたり受け取っているころだろう」

妻の顔がさっと青ざめ、次に真っ赤になりました。

「な、なんてことを……」
「言った通りのことをしただけだ。香澄も納得していただろう」
「納得なんかしていません!」
「俺の言うことには逆らわないんじゃなかったか?」

そういうと私は通信販売で届いた新しい包みを妻に渡しました。

「今日はこれだ。風呂に入ったらこれを着て寝室に来い。言っておくが上からパジャマを羽織るのは禁止だ」

妻は呆然とした表情で紙包みを眺めていました。

「どうしてこんなことを……私がそんなに憎いのですか」
「寝言は布団の中だけにしろ。原因を作ったのはお前だ」

妻はしばらくの間私を睨みつけていましたが、やがて立ち上がり、荒々しく包みをつかむと部屋を出ました。大きな尻を振りながら浴室に向かう妻の姿を、私は横目で追います。

浴室からシャワーの音が聞こえ始めたとき、家の電話が鳴りました。

「はい、渡辺です」
「村瀬です、いったい、ど、どういうつもりですかっ!」

受話器をとると、いきなり村瀬の大きな声が聞こえてきました。

「なんのことだ?」

私はわざととぼけます。

「あ、あの写真は……」

村瀬は怒りと興奮のあまり言葉が続かないようです。

「ああ、香澄の写真か。気にいってくれたか」
「香澄さんには手を出さないはずじゃなかったんですか」
「手を出さないとはいっていない。一線を越えないといっただけだ」
「あの状況で一線を越えないはずがない」
「世の中のルールを守らないで開き直るお前たちと一緒にするな。俺は言ったことはきちんと守る。それとも何か証拠があって言っているのか?」

私が低い声でそういうと村瀬は言葉を詰まらせました。

「それに、この電話は厳密に言えば約束違反だ。香澄とは連絡しない、電話も駄目だというのを忘れたのか」
「ご、ご主人に話すつもりでした」
「香澄が電話に出たらどうする。その時点で約定違反だ。5000万円を請求されてもいいのか?」

村瀬はぐっと黙り込みました。



蜃気楼 28
WR 1/17(水) 19:12:10 No.20070117191210 削除
「も、もう……じ、じらさないでっ」
「バイブでもいいのか」

妻はガクガクと頷きます。私は再びバイブで妻の秘奥の入り口をくすぐります。

「折角さっきバイブに名前をつけてやったんだ。『香澄のマンコにシンイチさんをください』と言ってみろ」
「そんなっ……」

妻は苦しげに顔をしかめます。

「言えなければいつまでもこのままだ。気が狂っても知らないぞ」
「あ、ああーっ!」

妻はぐっと身体を弓なりにそらすと「香澄のマンコにシンイチさんをくださいっ!」と叫ぶように言いました。

「よしっ!」

私は黒光りしたバイブで妻を深々と貫きます。巨大なバイブをくわえ込んだ妻のその部分は生き物のようにたちまちキューンと収縮し、妻は「い、いきますっ!」と絶叫します。私は急いでパジャマのズボンとパンツを同時に下ろすと、猛り立ったものをしごき、妻の白い腹の上に射精しました。


それから私はバイブを使ってもう一度妻をイカせると、熱い蒸しタオルで妻の汚れた腹部を拭い、縄を解きました。しばらく妻は無言のままで手首の縄の痕をさすっていましたが、やがて寝室を出ると浴室に行きました。

シャワーを浴びて来た妻は私に背を向けてベッドに入りました。ちらと様子を窺うと、妻の肩が小刻みに震えています。私の思うままに嬲られたことが口惜しくて泣いているのかも知れません。

私は私で、妻との行為の際に感じた不思議な興奮の原因は何なのかを考えていました。25年もの間夫婦として過ごした妻に対して、改めてこのような昂ぶった気持ちを感じることが私には意外でした。

村瀬によって妻を寝取られたことを確認する被虐的な感覚、私を裏切った妻へ復讐しているという嗜虐的な感覚、そしてすでに村瀬のものとなった妻を逆に寝取っているような倒錯した感覚――それらが重なり、錯綜することによって大きな興奮と快感が得られたのでしょうか。

(まだだ、こんなものは序の口だ)

半年後には妻は村瀬のものになっているかも知れない。それなら私は、この奇妙な快感をとことんまで味わい尽くしてやるという気分になっていました。


次の朝、妻はいつものように私に朝食を用意します。私はいつものように吐き気を催すことを覚悟して妻の作ったものを口にしました。

(おや?)

妻の不倫を知ってからずっと知覚していた嫌悪感がなぜか湧いて来ません。妻が焼いた目玉焼きも、トーストも、違和感なく喉を通って行きます。私は思わず妻の方を見ました。

私と目があった妻は、怒ったような表情をして顔を逸らしました。おそらく妻の心の中は村瀬を裏切ってしまったのではないかという自己嫌悪の思いで一杯なのでしょう。私に対して最後の一線を守り通したというのが妻の唯一の心の支えになっているのではないでしょうか。

私はなぜかひどくおかしくなって必死で笑いをこらえます。私は当面は妻の矜持となっているものを奪うつもりはありません。私の戦い、妻と村瀬に対する復讐戦は始まったばかりなのです。

また、村瀬と話をした中で、彼の弱点らしきものがいくつか浮かび上がって来ました。そこをつけばこの勝負の逆転は可能かも知れません。しかしこれも焦りは禁物です。

妻はフルートの個人レッスンはやめましたが、スクールの講師は続けているようです。村瀬と会っているのではないかという懸念はありましたが、私は少なくとも妻の方から今すぐ約束を破ることはないと考え、しばらく放置することにしました。あれだけ念を押し、書面にまでさせた約束をこんなに早く破るようなら村瀬もそれまでの男です。また、そんな村瀬を許すような妻なら私も未練はありません。





--------------------------------------------------------------------------------



蜃気楼 27
WR 1/17(水) 19:11:00 No.20070117191100 削除
私はかまわずバイブのスイッチを入れます。スイッチは「弱」ですが、そのグロテスクな玩具がウィーンという機械音を立てながら小刻みに震えだすと、妻はおびえたような顔つきになります。

「バイブは初めてか? 香澄」
「あ、当たり前ですわ……」
「村瀬は使わなかったか。まあ、奴は若いからこんなものは必要ないだろうな」

私は含み笑いしながらそういうとバイブの先端を妻の内腿にそっと触れさせます。

「あっ……ああっ……」

妻は始めて体験するバイブの感覚にたちまち声を上げ始めます。

「どうした? 感じるのか」
「い、いえっ……あっ……」
「無理しなくていいぞ。ここが香澄の性感帯だということはわかっている」

私はまるで羽箒で撫でるような微妙な手つきで、妻の内腿を刺激します。妻とセックスするときはそこは指先や唇、掌などを使ってくすぐるように愛撫します。妻はそこが特に弱いようで、そこを責めているうちに蜜壷から溢れんばかりの愛液をこぼれさせるのが常です。

「そういえば、村瀬には香澄の性感帯を教えているのか?」
「え……ええっ?」
「女の感じる場所を教えてやっているのか、と聞いているんだ」
「そんなこと……」

妻はなよなよと首を振りますが、突然「ああっ!」と悲鳴を上げます。私がバイブで妻の陰裂をそろりとなで上げたのです。

「なんだ、教えてやっていないのか」
「……」
「奴は経験が浅いのだろう。どうして香澄がリードしてやらない」
「だって……恥ずかしい」
「何をカマトトぶってるんだ」

私はバイブの先端を妻のクリトリスにそっと押し当てます。

「おっ、おおっ!」

妻は獣が吼えるような声を上げました。

「今度会ったらぜひ教えてやれ……といっても半年後のことになるがな」
「う、ううっ……」

妻は必死に快感に耐えているようです。私はバイブを使って妻を追い上げては、絶頂寸前で落とすという「寸止め責め」を加えます。妻の身体を熟知している私がバイブという強力な武器を持ち、当の妻は縛られて身動きが出来ないのですから、これくらいは容易なことです。妻はあっけなく脳乱の極致に追い込まれました。

「なんなら俺が直接教えてやってもいいぞ。香澄の取扱説明書だ。ここをこうしたら感じるということをリストにしてしっかり引き継いでやろう」
「い、意地悪っ……ああっ……」
「どうした? 何か言いたいことがあるのか」
「く、くださいっ……ああっ……」
「何だ? 何が欲しいんだ?」
「あ、あなたの……」
「何を言っているんだ。お前は村瀬を愛しているんじゃないのか」

妻は私の言葉にはっとした顔つきになり、次になんとも情けない表情になります。私にじらされ続けた妻はおそらく訳がわからなくなって、いつものように私とのセックスをしている気分になり、思わずそう口走ったのでしょう。私も妻の痴態を見てすっかり昂ぶっていますので、妻の秘奥を貫いてやりたい気持ちは山々ですが、ここで易々と一線を越えるわけには行きません。

「ああっ、わ、私、どうすればっ」
「どうすればじゃない。そのためにこれを買ってやったんだろう」

私はバイブの先端をほんの少し妻の濡れそぼった秘奥に挿入します。

「あ、あっ、ああっ……」

妻が貪欲に腰を突き出し、それを迎え入れようとするのを見計らい、私はさっとバイブを引きました。行き場を失った妻の大きな尻は空しく揺れ、妻はさも口惜しげにすすり泣きます。



蜃気楼 26
WR 1/17(水) 19:07:54 No.20070117190754 削除
「が、我慢できますわ。ひどいことをおっしゃらないで」

妻は涙で潤んだ目で私を恨めしそうににらみます。

「そうかな? 村瀬の若いチンポを毎日のようにハメ狂っていた香澄が、半年間も禁欲するのはきついだろう?」
「毎日なんかしていません」
「まあ、そうむきになるな」

私がおかしそうに笑うと、妻はさらに眉を吊り上げ、私をにらみます。

「そんな香澄のためにこんなものを注文してやったんだ」

私は箱の中から通信販売で購入したあるものを取り出し、妻の目の前に突きつけました。

「きゃっ!」

妻の目が驚愕に見開かれます。私が購入したのは黒光りした巨大なバイブです。先端は三叉になっており、クリトリスとアヌスを責めるためのアタッチメントがつけられるようになっていますが、今はもちろんそれはついておらず人間のペニスを形状はそっくりのまま大きくしたような状態です。

「村瀬に可愛がられるまでこれが村瀬の代わりだ」
「そ、そんな……大きすぎますわ」

妻が思わず発した言葉に私は噴き出します。

「なんだ、大きくなければ玩具のチンポでも良いということか?」
「そ、そういう訳では……」

妻は首を振りますが、そのバイブの迫力に思わず見入っているのがおかしく感じます。

「村瀬のものとどちらが大きい?」

妻はまた恨めしげな目をちらりと私に向けます。

「どうなんだ、答えろ」
「こんな大きなものは普通の人は持っていないと思います……」
「どういう意味だ? 香澄は俺のものと村瀬のもの以外のチンポを何本も知っているのか」
「そんなことは……」
「それなら普通の大きさなんてわからないだろう……」

そんな風に追求すると、妻は恥らうように顔を伏せます。

「女性週刊誌なんかに書いてあって……」
「ふん、香澄もそんな記事を読むのか?」

妻は消え入りそうな風情で頷きます。

「香澄はそんな俗っぽいことには興味がないと思っていた。意外だな。長く夫婦をやっているつもりだが、わからないことはあるもんだ」

私がそう言うと妻はちらと私のほうを見ます。

「なんだ? 何か言いたいことがあるのか」
「それは私も同じです」
「どういう意味だ?」
「これまであなたが……こんなに嫌らしいことが好きだとは思っていませんでした」
「ふん……」

私は皮肉を言われたのかと妻の表情を窺いますが、特に強い嫌悪感めいたものは浮かんでいません。

「とにかくこれから半年、香澄のマンコに入るのはこのバイブだけだ。半年の付き合いになるのだから、親しみがわくようにバイブに名前をつけてやろう」
「馬鹿なことはやめてください……といっても無駄なんですね。好きなようにして」

妻は拗ねたように顔を逸らせます。

「そうだな……シンイチってのはどうだ。うん、なかなかいい名だ。これからこのバイブの名前はシンイチだ」
「悪趣味ですわ……」

妻が恨めしそうに私を睨みつけます。



子は鎹
種無し 1/17(水) 16:52:37 No.20070117165237 削除
私と妻は高校の同級生で、二十歳の時に海で偶然再会し、妻の水着姿を見て高校の時には気付かなかった大きな胸と、海には不釣合いな白い肌に目が眩んで交際を申し込みました。
同級生だったと言ってもクラスが一緒になった事は無く、隣のクラスに可愛い娘がいると思っていた程度で性格については何も知らなかったので、結局は可愛い顔からは想像出来ないようなセクシーな身体に惹かれて交際を始めた事になるのですが、いざ付き合ってみると凄く優しくて、性格も可愛い女だったので私が離れられなくなり、大学在学中にプロポーズして、就職するとすぐに結婚しました。
妻は昔から子供が大好きで、短大を出ると幼い頃からの夢だった保育師をしていましたが、皮肉にも私達にはいつまで経っても授かりません。
結婚して2年目には妻はその事を酷く気にするようになっていて、3年目には検査を受けて自分に異常が無い事が分かると私にも検査を勧めましたが、私は恥ずかしさもあって「その内出来るさ」と言って逃げていました。
しかし妻は検査を受けて欲しいと頭を下げ続けるので、自宅で採取出来る事が分かった事もあって、私はようやく重い腰を上げます。
「自分で出すの?どうやって出したら良いのか分からないから、香代がやってよ」
「うそー。出来るでしょ?」
私は妻に出してもらうのは初めてで、この時は検査結果など軽く考えていたので、私のオチンチンを丁寧に拭いてくれる妻を見ているだけで興奮していました。
「どうせなら口でしてよ」
「唾液から雑菌が入る可能性があるから、口では駄目だって書いてあったわ」
「そんな事まで書いてあるの?」
「私も恥ずかしいんだから、余計な事を言っていないで早く出してよ」
私の横に身を寄せて、一生懸命手を動かす妻の大きく軟らかい乳房を揉みながら、私はセックスとはまた違った興奮を覚えて、意外とすんなり出してしまいます。
しかし私が馬鹿な事を言っていられたのも、検査結果が出るまででした。
精液量   0.6ml(2ml以上、多い人で5ml)
精子濃度  1ml中100万匹(2000万匹)
運動率   10%(50%以上)
高速運動率 0%(25%)
即ち精液の排出量も足りず、その中にいる精子の数も極端に少なく、動いている数も少ない上に、元気良く動き回っているのは一匹もいないのです。
「無精子症ではないし、その時の体調にもよるらしいから、きっと大丈夫よ」
妻は落ち込む私を慰めてくれましたが、体調を整えて翌月臨んだ検査でも、結果は似たようなものでした。
「ごめんね。検査なんて勧めなければ良かった」
自分の子孫を残せないという事など考えた事も無く、今までは気にもしなかった私はオスとしての自信を無くし、妻はそのような私を励まし続けていてくれましたが、後から結婚した妻の兄や妹に子供が生まれると、鬱とまではいかないまでも流石に妻も落ち込む日が増えていきます。
当時は体外受精など一般的ではなかったので、何度か人工授精は試してもらいましたが、流石に私の数値では出来ません。
毎日他所の子供達を見ているのも辛いと思って、保育園を辞めるようにも言いましたが私が原因では強くも言えず、私も次第に子供の話題は避けるようになっていきました。
そして結婚して10年経った33歳の時、妻が深刻な顔をして相談があると言います。
「私やっぱり子供が欲しい」
「ごめん」
「違うの。あなたを責めているんじゃないの。私こそごめんね」
妻からの提案は、人工授精で子供を儲けようというものでした。
「いいけど、それは何度か・・・・・・・」
しかし言い辛そうに小声で話す妻の内容は、私にとって可也ショックなものでした。
「怒らないで聞いて。実はある人から、精子を提供してもらおうと思って」
「何!提供者は誰だ!」
「それは言えないの。あなたにも自分の子供として育てて欲しいから、父親が誰か分からない方が良いと思うの」
当然私は即答など出来ませんでした。
「勿論あなたが嫌だったらやめる。あなたが自分の子供として育ててくれる自信が無いのなら、きっぱりと諦めるから正直に言って」
返事も出来ずに二週間が過ぎると、たまたまつけていたテレビでアメリカ人のご夫婦が、親が死んで孤児になってしまったベトナムの子供を、3人も引き取って育てているのを見ました。
それを見た私は感動し、他の男の精子でもまだ私達の場合は愛する妻の血が半分は入っているので、私の子どもとして育てられると思ってしまいます。
「この間の話しだけれど、精子の提供者は誰だ?俺の知っている奴か?」
「いいの!」
「ああ」
自分でも信じられないような返事をしてしまったのは、妻を可哀想に思っていた事もありますが、決してそれだけではありません。
実は私も友人と会うと子供の話が中心になってきていて寂しい思いをしていて、その事で何処に出掛けても子供連ればかりが目に付いてしまうようになっていたのです。
「ありがとう。でもそれなら尚更、変な先入観も持ってほしくないから、提供者は知らない方が良いと思うの。相手の彼はあなたの知らない人だけれど、頭も良くて運動神経もいいし、温厚で性格も申し分ない人だから心配しないで。何よりあなたと血液型も同じで背格好も似ているし、顔もどこか似ているところがあるから、私達さえこの事をお墓の中まで持っていけば、絶対に誰にも気付かれる事も無いわ」
「その男は信用出来るのか?」
「ええ。信頼出来る方よ」
「そんな人と、どこで知り合った?そんなに親しいのか?」
「あなたに黙って相談に乗ってもらっていたけれど、変な仲ではないから勘違いしないで。彼に対して恋愛感情なんて一切無いし、彼も奥様を凄く愛しているわ。私は今までもあなたを愛していたし、これからもあなただけを愛していくから私を信用して欲しいの」
このような事を頼めるのですから親しいには違い無いのですが、妻の浮気は疑っていませんでした。
ただ妻の職場には男はおらず、知り合えるとすれば出入業者か園児の父親ぐらいしか無いのですが、今までそのような人間の話は聞いた事が無く、提供者が誰だか私には皆目見当もつかない事が少し不安でした。
「その人には元気なお子さんがいて、今も2人目が奥様のお腹の中で元気に育っているそうだから、精子に異常は無いと思う。私の夫にあなたに成りすましてもらって、精子だけもらってあなたとの子供として届けるから、あなたにも自分の子供だと思って欲しいの。当然私も彼の事は全て忘れる」
しかし一週間後、私が帰ると妻は暗い顔をして待っていました。



蜃気楼 25
WR 1/16(火) 18:16:34 No.20070116181634 削除
私はベッド脇の引き出しからデジタルカメラを取り出すと、あられもない姿を晒している妻にレンズを向けました。妻は私の行為に驚き、悲鳴に似た声を上げます。

「あ、あなたっ、な、何をするつもりですかっ!」
「何をって、見てわからないのか? 香澄の裸を撮影するんだ」
「や、やめてっ! 気でも狂ったの!」
「何をおかしなことを言っている。亭主が女房の裸を撮影してどこが悪い。それに香澄は俺の言うことは何でも聞くと誓ったんじゃないのか?」
「そ、そんな……やっていいことと悪いことがありますわっ」

妻はもともと羞恥心が強く、写真を撮られるのも好きではありません。したがって裸の写真を撮影するなどもってのほかです。これまで何度か妻に、他人には絶対に見せないという条件で裸を撮らせてくれと頼んだことがあるのですが、すげなく断られていました。

「やっていいことと悪いことの区分は最初に言ったとおりだ。暴力をふるったり、人前で恥をかかせたりはしない。逆にそれ以外なら何でも言うことを聞くということだ」
「写真に撮られたりしたら、誰に見せられるかわからないじゃありませんかっ!」
「ふん……」

私は構えたカメラをいったん下ろします。

「それじゃあこうしよう。撮影したデータはカードに入れて、離婚するときに香澄に渡す。その間、2枚しかプリントしない。1枚は俺が持って、これも離婚するときにまとめて香澄に渡してやろう」
「……もう一枚はどうするんですか?」
「決まっているだろう。村瀬に送ってやるんだ」
「い、嫌っ!」

妻は驚愕に目を見開きます。

「や、やめてっ。真一さんにこんな姿を見せないでっ!」
「駄目だ。俺は他人には見せないといったが、村瀬はもう香澄にとって他人じゃないだろう。香澄のこの大股開きの写真と一緒に、マン汁でべっとり濡らしたパンティも送ってやろう」
「嫌、嫌よっ!」
「いい加減にしないか、約定違反だぞっ!」

私の叱咤に妻はびくっと身体を震わせ、黙り込みます。

「やつも半年間、香澄との接触を立たれて禁欲生活を送らなきゃいけないのはつらいだろうから、自家発電用のズリネタを送ってやるというんだ。どうだ、女房を寝取った相手にこんな気遣いをするなんて親切だと思わないか?」
「……ひどい……ひどいわ……」

妻はついにシクシクすすり泣き始めました。

「泣いていたらズリネタに使えないだろう。それとも村瀬はそういうのが好みか?」

私はそんな風にからかいながら枕を妻の首に下に置き、画面の中に妻の顔と秘奥が同時に入るようにすると再びカメラを構え、妻の股間にレンズを向けました。

「ほら、上の口と下の口が仲良く並んでいるぞ。なかなかいい眺めだ」
「撮るなら早く撮って……」
「そう急ぐな。折角だからにっこり笑って、チーズと言ってみろ」

そういわれてもなかなか笑えるものではありません。ようやく妻が引きつったような笑いを浮かべるのを見た私はシャッターを切りました。

少しずつ角度を変え、妻の卑猥な写真を何枚か撮影すると私は通信販売で注文したもう一つの品物が入った箱を取り出しました。

「マンコを撮影されながらまた濡らしやがって……香澄は露出趣味まであったのか」
「……」

私がそうからかいながら妻の顔に顔を近づけると、妻は表情をこわばらせて顔を背けます。妻の気持ちは早くこの辱めから逃れたいという一心かもしれません。

「残念ながら俺は香澄のことは抱かない、一線は越えないと誓ったからな、いくら香澄の準備が十分でも、ここに入れてやるわけにはいかない、わかるな」

しきりに平静を装っている妻をからかうように、私は妻の恥丘のあたりをポン、ポンと叩きました。

「ね、念を押されなくても……わかっておりますわ」
「そうか……もちろん村瀬のチンポも少なくとも半年は銜え込むことは出来ないぞ。助平な香澄に我慢が出来るかな?」



蜃気楼 24
WR 1/16(火) 18:14:21 No.20070116181421 削除
「……し、真一さんに見られているような気分になって……感じました」

妻は苦しげな表情で答えます。それは私にとって腹立たしい答えであるはずですが、なぜか妻の凄艶な表情を見ているとたまらない興奮を感じます。私はズボンの下で固く勃起したものを妻のお尻にぐいぐい押し付けました。

「だ……駄目……一線は越えないと……」
「心配するな。約束は守る」

私はこのまま妻に挿入してしまいたい気持ちをぐっとこらえます。自分から約束を破ってしまったら何にもなりません。

「香澄のマンコは村瀬のものなんだろう。俺には使わせたくはないよな」
「……」
「どうなんだ、言え、言わないか」

私は妻の秘奥に指を差し入れると、ゆっくりと抽送をはじめました。くちゃっ、くちゃっというぬかるみを歩くような音が聞こえます。

「ああっ……」
「この浮気女め。お前の本心を言わないか。香澄のマンコは真一さんのものです、とな」
「そんな……」
「何を格好つけてるんだ」

私は指先で屹立した妻のクリトリスをつまみあげました。「ひいっ」という絶叫が妻の喉から迸り出ます。

「あっ、あっ、か、香澄のマンコは、真一さんのものですっ」
「俺にはもう使わせないんだろう」
「は、はいっ」

妻は再び叫びます。

「あ、あなたにはもう、使わせませんっ、あ、ああっ!」

異常な快楽の中で妻は気をやり、背後から抱いている私に体重を預け、ブルブルと身体を震わせます。唇を求めると妻はためらわず私の唇に合わせてきます。

「うっ、うっ……」

私は妻が陶然とした表情で預けてくる舌先を貪るように吸い続けました。


立ったまま気をやった妻を私はベッドの上に乗せ上げます。そして両手をベッドに木枠に、両足を大きく拡げてゴルフのクラブを使って縛り付けました。興奮からやや醒めた妻は、恨めしそうな顔を私に向けています。

「……あなたに、こんな趣味があったとは知りませんでした」
「こんな趣味とはなんだ? SMのことか」

私は妻のあられもない姿を楽しげに見下ろします。

「別にSMが趣味というわけではない。むしろ香澄の趣味に合わせてやっているくらいだ」
「私にこんなおかしな趣味はありませんわ」
「さあ、どうかな……」

私は妻のブラとパンティを外します。紐で固定されているためあっさりと外れたパンティを裏返しにすると、妻の鼻先に突きつけました。

「愛してもいない男に悪戯されて、マンコをこんなに濡らす女がそんな偉そうなことを言えるのかな?」

妻はカッと赤くした顔を逸らせます。

「どうなんだ、言ってみろ」
「……愛していないわけじゃありませんわ」

妻は小声でそんな風に答えます。

「そうか、それは光栄だな。しかし、いずれにしても村瀬のほうをより愛しているのだろう。最愛の男がいながら他の男に悪戯されてマンコを濡らすとはどういうことだ?」

妻は口惜しげに唇を噛みます。その表情を見ていると私はなぜかたまらなく興奮してくるのを感じるのです。



蜃気楼 23
WR 1/16(火) 18:13:05 No.20070116181305 削除
「香澄にとってはこれが普通なのか? 少なくとも俺はこんな下着は見たことがないぞ」
「……久美さんが選んでくれたのです。若い人がつけるようなものを着たほうがいいということで」
「ふん……これを着て村瀬に抱かれる前にマンコの毛を見せびらかしたんだな」

私がそんな野卑な言葉を発したので、妻は驚いたような表情を見せました。

性に関して晩生である妻に対して、私はこれまで自分の欲望をまともにぶつけるようなことはしませんでしたし、妻の嫌がる行為は控えてきました。寝室での私は優しく、おおむね紳士であったといえます。それは私の気の弱さのせいもありますし、妻が私にとって思春期の頃からの偶像とも言うべき存在だったからでもあります。

「そんな嫌らしいパンティをはいて、若い村瀬に迫ったんだろう。『ねえ、村瀬君、香澄のマンコの毛を見て』ってな」

私が嘲笑するようにそういうと、妻が真っ赤な顔をして反論します。

「そんなことは言っていませんわ」
「言っていなくても、そんな毛が透けるような下着を着けて村瀬の前に立ったということは、見てと言ってるのと同じことだ」
「……」

妻はこれ以上反論しても無駄だと思ったのか、ぐっと押し黙ります。

「言ってみろ」
「え?」
「その時のお前の気持ちを口に出せといっているんだ。村瀬に見られて感じたか? そうだな、その時のことを思い出し、マンコを突き出しながら『村瀬君、香澄のマンコの毛を見て』と言ってみるんだ」
「……そんな」
「言えないか。そうか、香澄は村瀬のことを『真一さん』と呼んでいるんだったな。『真一さん、香澄のマンコの毛を見て』。どうだ、これなら言えるか?」
「……」
「俺の言うことは何でも聞くんじゃなかったのか?」

私の言葉に妻はため息をつくと、開き直ったように顔を上げ、強制された言葉を小声で吐きました。

「真一さん……香澄の、ま、マンコの……け、毛を見て……」

妻がついにそんな卑猥な言葉を口にしたので私は痛快になり、声を出して笑います。

「よくそんな破廉恥な言葉を口に出来るもんだ。香澄はそんな女だったのか」
「……あなたが言えといったから」
「何か言ったか?」
「いえ……なんでもありません」

妻は頬を染めてうつむきます。

「もっとはっきり、大きな声で言ってみろ」

妻はびくりと肩を震わせ、私の顔を恨めしげに見つめますが、やがて再び口を開きます。

「真一さん、香澄のマンコの毛を見て……」
「もっと大きな声で」
「香澄のマンコの毛を見て!」

妻は自棄になったようにそう言うと、ゆらゆらと腰部を揺らせます。私は妻の背後に回ってぐいと抱きしめ、豊かな乳房をブラジャー越しに揉みあげました。

「ああ……」
「どうだ? 村瀬に見られているような気分になったか?」

妻は苦しげな表情で小さくうなずきます。私は片手を妻の股間に伸ばし、小さなパンティの中に滑り込ませます。驚いたことに妻の秘奥は早くもじっとりと潤んでいました。

「……感じているじゃないか」
「嫌……」
「村瀬に見られているような気分になって感じたのか、ええ?」

妻は私の言葉を否定するように首を振ります。

「違うのか? それじゃあ、どうして濡れている? お前が愛しているのは村瀬じゃないのか?」
「ああ……」
「どうなんだ、言ってみろ」



蜃気楼 22
WR 1/15(月) 17:56:15 No.20070115175615 削除
私が妻に対して抱いているもの、それは執着なのか、未練なのか、愛情なのかが自分でも分かりません。それをこの半年で私自身がしっかりと見極めようと思っていました。私は村瀬たちと話した翌日から少しでも自分の時間を作ろうと、必死になって仕事をこなしました。

週の半ばの水曜に、私はようやく会社を早く出ることが出来ました。家に帰ると予めネットの通信販売で注文していたものが届いていました。私は妻が作った夕食を、吐き気をこらえながら食べました。妻に対して嫌悪感を露わにしているようでは半年間の戦いには勝てないのです。

「香澄」
「はい」

日曜日の話し合い以来、はじめて私から妻に対して呼びかけました。妻がびくりと肩を震わせたのが分かります。

「食事の後片付けが終わったら風呂に入って、これを身に着けて寝室に来い」

私は通信販売での買い物が入った紙袋を妻に渡しました。妻は怪訝な表情をして袋をあけ、中を覗き込みます。途端に妻の顔が赤く染まりました。

「こんな……」
「半年間俺の言うことは聞くといっただろう、約束は守れ」

そういい残すと私は寝室に向かいました。

私は通信販売でのもう一つの買い物が入った箱をベッドの脇に置き、妻が来るのを待ちました。本を読みながら待っているのですが、内容がさっぱり頭の中に入ってきません。長い時間が経ち、ようやく寝室の扉が開き、薄い水色のパジャマを着た妻が入って来ました。

「どうして言ったものを着てこない」
「……」
「俺の言うことは聞くんじゃなかったのか」
「……この下に」

妻は消え入りそうな声で答えます。

「パジャマを脱げ」

妻は一瞬悲痛な目を向けましたが、私の表情が変わらないのを見て諦めたようにパジャマのボタンをはずします。パジャマの下から真っ赤な色の小さい下着に覆われた妻の身体が現れました。

赤い下着は生地が極めて薄く、妻の乳首や陰毛がすっかり透けて見えます。またブラジャーのカップの部分は小さく、妻のやや垂れた乳房は半ば以上露出しています。

高校1年の頃から数えると、30年以上にわたって妻と付き合っていることになりますが、妻は一貫して性に対しては晩生でかつ臆病であり、このようなセクシーな下着を身につけたことはありません。知的で品が良い妻が扇情的な下着を無理やり着せられ、羞恥に頬を染めているのを見ていると私は嗜虐的な気分が高まって来るのを感じます。

一方妻、いよいよ自分にとっての半年の試練が始まったと感じたのか、緊張した様子で唇を噛み、半裸身を小刻みに震わせています。村瀬や久美さんとの連絡を絶っているため、妻は一人でこの試練に耐えなければなりません。

(村瀬のことを思いながら耐えているのだろうか……)

私は妻の内心を想像して、激しい嫉妬を覚えるとともに闘志のようなものが沸いてくるのを感じます。

「後ろを向け」

私の命令に妻がくるりと後ろを向きます。赤いパンティはTバックというより紐パンで、逞しいばかりに実ったヒップが丸見えになっています。結婚して25年にもなる妻の尻もそんな風に見ていると実に新鮮で、私は急速に欲情していきました。

「こんな下着を着けるのは初めてか?」
「はい……」
「村瀬の前ではどんな下着を着けていた?」
「どんなって……普通ですわ」
「普通ではわからん。村瀬に見せた下着を出してみろ」

妻はうなずくと、寝室の箪笥の引き出しの奥から数枚の下着を出してきます。ほとんどは色は白か薄いブルーで品が良いものでしたが、中にいつか見た赤いものも混ざっています。それらはよく見れば陰部のあたりにレースをあしらわれており、陰毛が薄く透けて見えるようになっています。





--------------------------------------------------------------------------------



蜃気楼 21
WR 1/15(月) 17:54:09 No.20070115175409 削除
「これもわかっているだろうが、セックス以外の風俗も駄目だ」
「……はい」
「それなら、今の内容を全て文書にして香澄と村瀬君に署名捺印してもらう。久美さん、君には慰謝料と違約金支払の連帯保証人になってもらう」
「どうして私まで!」

久美さんは驚いて大きな声を出します。

「君は最初、今回の件は自分にも責任があると言わなかったか? 村瀬君のことを応援して、結果的に妻の不倫の手助けをしたと言っただろう。最初に妻と村瀬君が関係を持ったとき、アリバイ工作をしたのは君じゃなかたのか?」

久美さんは何か言いたげに口を動かしていましたが、結局言葉を発しないで俯きます。

「香澄も言ったよな。俺と結婚したまま、俺を裏切り続けるわけにはいかないと、そう言ったからにはその言葉をきちんと守れ。半年間守りきったら望みどおり離婚して自由にしてやる」
「しかし……半年は長すぎます」

村瀬が不服そうな顔で言います。

「何を都合のいいことを言っている。この程度のことが出来ないで愛だの恋だの、えらそうなことを言うな」

私は村瀬を怒鳴りつけました。

「本当は倍返しの1年といいたいところだ。しかし、それでは折角香澄が新しい生活をスタートさせようするのを邪魔することになるだろう。だから半年で我慢してやるんだ。お前たちもそれくらい我慢しろ」
「わかりました……」

村瀬は頷きます。私は3人の私に対する約定の内容をワープロソフトで文書にすると4枚印刷し、妻、村瀬、そして久美さんに署名捺印させます。一通を私が持つと、他の3通をそれぞれの控えとして3人に渡しました。

「香澄さん、僕の香澄さんへの愛はこんなことに揺らいだりしない。きちんとご主人との約束を守り、半年後に迎えにきます」

署名を終えた村瀬は、妻の方をじっと見つめてそんな甘い言葉を吐きます。妻がそれを目を潤ませながら聞いているのを私は腹立たしく見ています。

「お前は馬鹿か。今の行為はすでに約定違反だ。妻に話しかけるのは禁止というのを読んでいなかったのか」

そう告げた私に、村瀬と妻がはっとしたような表情を向けました。久美さんは苦々しげにそれを見ています。

「まあ、今回だけは見逃してやる。次に約定を破れば即、違約金を請求するからそのつもりでいろ。それから久美さん」
「はい……」
「俺も村瀬君が約定を守って香澄に近づかないか、また他の女に手を出したりしないかをずっと見張っているわけにはいかない。俺の代わりに君が見張ってくれ」
「え? だけど、村瀬君が約束を破れば、慰謝料が発生して、私もそれを保証しているんでしょう? 村瀬君が不利になることをご主人には教えないわ」
「久美さんが村瀬の約定違反を教えてくれたら、交換条件として君の連帯保証は外してやる」
「……」

久美さんは複雑な表情で村瀬の方を見ました。

「話はおしまいだ。帰ってくれ。次に会うのは半年後だ」

私がそう告げると、村瀬と久美さんはソファから立ちあがり、もう一度深々とお辞儀をして帰っていきました。村瀬と妻が切なげに視線を交し合っていましたが、そんなことをいちいち気にしていては身が持ちません。これから私にとって本当の戦いが始まるのですから。


あれから妻は私に対して従順で、言われたことには決して逆らいません。それは半年の時が過ぎ、晴れて村瀬と好きなように会えるようになるのをじっと首をすくめて待っているようでした。

私は村瀬のことで妻に嫌味を言いたくなる気持ちを必死で抑えました。そんなことをしても妻の気持ちは離れるばかりだと思ったからです。妻はまた、「何でも言うことをきけ」といった割りには、特に無茶な注文もしない私に拍子抜けしているようでした。



蜃気楼 20
WR 1/15(月) 17:52:32 No.20070115175232 削除
私はぴしゃりと妻を制止します。

「しかし香澄は5月から今までの半年近くもの間、俺を裏切った。その償いはしてもらう」
「ですから……慰謝料なら出来るだけのことはさせてもらいます」
「そんなものはいらない」

村瀬は少し驚いた表情を私に向けました。

「あぶく銭を持っている人間から金をもらっても気が済むものか。本当にすまない、心から謝りたいと思っているのなら誠意を見せろ」
「では、どうすれば……」
「まず香澄だが」

私は妻の目をじっと見据えます。

「香澄はこれから俺が裏切られた時間、つまり半年間、俺の言うことは何でも聞くこと。それがお前の俺に対する償いだ」
「あなた……」

妻は私の気持ちを図りかねるといった風な顔をしています。

「心配しなくても暴力をふるったり、人前でお前に恥をかかせたりすることはしない。それとお前は村瀬に対して操を立てたいだろうから、最後の一線は守ってやる。俺も今さら香澄を抱くつもりはない」

村瀬と、妻、そして久美さんは不安げな視線を交し合っています。

「それから村瀬君、君も今後半年間、妻との連絡は一切絶ってもらう。話し掛けるのはもちろん、メール、電話、手紙も禁止だ。もちろんフルートのレッスンも、スクールも辞めてもらう。久美さん、君もだ」
「それは……」

村瀬が口を挟もうとしますが、私は更に続けます。

「3人がこのことを俺に対して文書で約定してもらう。これが守れなかった場合は約定違反と、今回の件の慰謝料として5000万円を支払ってもらう」
「5000万円ですって?」

久美さんが頓狂な声をあげます。

「それはいくらなんでも法外です」
「どこが法外だ? 約束を守るなら慰謝料は1円も要らないといっているんだ。そちらにとってこんなに都合の良いことはないだろう」

私は冷たい声で言い返します。

「さらに香澄と離婚はするが、この家から出ることは許さない。俺が良いというまでこの家の主婦としての役割を果たしてもらう。生活費は今までどおり入れるから安心しろ」
「それと離婚するからにはきちんと財産分与も行う。この家の価値が住宅ローンの残債を清算して2000万円、他に預貯金が2000万円ほどあるから、その半分の2000万円の財産を香澄に対して分与する。それを香澄が放棄して慰謝料と相殺すれば、残りはわずか3000万円だ。株を処分すれば村瀬君なら十分払える金だろう」
「しかし、それにしても……」
「もともと俺の方に離婚してやらなければならない理由はない。それを、香澄の希望を入れて別れてやろうといっているんだ。半年くらいどうして待てないんだ。俺は香澄と高校2年から大学を卒業するまで、6年間遠距離恋愛を貫いたぞ。それに比べたら半年くらいなんだ」

三人はぐっと押し黙ります。ようやく交渉の主導権が私に移ってきました。

「それと、言うまでもないことだが、村瀬君は半年の間は禁欲してもらう」
「え?」

村瀬が意表を衝かれたような声をあげました。

「何を驚いている? 当たり前だろう。さっき君は、香澄が生きている間は香澄としかセックスをしない、香澄を最後の女性にするといわなかったか?」
「それは……」
「香澄と結婚しないまでも、一生愛していくんだろう。愛するものが他にいるのに、他の女を抱くつもりか?」
「いえ……もちろん抱きません」
「そうだろう。それでないと香澄を任せることは出来ない」

私はわざとらしく頷きました。



新年会で
ミキオ 1/14(日) 18:17:52 No.20070114181752 削除
 妻30代、私40代の仲良し夫婦です。

 今、単身赴任のために借りたアパートで書いています。
 私たち夫婦には子供はいないのですが、妻に仕事があり、私の単身赴任も3年間の期限付きということもあり、いまは離れて暮らしております。

 妻は真面目で、どちらかというとおとなしく、私にはすぎた女性だと思いますが、私には、妻の裸を見られたり、他人に抱かれるところを想像することに異常な興奮を覚えるといった、被虐趣味があるのです。最近では、妻も私の性癖に理解を示し、「変態ドMおとこ」などとからかわれたりもしております。
 私に被虐趣味が芽生えたきっかけは、まだ地元にいたころのある出来事で、それなりに刺激的ではあるのですが、その話は別の機会に譲るとして、今回はお正月の出来事を聞いていただきたく思います。
 東京での単身赴任生活もこの3月で終わるということもあり、今年の正月は自宅に帰らず、妻といっしょに私のアパートで過ごすことになったのですが、妻がこちらに来ると決まったときから、私の頭の中にちょっとした計画が芽生えていたのです。
 
 2日にやはり単身赴任をしている共通の友人を呼び、3人だけのささやかな新年会を開きました。友人との約束は4時だったのですが、妻にはわざと5時と言っておきました。
 準備の間も、時間に余裕があったこともあり、妻を手伝う振りをしながら、セーターの中に指を滑り込ませ、妻の乳首にいたずらをしたり、台所にたつ妻のお尻に私の勃起したものをおしつけたりして、ささやかな夫婦のじゃれあいを楽しんでおりました。
 当然、妻が来た年末から暇さえあれば抱き合っていたのですが、妻の体は久しぶりのセックスに常に昂ぶりを持続していたようで、スカートをめくり、パンティの脇から指を滑り込ませたときには、ずいぶん前から迎え入れる準備が出来ている様子が伺えました。
 私は、妻のパンティだけを脱がし、自ら取り出した自分の性器を妻の入り口にこすり付けました。妻はおねだりするようにお尻を振りましたが、私は意地悪をするように亀頭で、妻の性器を執拗に撫で回しておりました。
 4時になったところで、時間どおり友人が来ました。驚く妻に、「時間、間違ったかな」ととぼけ、とにかくすぐに仕度にとりかかるように言いました。そして、目を潤ませながら不満そうに立ち上がってパンティをはこうとする妻を制し「今日は、ノーパンでいいんじゃない?」と言いました。妻は一瞬ぽかんとした顔をしましたが、すぐに私の意図を理解し、パンティを脱衣所に置きに行ったのです。
「ついでにブラもはずしてきなよ」妻の後姿に興奮しつつ、私は脱衣所に向ってそう言っておりました。



蜃気楼 19
WR 1/14(日) 18:14:17 No.20070114181417 削除
私は村瀬、妻、そして久美さんの顔を順に見回します。私は極めて常識的なことを話しているつもりですが、今この場では私は少数派、異端者なのです。ひょっとして自分こそがおかしなことを言っているのではないかという気持ちになって来ました。

「君は今22歳だったな」
「はい」
「あと20年後でも、君は42歳の男盛りだ。その時、妻は67歳だぞ。どうやって愛するんだ?」
「67歳でも大丈夫です。愛せると思います」
「もっと年を取ったらどうする?」
「それは、ある時以降は男と女として愛し合うことは出来なくなるかもしれませんが、香澄さんの面倒は一生見ますし、寝たきりになったら介護もします。僕には母がいませんから、母を介護するつもりでいればどうということはありません」
「……」
「将来は、僕と香澄さん、そして久美と久美の恋人の4人が家族のように暮らせていけたらと思っています」

まさにああ言えばこう言うという感じです。攻め口がなくなった私は気持ちを落ち着かせるために珈琲カップに手を伸ばします。そのとき、視界の隅で村瀬が久美さんと素早く眼差しをかわし、微かに笑いあうのが見えました。

(こいつら……)

村瀬と久美さんは事前に想定問答を組み立て、シミュレーションを行っているのだと感じました。妻から私の性格も聞いており、少なくとも久美さんがいる前では滅多なことで激昂したり、暴力をふるったりする男ではないというのも計算づくなのかも知れません。

「それで、君の望みは何だ?」
「僕個人は特にありません。強いて言えば愛する人の望みをかなえたい、というのが望みです」

村瀬の言葉に妻の表情がぱっと明るくなったので、私は激しい嫉妬を感じました。「こんな陳腐なセリフに浮かれやがって」と、妻に対して腹立たしい気持ちになります。

しかし感情は昂ぶるのですが、同時にどこか冷静になってくる自分がいます。村瀬の世迷言のような言い分を聞いているうちに日頃の仕事での交渉力が目を覚ましたようです。

「わかった、それじゃあ整理するが、香澄は俺と離婚したい。離婚する理由は俺と結婚したままで村瀬と付き合うわけにはいかないから、ということでいいんだな」

妻は一瞬戸惑ったような表情を浮かべますが、村瀬が頷くのを見て「はい」と返事をします。

「村瀬君は俺に対して不法行為をしたということは認識しており、その償いをしたいということでいいな?」
「はい」

村瀬は即答します。

「久美さんは村瀬と妻の不貞行為、つまり共同不法行為の共犯者だということを認める、それでいいな」

私が久美さんに向かってそう言うと、久美さんはいぶかしげな表情を浮かべます。

「あなた……久美さんは……」
「お前は黙っていろ。俺は今、久美さんと話をしている」

私がピシャリと決め付けると、妻は黙り込みます。

「どうなんだ、久美さん。さっきあなた自身が認めたことだ」

私が更に言い募ると久美さんはむきになったように表情をこわばらせ、こっくり頷きました。

「そういうことでいいです」
「わかった、それじゃあ、俺の考えを言おう」

私は三人をゆっくり見回します。

「香澄が別れたいといっている以上、みっともなく引き止めるつもりはない」

三人の顔がぱっと明るくなります。

「いいんですか? あなた」
「黙って話を最後まで聞け」



蜃気楼 18
WR 1/14(日) 18:10:33 No.20070114181033 削除
「他の女と結婚して、妻は愛人にするというのか?」
「結婚はしますが、結婚相手とセックスはしません」
「何だと?」

私は宇宙人と話をしているような気分になって来ました。

「僕は、香澄さんが生きている限りは、香澄さんとしかセックスをしません。香澄さんが僕にとって最初の女性ですし、最後の女性になっても良いと思っています」
「君と話していると頭がおかしくなる」

そこに久美が珈琲を入れて戻ってきました。私の前にカップが置かれ、珈琲の良い香りが鼻腔を刺激します。私は気持ちを落ち着けるため珈琲をすすりました。

「……」

私は思わず久美の方を見ます。珈琲は私の好みの濃さに入れられており、ミルクや砂糖も私のいつもの量が既に加えられていました。久美はすました表情を私に向けています。

(いったいこいつら、何を考えている……)

私は珈琲カップを置くと、再び村瀬の顔を睨みます。

「人の妻に手を出すのは不法行為だということは分かっているといっていたな。それならどうやって償うつもりだ?」
「慰謝料をお支払します」

村瀬がさらりとそんなことを口にしたので、私は怒りよりも驚きが先に立ちました。

「慰謝料だと? 君はまだ学生だろう」
「はい」
「どうやって払う? 言っておくが、25年間の夫婦生活を壊したら、慰謝料は半端な額ではすまないぞ。学生のアルバイトで払えるような金ではない」
「それはよくわかっています」
「親がそんな金を出してくれるものか」
「いえ、僕が払います。僕は父の会社の株をかなり持たされています。それが2年前、父の会社が株式公開したことで数千万円単位の評価益が出ています。相場以上の慰謝料はお支払いできると思います」

私は力が抜けてソファに座り込みました。

「さっき、結婚相手とセックスはしないといっていたな。そんなことが許されるのか。結婚相手に対して不誠実ではないのか」

私は必死で村瀬に対して一矢報いようとしますが、村瀬は顔色一つ変えずに答えます。

「結婚相手は理解してくれます。というより、相手も僕とセックスするつもりはありません。いえ、出来ないのです」
「どういう意味だ?」
「僕が結婚しようと考えている相手は、同年代の男には興味がないそうです」
「なんだと?」

村瀬と久美が視線を交わしあいました。

「まさか……」
「はい、僕は大学を卒業したら、久美さんと結婚するつもりです」

村瀬の言葉に久美は頷きます。

「僕は大学を卒業したら、今の資金を元手に事業を始めるつもりです。そのパートナーとして久美さんを考えています」
「……」
「僕と久美さんは男女の恋愛感情はもてませんが、それ以外は最高のパートナーといってよい存在です。彼女なしの人生は考えられませんし、彼女もそう言ってくれています」

村瀬の言葉に久美さんは頷きます。

「馬鹿な……人生にそれほどのパートナーがいるとしたら、それは自分の夫であり、妻だろう」
「それは価値観の相違です。ゲイの男女が家庭を持っている例はアメリカなどではそれほど珍しくありません。彼らの間には男女の恋愛感情はありませんが、パートナーとしてはうまくいっています」
「そんな特殊な価値観に妻をつき合わせるつもりか」
「僕は香澄さんに、僕自身の価値観を押し付けるつもりはありません。香澄さんがもしも僕と結婚を望むのなら、僕は喜んで応じます。でも、香澄さんがそれは望まないといっているのです」



蜃気楼 17
WR 1/14(日) 18:03:43 No.20070114180343 削除
久美さん、村瀬、妻の三人を前にして私はひどく戸惑っていました。

息子と娘のような男女、そして妻を前にしていると、どうやっても妻とその間男を追及するという気分になりません。妻を寝取られた男、というのは客観的に見てかなりみっともない姿だと思いますが、その相手が自分の息子よりも年下、しかもガールフレンドの付き添いでやってきているのです。現在の構図は相当間が抜けているような気がして、どうにも闘志が湧いて来ないのです。

そうは言ってもこのまま黙って坐っていても話は進みません。とりあえず私は追求の口火を切ります。

「君は、妻のことを一体、どう思っているんだ」

私は村瀬に尋ねます。私の言葉に村瀬がじっと伏せていた顔を上げました。

「僕は渡辺先生……いえ、香澄さんのことを愛しています」
「愛している?」

私は村瀬の真剣な表情を呆れた思いで見つめます。

「妻は君の母親のような年齢だぞ」
「年齢は関係ありません」

きっぱりと告げる村瀬に、私は言葉を失います。隣りの久美さんは村瀬と私の顔を交互に見ていましたが、やがてソファから立ち上がりました。

「あの……私、お茶をお入れします」
「そんなことしなくてもいい」
「いえ、ご主人にだけです」

妻が腰を浮かそうとするのを久美さんは「大丈夫です、場所はわかりますから」と制止します。

久美さんは私が妻に嫌悪感を持っているのを察し、妻の入れるお茶は飲まないだろうと考えたのだろうか……私はこの修羅場とも言うべき場面でそんなことを考えています。

「愛しているからといって、人の妻に手を出していいのか? 不倫が不法行為であることくらいわかる年だろう」
「もちろんわかります。ですから、ご主人には本当に申し訳ないことをしたと思っています」

村瀬は再び深々と頭を下げます。

「申し訳ないとは思うのですが、好きになった感情はどうしようもありません。2年前に、はじめて香澄さんの教室にフルートを習いに行ったときから好きでした。人の奥さんだからということで必死に自分の感情を殺してきました」
「それがどうして今になって妻と関係を持ったんだ?」
「香澄さんから、この春に息子さんの手が完全に離れて、親としての責任は果たすことができると聞いていたので……これで香澄さんは自由になれるのではと思いました」
「自由になれる?」

自分の息子のような男を相手に声を荒げるつもりはありませんでしたが、村瀬のこの言葉に私の感情は波立ちます。

「僕が妻の自由を縛っているというのか?」
「いえ、そういう意味では……」

村瀬は言葉に詰まります。

「……すみません、ある意味ではそうです。既婚者が恋をしてはいけないというのは、そのせいで家庭が壊れると子供が傷つくからだと思います。香澄さんの息子さんはもう子供ではありませんから、自分の人生は自分で選択できるのではないかと思いました」
「何を偉そうなことを言っているんだ。君に結婚生活の何がわかる」

私は村瀬の勝手な言い分に、声が大きくなるのを抑えることが出来ませんでした。

「君は妻をいったいどうするつもりだ?」
「一生をかけて愛していくつもりです」
「馬鹿な……君と妻がいったいいくつ年が離れていると思っているんだ」
「25歳です」
「妻は君とは結婚しないといっているぞ」
「知っています」
「それなのに、どうやって愛していくんだ。君は一生結婚しないつもりか」
「……結婚はすると思います」
「どういうことだ?」

私は怒りよりも呆れた気分の方が先に立ちます。



無題
たかお 1/14(日) 16:51:44 No.20070114165144 削除
この告白シリーズをお願いします。
どうしても気になります。

私の妻のお話を皆様に聞いて頂きたく思い投稿しました。
私は30歳、妻は29歳です。顔は童顔で胸はCカップ、体系的には細くもなく太くもない感じです。おそらくロリ好きな人にはたまらない身体つきだと思います。
それが証拠にオマ○コの毛は薄くワレメがはっきりとわかるくらいです。
前置きが長くなりましたがこの間の体験を報告いたします。
私たちは温泉が好きで暇があれば温泉に行っております。ありがちなシチュエーションなのかもしれませんが…まさか自分達におきるとは思ってもいませんでした。
ここの掲示板のように妻が他人に抱かれることに興味がなかったのですが、この時ばかりは自分自身の異常な性欲を抑えることができなくなってしまいました。
貸切温泉っていうのに予約を入れて私達は露天風呂に身をゆだねくつろいでいました。貸切ということもあり鍵を閉めずに湯を満喫していたのですが、突然…扉が開き男の人たち入ってきました。見た感じ、かなり酔った年配の人たちでした。私達と目が合った瞬間、かなり申し訳そうな印象をうけたのですが…それがことの間違いのはじまりでした。年配の方達は『すいません。間違ってしまいました。本当に申し訳ないです。』っと出て生きそうな後姿を見て、『別にいいですよ』って言ってしまいました。妻は困惑気味でしたが、年配者ということもあり『いいですよ』っと笑顔で答えました。
年配の人達はお互いの顔を見合わせて戸惑い気味でしたが、すぐに『それでは失礼します』っと言い、湯につかりました。
年配者の方達は4人です。貸切の温泉にしては湯船が大きめだったので私達と年配者の距離は近くないものでした。いろいろとお話していると、やはり年配といっても男なのでHな話題へなっていきました。後から考えると、間違えて入って来たこと計画性をおびていたように思うます。
この続きは、ご要望があればまた今度いたします。





--------------------------------------------------------------------------------


蜃気楼 16
WR 1/13(土) 17:27:33 No.20070113172733 削除
「私が今夜その……セックスを拒絶するとあなたとの話の中で当然彼を呼べということになるから……彼はもうここに来る心積もりをしています」
「すべて打ち合わせ済みというわけか」
「……そんな訳では」
「言い訳はもういい」

私は毛布を抱えて立ち上がりました。

「どこへ行くのですか?」
「香澄と同じ部屋で寝る気はしない。リビングのソファで寝る」
「それなら、私がリビングで寝ます」
「構うな。同情は真っ平だ」

小さなことですが、私はむきになっていました。私は後ろを振り返らずに寝室を出るとリビングに向かいます。ソファの上に横たわったのですが、とても眠ることは出来ません。瞼を閉じると妻と過ごした日々が次々に思い出され、不覚にも涙がこぼれます。結局一睡も出来ずに私は朝を迎えました。


翌朝早く、キッチンでは妻が朝食を用意する物音がしました。やがてリビングの扉が開き、妻が顔を覗かせます。

「あなた……朝食の用意が出来ました」
「いらない」

私は拗ねた子供のように妻に背中を向けます。

「でも……」
「いらないといっているんだ」

私はソファから身体を起こしました。

「村瀬のチンチンを握った手で作った食事など食えるか。汚らわしい」

私の言葉に妻はショックを受け、表情をこわばらせます。

「……ごめんなさい。私が無神経でした」

妻は首をうなだれさせます。私はそんな妻を横目でちらりと見ると洗面所に向かい、身づくろいをします。寝室で着替え、リビングで新聞を読みますが、中身がまったく頭に入りません。

妻はキッチンのテーブルに座り、朝食にも手をつけないまま思いつめたような表情をしていました。自分のしたことの重みに気づいているのでしょうか。それとも、私の怒りが落ち着くのをひたすら首をすくめて待っているのでしょうか。

ようやく時計の針が9時を指した瞬間、計ったように玄関の呼び鈴が鳴りました。妻がばね仕掛けの人形のように起き上がり、玄関に向かいます。私はリビングで村瀬が来るのを待ちました。

「失礼します」

リビングに入ってきたのは村瀬だけでなく、久美さんも一緒だったので私は驚きました。村瀬と久美さんは私の顔を見るなりリビングの絨毯の上に土下座し、深々と頭を下げます。

「ご主人、このたびは申し訳ありませんでした」

妻もあわてて2人の隣に座り、土下座をします。私は唖然として3人を見ています。

「どうして久美さんが一緒なんだ?」

村瀬と久美さんは頭を下げたまま、ちらと視線を交わしあいます。

「お前は謝りに来るのも一人ではこれないのか?」

私が声を荒げると、久美さんが顔を上げました。

「ちがいます、ご主人。今回の件は私にも責任がありますから、それで一緒にお詫びに参りました」
「責任? 5月の旅行のアリバイ工作をしたという責任か?」
「それもありますが……それだけじゃありません。村瀬君の気持ちを知っていて、ずっと応援していたんです。客観的に見れば渡辺先生……奥様の不倫の手助けをしました」
「……とにかく座ってくれ。土下座をされたままじゃ話も出来ない」

私がそう促しても久美さんはなかなか動きません。二度、三度すすめてようやく久美さんはソファに座りました。村瀬も一緒にソファに座ったのを腹立たしく思いますが、成り行き上仕方がありません。おまけに妻まで同じソファに座り、私たちはリビングで3対1で向かい合いました。



蜃気楼 15
WR 1/13(土) 17:25:43 No.20070113172543 削除
「そうじゃなかったということか?」
「すみません……布団の中に入って彼を抱いてあげているうちに、彼の……」

妻はさすがに顔を赤らめ、口ごもります。私は残酷な気分になって妻を促します。

「どうした? そこまで話したんだから、最後まで続けたらどうだ」
「はい……」

妻は苦しげな表情を私に向けました。

「彼の……ペニスが驚くほど大きく、硬くなってきて……」

ある程度予想はしていた言葉でしたが、私の身体は怒りに熱くなります。しかし妻は話し始めたからには早く終わらせたいのか、先を続けます。「やめろ」と怒鳴りつけたいのですがそれも出来ません。妻と村瀬の間に何が起こったのかを知らずにいられないのです。それは怖いもの見たさなのか、自虐的な気持ちからなのか自分でもわかりません。

「私は驚いて身体を離そうとしたのですが、彼は私を力いっぱい抱きしめて来ました。そして『愛している』とか『始めて見たときから好きだった』とか何度も繰り返しながら……キスを」
「やめろっ!」

さすがに耐えられなくなった私は叫ぶような声を上げます。

「結局関係を結んだのだな?」
「はい……」

妻はぼそりとつぶやきます。

「……ふとわれに返ると、とんでもないことをしてしまった、あなたに顔向けの出来ないことをしてしまったという思いがこみ上げて、私は目の前が真っ暗になりました。でも、目の前で泣きじゃくりながら『ごめんなさい、ごめんなさい』と謝っている彼の姿を見ていると、胸が締め付けられるような思いになって……」
「……どうしたんだ?」
「私から、彼を抱きました」
「なんだと?」

妻の言葉を聞いたとき、私は妻とのこれまでの夫婦としての歴史が砂の城のようにガラガラと崩れ落ちていくのを感じました。私一人のものだった妻が他の男に抱かれた。しかも、二度目は自分から求めて──。

仮に村瀬とのことが一夜の過ちなら、妻は必死でそれを隠し、村瀬との関係を切ったと思います。しかし、こうして私から追及されたわけでもないのに自らの不貞行為を話すなど、自分の中でははっきりと覚悟を決めているのでしょう。

「香澄は、もう俺のことを愛していないのか?」
「そんなことはありません」
「ならどうして、俺と別れたいんだ」
「それはさっき申し上げたとおり、あなたと結婚したままあなたを裏切り続けることは出来ないから……」
「だからといって俺と別れたから村瀬と結婚するわけではないんだろう。村瀬と結婚しないということは、村瀬は裏切っても良いということではないのか?」

そこまで話した私はある可能性に思い当たりました。

「ひょっとして俺と別れて一人暮らしをするというのは、村瀬とも俺とも関係を続けたいということなのか?」
「そんなことはありません。そんな事を考えたこともありません」

妻は抗議するように私を見つめます。

「あなたは誰か新しいパートナーを見つけてください……私のようなふしだらな女ではなく……それに私は彼も縛るつもりはありません」
「何を言っているのかわからない。香澄が何をしたいのかがわからない」

私は頭を抱えました。自分は妻のことをわかっていたつもりになっていましたが、今の妻はまるで宇宙人です。しかし、もう私には抱かれないで欲しいと妻に告げた村瀬はその重みをどこまで理解しているでしょうか。

「これ以上はなしても堂々巡りだ。とにかく俺は離婚に応じるつもりはない」
「あなた……」
「明日村瀬をここに呼べ。奴にも責任がある」
「はい……朝9時でいいですか?」
「……どういうことだ?」



蜃気楼 14
WR 1/13(土) 17:24:08 No.20070113172408 削除
「そういうわけではありません。償いはします」
「償い? どんな償いだ?」
「慰謝料とか……」

私は再び頭に血が上ります。

「金など欲しくない! それに慰謝料とはどういうことだ。俺と離婚でもしたいのか」

私は興奮して「離婚」という言葉を発したのですが、当然否定すると思っていた妻が黙り込んだので唖然としました。

「離婚したいのか……」
「はい……」

妻はそういうと床の上にひざまずき、深々と土下座をしました。

「あなた……ごめんなさい……離婚してください」

私は全身の力が抜け、ふらふらと床の上に座り込みます。

「離婚してどうする?」
「……」
「村瀬と結婚したいのか?」
「いえ……彼とは結婚しません」
「なら、どうして離婚したいんだ?」
「あなたと結婚したまま、あなたを裏切り続けるわけには行きません」
「綺麗ごとを言うな。今まで裏切っていたんじゃないか」

妻を非難する私の声に力がなくなってきています。

「ですから……ずっとつらかったです。これ以上黙っていられなくなって……」
「それで、そのつらさを俺に押し付けたのか。香澄は自分が楽になるためには俺がつらくなっても良いというのか」
「そんなことは……すみません」

妻は再び深々と頭を下げます。

「離婚する、村瀬とは結婚しない、なら香澄はこれからどうするんだ。どうやって生きていく?」
「一人で暮らします。幸い、フルートの講師を続ければ、私一人が食べていけるだけのお金はもらえるので」

私は妻の考えがまったく理解できませんでした。

「どうしてだ? 息子たちも独立して、これから2人で生活を楽しめると思っていたのに。そんなことを考えていたのは俺だけだったというわけか」
「そんなことはありません。私もこれからはあなたと2人で暮らしていくつもりでした」
「それがどうして今は違うんだ」
「あなたを裏切ってしまったから……」
「それは理屈の順序が違うだろう」

私はだんだん情けなくなってきました。高校時代に妻と出会ってから、妻は私の偶像でした。知性、教養、美しさを兼ね備えた理想の女性と思っていたのです。もちろん小さな欠点はありましたが、結婚後も妻は私の期待に答え、ほぼ理想の妻であり、理想の母親でした。

その妻がこのような軽はずみな行為に及ぶとは私には信じることが出来なかったのです。

「裏切ってしまったから一緒に暮らせない、ではなくて裏切ること自体が俺との生活、今までの生活を捨てることだ。どうして裏切ったんだ」
「それは……」

妻は頼りなく視線を泳がせます。

「私も、自分で自分の気持ちが説明できないのです……あなたを裏切るつもりはありませんでした。5月の連休の旅行で始めて彼に抱かれたとき、なんだか夢を見ているようで……それでいてとても自然で……あなたを裏切っているという感覚がなかったのです」

妻がそんな生々しい告白を始めたので、私は面食らいます。

「彼の必死の願いを聞いた私は、ただ母親が子供を抱くように、一晩一緒の布団で抱き合って眠ってあげるとだけ言ったのです。母親ほども年の違う私を彼が本当に女としてみているなんて信じられませんでした。男と女に起こるようなことがあるはずがない。一晩だけ彼の母親代わりをしてあげるという気持ちでした」



蜃気楼 13
WR 1/12(金) 18:15:23 No.20070112181523 削除
「……なんだ、その目は」

私の声に妻ははっと自分の立場に気づいたように、目を伏せます。

「すみません……つい……」
「恋人を悪く言われて興奮したって訳か」

私は精一杯の皮肉をぶつけますが、妻は黙って下を向いています。

「しかし……あの時は確か香澄から電話があって、途中で久美さんに代わったぞ」
「あれは……」

妻は苦しげな表情を私に向けます。

「私に心配をかけてはいけないということで、久美さんが用意していたものです」
「録音された声か?」

妻はうなずきます。

「それじゃあすべてが計画的ということか。久美さんも共犯というわけか」

妻は私の視線を避けるように顔を逸らせました。

「そうじゃないと言ってもあなたは信じないでしょう……そう思われても仕方がありません」
「持って回った言い方をするな」

私は再び怒声を上げます。

「夏休みに三人で久美さんの父親の別荘に行ったというのも嘘か? あの時も二人だけだったのか?」
「いえ、あの時は久美さんも一緒でした」
「久美さんも一緒? おまえたちが乳繰り合っている間、彼女は一体何をしていたんだ?」
「乳繰り合うだなんて……」

妻は抗議するような目を向けます。

「違うのか?」
「いえ……そう言われても仕方がありません」

妻は悲しげに顔を伏せますが、私にはそれがかえって腹立たしく感じます。

「久美さんは……彼と一緒でした」
「彼と一緒だったのは香澄だろう。それとも奴はおまえたち二人を相手したということか?」
「いえ……彼というのは、久美さんの彼のことです」
「何だと?」

私は訳が分からなくなりました。

「いったいどういうことだ?」
「つまり……彼と私、久美さんと久美さんの彼の四人で別荘に行ったのです」

あまりのことに私は空いた口がふさがりません。

「いい年をしてお前はいったい何をやっている? 中年女が学生に交じって乱交パーティでもしていたのか?」
「そんなことはしていません……それに、久美さんの彼は学生ではありません」
「学生でなければ何だ? サラリーマンか? いずれにしてもお前は四人の中では浮いていただろう。いい笑い者だ」
「久美さんの彼はあなたより少し年上です。はっきり名前は言いませんでしたが、あるオーナー会社の社長だと言っていました。実は、別荘というのも久美さんの彼のものです」
「……」
「ですから……軽井沢では私達四人はどこでも家族ということで通りました」

あまりの怒りに私は声が震えてくるのを止めることが出来ません。

「香澄はそんなことが出来る女だったのか」
「そんなことって……」
「村瀬や久美さんと共謀して俺を騙し、彼らの親を騙し、世間を騙す。そんな情けないことが出来る女だったのかと言っているんだ」
「……なんと言われても仕方がありません」
「なんと思われても仕方がない、なんといわれても仕方がない、お前が言うことは仕方がないばかりか。夫婦の信頼関係を壊しても仕方がないということか」



蜃気楼 12
WR 1/12(金) 18:13:57 No.20070112181357 削除
私は寝室の電気をつけます。明るい光に照らされた妻の白い肩先には幾つもの赤いキスマークがつけられていました。私は驚きに目を見張ります。

「今日は佐和子さんと買い物に行くといって出かけたな」

妻はこっくり頷きます。

「あれは嘘か?」

妻はまた頷きます。

「何をしていた?」
「……」
「村瀬と会っていたのか」

無言のまま頷く妻に苛立った私は怒声を浴びせます。

「黙っていたらわからない。ちゃんと聞かれたことに答えろ」
「……すみません」

妻は震える声で返事をします。

「彼と会っていました……」
「彼……」

息子よりも年下の男を「彼」と呼ぶ妻の姿が、私の知っている妻だとは信じられませんでした。

「どこで会っていた?」
「ホテルです」
「ラブホテルか?」
「はい……」

半ば皮肉のつもりで聞いたにもかかわらず妻が素直に頷いたので、私は衝撃を受けました。恥ずかしがり屋の妻は私がラブホテルに誘っても「誰に見られるかわからないから」という理由で、決して乗ることはありませんでした。

妻と村瀬が肩を並べて、いかがわしいラブホテルの門をくぐる姿を想像し、私は頭がかっと熱くなりました。

「村瀬に抱かれたのか?」

妻は消え入りそうな風情でうなずきます。

私は今起きている現実が信じられませんでした。今月銀婚式を迎えようとしている最愛の妻が他の男に抱かれたのです。そればかりでなく、その男から言われて、もう私から抱かれることは出来ないといっているのです。

そして妻の心と身体を奪ったその男は、私の息子よりも年下なのです。

「……いつからの関係だ?」
「5月の、温泉に行ったときからです」
「なんだと?」

私は再び激しい衝撃を受けます。

「あれは久美さんと三人で行ったのではないのか?」
「待ち合わせの場所に行ったら彼しかいなくて……聞いたら、久美さんが急に体調を崩して来られなくなったと……私はいくら年齢が離れているといっても、夫以外の男性と二人きりで旅行なんて出来ないと言ったのですが……彼がどうしてもと……」
「どうしてもって……それでOKしたのか?」
「彼は幼い頃に両親が離婚して、お父さんに引き取られて、母親の愛情を知らない……母親とはどういうものかといつも思っていたのだけど、私のような女性が母親だったらどれほどいいか……母親と作れなかった思い出を私と作りたいと必死にお願いされて……」
「そんな話にまんまと騙されたのか」
「騙されたわけではありません」

妻は顔を上げて私を見ました。

「彼の両親が離婚していて、母親の愛に飢えていたというのは本当です」
「仮にそれが本当だったとして、どうして香澄と男女の関係を持つということにつながるんだ? 奴は母親を抱きたがる変態男か?」
「そんな……違います」

妻は私をにらみつけました。私は思わず気圧されるものを感じます。



蜃気楼 11
WR 1/12(金) 18:12:49 No.20070112181249 削除
夏が過ぎて季節は秋になり、妻は物思いに沈むような表情をすることが多くなり、口数も少なくなっていきました。私が話しかけても心ここにあらずといった様子です。

私はさすがにおかしいと思い始めますが、原因がわからないので対策の打ちようがありません。しかし10月に入ったある土曜日の夜、私が突然妻からセックスを拒絶されたことから、溜まっていたマグマが一気に地上に噴出すように事態が動き出しました。

「どうしたんだ? 生理は先週終わったはずだろう」
「ごめんなさい……出来ないんです」

それまで私たちは月に2、3回はセックスをしていました。妻の生理のとき以外はほぼ毎週といったペースです。それが年齢に比べて多いのか少ないのかわかりませんが、妻も私との行為を十分楽しんでいるしと思っていました。

体調が悪いときはもちろん無理には求めませんし、こちらもそれなりに雰囲気に気を配っているせいか、これまで妻が私の誘いを断ることはほとんどなかったのです。

「先週は生理、先々週は香澄は佐和子さんや美奈子さんと旅行に行っていたし、その前は確か風邪気味ということだった。かれこれ一ヶ月もしていないぞ」
「……」
「何か理由があるのか? 身体の具合でも悪いのか?」
「……すみません。そういった理由ではありません」
「ではなんだ? 言ってくれないとわからない」
「……」

妻は思いつめたような表情で黙っていましたが、意を決したように顔を上げました。

「彼が……あなたとはもうするなと……」

私は妻が何を言っているのかわかりませんでした。

「今何と言った?」
「ですから……彼が、あなたとはもう……セックスをするなと言っているので……」
「何だと?」

私は耳を疑いました。

「どういう意味だ? 彼とは誰のことだ」
「ごめんなさい、ごめんなさい」
「謝っているだけではわからない。きちんと話してくれ」

私は妻の身体をゆすります。妻はブルブル肩を震わせていましたが、やがて驚くべき名前を口にしました。

「真一さんです……」
「真一?」

その名前を聞いても私は一瞬誰のことかわかりませんでした。妻が個人レッスンをしている二人の教え子の話題がここのところ妻の口からほとんど出なかったため、村瀬という青年のことは私の念頭からすっかり消えていたのです。

しかも、47歳になる妻が「彼」と呼ぶ男が、今年22歳になったばかりの村瀬だということがとっさに私の頭の中で結びつきませんでした。

私は急に夏休み前に妻が思わず発した「真一さん」という言葉を思い出しました。それは説明のつかない違和感になって私の心の中に澱のように溜まっていたものです。ようやく私はその違和感の正体がわかりました。

「……村瀬のことか?」

妻はこっくり頷きます。

「どういうことだ? 村瀬と付き合っているのか?」

再び頷く妻が、パジャマの襟をしっかりと押さえているのに気が付きました。かっとなった私は妻の襟に手をかけます。

「駄目……」
「見せてみろ」
「許してっ」
「見せるんだ」

私は無理やり妻の襟をこじ開けます。パジャマの第一ボタンがはじけとび、妻の肩が露わになりました。



蜃気楼 10
WR 1/11(木) 18:23:58 No.20070111182358 削除
「あなた……夏休みのことなんですが」
「ああ……」

私は顔を上げます。

「すまない……なかなか仕事の予定がたたなくてね。温泉旅行は秋あたりになりそうだな」
「ええ、それはいいんですが……実は、真一さんと久美さんがこの前のお礼ということで旅行に誘ってくれているんです」
「旅行に?」

私は眉を上げます。

「大学が休みに入る7月後半に、久美さんのお父様が持っている軽井沢の別荘に行かないかと誘ってくださって。真一さんも一緒に」
「久美さんの父親というのは軽井沢に別荘を持っているのか?」

さすがにR大の学生は違うと私は少々驚きました。

「はい……ずっと使っていなかったので、風を通したほうがいいからなんて言ってましたけど。久美さんのお父様は老舗の酒屋の社長さんのようです。別荘も古くから持っているものということで……」
「それにしても……」

ゴールデンウィークになかなか行けない高級温泉旅館に招待してあげたつもりだが、彼らにとってはそんなのは特に珍しくもなかったのかもしれないな、と私は思いました。

「まあ……それはともかく、大丈夫か?」
「何がですか?」
「この前は帰ってからかなり疲れていたようだったが」
「大丈夫ですわ。今度はあんなにはしゃぎませんから。真一さんや久美さんも気を遣ってくれますし」

私は妻の言葉に何か引っかかるものを感じました。しかしそれが何だかわかりません。話しているうちに引っかかっているものは話の内容ではなくて、妻の口調にあることに気づきました。

「香澄、5月の旅行がそんなに楽しかったのか?」
「え、ええ……」

妻が一瞬戸惑ったような表情を浮かべますが、すぐにまた微笑を浮かべます。

「とても楽しかったですわ。なんだか私、学生時代に戻ったような気がしました」
「そうか……」

私はそこで違和感の原因の一つに気が付きました。

「香澄は前からあの、村瀬って学生のことを『真一さん』と呼んでいたっけ?」
「え?」

妻は私の問いに目を泳がせます。

「さ、さあ……どうだったかしら? よく覚えていませんわ」
「確か『村瀬君』とか『真一君』と呼んでいたような気がするな」
「そうですか? 兵頭さんのことを『久美さん』と呼ぶんですから、同じように『真一さん』と呼んでいたと思うんですが……」

妻は首を傾げます。

「あなたが気になるようでしたら、呼び方を変えますが」
「いや、別に気になるほどじゃない」

私はグラスに残っていたビールを飲み干しました。

「俺が香澄のケアをしてあげられないのをあの二人に押し付けているようで、なんだか申し訳ない気がするな。あの二人も別荘なら若い友達と一緒に言ったほうが楽しいだろうに」
「それが、お世辞だと思うのですが、若い人と一緒よりも私といったほうが楽しいと言ってくれるのです」
「それは間違いなくお世辞だ。うちの陽一や栄治には絶対に真似のできない科白だな」
「まあ、ひどいわ」

妻が頬を膨らませるのを見て私は笑います。この時もなんとなく違和感を感じただけで、私には妻の旅行を止める理由はありませんでした。むしろ、自分が寂しい思いをさせているのを二人の教え子が埋め合わせをしてくれていると安易に考えていました。

しかし、三泊四日のこの軽井沢への旅行から帰ってきて以来、妻の様子は目に見えて変わってきたのです。





--------------------------------------------------------------------------------

蜃気楼 9
WR 1/11(木) 18:21:41 No.20070111182141 削除
「どうしてってそれは……旅行に招待してくれたお礼だって……」
「それであんな派手な下着を?」
「わ、若い人たちにとっては下着を送ったり送られたりすることは特に珍しいことではないそうですわ」
「そうなのか? あまり聞いたことがないな」

私は首をひねります。

「今度婦人もの下着担当のバイヤーに聞いてみるよ」

先に述べたとおり、私は通販会社の役員をしていますので、婦人ものの下着は重要な商材です。若い人の間に下着のギフト需要があるのなら利用しない手はない、といった程度の軽い発言でしたが、それを聞いた妻の顔色が明らかに変わりました。

「く、久美さんの冗談かもしれません。あまり本気にとらないでください」
「もちろんわかっているよ。どうした、やはりいつもの香澄と違うな」
「そうですか……」

妻は私の視線を避けるように顔を伏せます。

「……少し疲れましたので、休ませていただいてよろしいですか?」
「ああ、二泊三日も若い人のペースに合わせていたんだから、疲れただろう。ゆっくり休めばいい」
「ありがとうございます」

妻は頭を下げると寝室に行きます。私は妻の態度になんとなく釈然としないものを感じながらも、仕事の都合で夫婦の旅行をキャンセルしてしまったという申し訳なさもあり、それ以上妻を問い詰めることはしませんでした。これが結果的には大きな判断ミスとなるのですが。


その後、社長は退院してきましたが、身体の方はすぐには回復しないようで、私が担当する業務量も以前よりはかなり増えました。必然的に毎日の帰りも遅くなります。

夫婦二人の生活になったのだから妻の精神状態をもっとケアしなければいけないという気持ちはあるのですが、なかなか周囲の環境が許してくれません。夏休みには、ゴールデンウィークに行けなかった温泉旅行の仕切り直しをしなければと思っても、先の予定が立たない状況にあります。

一時気分が沈んでいた妻も、次第に明るさを取り戻すようになりました。それと同時に今までにはないような明るい色のものやミニスカートまで身に着けるようになったので驚きました。

「ずいぶん洋服の趣味が変わったな」
「あら、そうですか?」

妻は何がおかしいのかコロコロ笑います。

「久美さんが選んでくれるんです。私くらいの年齢になったら明るいものを身に着けたほうが老けて見えなくていいって」
「久美さんと買い物にまで行くのか」
「はい」

妻は微笑して私の顔を見ます。私は妻のヘアスタイルも以前とは違っているのに気づきました。長さはほとんど変わらないのですが、ウェーブがかかり、色も明るくなっています。

「美容院に行ったのか?」
「あら、気づかなかったのですか」

妻はくすくす笑います。

「一週間前からこの髪ですよ」
「そうか……気づかなかったな」
「あなた、ここのところずっと忙しかったから」
「そうだな……」

妻をケアしなければいけないと頭で思っていても、ヘアスタイルが変わったことにすら気づかないのは情けない話です。

「それも久美さんの影響か?」
「久美さんが知っているヘアスタイリストを紹介してくれたんです」
「そうか……」

妻が明るくなったのはいいことですが、反面、私が知らないうちに妻がどんどん変わってくるような気がして、説明のつかない不安が高まってきました。その不安が大きくなったのは夏も近づいたある日のことです。いつものように二人の食卓で妻が口を開きました。



蜃気楼 8
WR 1/11(木) 18:08:56 No.20070111180856 削除
「こういうことは年長者の責任です。どちらにしても妻がお世話になりました。遠いところをわざわざありがとう」
「いえ、伊豆からでしたら私達も通り道ですから。これから東京に戻ります」
「遅くなったんで駅まで車で送りましょう」
「いいんです。タクシーを待たせていますから。本当にすみませんでした、それと有り難うございました。今回の旅行、とっても楽しかったです」

久美はそこで村瀬と顔を見合わせ、微かに意味ありげな笑いを浮かべました。

「それじゃあ、失礼します」

2人は声をそろえて挨拶すると帰って行きました。その時の私は「今時の子にしては礼儀正しいな」といった程度にしか考えていませんでした。

2人を見送った後振り返ると妻の姿はありません。私は妻の名を呼びました。

「香澄」

廊下をダイニングの方に向かうと浴室からシャワーの音がします。

(風呂に入っているのか)

私は「香澄、入るぞ」と声をかけ、脱衣所の扉を開けました。

浴室の中からシャワーの音に混じって妻の泣き声が聞こえるような気がしました。

「香澄、どうした」
「あなた……」
「泣いているのか」
「ま、まさか……そんなことはありませんわ」
「せっかく2人に送ってもらったのに見送りもしないで、どうしたんだ。香澄らしくないな」
「……ごめんなさい」
「俺に謝ってもらっても仕方がないが……」

私はそう言いながらふと脱衣籠に目を向けました。底には私が見たこともないような真っ赤なパンティが脱ぎ捨てられていました。

(香澄はこんな派手な下着を持っていただろうか……)

真面目な性格の妻は下着も地味なものが多く、色も白かベージュがほとんどです。時々私がもっと派手なものを履いてくれと頼んでも、笑いながら聞き流されてしまいます。私は首を捻りながら脱衣所を出るとリビングに向かいました。

しばらく待っているとパジャマに着替えた妻が入ってきました。

「あなた……申し訳ございませんでした」
「さっきも言ったが俺に謝る必要はない。それにしても様子が変だぞ、香澄。旅行先で何かあったのか?」
「な、何もありませんわ……」

妻はあわてたように首を振ります。

「本当か? あの村瀬という学生と久美さんの間に何かあったんじゃないか」
「いえ……そんなことはありません。楽しい旅行でした」
「それならいいが……」

平静を装っていますが妻の様子がやはり普通ではありません。私は質問を変えました。

「香澄はあんな派手な下着を持っていたのか?」
「え?」

途端に妻の表情がこわばりました。

「何のことですか?」
「脱衣所に見たことのないような真っ赤なパンティがあったぞ。香澄のものじゃないのか」
「……あ、あれは……久美さんのものですわ?」
「久美さんの?」

私は驚いて問い返します。

「なぜ久美さんの下着を香澄が持っている?」
「い、いえ……言い間違えました。久美さんが旅行に持ってきて、私にくれたんです」
「どうして?」



蜃気楼 7
WR 1/10(水) 18:35:59 No.20070110183559 削除
(ごめんなさい……慌てて取ったもので……)
「妙に息が荒いが、どうかしたのか」
(ああ……く、久美さんと露天風呂に入っていて、今上がったところなんです。電話が鳴っているのが聞こえたから、画面もみないで取ってしまって……)
「そうか」

すると妻と久美さんは裸ということか、と私は生々しい想像をしました。

「まあいい、そちらは何か変わったことはないか」
(いえ……あ、ありません)
「人様の家の大事なお子さんを預かっているんだ。事故がないように注意するんだぞ」
(わかっていますわ……あ……)

妻が電話の向こうで誰かと小声で話す気配がありました。

「どうした?」
(久美さんが……あなたとお話がしたいって……)
「え?」
(い、今、代わりますわ)

妻は私の返事も聞かずに電話を代わりました。いきなり久美さんの明るい声が飛び込んできました。

(おじさま、久美です)
「ああ……」
(渡辺先生……いえ、奥様をお借りしてごめんなさい)
「いや……君達こそ家内に付き合ってくれてありがとう」
(奥様がお留守だと家でお一人なんでしょう? お寂しいんじゃないですか)
「そんな年じゃないよ」
(奥様はしっかり私がお守りして、無事にお返ししますからご安心なさってください。それじゃあ、お休みなさい)
「あ、ああ、お休み……」

私の返事が終わるや否や電話は切れました。

(なんだか賑やかな子だな)

携帯を置いた私は首を捻ります。私は盃に残った酒を飲み干し、もう一杯注ぎます。

(香澄もたまには羽目を外すと良い気分転換になるだろう。子供たちが家を出てから沈んでいたからな)

私はそんなことを考えながら2杯目の酒に口をつけました。伊豆の旅館でどのような光景が繰り広げられているかをその時私が知っていたら、そんな暢気なことは決して考えなかったでしょう。


妻は予定どおり5日の夜に帰って来ました。意外なことに村瀬と久美さんが一緒でした。

妻はぐったりした様子で、村瀬に抱えられるようにしているので私は驚きました。

「どうした、香澄」
「あなた……」

妻はぼんやりした表情を私に向け、すぐに顔を伏せます。

「ごめんなさい、ご主人。私達が色々引っ張り回したせいで、渡辺先生、すっかり疲れてしまったようなんです」

久美が深々と頭を下げます。それを見た村瀬も慌てたように頭を下げました。

「そうなのか」
「はい……すみません」

久美が再び頭を下げます。

「いや、久美さんは良いんです。香澄に聞いているんだ」
「……いえ、私の方が年も考えずにはしゃいでしまって……すみませんでした」

妻は荒い息をはきながらそう言うと再び顔を伏せました。

「香澄が2人に送ってもらうなんて、立場が逆だろう」
「ご主人。私達が悪いんです。奥様をしからないでください」

久美が手を振ります。



蜃気楼 6
WR 1/10(水) 18:34:56 No.20070110183456 削除
「あの村瀬って学生、香澄の大ファンなんだって?」
「まあ……」

妻はおかしそうにわらいます。

「あれは久美さんの冗談ですわ」
「そうかな」

私はグラスのビールを半分ほど呑みます。

「……名取裕子か。そういわれて見れば確かに香澄に似てるな。名取裕子なら若い男にもファンがいそうじゃないか」
「あなたまでが何を言うんですか。村瀬君は栄治よりも年下なんですよ。母親みたいな年齢の女を好きになるわけないじゃないですか」

栄治というのは今年就職した私たちの次男です。

「あの2人、幾つって言ったっけ?」
「村瀬君が一浪しているから今年22歳、久美さんは今年21歳になるはずです」

香澄は47歳ですから、村瀬とは二周り以上年の差があります。

「そうだな……すると栄治よりも一つ下か。確かに母親の年代だな」

私には、自分の母親を連想させる年齢の相手を女としてみることはないという先入観がありました。村瀬が妻に対して抱いていたものも母親に対するものと同じような一種の憧れであり、妻を恋愛や、ましてセックスの対象としてみているのではないと私は思い込んでいました。

村瀬の話はそれで終わり、翌日、妻は予定通り旅立っていきました。社長代行を務めなければならない私はゴールデンウィークにもかかわらず私は休日出勤を強いられましたが、夜はそれほど遅くはありません。私はなんとなく妻のことが気になって早めに家に帰りましたが、それでも帰宅時には時計は既に9時を過ぎていました。

私が予約した伊豆の温泉旅館の部屋は二間続きの和室で、露天風呂までついたかなり高級なものです。もちろん一室しかとっていませんでしたので、妻が久美さんと同じ部屋に寝て、村瀬はもう一つの部屋に寝るということでした。それはもちろん久美さんの親御さんに対する当然の配慮です。

(そろそろメールの一本くらいあっても良い筈だが……村瀬や久美さんの家への連絡で手一杯なのかな)

二十歳過ぎているとは言えいまだ学生の若い男女を妻が「引率して」いるのです。間違いがあってはなりません。

それにしても誰もいない家というのはなんとも寂しいものです。私が帰宅した時に妻が家を空けていることが今までなかった訳ではなく、さらに息子たち子供も留守にしていることはありましたが、子供が巣立ち夫婦2人だけの所帯になると、2人のうち1人がいないというのは大きいです。

私は風呂に入り、パジャマに着替えると冷蔵庫から缶ビールを取り出します。不在の間は外食で済ますと伝えて置いたのですが、妻は私の好きなつまみを何品か作り置いているようで、ラップのかけられた小鉢がいくつか冷蔵庫に入っています。私はそのうち一つを取り出すと缶ビールの蓋を開け、飲み始めました。

(それにしても……)

ビールを飲み終えた私は日本酒に移ります。いつの間にか時計の針は10時を回っていました。妻はこれまで家を空ける時には私が煩わしく思うほど頻繁に連絡をしてくるのが常でした。今回に限って連絡がないというのはどうしてでしょうか。私はふと昨日の村瀬の真剣な表情が頭に蘇りました。

(渡辺先生はおばさんなんかじゃありません。素敵な女性だと思います)

私は説明の出来ない不安に駆られ、妻の携帯を呼び出しました。

(出ない……)

コールが繰り返されますが応答がありません。10回近くコールした後にようやく妻が電話に出ました。

(はい……)
「俺だ」
(ああ……あなた……)
「あなたって……着信画面に俺の名前が出るだろう」



蜃気楼 5
WR 1/10(水) 18:33:29 No.20070110183329 削除
妻が2人の生徒と一緒に旅行に出かけるのは5月3日から5日までの2泊3日です。旅行の前日である2日の火曜日の夜に私が帰宅したら、妻の生徒である村瀬真一という青年と、兵頭久美という娘が妻と一緒に待っていました。出発前にぜひ私に一度ご挨拶をしたいということでした。

「このたびは渡辺先生にお世話になります。それと、宿泊料のこと、ありがとうございました。ご主人にぜひご挨拶とお礼がしたくて伺いました」

2人が声を合わせて挨拶します。2人ともいかにもR大の学生らしい、良家の子女といったタイプです。村瀬という青年はひょろりと背が高く、黒縁の眼鏡をかけた真面目そうな雰囲気で、久美という娘はさほど長身ではない妻よりも小柄で、人形のような顔立ちをしています。

「よろしくお願いします」
「こちらこそよろしく。しかし、若い人2人の旅におばさん一人が同行じゃ、お邪魔じゃないのかな」
「渡辺先生はおばさんなんかじゃありません。素敵な女性だと思います」

村瀬が真剣な表情でそう言ったので、私は少し驚きました。

「そうかい? ありがとう。古女房を褒められるのは悪い気分じゃない」

私が冗談めかして答えると、村瀬は黙って顔を伏せました。

「村瀬君ったら、渡辺先生の熱狂的なファンなんです」

久美が悪戯っぽい笑みを浮かべながら少し大きな声で口を挟みます。

「だから、今度の旅行はすごく楽しみみたいで……私、お邪魔じゃないかと心配しているんですよ」
「久美さんったら、こんなおばさんをからかうもんじゃないわ」

妻は顔を赤くして久美をたしなめますが、まんざら悪い気分でもないようです。

「だけど、私もそう思いますわ。渡辺先生って女優の、なんていったかしら……そう、名取裕子にそっくりでとても綺麗です。村瀬君が夢中になるのも無理はないと思うわ」
「名取裕子か。お世辞でも嬉しいね。それじゃあ香澄が行く温泉では殺人事件でもおきそうだな」
「ご主人、それは名取裕子じゃなくて片平なぎさです」

久美が笑いながら訂正します。

「でも殺人事件はともかく、何か事件が起こるかもしれないわね……村瀬君と渡辺先生との間で」
「久美さん、いい加減にしなさい」

さすがに妻は久美を強くたしなめます。

「ごめんなさい……でもご主人、安心して。私がしっかり見張っていますわ。村瀬君が湯上りの先生の色香に迷って悪さをしないように」
「ほんとにもう、久美さんったら、冗談が過ぎますわ」

久美という娘は見かけによらずかなり奔放な性格のようです。村瀬はじっと黙って、時折ちらちらと妻の方を眺めています。

「あまりご主人を心配させてはいけないわね。それじゃあ、これで私たち失礼します。村瀬君、帰るわよ」
「あ、ああ……」

最後に2人は私と妻にぺこりと頭を下げます。

「遅いから、駅まで車で送るわ」
「あら、ご主人が帰ってきているのに悪いです。歩いていきますわ」
「そんなことを言わないで……何かあったら親御さんに申し訳が立たないわ。あなた、少し待っていてください」
「ああ、行っておいで」

妻は車に2人を乗せると、駅に向かって走らせます。私が風呂に入り、ちょうど出た頃に妻が帰ってきました。

「すみませんでした。すぐ夕食の用意をしますわ。しばらくこれでビールを飲んでいてください」

妻がいくつかの小鉢につまみを出し、グラスにビールを注ぐとキッチンに向かいます。



蜃気楼 4
WR 1/9(火) 18:00:06 No.20070109180006 削除
「責任のある仕事についているんですから、しょうがないですわ。今ならキャンセル料もほとんどかかりませんし……」
「しかし残念だな……なかなか取れない宿なんだが」
「それはそうですね」

妻も残念そうです。私たちが行くはずだった宿は人気があり、ゴールデンウィークなどは半年前から予約で一杯になります。3月の申し込みで取ることができたのはたまたまキャンセルが出たためであり、その時は宝くじが当たったような幸運に感謝したものです。

「友達と一緒に行ってきたらどうだ?」
「そんな……あなたがお仕事なのに悪いですわ。それに今頃はみんな連休の予定は埋まっているでしょう」
「まあ、キャンセルするにもまだ少し余裕がある。一応あたってみろよ」
「そうですね……わかりました」

妻は微笑します。それから2日後の、自宅レッスンがあった日の夜に妻が食事を取っている私に話しかけます。

「あなた、例の温泉の件なんですが」
「うん? 行く相手が決まったか?」
「自宅でレッスンをしている生徒さんと行ってきては駄目ですか?」
「え?」

私は箸を置いて妻の顔を見ました。

「あれから佐和子や美奈子に聞いてみたんですが、やはりもう予定が入っていて、今からでは無理だと……それで、今日たまたまレッスンの後で連休の話になり、その話をしたら生徒さんがぜひ行きたいって……」

佐和子さんや美奈子さんというのは学生時代からの妻の友人です。

「生徒は男の子一人と女の子一人って言ったな」
「はい」
「その二人、恋人同士じゃないのか?」
「まあ……」

妻はコロコロと笑い出します。

「あの二人はそんなのじゃありませんわ。ただの友達同士みたいです。それに久美さんには別に彼がいるらしいです」
「久美さんっていうのが生徒さんの名前か?」
「あら、言っていませんでしたっけ? 村瀬真一君と兵頭久美さん、どちらもR大の学生さんです」
「R大か……ずいぶん遠くから通っているんだな」

R大は東京のターミナル駅近くにあるミッション系の大学です。

「実家がこちらにあるから週末には帰っているみたいです。だからレッスンも金曜日の午後が良いようです」
「それにしても……」

私は少し釈然としませんでしたが、それは若い男女が旅行するのに40代半ば過ぎの妻が着いていくという構図が不自然に思えたのか、恋人同士でもない男女が週一回、スクールでのレッスンも含むと2回も行動をともにしているということが不思議に思えたのか、自分でも良くわかりませんでした。

しかし私にも経験がありますが、音楽好きの人間というのは不思議な情熱があるもので、他の人から見れば不自然なことも結構平気で行います。私はそのときに感じた違和感をさほど追求することもありませんでした。

「親御さんがいいといっているのならいいんじゃないか」
「ありがとうございます。2人も、親の了解を取ってくると言っていました」
「なんだ、香澄はもう決めているんじゃないか」

私は思わず苦笑します。

「そういうわけじゃありませんが……すみません」

妻は少し顔を赤くしてうつむきます。

「いや、皮肉で言ったんじゃない。年下の人間と旅をするのもたまにはいいことだ。少し、若いエネルギーを分けてもらって来たらどうだ」
「まあ、それはやっぱり皮肉ですわね」

妻が再びコロコロと笑い、この話は終わりになりました。



蜃気楼 3
WR 1/9(火) 17:59:11 No.20070109175911 削除
香澄との馴れ初めの話が思ったよりも長くなりました。結論から言うと私と香澄はその後いわゆる「遠距離恋愛」を続け、お互いに大学を卒業し、就職してから2年目の秋に結婚しました。私が24歳、香澄が23歳でした。

甘い新婚気分に浸る間は短く、翌年に長男が、そのまた翌年に次男が生まれます。妻は2人の子育てに追われ、私は私で商社マンとして忙しい日々を送ります。

転勤の多い生活の中で子供を育てていきながら妻がずっと続けていたのがフルートでした。下の子が小学校に入学した頃から本格的に再開し、地域のオーケストラに参加したり、ボランティアで室内楽の演奏会に出るようになりました。レッスンもずっと続けて受けており、次男が大学に入った頃にはある大手の音楽スクールの講師の仕事を始めるまでになりました。

昨年の3月には次男の就職が決まり、入社前研修のため会社の寮に入ったことから、自宅は私と妻の二人暮らしになりました。2人の息子を大学を卒業させ、私はようやく親としての勤めを果たしたという満足感を味わっていましたが、妻はむしろと子供が巣立ったことによる寂しさを感じているようでした。

私は5年前に商社はやめており、取引先の社長にスカウトされてある通信販売会社の役員になっていました。仕事の責任は重いですが、商社マン時代ほどの激烈な忙しさはありません。また、基本的に転勤はありませんし比較的時間も自由に使えます。

「5月の連休に2人で温泉にでも行くか」
「いいわね」

私は寂しげな妻を気遣って提案します。妻は微笑して頷きますが、やはりあまり元気はなさそうです。

「あなた、お願いがあるんですが……」

妻が遠慮がちに口を開きました。

「なんだい」
「今講師をやっている教室の生徒さんに、自宅でレッスンをしたいんです」
「自宅で?」

私は意外な申し出に聞き返します。

「子供たちも家を出ましたし、あなたにも迷惑をかけませんから……」
「僕は迷惑なんて思わないが、スクールのほうはそれでかまわないの?」
「はい、お金はいただくつもりはありませんし、来ていただく方もスクールのほうも続けることになっています」
「何人なの?」
「2人です。男の子と女の子。同じ大学のオーケストラで吹いているんですが、私の生徒の中では一番熱心なんです。もう2年も続けています」
「そうか……」

私は少し考えます。

「近所迷惑にならないかな?」
「私もレッスンをするのでリビングには防音処理がされていますから……回数も週一回だけですので」
「お隣とお向かいには事前にきちんと挨拶しておけよ」
「じゃあ、いいんですね?」
「香澄はやりたいんだろう。かまわないよ」

妻は嬉しそうに頷きました。

自宅で自分の息子や娘のような生徒にレッスンをすることで、2人の息子が手を離れたことによる妻の寂しさが紛れるのなら良いことだと私は思いました。そのことが後に大変な事態を招くことになるのですが。


自宅のレッスンは順調にいっているようで、妻はレッスン日である金曜日が近づくとそわそわとし、生徒をもてなすためにおいしい紅茶を買ったりケーキを買ったりしています。社会人になった息子たちは自分のことで精一杯なのか、ほとんど家に寄り付きません。思ったとおり2人の教え子が妻にとってすっかり息子たちの代わりになっているようでした。

一方、ゴールデンウィークに予定していた妻との温泉旅行ですが、思いがけない事態から行けなくなってしまいました。社長が持病のヘルニアを再発させ、緊急入院したことから私が一時的に社長代行をせざるを得なくなったのです。

「申し訳ない。楽しみにしていたのに」

私は妻に謝ります。





--------------------------------------------------------------------------------


蜃気楼 2
WR 1/9(火) 17:58:15 No.20070109175815 削除
「渡辺さん、私、転校しなければいけなくなったの」
「転校?」

思いがけない香澄の言葉に私は驚きました。

「いつ?」
「父の転勤で2年からは新しい学校に……」

私と香澄の通う学校は公立ですが地域では一応名の通った進学校で、学区外から越境通学をしてくるものもあるほどです。したがってよほどのことがない限り転校するものはありません。

「転勤って、どこへ?」
「I県に……」

香澄が口にしたのは北陸のある県でした。私たちが通う横浜の学校からは相当の距離があります。

「そうか……」

私は間の抜けた返事をします。

「クラブ、続けられないね」
「うん……」

香澄はまた頷きますが、なぜか私とは目を合わせません。

「みんなに言う前に、渡辺さんに伝えたかったの」
「そうか……」

今度は私が頷きました。

「クラブは3月いっぱい続けるよ。来週からまた練習だね」

香澄は笑顔を見せ、「それじゃ」と言って帰っていきました。私は香澄を見送ると、私が来たときに香澄がそうしていたようにぼんやりとグラウンドを眺めました。

(香澄がいなくなる……)

私は突然胸が締め付けられるような思いがしました。

私が友人と遊ぶ時間も惜しんでフルートの練習に打ち込んだのは、当初は楽器を一つ自分のものにしたかったからでしたが、次第に香澄に認められたいという思いからそうしていたのだということがわかりました。香澄がいつしか私に寄り添ってくるような演奏をするようになったとき、私の心の中になんともいえぬ幸福感が生まれていたのです。

ほとんど言葉を交わしませんでしたが、毎日の練習で私と香澄は確かに気持ちを伝え合っていました。ここはもっと早く、もっと強く、もっと優しく、歌うように……私は香澄のフルートの音色の中に香澄の声を聞いていたのです。私自身も自分の思いを演奏に込めていました。香澄と一緒にいられて嬉しい、もっと一緒にいたい、ずっと一緒にいたい……。

私は非常階段を一段抜きで駆け下りました。校門を出たところで、ずっと前のほうで一人で歩いている香澄の姿が見えました。

「村岡さん」

私が呼ぶと、香澄が驚いたような顔をして振り返りました。私は香澄に向かって駆け寄ります。

「忘れてた……僕からも話があったんだ」

香澄は私の顔を見ながら首を傾げます。

「時間はある?」

香澄はこっくりと頷きました。とっさのことなので私はどこへ行こうかまったく考えていません。そんな私に香澄が声をかけます。

「港の見える丘公園に行かない?」
「そう……そうだね」

私は頷くと、駅に向かって歩き出します。香澄は特に小柄というわけではありませんが、180センチを超える私とはかなり身長差があります。大きな歩幅で歩く私に香澄は懸命に着いてきました。



蜃気楼 1
WR 1/9(火) 17:57:16 No.20070109175716 削除
後に私の妻となる香澄と交際を始めたのは高校1年の時に、ブラスバンド部で同じフルートパートに所属したことがきっかけです。音楽好きの私は何か一つ楽器をものにしたいという気持ちがあり、ブラスバンド部に入ったのです。楽器は何でも良かったのですが、たまたま3年が引退することによってひとりきりになるフルートパートを補充する必要があるということで、そこに所属させられたのです。一緒に入った友人は男っぽい金管楽器やサックスを選び、フルートでも良いといったのが私だけだったせいもあります。

私自身は楽器は未経験でしたが、香澄は中学時代にもブラスバンド部に所属していたためフルートは相当吹けるだけでなく、子供のころから続けていたピアノもかなりの腕前でした。フルートパートは人数不足だったため、私も入部して数ヶ月もしないうちに高校野球の応援などで吹かされましたが、テンポが速くなるとまったく指が回らず、音を出すふりをして誤魔化すのが精一杯でした。香澄が装飾音の多いフレーズをやすやすと吹きこなすのを見て私はひどく劣等感に駆られました。

今思うと3年の経験差があるのですから当たり前ですが、その頃は女である香澄に引けを取るというのが我慢できなかったのです。香澄はそんな私に対して優越感を示すでもなく、また同情して教えようともせず、常に淡々としていました。

私は朝早く来ては部室の裏の非常階段で延々とロングトーンを繰り返し、昼休みも音階やアルペジオといった基礎練習に費やしました。私は楽器の経験はなかったものの耳学問は達者だったため、そういった地味な練習が結局は上達の早道だと考えていたのです。

数ヶ月の間は苦労の日々が続きましたが、ある時、それまでの基礎練習の効果がようやく現れ出しました。毎日のロングトーンで鍛えられた音色は、自分が吹いていると信じられないほど澄んでおり、地道な音階練習によって鍛えられた指が急に回るようになったのです。

同学年の友人や先輩も、私の突然の上達を驚きの目で見ました。たいていの部員は面白みのない基礎練習を嫌い、演奏会でやる曲の練習ばかりしていたからです。

香澄は私から少し離れた場所に立ち、相変わらず冷静な視線を向けていました。私の上達について香澄が何も言わないのがなんとなく不満でした。

しかし香澄の態度が変わってきたのはその後の、秋の文化祭に向けた練習の時です。香澄はそれまでひたすら譜面と向き合って、自分のパートを正確に吹くことに集中していたのですが、あたかも私に寄り添うような演奏をするようになったのです。

フレーズの開始と終了、2つのフルートが織り成す和音とユニゾン、私は自然と香澄に導かれるように吹き、楽器を通じて香澄と会話をするような気分になっていました。これはこれまでの私では経験できなかったことでした。

秋の文化祭では私なりに満足できる演奏ができましたし、香澄もそれは感じているようでした。かといって私と香澄は実際にはほとんど会話を交わすことはありませんでした。季節は流れて年が変わり、冬休み明けの始業式の日、私は廊下で香澄に呼び止められました。

「渡辺さん」

この時の香澄の思いつめたような表情を今でも思い出します。私は気圧されるようなものを感じながら「何?」と返事をします。

「ちょっと話があるの」
「ここじゃ駄目?」

香澄はこくりと頷きます。私は「それじゃあ、後で部室の裏で」と答えます。香澄は再びこくりと頷きました。

始業式の日は授業もないため、教室で簡単な連絡事項が終わったら解放されます。私は香澄と約束した部室の裏の非常階段へ急ぎました。香澄はぼんやりとグラウンドを眺めていました。

「村岡(妻の旧姓)さん」

私に気づいていなかった香澄ははっとした表情を向けます。その切れ長の目が光っているのに私は気づきました。

「ああ……ごめんなさい。ぼんやりしていて」

香澄はそういいながら目元に手をやります。

(泣いていた?)

私は香澄の様子がおかしいことに動揺しましたが、わざと平気を装って尋ねます。

「用って何」
「あ……」

香澄は初めて呼び出した用件を思い出したように私を見ます。



蜃気楼 まえがき
WR 1/9(火) 17:56:17 No.20070109175617 削除
かなり遠い昔になりますが、性に目覚め自慰を覚えたころの対象となる女性は10代後半のアイドル、またはせいぜい二十歳そこそこの女優で、20代半ば過ぎになると正直に言って「おばさん」という印象でした。

まして自分の母親の年代とも言うべき40代の女性となるととてもそのような欲望の対象とはなりえず、またそういう年齢の女性がセックスをするということが現実のものとしてなかなか信じられませんでした。

しかし世の中というものはよくしたもので、男が年を取ってくるとそれなりに自分とつりあった 年齢の女性に対しても欲望を感じるようになります(一部、若い女でないとだめという男はいるでしょうが)。私もまもなく50に手が届く年齢になりましたが、学生時代から付き合い初めて就職して2年目で結婚した今年銀婚式を迎える妻に対していまだに性欲を感じるのです。

夫の贔屓目がかなり入っていますが、妻の香澄は名取裕子に似たはっきりとした顔立ちの美人で、身体は彼女をかなり豊満にした感じです。名取裕子は今年50歳だそうですが、今でも相当の艶がある美女だと思います。妻は学生時代はガリガリに痩せており、その大人っぽい顔立ちもあって実年齢よりも上に見られることが多かったのですが、結婚して2年目で最初の子供を生んでからはふっくらとした身体つきになり、かえって若々しくなりました。

そういえば昔に比べて女性が若々しくなったように思えます。名取裕子や、今年48歳を迎える熟年女優、片平なぎさがいまだに「2時間ドラマの女王」として艶麗な姿を誇っているのはそのためでしょう。化粧やエステにふんだんなお金をかけることができる女優だけでなく、普通の主婦でも実際の年齢を聞けば驚くほど若々しい容貌を保っている人が多いようです。

しかし、それでも二十歳そこそこの男が自分の母親のような年齢の女に性的な興味を持つというのは私には実感として信じられないことでした。前置きが長くなりましたが、この話は私たち夫婦に起きたそんな体験を基にしたものです。



-----------------------------------------------------------------







inserted by FC2 system